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「WESTERポイント全線フリーきっぷ」の旅(2)

 2日目の12日が、「WESTERポイント全線フリーきっぷ」を使う日。新幹線を使うと簡単に元が取れるのだが、新幹線なら色々割引切符がある。そこで、特急がそこそこ走っていて、かつ快速など運賃だけで乗ることができる列車が少ない、山陰線をメインにすることにした。

 昨晩は和歌山に泊まったので、アーバンネットワークの有料列車に乗る。JR西日本は通勤時間帯の有料列車に力を入れている。せっかく平日の朝にいるのだから、その様子を見ることにしよう。和歌山6:00発の「くろしお4号」にする。9両編成になっていて、後ろ6両は「パンダくろしお」。今回は増結車両の8号車に乗る。「くろしお4号」はガラガラ。途中で乗ってくるかと思ったが、乗ってこない。増結車両だから空いていると思い(通勤で使っている人なら、座席は毎日同じはず。そういう意味では、座席の選択を失敗したか?)、後ろの「パンダくろしお」のほうも見たが、あまり変わりはない。特急を見送り、後続の快速を待つようだ。やはりネックになるのは、特急料金の高さ。インターネットで予約すればそこそこの値段だが、正規料金が50キロ以下でも1290円だと高すぎて使えない。事前にホテルも予約する観光特急ならともかく、通勤特急なら別の売りかたがある。私鉄特急みたいに駅のホームに券売機を置いて、そこでワンコイン程度の格安特急券を売ればよい。空席なら特急料金は入ってこない。少しでも入れば得なはずだ。今のままでは、快速を待つ人にとっては特急は単なる邪魔者だ。

 大和路線で天王寺から久宝寺に行き(201系でした)、次に乗るのが「快速 うれしート」、久宝寺7:22発の「Q区間快速3号」だ。快速の最後尾の車両のさらに後ろ半分を区切って指定席にするのである。指定席とそれ以外の境はのれんで区切っている。つり革を使ってぶら下げている。指定席のエリアは立っている人はいないが、のれんの奥は通勤列車なので立っている人でいっぱい。のれんで区切っているだけなので、「快速 うれしート」のは通常の221系と同じ座席、転換クロスシート。しかし、正規料金でも530円とお手頃だからなのか、8割ほど埋まっている。「快速 うれしート」は次の天王寺で終わり。天王寺に着く前に車掌が来て、のれんを外す。立っている通勤客は意外にも列車が天王寺に停まるまでは指定席エリアにやって来ない。のれんを外すと同時に指定席エリアに殺到することはないのだ。指定席は天王寺で終わりだが、そのまま乗ることができる。大阪までそのまま乗っていく。

 今回使った「WESTERポイント全線フリーきっぷ」は、指定席は6回までしか乗ることができないが、自由席なら新幹線でも乗り放題だ。それを活用する。大阪から新大阪までを特急で移動するのだ。JR西日本の特急は全車指定席のものが多いが、次の特急は自由席がある。高山まで行く「ひだ25号」(7:58発)だ。HC85系の2両編成で、指定席と自由席が1両ずつ。さすがにひと駅だけなので、自由席にする。自由席は混んでいて、何とか空いている席をひとつ見つけた。新大阪からは山陽新幹線。「ひかり533号」で姫路まで行く。「ひかり」だが、新大阪から姫路までの間は各駅に停まる。5号車の自由席に座ったが、意外と空いている。そして、降りる人も結構多い。新大阪を基準にして考えると、姫路までで降りるのは早すぎるが、新横浜(この「ひかり533号」は新横浜始発)や名古屋からでは何らおかしくはない。(続く)

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