「青春18きっぷ」が3日間or5日間連続に(1)
普通列車、快速列車に限りますが、JR線ならどこでも行くことができる、「青春18きっぷ」。鉄道に詳しくない人でも知っている、知名度の高い切符です。その「青春18きっぷ」ですが、この冬から内容が大きく変わります(通常、1年分まとめて発売を発表する「青春18きっぷ」ですが、春、夏、冬と発表がバラバラだったのは、この変更のためでしょうか?)。
「青春18きっぷ」はこれまで、利用期間内なら任意の5日間利用することができました。連続していなくても、飛び飛びで使うことができましたので、1枚買って、週末に1回ずつ使うこともできました。また、同一行程ならば複数人で使うこともできました。2日で1泊2日の旅行に出かけ、残った1日分を後日使う、ということもできました。
しかし、この冬から、連続して3日間もしくは5日間使わないといけないようになりました(3日間用が新たに発売されます)。事前に利用開始日を決めて買うことになります。この10月に使えた、「秋の乗り放題パス」と同じようなシステムになります。事前に利用開始日を決め、そこから連続して3日間もしくは5日間使えるシステムになったため、自動改札機を通ることができるようになりました。自動改札機のある駅では有人の改札は少なく、通り抜けるのに苦労していましたが(最近は有人の改札がないところもあります。遠隔地にいる係員とインターホン越しに話して通過できるようにするため、時間がかかります)、そういう問題はなくなります。
JR側としては複数人数での利用が減り、個人での利用が増加傾向にあるため、利便性の向上を目指してこのような変更をしたようです。私も複数人で使ったことはありませんし、自動改札機を通ることができるようになったのは大きな改善点ですが、連続して使わないといけないというのはかなり厳しいです。5日間連続で乗ることができるのは学生ぐらいで、しかも朝から晩まで乗りまくるガチな人しか使いこなせないでしょう。日帰り旅行を楽しむライト層には厳しいです。3日間用ができたのは良心的ですが、値段が10000円と割高です。「秋の乗り放題きパス」が7850円であることを考えると、値段の差の説明はつきません。JR側も今回の変更は試行と捉えているようで、2025年春がどうなるかは未定です。あくまでも推測ですが、このような変更を行った背景には、金券ショップでの売買を減らしたいとの考えがあるのでしょう。これまでの「青春18きっぷ」は、5日分が1枚の切符になって発売されていましたが、余った切符は金券ショップで売ることができました(買い取り値段は事前に公表されていますので、それを計算して使うことができました)。5日間分も要らないけれど、普通列車で旅をしたい人は、金券ショップで一部が使われた「青春18きっぷ」を買って、安く旅することができました。私もよく使っていましたが、そういうのを封じたかったのでしょう。利用者の視点からはともかく、JRの立場としては理解できます。
このほか、「青春18きっぷ」に関しては、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」も変わります。値段は4500円に上がりますが、新幹線に乗車することのできる区間が奥津軽いまべつ-木古内間から、新青森-木古内間に変わります。津軽線の蟹田以北がバスに転換される方向であることから、新幹線に乗る区間を伸ばしたのでしょうか?
長くなりましたので、残りは明日書きます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241024_00_press_Seisyun18kippuHanbai.pdf、中京テレビ NewsWEB https://www.ctv.co.jp/news/article/?643669b2819f4637a0dfee747aec0e59#)
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