日本最東端の東根室、廃止か?
日本最東端の駅は東根室。ところが、その東根室に廃止の話があるのです。
東根室の利用者が少ないからでしょうか? そういうわけではありません。1日平均の乗車人員は10.8人(2018~2022年の平均)で、根室線釧路-根室間ではむしろ多いほうです。釧路-根室間には両端の釧路、根室を含めて18駅ありますが、乗車人員10人以上は東根室を含めて7駅のみなのです。JR北海道では駅の廃止にならない水準(3人以上)です。
それなのになぜ駅の廃止の話が出るのでしょうか? 東根室から東に1.5キロのところに根室高校がありますが、そのへのバスが改善されたのです。2023年4月に厚床からのバスが根室市内で根室高校へのバスと接続するようになり、学校の前までバスで行くことができるようになりました。また、厚床方面のバスは根室線とは別のところを走っていましたが、同じ2023年4月からは根室線に沿って走るバスも走り始めています。このバスは1日1往復(水曜日は1.5往復)しかありませんが、通学に便利な時間に走ります。ダイヤが良いので、落石方面からの利用が多いです。
ただ、参考にしたJR北海道のホームページを見れば、高校生の通学に根室線が使われていたとはとても思えません。バスが充実する2022年度のデータですが、東根室発着の通学定期券は月たったの0.3枚、根室発着を加えても月10枚未満です。通学に便利そうな根室8:00着の列車もガラガラです。どうやらバスが充実する前でも、根室線は使われていなかったようです(2018年度の時点でも、使っていたのは541人の全校生徒の中でたったの25人)。それでは、根室高校の生徒はどうやって高校に通っていたのでしょうか? そして、東根室はどういう人たちが使っているのでしょうか?
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/higashinemuroeki/、JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/8senku/8_02_2022.pdf、北海道教育大学ホームページ https://www.hokkyodai.ac.jp/files/00006400/00006447/20191001143112.pdf)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
「JR北海道」カテゴリの記事
- 北海道新幹線函館乗り入れはフル規格10両で東京・札幌から(2024.10.10)
- ローカル線の値上げが嫌なら、誰が赤字を負担するのか?(2024.10.05)
- 10月1日から室蘭が無人駅に(2024.09.03)
- 函館線余市-小樽間の代替バスは1日125本(2024.09.08)
- 日本最東端の東根室、廃止か?(2024.08.24)
Comments