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December 2024

備忘録としての未乗区間2024

 これが2024年最後の記事です。タイトルに「備忘録としての未乗区間2024」と書きましたが、5月に北大阪急行北陸新幹線に乗っているので、未乗区間はありません。

 2025年の新規開業はOsaka Metro広電ぐらいです。こちらも2025年中に乗る予定です。

 話は変わりますが、当blogは2022年11月21日以降、執筆を続けていることを報告します。

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JR九州、日韓航路から撤退

 博多と釜山を結ぶ高速船の「クイーンビートル」。船首内部の浸水を把握していながらその事実を隠蔽し、3か月以上、運航を続けていました。

 「クイーンビートル」は運休を続けていましたが、JR九州側は再発防止に取り組むとともに、船体の補強を行って、運航を再開させるつもりでした。しかし、船体の対策を施しても亀裂発生のリスクはあるようで、そのことを理由にして運航再開を断念することになりました。30年以上続いてきた日韓航路から撤退することになったのです。実は、昔使っていた「ビートル」もまだ1隻が売却されずに残っているのですが、保守や運航の人員がいないため、「ビートル」を使っての運航再開もできないのです。運航会社のJR九州高速船は、海上保安部による捜査への対応などが終了次第、清算する予定です。70人の従業員はJR九州グループ内で雇用する予定ですが、船をどうするかは未定です。ほかに譲渡するか廃船するかは未定です。

 この「クイーンビートル」は、オーストラリアの造船会社がつくりました。大型化と高速運航を両立させるため、船体を軽量化することができるアルミ合金製の三胴船という構造が採用されましたが、それが徒になったとも言えます。アルミは溶接が難しく、船首がとがっているため、このタイプの船はほかでもトラブルを起こしているようです。ただ、1年の保証期間を過ぎているため、損害賠償を求めることはできず、約57億円かけた船はほとんど活躍できずに使えなくなってしまったのです。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241223/k10014676541000.html、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20241224-OYTNT50006/、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASSDR3DW6SDRULFA01HM.html)

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京阪、大津線の正月用フリー切符、早目に買えば得だった

 京阪は年末年始のお出かけに使うことができる、「京阪電車年末年始フリーデジタル2dayチケット」、「京阪電車年末年始大津線フリーチケット・坂本ケーブルチケット」を「スルッとQRtto」で発売しています。

 「京阪電車年末年始フリーデジタル2dayチケット」は、12月30日から2025年1月5日までの間、京阪線と石清水八幡宮参道ケーブルを2日間連続で自由に乗り降りすることができるもので、1000枚の限定販売です。大人のみの発売で、値段は1500円です。

 今回取り上げたいのが、「京阪電車年末年始大津線フリーチケット・坂本ケーブルチケット」のほう。12月28日から2025年1月5日の間、大津線の1日乗り放題と江若鉄道(坂本比叡山口駅-ケーブル坂本駅)のバス、坂本ケーブル(ケーブル坂本駅-ケーブル延暦寺駅)がセットになっています。購入後、大津線の主要駅で紙のチケットに引き換えて使います。

 この「京阪電車年末年始大津線フリーチケット・坂本ケーブルチケット」ですが、実は購入時期によって値段が変わっていたのです。早く買えばお得でした。12月1日から7日の間に買えば、大人1600円、子供800円でした。12月8日から14日は、大人1900円、子供950円でした。12月15日から2025年1月5日の間は、大人2200円、子供1100円です。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/info/release/assets/20241122_nenmatsunenshi-free-ticket.pdf)

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JR九州、日豊線特急を別府または大分で乗り継ぐときの特例を廃止へ

 特急料金は1列車ごとに支払うのが原則なのですが、博多-宮崎空港間を走る特急については、途中の別府または大分で途中下車せずに乗り継ぐ場合、通しの料金で計算する特例があります。元々日豊線の特急は博多-宮崎間を通しで走るものであり、それをJRの都合で分割したため、そのような特例ができたのです。ところが、2025年4月1日の値上げに合わせて、この特例が廃止されることになりました。博多や小倉から日豊線特急で延岡や宮崎に行く場合は、2枚の特急券が必要になります。

 このこと自体は大きな問題ではありません。どうしても特例が多いと制度は複雑になってしまいます。シンプルにするというのは、ひとつの方向です。ただし、これには条件があります。使いやすい割引切符を用意することです。特に宮崎よりも大分県南部の佐伯あたりへの配慮は必要です。

 ところがJR九州はその割引切符の値上げを行います。値上げを行う切符は多種多様に及び、紙の切符もネットの切符も値上げされます。例えば、博多-鹿児島中央間の「九州ネットきっぷ」は、10110円から11420円になります(普通車指定席、通常期)。在来線も博多-小倉間は1470円から1550円、博多-佐賀間は1150円から1300円、博多-大分間は3150円から3500円になります(いずれも普通車指定席)。「かもめネットきっぷ」も博多-浦上・長崎間は4200円から4500円になります(普通車指定席)。

 バスなどほかの交通機関との競争、また「みどりの窓口」からの移行の促進を考えたら、正規の運賃を高くして、状況に応じて割引切符をつくるほうが望ましいです。それを妨げる要因のひとつに、国交省の時代錯誤な運賃規制もあります。博多から佐賀に行くときでさえ特急を使うのに、運賃を規制しても意味はありません。特急料金とのトータルで判断します。整備新幹線で並行在来線が切り離されるのも、運賃が安すぎるからです。そこそこ運賃が取れるのならば、並行在来線(それなりに需要があることが前提ですが)はJRのまま維持でき、しかも、競争力のある新幹線の利用客から高目の運賃をもらうことができます。昔のように窓口で正規切符を買う人ばかりではありません。知っている人は、ネットでできるだけ買おうとします。割引切符の充実している航空機などは、ネットで買うのが当たり前で、正規料金は有名無実です。さらに言えば、強力なライバル、車があります。規制を行うとしても鉄道しか交通手段のなかった時代の遺物を廃し、今の時代に合った規制が必要でしょう。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/12/11/241211_waribiki_kippu_kakaku_minaoshi.pdf)

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求む、二刀流

 岡山電気軌道は、二刀流の人を求めています。

 ピッチャーもバッターもできる人ではありません。路面電車もバスも運転することができる人です。路面電車もバスも運転できるのなら、どちらかが人手不足のときに、足らないほうの乗務に就くことができるからです。2025年1月から10人を募集します。

 路面電車もバスも運転することができる人は、どうやって育てるのでしょうか? まず、入社したときはバスの運転士として研修を受けます。1年から1年半、バスの運転士として働きます。その後、今度は路面電車の運転士として試験や研修を受け、半年ほど路面電車を運転します。さらにその後は、概ね半年ごとにバスと路面電車を交互に運転します。腕が鈍らないようにするためでしょうか? 両方の免許を持っていることから、このような人には、通常の給与に加えて、毎月5万円を手当として上乗せします。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20241205/4020022071.html)

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富谷市にロープウェー

 仙台の北隣にある富谷市、仙台のベッドタウンです。

 その富谷市ですが、鉄道がありません。そこで、最寄りの駅である泉中央との間を結ぶ交通の強化が必要とされています。

 鉄道の構想があるのは、富谷市明石台地区と泉中央の間、直線距離で約4キロ。地下鉄で結ぶ話があります。途中に1~2駅を設置し、事業費は354~451億円です。BRTの構想もあります。明石台地区と泉中央の間を専用の地下道で結びます。泉中央は地下にバスターミナルを作る案と既存のバス停を使う案の両方があります。事業費は85~208億円です。

 そして、今、新たな乗り物の構想が出てきました。それはロープウェー。観光用ではなく、都市型の自走式ロープウェーで、横浜で走っています。売りはコストの安さ。地下鉄の1/10でできるようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/136475、FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/795864#goog_rewarded)

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万博に行けば徳島まで500円

 2025年4月から10月にかけて行われる、大阪・関西万博。国の内外から多くの人が大阪を訪れることが期待されています。

 この観光客を狙って、ついでに来てもらいたい、という県もあります。それは徳島。大阪・関西万博の関西パビリオンにある徳島県ブースに行けば、関西から徳島への高速バス(通常片道4000円以上します。行き先は宍喰や阿波池田でも良く、宍喰まで行くのに使えば9割以上の割引です)もしくは徳島に向かうフェリー(和歌山港-徳島港間のフェリーが対象です。通常片道2500円です。和歌山港までの鉄道の運賃は別途支払う必要があります)が500円になるクーポンがもらえます。これを持ってバスや船の切符を買えば、500円で徳島に行くことができるのです。また、徳島空港に到着したインバウンド客については、万博に行くことができるよう、1000円の往復用クーポンも用意します。

 これらの割引のため、徳島県は2500万円を用意します。そして、その予算に達するとクーポンの配布は終了します。クーポンはゴールデンウィーク(5月3~6日)とお盆(8月9~17日)の間は使えませんが、それ以外なら万博が終わった後の2025年12月28日まで利用することができます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/136616、毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20241206/k00/00m/040/067000c)

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2025年4月1日から、南海、泉北相互間の運賃値下げ

 南海と泉北は2025年4月1日に合併します。泉北は南海の泉北線になります。

 さて、合併後の運賃はどうなるのでしょうか? 泉北も南海と跨がるときは、南海の運賃表を適用します(泉北のみを利用する場合は、現行と変わりありません)。今まで100円という高額の乗継割引があったとはいえ、初乗り運賃の二度払いがなくなるので、多くの区間で値下がりになります。南海の運賃表を適用することにより、現行の運賃から値上がりする場合は、現行の運賃をそのまま使います(ただし、子供がICカードを使ったときは、値上がりすることもあります。泉北線内の一律50円のサービスは継続します)。一番値下がり額が大きいのは、栂・美木多-磯ノ浦間。150円の値下がりです。これはレアケースとしても、難波-光明池間は550円から540円に10円の値下げ、堺東-泉ケ丘間は380円から290円に90円の値下げ、新今宮-和泉中央間は590円から560円に30円の値下げです。

 乗継割引の対象外となる定期券の場合は、さらに値下がり幅が大きくなります。普通運賃が590円と変わらない難波-和泉中央間の場合でも、通勤定期(1か月)は28090円から22870円になります。通学定期(1か月)は11560円から6640円になります。これまで、定期代の節約のために少々時間がかかっても中百舌鳥で地下鉄に乗り換える人は多かったでしょうが、ここまで値下げすれば南海でそのまま難波まで行く人が増えることでしょう。難波なら「泉北ライナー」も区間急行も使えますから。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/241204.pdf)

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美祢線の快速バス、12月から停留所追加

 2023年の豪雨災害により被災した美祢線では、鉄道の代わりにバスを走らせています。この10月からは停まる停留所の少ない、快速を走らせています。

 この快速は実証実験扱いで、2025年3月21日までの運行となっていますが、この12月から修正がなされています。まず、観光施設や公共施設などへの利用に便利なように、停留所を5か所追加しています。新たに追加したのは、山陽小野田市の加藤、柳瀬、美祢市の美祢市役所前、長門市の長門湯本温泉(快速は長門湯本駅前ではなく、長門湯本温泉駐車場に停まります)、長門市役所前です。また、快速の運行経路を見直し(厚狭-美祢間はJRから離れ、国道316号線を走ります)、速達化を図ります。走る距離が3キロほど短くなるため、厚狭-長門市間の所要時間は4分短い、65分になります。

 今回追加される停留所についても運賃は設定されていますが、国鉄時代の仮乗降場のように、基本的にはひとつ先の駅までの運賃がかかるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241128_00_press_MinelineBusjishojikken.pdf、JR美祢線利用促進協議会ホームページ https://www.jrminesen.com/pdf/202410_minesen_panf.pdf)

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大師線に新車

 東武の大師線は西新井と大師前とを結ぶ、たった1キロの路線。途中駅はなく、ワンマン対応の2両編成が行ったり来たりしています。元々は伊勢崎線と東上線を結ぶ路線として計画されたのですが、関東大震災の影響で計画は消え、一駅だけの支線となって今に至っています。

 このように短い大師線ですが、ある意味実験的なことをするのには適しています。東武はここで自動運転をすることを考えています。2026年度から2027年度にかけて4編成を新たにつくり、2028年度以降に自動運転の検証運転をする方針です。添乗員が車内に乗る、GoA3を行う予定です。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/136198)

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大鰐線、2027年度末で休止へ

 少なくとも10年以上も前から存廃で揺れている、弘南鉄道の大鰐線。その大鰐線ですが、ついに方向が決まったようです。夏の時点から急に変わったようです。

 大鰐線を運営している弘南鉄道は、11月27日に弘前市役所で行われた会議において、営業赤字の大きさから、大鰐線の運行の休止を表明したのです。通勤通学の旅客が減り(2023年度の旅客数は最盛期の約7%に過ぎません)、様々な方策を考えたのですが、増収の見込みが立たないのです。大鰐線の休止は沿線の自治体の合意を得ましたので、休止する方針は決定しましたが、実際の休止時期(弘南鉄道は2027年度末までの休止を申し出ています)は自治体側と話し合って決めます。

 大鰐線の状況は昔から厳しいことは周知の事実であり、どうしようもないというのが正直なところでしょう。後は代替交通をどうするかという話に移ります。そして弘南鉄道は、赤字額が少なく、比較的利用者の多い弘南線に経営資源を集中させます。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20241127/6080024178.html、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/aomori/news/20241127-OYTNT50138/)

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一畑電車にデュアルシート

 以前にも記事にしましたが、一畑電車は新型車両を投入します。新型車両はデハ8000系と言い、2024年度に1両、2025年度に1両、2026年度に2両を導入します。

 2016年度に導入した7000系をモデルにしていて、20メートル(車体長さ20.8メートル)片側2扉のステンレス車両です(前頭部は鋼製)。車体外板のラッピングは廃止し、車体下部にオレンジのラインを施します。座席はロングシートにも転換クロスシートにもなるデュアルシートです(片側はロングシート固定、もう片側はデュアルシートです)。通勤通学にも観光にも使える仕様になっています。定員はロングシート123人、デュアルシートの場合は120人です。座席定員は55人です。いわゆる0.5Mシステムで、1両でも走ることができますが、貫通扉があるため、7000系やデハ8000系と連結することが可能となっています。冬季低温時の停電防止のため、パンタグラフは2基設置します。

 デハ8000系の営業運転開始は2025年3月2日の予定です。また、これにより引退するのは5000系の5010-5110号車ですが、2025年1月11日から13日にかけてさよならイベントを行い、翌14日から解体工事を始めます。
(参考:一畑電車ホームページ https://railway.ichibata.co.jp/news/m_news/deha8000/)

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北海道新幹線全線開業は2038年度か?

 2030年度に全線開業する予定だった、北海道新幹線。北海道内、そして本州と北海道との交通を劇的に変える乗り物です。函館と札幌の間は新幹線が最強の乗り物になりますし、北海道に鉄道で行くことも十分選択肢になります。

 しかし、その夢の乗り物も開業時期は遅くなります。以前の記事でもそのことは紹介しましたが、さらに遅くなります。どうあやらトンネル工事が遅れているようで、開業時期は2038年度になるようです。

 北海道の沿線の街は北海道新幹線の全線開業に向かって再開発などを行っていますが、その計画の見直しが必要となります。また、JR北海道も北海道新幹線の全線開業が遅れることによって、投資計画の見直しが求められます。北海道新幹線が開業するまではディーゼル特急車両を維持しなければなりませんが、全線開業が2038年度だと、キハ261系でさえ初期の車両は廃車の時期になってしまいます。当初予定では不要だった、ディーゼル特急の新車をつくらないといけないかもしれません。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1105941/)

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JRグループ、2026年3月に往復乗車券、連続乗車券を廃止

 往復乗車券とは同一区間を往復する場合に発売される切符で、片道601キロ以上だと、運賃が行きも帰りも1割引になります。有効期限は片道の倍になります。連続乗車券は乗車区間の一部が重複するときなどに発売され、有効期限が延びるというメリットがあります。往復乗車券は1887年、連続乗車券は1958年から発売しています。

 知っていればお得になるこれらの切符ですが、最近は発売枚数が減っているようです。JR東日本によれば、往復乗車券の利用は過去5年間で2割減少しました。指定席券売機や駅の窓口で発売される中長距離切符に占める割合は約16%に減っているようです。その原因として、交通系ICカードの普及や、ネット予約システムの普及を挙げています。そこでJRグループは、往復乗車券と連続乗車券の発売を2026年3月で終了することを発表しました。なお、インターネットで発売する切符にも往復割引の制度がありますが、それの扱いについては未定です。

 どうしてもこれらの切符は駅の窓口で買うもので、しかも複雑になりやすいものです。JR側としてはこれらの切符の発売をなくして、単純化したいというのは理解できます。「みどりの窓口」で買う切符は割引のない単純な切符だけにして(その意味でも、東京だけを狙い撃ちにしたJR東日本の値上げは残念です)、後はインターネットでの割引を充実させるのが、今の時代に合った適切な対策と思われます。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASSD22QRJSD2UTIL01NM.html)

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大井川鐵道の元南海6000系、12月30日から運行開始

 大井川鐵道の大井川本線の車両は、普通電車すらも魅力的。今は近鉄で吉野線特急として使われてきた16000系、南海で高野線急行として使われてきた21000系、東急から十和田電鉄を経て大井川鐵道にやって来た7200系の3種類が使われています。

 その大井川鐵道ですが、12月30日から新たな車両が加わることになりました。それは6000系、南海の高野線難波-橋本間で通勤輸送に当たっていたロングシートの車両です。6000系は4年以上前に大井川鐵道に来たのですが、ようやく使われることになりました。

 12月30日は新金谷10:31発金谷行きの普通列車から運用を始めます。ただ、その12月30日も新金谷→金谷→川根温泉笹間渡→金谷→新金谷と行っておしまいで、その後しばらくの間は走りません。大井川鐵道は2025年1月15日までの普通列車の運用を公開していますが、それによれば、川根温泉笹間渡-千頭間を運休していることもあり、16000系と7200系の2つで運用を賄っているのです。2025年1月15日までは21000系の出番もないのです。日によっては1編成で全ての普通電車に対応するのもあります。
(参考:大井川鐵道ホームページ https://daitetsu.jp/archives/257894)

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対面接続の場合の敦賀の駅構造

 北陸新幹線金沢-敦賀間が開業した今となっては、残る敦賀-新大阪間を早期に開業させ、北陸と関西をフル規格で結ぶことが求められていますが、現状ではその気配がありません。着工も先送りされました。1年経ったら着工できるという保証もなく、先の展望が見えないまま、敦賀での面倒な乗り換えが続くだけです。フル規格新幹線が開業したとしても、それは20年以上先のことです。

 仮にフル規格新幹線ができるとしても、それまでのつなぎが必要となります。今のような中間改札もある大がかりな移動は、かなり面倒です。敦賀の新幹線ホームに在来線を乗り入れさせれば、対面での乗り換えができます。新幹線開業直前には敦賀の配線を新幹線用にしないといけないため、その間は今のような大がかりな乗り換えになりますが、将来が見えているので、一時の我慢で済みます。

 新幹線ホームに在来線を乗り入れさせるなら、どういう配線になるのでしょうか? フリーゲージトレインが実用化しなかったときにJR西日本が検討した配線は次のようなものです。敦賀は2面4線の駅ですが、内側を新幹線、外側を在来線が使います。11番線が在来線到着ホーム、12番線が新幹線出発ホーム、13番線が新幹線到着ホーム、14番線が在来線出発ホームです。敦賀の新幹線ホームはかなり高いところにありますが、車両基地は地上にあるので、高低差は問題になりません。そして、在来線の福井方に引き上げ設備を設けます。

 実際のダイヤはこの通りになると思われます。まず、「しらさぎ」が到着し、客を降ろすと福井方の引き上げ設備に入ります。その後、「サンダーバード」がやってきて、同じように客を降ろします。向かいには「つるぎ」が停まっていて、2本の列車からの客を乗せると、すぐ出発です。北陸から名古屋、関西方面はこの逆です。

 もちろん、フル規格で全線開業するのが望ましいことであり、積極的に進める必要があります。しかし、フル規格新幹線が実現しない危険性もあり、またフル規格新幹線が実現したとしても、かなり先のことです。何らかのかたちでのつなぎの改善策は必要でしょう。
(参考:鉄道コム https://www.tetsudo.com/report/470/)

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北陸新幹線、京都市内のルート決まらないため着工できず

 北陸新幹線は敦賀まで開業しましたので、残る区間は敦賀-新大阪間のみです。それほど距離は長くないのですが、まだ着工もされていません。どこを通るか、まだ決まっていないからです。

 どこが決まっていないのかと言えば、京都。北陸新幹線の京都の駅をどこにつくるのかについては、東西案、南北案、桂川案の3つがあります。ここが決まれば北陸新幹線のルートが確定するのですが、それが予定の12月になっても決まらないのです。事業費や地下水の問題で話が進まないのです。ただ今回決まったのは、東西案が外れたことぐらいです。東西案は地下水に与える影響が大きいとして、候補から外れました。これで、南北案と桂川案の2つが残ったことになりますが、どちらが本命かと言えば、アクセスに優れ、地下水への影響が比較的小さい南北案です。京都までなら3案の中で一番早くできることも評価できるポイントです。しかし、南北案では京都の街中を通るので、地元の懸念があります。それを考えると、京都の中心部を通らない桂川案が採用される余地もあります。

 ともかく、後もう少しで全線できる北陸新幹線ですから、なんとしても残りの区間をつくらないといけません。「サンダーバード」は在来線特急の中では結構速いのに加え、大都市大阪を起点としているため車だと混んでいて使いづらいこと、高速道路が米原経由という遠回りをしていることから、例外的に新幹線がないにもかかわらず一定の競争力を持っています。今までのように「おらが県に新幹線を」という論理が通じないので、難しい面はありますが、国全体のためには必要な区間です。万難を排してルートを決定し、新大阪までの全線開業の道筋をつけたいものです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASSDN0G4RSDNULFA001M.html)

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西九州新幹線が全線開業すると、特急はどうなるか?

 西九州新幹線が全線フル規格で開業すると、現在、長崎線を走っている特急、「リレーかもめ」、「みどり」、「かささぎ」はどうなるのでしょうか?

 当然、フル規格で開業すると、在来線特急を使っていた人の多くは新幹線に移ると考えられます。そのため、JR九州としては、長崎線の特急、「リレーかもめ」、「みどり」、「かささぎ」はそのまま維持しない方針です。佐賀に新幹線の駅ができる以上、「かささぎ」が残るかどうかは江北や肥前鹿島の利用者がどれくらいあるかによりますし、「みどり」の武雄温泉以西は特急がなくても何らかのかたちでリレー列車は求められますが。

 また、並行在来線については、バスで代替できるレベルの輸送密度ではないため、鉄道が廃止になることはありません。ただ、経営主体については不明です。輸送密度が27881人(2023年度)にもなる鳥栖-佐賀間はともかく、佐賀以西についてはJRのまま残ることが確約されているわけではないようです。これで佐賀県側が納得するかはともかくとして。
(参考:長崎新聞ホームページ https://www.nagasaki-np.co.jp/kijis/?kijiid=aaee6981e4c04c77b3ecf52d637485fc)

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12月25日から松山で自動運転バスが走る

 自動運転の研究は進んでいますが、公道上の自動運転は考えなければならない変数が多く、鉄道に比べて格段に難しいです。プロしか運転しない鉄道とは違い車のドライバーは、技量に乏しい者も多く、歩行者や自転車など動きが想定できない者も格段に多いです。

 しかし、伊予鉄はこの25日から、自動運転のバスを走らせることにします。限定されたエリア内に限られますが、運転士なしでの運行が可能な、自動運転レベル4での運行を行います。自動運転レベル4での路線バスの本格走行は、この伊予鉄のが全国初になります。

 それでは、この自動運転バス、どこで走るのでしょうか? 走るのは高浜駅と松山観光港の間、往復約1.6キロの区間です。車両点検のあるとき以外は毎日、朝6時台から夜21時台まで走ります。バスの速さは制限速度(時速40キロ)より若干遅い、時速35キロで走ります。12人乗りのEVバスを使い、現金を扱わない、完全キャッシュレスで運行します。「ICOCA」等の交通系ICカード等が使えます。

 安全対策としては、運転士がいなくてもいいのですが、大型二種免許を持つ保安員を載せます(本来は運転士がいなくてもバスを走らせることができるのが自動運転の売りです。運転士がいなくても走るからこそ、人手不足の解消に資するもので、保安員を載せるのは、意味がないことです)。営業所では別の係員が遠隔監視を行います。
(参考:伊予鉄道ホームページ https://www.iyotetsu.co.jp/topics/press/2024/1210_gbac.pdf)

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諏訪神社移設で横断歩道から乗車可能に

 路面電車のメリットのひとつに、道路上からすぐに乗ることができるというのがあります。いくらエスカレータやエレベータが完備されていても、縦の移動は面倒なもの。路面電車ならそういう面倒なことは少ないです。

 とは言っても、完全にないわけではありません。道路上にあるのに、階段の上り下りがある停留所もあるのです。そのひとつが、長崎電気軌道の諏訪神社。横断歩道がないので、交差点にある地下道を通って、停留所に行きます。当然ながら階段の上り下りは必要です。

 しかしこれでは、路面電車のメリットを活かすことはできません。そこで、付近の渋滞緩和を目的として、諏訪神社の停留所を45メートル蛍茶屋方面に移設し、横断歩道を使って渡ることができるようにしました。横断歩道を渡り、すぐに停留所にたどり着くことができます。新しい停留所は17日から供用を開始しています。

 なお、将来的には長崎の中心部に向かう車線を増やす計画とのことです。
(参考:長崎電気軌道ホームページ https://www.naga-den.com/pages/1315/、FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/803266)

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京福バス、福井鉄道、高速バス京都・大阪線運行再開

 北陸新幹線敦賀延伸により、東京との間は便利になりましたが、直通列車がなくなった京都や大阪へは不便になりました。

 元々、福井から京都、大阪には高速バスが走っていましたが、2023年3月から運休していました。その福井-京都・大阪間のバスが、この12月21日から復活しました。1日2往復で、京福バスと福井鉄道が1往復ずつ担当します。福井駅東口が7:10発、9:30発、大阪(阪急三番街)が16:40発、18:40発で、2本とも福井を朝に出て、夜に戻ってくるパターンです。運休前は逆のものもありましたが、それは引き続き運休しています。所要時間は3時間20分です。

 今回の復活に合わせて、途中停留所も変わります。武生インターの代わりに越前たけふに停まるようになります。関西方面では、大山崎、名進高槻、千里ニュータウン、新大阪を通過します。渋滞しているときに名神以外のルートで走ることができるようにするためでしょうか? 運賃は上がります。福井駅東口-大阪(阪急三番街)間の運賃は3700円から4700円になります。ほかの区間も1000円ほど上がります。また、往復乗車券以外の割引切符がなくなっています。

 1日2往復(しかも、福井からの往復しか難しい)しかないので使いづらいでしょうが、乗り換えがないことを売りに戦っていくつもりでしょうか?
(参考:京福バスホームページ https://bus.keifuku.co.jp/contents/wp-content/uploads/2024/11/20241125大阪線運行再開(プレス資料).pdf)

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北陸新幹線の並行在来線は快速を中心に充実

 北陸新幹線の並行在来線も2025年3月15日にダイヤ改正を行います。

 まず、あいの風とやま鉄道では、泊-富山間(休日は黒部-富山間)において、11時台から14時台までの間、パターンダイヤを実施します。30分間隔になり、増発もなされます。IRいしかわ鉄道は、以前にも記事にした通り、朝夕の通勤時間帯に快速を設定します。途中停車駅は松任、能美根上、小松-大聖寺間の各駅です。美川でなく、能美根上に停まるのは意外です。10時台には金沢-小松間に普通列車を1往復走らせます。この列車、休日のみ運転していたのですが、平日にも走らせます。この列車を追加することによって、金沢-小松間は日中30分間隔になります。

 大増発するのは、ハピラインふくい。現在、日中は福井-武生間を30分間隔、武生-敦賀間を1時間間隔で走っていますが、武生-敦賀間を大増発して、一部を除いて福井-敦賀間を30分間隔で走ります。一部時間帯では1時間間隔が開くところがありますが(これまで30分間隔で走っていた福井-武生間ですが、ダイヤ改正後は1時間運転間隔が開くところがあります)、そういうところでも多客期には30分間隔で走ります。ほぼ30分間隔になることにより、敦賀での「サンダーバード」、「しらさぎ」、新快速との接続が改善されます。新幹線があるとはいえ、スピードアップはたいしたことなく、敦賀での乗り換えは手間がかかり、料金も上がります。鯖江や武生には新幹線が停まらず、越前たけふは町外れなので、在来線でのサービス改善を求める声が強いです。福井近郊の利便性を若干犠牲にして、敦賀までの利便性を向上させたのが今回のダイヤ改正です。日中以外でも、列車の増結や快速の繰り下げ(敦賀7:45発の快速を8:04発にすることにより、大阪からの始発「サンダーバード」から乗り換えすることができます)により、利便性を向上させます。
(参考:あいの風とやま鉄道ホームページ https://ainokaze.co.jp/19410、IRいしかわ鉄道ホームページ https://www.ishikawa-railway.jp/news/908、ハピラインふくいホームページ https://www.hapi-line.co.jp/files/uploads/2025年春ダイヤ改正について.pdf)

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新しい「青春18きっぷ」を持って(2)

 先ほども書いたように、今回の「青春18きっぷ」は連続3日間有効の切符である。つまり、13日までしか使えない。最終日の13日、名古屋5:37発の始発に乗って、今度は西に向かう。大垣で乗り換え、米原からは新快速に乗る。姫路には9:42に着いた。

 姫路で姫新線に乗り換え。播但線と姫新線に乗るには、いったん中間改札を通らないといけない。これらの路線には無人駅が多く、複雑なJRの路線網では、きちんと運賃が収受できない。ところどころに中間改札を置くのは理解できる。姫新線の列車は、姫路9:50発の播磨新宮行き。2扉転換クロスシートという珍しい座席配置のキハ127系の2両編成だ。転換クロスシートは、乗り降りがしやすいように、進行方向左側が1人掛けになっている。20分あまりで本竜野に到着。たつの市の中心の駅なので有人駅と思ったら、この12月から「みどりの券売機プラス」はあるものの、無人駅になったとのこと。どうやら姫路を出たら津山まで有人駅はないようだ。

 駅を出て龍野の街を散策する。揖保川を渡ると古い街並みが現れる。その龍野の特産のひとつが、淡口醤油。関西の味に欠かせない醤油である。その淡口醤油の資料館があるので、入ってみる。入館料はたったの10円。企業の宣伝の意味合いもあるが、それでも安い。その後、「赤とんぼ」で有名な龍野出身の童謡作家、三木露風の生家にも入る。お昼はもうひとつの龍野の特産品、そうめんにする。龍野のそうめんの最上級、「三神」というものを出す店があるので、そこでお昼にする。12月なので寒いが、麺を味わいたいので、にゅうめんにせずに冷たいのにする。後はゆっくりと駅に向かえばよいかと思っていたら、途中で時間に余裕がないことに気づき、走って何とか間に合う。

 本竜野12:16発の播磨新宮行きに乗る。こちらもキハ127系の2両編成。播磨新宮で折り返して、姫路に行く。下校時間なのか、余部で高校生がたくさん乗ってくる。1時間に1本しかない時間帯もあるので、少し少ないようにも感じる。線路は高速化で改良され、車両も良くなったが、本数が少ないのは残念だ。姫路で降り、次に向かうは手柄山中央公園。かつて、姫路にはモノレールが走っていた。1966年に行われた姫路大博覧会に合わせて運行を始めたが、あまり利用者がいなかったようで、8年で休止してしまった。モノレールの遺構は今でも市内に残っているが、手柄山交流ステーションでは、手柄山に残っている駅舎を活用し、モノレールの駅の様子を再現している。それを見に来たのだ。元々はモノレールだけを見るつもりだったが、同じ建物にある水族館側から入ってしまい、お金を払って水族館も見ることにする。播磨の川や池などの淡水に生きる生物を中心とした水族館だった。さて、肝心のモノレールは2両編成、車内はボックスシートである。ダイヤは9時から18時までの運行で、20分間隔だ(春から秋にかけての日祝は15分間隔)。行きは手柄山まで歩いたが、帰りは手柄から山陽電鉄に乗る。セミクロスシートの車両だったが、車両の後ろ半分のクロスシートは後ろ向きになっていた。

 姫路のシンボルは姫路城。世界遺産にもなっている。今は1000円だが、大幅値上げの話もあるので、今のうちに行くことにする。鉄筋コンクリートで復元され、エレベーターまでついているお城と違い、姫路城は基本的には江戸時代のものなので、階段の勾配はきつい。本来、城というものは観光施設ではなく軍事施設なので、当たり前と言えば当たり前だが。天守閣のほか、西の丸もぐるっと回って帰る。駅でお土産を買い、新快速で帰途につく。姫路16:56発なので、大阪はちょうど夕方のラッシュ。さすがに混んでいる。しかし滋賀県に入ると空いていき、米原に着くころにはガラガラになった。
(参考:うすくち龍野醤油資料館と手柄山交流ステーションでもらったパンフレット)

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新しい「青春18きっぷ」を持って(1)

 みなさんも御存じの通り、「青春18きっぷ」の制度が変わり、自動改札機を通ることができるようになったものの、3日間あるいは5日間連続で使わないといけないようになった。また、3日間用が新たにできたものの、1万円と割高になっている。今までよりは使いにくくなっているのは確かだが、それでも普通に乗車券を買うよりかはお得だ。「青春18きっぷ」を残すためにも、使っていかなければならないだろう。そこで11日に新しくなった「青春18きっぷ」を使って出かけることにした。切符は前日のうちに千種の自動券売機で買っている。何枚か紙が出たが、肝心の切符は自動改札機対応の1枚のみ。後は注意書きと領収書、クレジットカードの明細である。

 金山6:47発の新快速で東に向かう。終点の豊橋で乗り換え。豊橋7:48発の浜松行きは373系の6両編成だった(実は後になって、過去にもこの列車に乗ったことがあったことを思い出した)。隣に空いている席を見つけて座る。座れば快適だ。特急用の座席に運賃だけで乗ることができるのだから。豊橋から乗った客はそのまま浜松まで行くわけではない。沿線の工場への通勤なのか、途中で降りる。豊橋から2駅先の新所原からは静岡県なので、通学の高校生の乗り降りが見られる。通勤客も乗ってくるが、通路に立つ人はいない。浜松からは8:35発の興津行き。313系と211系が2両ずつつながった4両編成である。引退の近い211系のほうに乗ることにした。この興津行きの普通列車、島田あたりから客が乗ってくる。焼津になると立つ人も見られる。静岡のひとつ手前、安倍川で降りる。

 安倍川からは事前に調べた通り、西のほうに向かって歩く。しばらくすると旧東海道になった。北側には国道1号線が並行して走っている。そのまま歩くと丸子宿に入る。丸子宿は東海道の小さな宿場町。そして丸子宿の名物はとろろ汁。このとろろ汁を食べようと歩いてきたのだ。バスでも行くことができるが、江戸時代の旅人の気分を味わいたかったので、歩くことにしたのである。店は江戸時代にタイムスリップしたかのような、かやぶきの建物。静岡県で現存する、もっとも古い飲食店らしい。駅から歩いて40分ほどで着いたので、11時の開店まで待つ。だんだん人が増えてきた。時間になり、店の中に案内された。店内は一気に埋まる。名物のとろろ汁を注文。しばらくしてとろろ汁が運ばれてきた。おひつに入った麦めし、とろろ汁、味噌汁、漬物のシンプルなセットだが、結構お腹いっぱいになった。もっとも江戸時代の旅人はファーストフード感覚で素早く食べたと思われるが。帰りは店の北側に新静岡バスターミナルまで直通するバス停があるので、それに乗る。バスは静岡と藤枝を結ぶもので、日中でも30分間隔で走っている。丸子橋から乗ったバスは35分ほどで新静岡バスターミナルに着いた。

 新静岡バスターミナルは、ショッピングセンターの中にある。そして、静岡鉄道の新静岡もこの中にある。静岡鉄道は新静岡と新清水を結ぶ11キロの鉄道。日中でも8分間隔で走っている。2両編成の列車は、列車ごとに色が違い、乗ったのは緑。お茶の色だ。13:08発の新清水行きは発車した。静岡鉄道の売りは駅がたくさんあること。途中13駅に停まるので、駅と駅の間隔は平均800メートル。すぐに次の駅に停まる。また、駅はコンパクトで、スロープか少しの階段で乗り降りすることができる駅も多い。駅には自動改札機があり、交通系ICカードで支払うことができる。車両は高床式で路面電車規格ではないが、気軽に乗ることができるのは、半分路面電車みたいなものだ。25分弱で新清水に到着。JRの駅と離れているので、駅の案内図を見て、清水に行く。10分もかからずに着いた。

 清水からは再び東海道線に乗り、今度は吉原へ。ここで乗るのは岳南電車。駅の西側に岳南電車への連絡通路があり、そこで岳南電車の切符を買う。硬券であった。列車の接続は良く、乗るとすぐに発車。列車は1両だけで、元々は京王の車両。10人ほどが乗っている。岳南電車は工場の中を走る。かつては貨物輸送も盛んに行ってきた鉄道なのだ。岳南電車は次の駅、ジヤトコ前までは距離があるが、その後はこまめに停まる。早速2つ目の駅、本吉原で半分程度が降りた。その後も減る傾向にあり、終点の岳南江尾で降りたのは私を含めて2人だった。硬券はもらうことができた。折り返しは10分ほど後に発車する。そのまま折り返しに乗ってもよかったが、ふと駅の案内を見ると、南に2.5キロほど歩けば、東田子の浦に着く。試してみることにした。駅から少し歩くと、田んぼの中を南にまっすぐ伸びる道がある。ここを歩けばよい。ただ歩道はなく、道がまっすぐなので、車は飛ばす。車には注意が必要である。30分ほどで、東田子の浦に到着。予定通りの列車に乗ることができた。

 東田子の浦からはまっすぐ帰るのみ。東田子の浦15:25発の島田行きに乗る。313系と315系がつないであったので、315系のほうに乗る。この列車、静岡でかなり停まるので、ホームに停まっている浜松行きに乗り換えると良い。浜松行きは帰宅の高校生などで混んでいたが、何駅かすると空いてくる。その後の浜松、豊橋の乗り換えもスムーズ。乗り換えたらすぐに発車する。浜松からのも最初は座ることができなかったが、途中で座ることができた。ただこちらは途中から乗るのも多く、豊橋まで乗り通すのも多い。島田あたりで空く静岡とは大違いだ。浜松の静岡県内における微妙な立場が伺える。(続く)

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新しい「青春18きっぷ」を持って(0)

 11日と13日のことですが、新しくなった「青春18きっぷ」を持って出かけてきました。

 明日から2回に分けて、その時の様子を書きます。

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2025年3月ダイヤ改正発表(8)(JR九州)

 九州新幹線については、日中に博多-鹿児島中央間を運転する「つばめ」1往復があります。この「つばめ」を「さくら」に代えて速達化を図ります(博多ー熊本間には新たに「つばめ」1往復を走らせます)。深夜の「みずほ615号」の行き先を熊本から鹿児島中央に延長します。鹿児島中央23:36着です。西九州新幹線では、「かもめ1号」を嬉野温泉に停めます。嬉野温泉7:10発です。長崎に通勤、通学しやすくなります。

 福岡エリア、北九州エリアでは朝夕の通勤、通学時間帯に特急を充実します。博多7:11発の小倉行きの「きらめき2号」を増発し、門司港発肥前鹿島行きの「かささぎ101号」は使用する車両を787系から885系に変えることによって、同じ6両編成でも定員を増やします。276人から302人に増えます。朝の「かささぎ」3本が新たに二日市に停まります。夕方は小倉18:05発の「ソニック46号」を新たに赤間、福間、香椎に停めます。「ソニック44号」(小倉17:40発博多行き)、「ソニック49号」(博多19:00発大分行き)がともに6両から7両になります。日中では、行橋10:05発博多行きの「きらめき101号」を増発します。宮崎でも、「ひゅうが5号」のダイヤを10分ほど繰り上げ、延岡6:52発とします。宮崎着は7:59発で、通勤、通学に使いやすくします。

 特急の体系が全般的に変わるのが、豊肥線。現在は「九州横断特急」(熊本-大分間)1往復、「あそぼーい!」もしくは「九州横断特急」(熊本-別府間)1往復、「かわせみ くませみ」(臨時、熊本-宮地間)1往復、「あそ」(熊本-宮地間)1往復の合計4往復走っています。しかし、ダイヤ改正後は、「九州横断特急」(熊本-大分間、一部は熊本-別府間)3往復、「あそぼーい!」(臨時、熊本-宮地間)2往復の合計5往復になります。大分への本数が増えます。また、利用状況を踏まえて、水前寺、武蔵塚、光の森、赤水、中判田を通過します。

 普通列車に関しても改善がなされます。福岡エリア、北九州エリアで朝通勤、通学時間帯で増発がなされます。海老津に停まっていない快速が若干ありましたが、その通過している快速も停車します。日中、門司港-小倉間の運転本数を増やしますが、メンテナンス時間の確保のため、下関-小倉間の本数を減らします。

 唐津では、行き先ごとに乗り場を統一します。筑肥線伊万里方面は1番乗り場、唐津線佐賀方面は2番乗り場、筑肥線博多方面は3、4番乗り場に統一します。反対の西唐津へは、いろいろな乗り場から発車します。福岡エリア、北九州エリア以外でも通勤、通学時間帯を中心にして増発や増結がなされます。なお、日豊線の青井岳は朝晩は通過し、8~18時台だけの停車になります。

 新駅は仙巌園です。日豊線竜ヶ水-鹿児島間に開業する、無人駅です。上下合計で57本が停車します。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/12/13/241213_2025daiya_kaisei_1.pdf)

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2025年3月ダイヤ改正発表(7)(JR四国、JR貨物)

 高徳線の特急、「うずしお」の中には、岡山まで行くものがあります。2往復が岡山まで乗り入れていますが、今回のダイヤ改正で岡山発着の「うずしお」は廃止されます。全て高松発着となります。東京や大阪から徳島に鉄道で行くなら、岡山、高松と遠回りではなく、大阪や神戸あたりで高速バスに乗り換えるのが自然です。高松と高知を結ぶ「しまんと」は2往復減り、快速と「南風」を乗り継いで行くことになります。牟岐線の「むろと」は廃止になります。

 予讃線では、「宇和海」の伊予大洲、八幡浜の発着ホームを原則として駅舎に近い1番線にします。跨線橋を渡らなくてもよいのです。また、「宇和海」については、八幡浜-宇和島間がワンマン運転となります。乗務員の習熟等のため、ダイヤ改正前の2025年1月20日からワンマン運転を始めます。八幡浜、卯之町、伊予吉田、宇和島の各駅では、全ての扉から乗り降りできます。

 今回のダイヤ改正も、JR四国はパターンダイヤが一番の売りです。予讃線、土讃線、高徳線・鳴門線、牟岐線でパターンダイヤを導入したり、拡大したりします。特急もパターンダイヤ化するところがあります。停車駅をそろえたり、「うずしお」のように車両をそろえたりします(「うずしお」は全ての列車が2600系もしくは2700系に統一されます)。予土線でもパターンダイヤを導入します。江川崎-宇和島間は2時間間隔です。徳島で行われている、各線の接続を考慮したタクトダイヤについても拡大します。10~19時台になります。

 JR貨物については、札幌貨物ターミナル発広島貨物ターミナル着の便について、日本海縦貫線経由の直行ルートを設定します。所要時間が9時間あまり短縮され、31時間で結びます。機関車はEF210を9両、EF510を9両増備します。
(参考:JR四国ホームページ https://jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2024%2012%2013%2003.pdf、JR貨物ホームページ https://www.jrfreight.co.jp/info/2024/files/20241213_02.pdf)

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2025年3月ダイヤ改正発表(6)(JR西日本中国地方)

 大阪・関西万博関連は山陽新幹線でもあります。朝早い時間に着くことができるよう、臨時「さくら」を走らせます。その臨時「さくら」は、「さくら574号」という名前で、週末中心に走ります。ダイヤは鹿児島中央6:00発、新大阪9:59着です。定期列車での一番列車は、新大阪10:21着の「みずほ600号」なので、22分早く着くことになります。

 最新型のN700Sには、「ビジネスブース」というものがあります。東海道・山陽新幹線を直通する「のぞみ」のうち、N700Sで毎日運転する列車(27本)については、「ビジネスブース」を設置した車両で運転します。

 「みずほ」の中には、毎日運転でありながら臨時列車扱いになっているものがありますが、これらについては今回のダイヤ改正で、全て定期列車になります。

 2025年3月24日、広島に新しい駅ビルが開業します。「ミナモア」です。この「ミナモア」の開業に合わせて、広島の鉄道の改善がなされます。まず、広島への買い物に便利な時間帯に、休日の快速「シティライナー」を増発します。岩国10:37発、広島16:24発が増え、5往復になります。

 「快速 うれしート」も増えます。現在、休日の「快速 うれしート」は午後に2本が設定されていますが、午前中に3本追加し、広島方面行きは5本になります。増える3本はいずれも午前の便で、広島への買い物のための列車と言えるでしょう。なお、平日は朝ラッシュ時の1本のみです。

 普通も増えます。休日の昼間に広島-五日市間で13本増発します。呉線も休日の昼間に坂-広島間で4往復増やします。また、平日に糸崎-岩国間において4両以上で運転する列車を増やします。夕方以降も増えます。広島-五日市間で平日に5本、休日に1本増やし、パターンダイヤ化します。夕方以降のパターンダイヤは西条方面でも行われ、わかりやすいダイヤになります。呉線の「通勤ライナー」は新たに海田市にも停まります。

 山陰線の列車の中には、東萩で2時間以上待たないといけない列車があります。これらの列車について、東萩までのダイヤを最大約2時間半繰り下げ、東萩でほぼ待たずに乗ることができるようにします。岡山地区では休日の昼間に岡山-金光間に2往復増発します。姫新線では夜間の列車を1時間ほど繰り上げます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2024/12/page_26847.html)

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2025年3月ダイヤ改正発表(5)(JR西日本北陸、関西)

 敦賀まで延伸して1年となる北陸新幹線については、臨時の「かがやき」を2往復増発します。重要なのが、定期の最終「かがやき518号」(敦賀20:11発、金沢21:06発)の直後に走る「かがやき546号」。金沢21:06発なので、金沢滞在時間が3分だけですが、伸びます。関西方面については、「つるぎ11号」が富山始発(富山8:16発)となる代わり、「つるぎ27号」は金沢始発になります。富山7:23発の「つるぎ7号」は自由席が3両になり、通勤に使いやすくなります。在来線については、城端線、高山線、大糸線で運転時刻の変更があります。

 2025年4月から夢洲で行われる、大阪・関西万博。以前にも記事にしましたが、これに対応して新大阪-桜島間に臨時列車、「エキスポライナー」を走らせます。2025年3月15日から2025年10月13日まで、桜島行きは1日14本、新大阪行きは1日12本走ります。概ね60分間隔です(新大阪8時台のみ2本あり)。車両は323系が使われるようで、途中停車駅は大阪(地下ホーム)とユニバーサルシティです。西九条には停まらないようです。新大阪と桜島を直結するこの「エキスポライナー」、通常は特急しか走らない大阪から先も走る、貴重な列車です。また、ユニバーサルシティにも停まることから、大阪・関西万博終了後も走り続けるかもしれません。

 快速の一部分をのれんで区切って指定席にした、「快速 うれしート」。以前にも書きましたが、今回のダイヤ改正でも拡充します。新しく走るのは、琵琶湖線・京都線の野洲-大阪間、嵯峨野線の京都-園部間、JR宝塚線の大阪-篠山口間です。また、JR神戸線の大阪-網干間、奈良線では本数が増えます。特に奈良線では、平日も休日も、「みやこ路快速」、快速、区間快速(平日54本、休日50本)全てに設定されます。京都-奈良間では並行する近鉄も、頻繁に特急を走らせています。それにならって全ての快速に「快速 うれしート」を設置し、着席需要に応えようとしているのでしょうか?

 通勤特急も増えます。「らくラクはりま」は新大阪-網干間に1往復増え、2往復になります。2往復とも、平日のみの運転です。利用者は順調に増えているのでしょうか? 「こうのとり」は朝夕の通勤時間帯に川西池田と中山寺に停まります。上下合わせて5本が該当します。「らくラクやまと」は柏原と八尾に停まります。

 休日に新大阪と奈良の間を走る「まほろば」は、このダイヤ改正によって、定期運行化されます。休日なら確実に走る列車となります。2025年4月5日からはリニューアルされた車両が走ります。最初に投入されるのは「安寧」と呼ばれる車両で、2025年秋ごろに投入されるのは「悠久」と呼ばれる車両です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2024/12/page_26847.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_mahoroba_unkou.pdf)

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2025年3月ダイヤ改正発表(4)(JR東海)

 東海道新幹線で目立つのは、朝や夜を中心とした臨時「のぞみ」。朝は東京6:51発の「のぞみ291号」新大阪行きを追加設定します。これにより、6時台に首都圏を出る「のぞみ」(品川始発、新横浜始発を含みます)は臨時を含めて最大14本になります。

 現在の新大阪行き最終は東京21:24発の「のぞみ273号」ですが、その後に臨時が出ます。東京21:30発の「のぞみ491号」で、新大阪には23:54に着きます。定期列車の最終の後に臨時が出るのは、博多も同じです。現在の博多行き最終は東京18:51発の「のぞみ59号」ですが、その後に臨時が出ます。東京19:00発の「のぞみ203号」(新大阪までは定期列車)で、博多には23:59に着きます。

 「のぞみ」の3号車が自由席から指定席に変わるのは以前に書いたとおりですが、トイレも変わります。東海道・山陽新幹線で使用している16両編成の車両の奇数号車にはトイレが2つありますが、多目的トイレのある11号車を除いてそのうちの1つを女性専用にします。これはダイヤ改正に先立ち、12月から順次供用を始め、2025年3月15日のダイヤ改正以降、全ての16両編成の車内共用トイレの約半分が女性専用になります。女性専用トイレの前にはピクトグラム、案内シール、ピンクの識別帯でわかるようになっています。

 在来線には大きなダイヤ改正はありません。ただ、豊橋で線路設備の改良が行われ、名古屋方面からの列車が7番線で折り返しできるようになります。名古屋方面からの快速が7番線で折り返し、浜松方面からの普通が8番線で折り返すので、同じホームで乗り換えることができるようになります。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043984.pdf)

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2025年3月ダイヤ改正発表(3)(JR東日本首都圏)

 首都圏での一番の話題は、中央線快速、青梅線へのグリーン車導入。東京-大月間、立川-青梅間で走ります。グリーン車は東京寄りの4号車、5号車に連結されます。乗車にはグリーン券が必要です(無料のお試し期間は2025年3月14日で終了します)。また、これに伴い、特急「はちおうじ」、「おうめ」は廃止されます。休日の「ホリデー快速おくたま」は新宿発から東京発になります。

 横須賀線については、東京-品川間のトンネル設備の維持管理のため、東京からの始発(4:55発)と東京行きの最終(0:13着)をそれぞれ品川発着に短縮します。これで作業時間を拡大するのです。

 京葉線では夕方以降の下り各駅停車を快速に変更します。快速になるのは、平日が東京16:02発と21:21発の2本、休日は東京21:21発の1本です。

 ワンマン運転は新たに南武線、常磐線各駅停車(綾瀬-取手間)で行います。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/timetable/)

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2025年3月ダイヤ改正発表(2)(JR東日本首都圏以外)

 東北新幹線については、東京-新青森間の「はやぶさ」が1往復増えます。E8系は追加投入され、ダイヤ改正以降は9往復がE8系で運転されます(一部を除いてE3系で運転される日があります)。その後もE8系は増え、2026年春までに全ての「つばさ」がE8系による運転になります。E8系に統一されると、E3系での運転は終了します。

 在来線特急に話を移します。中央線については、5本の特急が新たに東京発になります。これで、新宿を16:30以降に出る特急が全て東京発になります。大糸線直通の列車は白馬発着になります。南小谷まで行かなくなります。上りの大糸線直通は「あずさ46号」(南小谷15:00発)から「あずさ38号」(白馬13:41発)に変更になります。大糸線には臨時列車で「はくば」(松本-白馬間)が1往復走ります。この「はくば」が走るときには、白馬-南小谷間に臨時の普通列車も走ります。平日を中心に朝晩に走っている臨時特急「信州」は、全車指定席になります。また、臨時列車ですが、早朝に「かいじ」が走ります。甲府5:40発、東京7:45着です。

 常磐線については、上野発着で残っていた、朝ラッシュ時の1往復が品川発着になります。常磐線特急は全て品川発着になります。「成田エクスプレス」は夕方以降の3本が千葉に追加停車します。「あかぎ」は一部列車の運転区間を変更し、平日のみの運転になります。群馬県発着は1往復のみです。

 新潟県内を走る「しらゆき」は新井7:19発の「しらゆき1号」を廃止し、代わりに新井19:18発の「しらゆき7号」が走ります。新井行きの「しらゆき8号」は3時間半ほど繰り上がり、新潟16:25発となります。運行本数は4往復のままです。

 八高線は新型車両導入のため、輸送体系の見直しを行います。朝に群馬藤岡-高崎間に1往復を増発しますが、児玉7:43発高崎行きは廃止になります。全ての列車が2両編成のワンマン運転になります。東北線では、朝にラッシュ時に郡山-本宮間に1往復を増発します。大船渡線では夜間の1往復の運転を取りやめます。また、キハ100系をキハ110系に置き換えます。山田線では一部列車の廃止があり(盛岡-宮古間の直通は3往復のみです)、盛岡から宮古への最終が盛岡13:12発の快速になります。奥羽線(弘前-青森間)と津軽線では、EV-400系で走っている1往復を701系にします。津軽線蟹田-三厩間に走るディーゼルカー交換のために設定された列車ですが、この区間には列車が走らないので、ディーゼルカーにする意味がないのでしょう。秋田では、3、4両編成から2両編成に短縮になる列車が増え(逆に2両編成から3両編成になるものもあります)、ワンマン列車も増えます。新たに田沢湖線赤渕-田沢湖間でワンマン運転を実施します。信越線新津-新潟間では20分間隔のパターンダイヤを推し進めます。羽越線新津-新発田間、越後線(吉田-新潟間)、白新線、篠ノ井線松本-篠ノ井間では無人駅も含めて、ワンマン列車でも全ての扉から乗り降りできるようになります。篠ノ井線塩尻-松本間は2往復を増発します。

 新駅は白新線白山-新潟間にできる、上所。両駅のほぼ真ん中のところにできます。6両編成対応のホーム2面2線の駅で、ホーム上屋は長さ60メートルです。階段のほか、エレベータがあります。無人駅です。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/timetable/、https://www.jreast.co.jp/press/2024/niigata/20241213_ni02.pdf)

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2025年3月ダイヤ改正発表(1)(JR北海道)

 12月13日、JR各社から2025年3月ダイヤ改正についての発表がありました。ダイヤ改正日は2025年3月15日、今回から何回かに分けてダイヤ改正の概要を書いていきます。まずはJR北海道から。

 石北線の特急「大雪」は特別快速「大雪」になります。車両はキハ283系からH100形の2両編成にグレードダウンします。さすがに座席はこのままではまずいと思ったようで、2025年度以降に改善を図りますが(座席数も座り心地もよくなります)、どのレベルになるのでしょうか? また全席自由席なので、座席の確保という面でも心配はあります。ただ、スピードは特急と変わらず(停車駅も一部が瀬戸瀬に停まる以外は、特急と変わりありません)、閑散期の運休はなくなり、毎日運転になります。また、石北線の特別快速「きたみ」は網走まで延長になりますが(北見-網走間は各駅停車)、快速「きたみ」になります。特急「オホーツク」、特別快速「大雪」、快速「きたみ」の順番を入れ替えるなど、ダイヤも大幅に変わります。普通列車も生田原7:38発遠軽行きが網走5:49発になるなどの変化があります。1時間ほど繰り下がる「オホーツク2号」の代替とも言えます。

 札幌-旭川間では、札幌16:30発「カムイ29号」、旭川21:00発「ライラック44号」を増発しますが、代わりに旭川5:18発「ライラック2号」、旭川23:05発「カムイ47号」が廃止となります。

 根室線では、「おおぞら7号」の停車駅を削減して、速達化を図ります。追分、新夕張、池田、白糠を通過し、札幌-釧路間の所要時間は3時間54分となります。札幌-釧路間3時間57分の「おおぞら4号」に変わって、「おおぞら7号」が最速達列車になります。新たに通過になる追分、新夕張については、代わりに「おおぞら5号」が停まります。また、夜間に通る「おおぞら12号」、「とかち9号」はトマムを通過します。

 函館線では、「北斗2号」の停車駅を削減して、速達化を図ります。伊達紋別、大沼公園、五稜郭を通過し、函館-札幌間の所要時間は3時間29分となります。これが最速達列車となります。

 H100形は石勝線千歳-新夕張間に投入されます。キハ40、キハ150形で走る12本を全て置き換えます。富良野線では、日中を中心に、富良野発着の8本を1両編成から2両編成にします。反面、夜間の一部列車の運行を取りやめます。根室線釧路-根室間、釧網線、函館線函館-森間については、早朝や夜間の一部列車の運行を取りやめます。

 今回廃止されるのは5駅です。東滝川、東根室、雄信内、南幌延、抜海です。また、2025年4月1日には緑が自治体管理の駅に移行します。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20241213_KO_kaisei.pdf)

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IRいしかわ鉄道に快速

 あいの風とやま鉄道には「ホームライナー」風の有料快速、「あいの風ライナー」、ハピラインふくいには快速がありますが、IRいしかわ鉄道にはあいの風とやま鉄道からの「あいの風ライナー」を除いて、快速がありません。そのIRいしかわ鉄道ですが、2025年春のダイヤ改正で、快速を新規設定するようです。

 快速は金沢-大聖寺間に設定されます。大聖寺7:44発金沢行きと、金沢18:20発大聖寺行きの2本が設定されます。金沢-大聖寺間の所要時間は50~54分から38~39分に短縮されます。忙しい朝などには貴重な時間です。

 また、金沢-小松間で普通列車など7本の増発も検討しています。列車の待ち時間が短縮されます。
(参考:北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1597976)

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2025年春から「のぞみ」3号車が指定席に

 年末年始等の繁忙期を除いて、「のぞみ」には3両の自由席があります。1号車から3号車までで、16両編成全約1320席のうち、250席が自由席です。

 ところが、インターネット予約が普及し、「みどりの窓口」に行かなくても簡単に指定席を予約することができるようになりました。取りやすくなっているのです。そこで、JR東海とJR西日本は、2025年春から「のぞみ」の自由席を減らすこととなりました。85席ある3号車を自由席から指定席に変えます。2003年に「のぞみ」に自由席が設定されてから、繁忙期以外の自由席が見直されるのはこれが初めてです。これにより、グリーン車を含めて、全座席の9割近くが指定席になります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/DA3S16094271.html)

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南海2200系が2025年春に引退

 汐見橋線を含めた南海の支線で走っている2200系は、元々22000系としてつくられました。主に高野線の急行として走りました。三日市町以北の増結車両として使われることが多かったと記憶していますが、橋本以南の山岳以南も走ることができます。観光列車の「天空」はこの性能を活かしたものです。

 ただ、2000系の導入により本来の高野線急行用として使われなくなったため、22000系は1997年からワンマン化工事を行い、支線用として使われるようになりました(この時点で2200系になりました)。この2200系が「天空」として使われるものを除いて、引退するのです。2025年春に引退するのです。

 引退の前に、引退する2200系2編成のうち1編成について、ヘッドマークの掲出と復元塗装を行います。約30年前まで走っていた、緑の濃淡です。オリエンタルグリーンの車体にエメラルドグリーンの帯を施します。この塗装を施した車両は今、銚子電鉄で走っていますが、それが本家本元の南海でも走るのです。2025年1月20日から、汐見橋線、高師浜線、多奈川線、加太線、和歌山港線で走ります。なお、この直前にお披露目会や撮影会も行われます。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/241210.pdf)

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和倉温泉直通「サンダーバード」、復活か?

 北陸新幹線が敦賀まで開業する前は、1日1本だけですが、和倉温泉への直通特急が走っていました。それ以外の場合でも、金沢での在来線での乗り換えだけなので、今よりは簡単でした。しかし今では、敦賀と金沢で大がかりな乗り換えが必要です。

 これでは、正月の地震で大きな被害を受けた能登に行きたいと思っても、行きづらくなります。そこでJR西日本は、臨時で和倉温泉までの直通を走らせることを考えていることを明らかにしています。七尾線で特急として使っている683系は第三セクターとなった旧北陸線を回送で走ることもあるようで、北陸新幹線敦賀開業のときまで「サンダーバード」として走っていた、当時のようにはいかないかもしれませんが、走ることができない、というわけではないようです。

 この和倉温泉直通「サンダーバード」、切符さえ買えば乗ることができる臨時列車になるのか、旅行商品として販売される団体列車みたいなかたちになるのかはわかりませんが、実現すると能登の復興に資することになります。一本で直通できるのは、かなり楽です。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/028ed13818b2be143964a1506b9f17e42ba7eb98)

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只見線は2023年度も好調

 2022年10月に復旧した只見線。その運行を再開した只見線に乗ろうと多くの鉄道ファンが押し寄せ、会津川口-只見間の2022年度の輸送密度は6.6倍になりました。2021年度の12人から79人に増えたのです。それでは、通年で運行するようになった2023年度はどうなったのでしょうか?

 2023年度も好調を維持したようです。2023年度の輸送密度は103人で、再開後の勢いを維持しています。私はまだ再開後は乗っていないので、どこかで乗りに行きたいです。被災前の2010年度の輸送密度は49人でしたから、倍に増えたことになります。この数字が鉄道としてふさわしいかはともかくとして、増えたことに変わりありません。

 なお、福島県の維持管理費は当初年2~3億円と見込んでいましたが、賃金や資材の高騰により、2024年度には4.9億円に増えました(市町村負担分も含みます)。もっとも、これぐらいのお金で鉄道を維持できるのなら、逆に安いのかもしれません。
(参考:「鉄道ジャーナル」2024年10月号 鉄道ジャーナル社

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駅名標に「ストリートファイター」

 JR西日本は橿原市内にある桜井線の3駅(香具山、畝傍、金橋)の駅名標に、人気格闘ゲーム「ストリートファイター」のキャクラクターを描きます。橿原市はゲームソフト大手カプコン(大阪市)と包括連携協定を結んでいて(カプコンの創業者の辻本会長は橿原市の出身です)、大和八木、橿原神宮前など市内4駅に描かれている近鉄に続いて、JR西日本においても駅名標に描くことにしたのです。

 ただ、ワンポイントみたいな近鉄のと違い、JR西日本のは大がかりです。縦60センチ、横1.8メートルの細長い駅名標全体を使ってキャラクターを描いているのです(正確にはシートを貼るようです)。3駅には駅名標が合わせて11基ありますから、あちこちで「ストリートファイター」のキャラクターが登場します。

 3駅は全て無人駅で、1日平均乗車人員は171~577人に留まります(2022年、JR西日本の調査)。近鉄とは違って1時間に1本しか来ないローカル線ですが、外国人は「ジャパン・レール・パス」があることから、JRを使う傾向にあります。外国人にも人気の「ストリートファイター」で観光客の誘致を図りたいとのことです。
(参考:毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20241204/k00/00m/040/167000c、https://mainichi.jp/articles/20240930/k00/00m/040/160000c、橿原市ホームページ https://www.city.kashihara.nara.jp/soshiki/1006/gyomu/7/1/384.html)

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熊本市電の上下分離、1年延期へ

 運行トラブルが続く熊本市電。その一員として運転士の処遇の悪さが挙げられています。運転には技量を要するものの非常勤職員のため、処遇が悪いのです。

 そこで熊本市は市電を上下分離して、運転士を公社の正規職員にする方針です。この上下分離は2025年4月に移行する予定でしたが、相次ぐ運行トラブルのため、1年程度遅らせることになりました。

 そのため、運転士の正規職員化は1年遅れることになります。ただし、それまでの暫定措置として、給与アップなどの処遇改善は先行して行います。公社の正規職員と同じ程度の水準となります。

 なお、運賃への200円への値上げは予定通り2025年6月から行い、2031年度に予定している市電の延伸も予定通り進めるとのことです。
(参考:FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/796730)

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京阪、2025年秋に値上げへ

 京阪は2025年10月に値上げを行います。消費税率の改定に伴うものを除いて、1995年以来、30年ぶりの値上げです。

 現在、京阪の初乗り運賃は160円、大津線は170円ですが、それがそれぞれ180円、200円になります。なお、この値上げに伴い、京阪線の鉄道駅バリアフリー料金は廃止されます。神戸電鉄JR東日本でも値上げ時に鉄道駅バリアフリー料金は廃止されるので、ある意味鉄道駅バリアフリー料金は本格的な値上げまでの暫定的な存在なのでしょう。ですから、実質的には初乗り運賃は170円から180円へと10円の値上げです。そのほかの区間も、距離に応じて最大60円上がります。

 また、中之島線・鴨東線加算運賃、鋼索線運賃、「プレミアムカー」・「ライナー」料金については変わりありません。そして、ワンマン運転は、2025年秋に京阪本線、中之島線の一部区間での実施を検討しています。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/info/release/assets/241203_keihan-railway.pdf)

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北陸新幹線新大阪乗り入れの必要はあるが、新宿乗り入れの必要はない

 近いうちに北陸新幹線敦賀-新大阪間のルートが決まる予定ですが、すでに充実している反対の東京側を強化すべきと主張している人もいます。どこにつくるのかと言えば、新宿-池袋-大宮間。元々上越新幹線は新宿が起点であり、その区間が未完成だというのです。

 これができれば、東京でも西のほうは便利かもしれません。しかし、北陸新幹線を新大阪まで全線開業することに比べれば、必要性は格段に低いです。すでに東京までできあがっていて、JR東日本の線路で行くことができるからです。今後の北海道新幹線全線開業によって本数がさらに増え、東京-大宮間の走行は難しくなりますが、今のようにスピードを抑えれば詰め込むことはできます。東京-大宮間は距離が短いので、列車の追い越しは考える必要はありません。山手線のように同じスピードで走れば、在来線のように詰め込めるのです。

 反対に大阪方面はそのようにはいきません。「米原ルート」にすれば費用は節約できるかもしれませんが、乗換駅が敦賀から米原に変わるだけです。敦賀にある今ならば、臨機応変に「サンダーバード」や「つるぎ」のダイヤを変えることができます。しかし、米原だとそのようにはいきません。「つるぎ」が遅れたら、接続予定の「こだま」は時間通りに発車するだけです。東海道新幹線にとって、北陸新幹線はどうでもいい存在なのです。JR同士の利益を調整するJRホールディングスみたいな会社をつくっておくとか、6つの会社に分割するのは在来線だけにして新幹線は全国1社にするとか、あるいは東海道新幹線米原-大阪間はJR東海とJR西日本の共同経営にしておくとか、北陸新幹線長野-金沢間をつくる前に金沢-新大阪間をつくっておくとかしなかった国交省の先見のなさは非難すべき事項かもしれませんが、今となってはどうしようもありません。そういう話をすれば、根本は線路を狭軌でつくってしまった(あるいは大正時代ぐらいに改軌しなかった)こと自体が失策なのです。

 今の北陸新幹線の最大の問題は、北陸と関西が1本の列車で直通しないことです。新大阪までフル規格新幹線をつくるのが唯一の解決策です。何らかの事情でそれができなかったとしても、ベストではないですが、北陸新幹線を改造するかたちで北陸と関西の直通列車は確保しないといけません。すでに新幹線鉄道網が充実している東京に投資する暇はないのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/5b54dec5a41c10cf859d7177b206778758f447b6)

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JR東日本の値上げ、山手線と廃止になりそうなローカル線が同じ運賃に

 分割民営化後、消費税率の改定に伴うものを除いて値上げをしなかった、JR東日本。そのJR東日本ですが、ついに値上げをすることになりました。値上げの実施予定日は2026年3月、値上げ率は7.1%です。

 今回の値上げは全エリアに及びます。初乗りは160円になり(紙の切符の場合)、長距離も値上げになります。特に値上げが激しいのが、東京。今のJR東日本の運賃は、山手線内、電車特定区間、幹線、地方交通線の4段階に分かれていますが、これを幹線と地方交通線の2段階にします。山手線内、電車特定区間は幹線に統合されるので、かなりの値上げになるのです。例えば、東京から新宿までは、210円から260円に上がります。先ほども述べたとおり、長距離も値上げになりますが、特急料金は変わらないので、東京-仙台間の場合、11410円から11630円に220円増えるだけです(「はやぶさ」、通常期に普通車指定席を使用した場合)。JR西日本のように電車特定区間を残すのではなく、完全になくすのです。なお、鉄道駅バリアフリー料金は廃止されます。

 運賃が幹線と地方交通線の2種類だけになることは、次のことを意味します。幹線と地方交通線の区分は、国鉄時代、東北新幹線や上越新幹線が開業する前の数字を引き継いだものです。そのときから40年以上が経ち、交通体系も変わっています。奥羽線の新庄-大曲間も国鉄時代は「つばさ」などが走っていたので、幹線と判断されるのは当然のことでしたが、今は非電化になる区間も出てくる、単なるローカル線です。そういうところと同じ運賃になるのです。通勤定期についても運賃が上がることにより値上げになります。6か月通勤定期については割引率を見直します。通学定期については家計負担を考慮して据え置きますが、山手線内、電車特定区間については幹線に統合されるので、その分値上げになります。私鉄との競争が激しいところで設定されている特定区間については、一部を残して廃止します。また、JR東海やJR西日本の幹線、地方交通線の運賃が変わらないことから、JR東日本とほかのJRに跨がる場合には、加算運賃を適用します。JR北海道、JR四国、JR九州で行っていることをJR東日本にも適用するのです。東海道線東京-熱海間では、新幹線と在来線とで運賃が変わるため、別線扱いとします。山陽新幹線の新下関-博多間と同じ扱いになるのです。

 分割民営化以来40年近く、消費税率の改定に伴うものを除いて値上げをしてこなかったことについては賞賛したいです。ただ、値上げの方法が悪いです。東京なら利用者が多く、値上げしても車や私鉄に逃げることがないと見込まれることから、東京の利用者を狙い撃ちにした値上げとなっています。東京で稼いだ利益をJR東日本全体にばらまくための値上げです。JR東日本の路線の中には、赤字でも特急や貨物列車がある程度通り、幹線鉄道網の一環を担う重要路線もありますが、鉄道が廃止になっても地元の人以外は何ら困らない路線もあります(しかも、利用するわけでなく、ただ存続すること自体に価値があるのです)。撤退するのが唯一最善の策の赤字ローカル線にもお金をつぎ込むのです。鉄道しかまともな交通機関がなかった時代ならともかく、車のほうが小回りが利きます。そういうところから潔く撤退して(もしくは地元に任せ)、それで浮いた資源を鉄道の特性を活かせるところに回したほうがいいのです。

 今回の値上げの後、またすぐに値上げするわけにはいきません。そういう観点から言えば、時代に合った値上げにすることができなかった今回の値上げは、残念なことと言えます。「みどりの窓口」を減らして、ネットに誘導したいのなら、正規運賃を上げて、ネットでの割引を充実させるしかないでしょう。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/20241206_ho02.pdf)

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大井川鐵道、SLでの夜行列車を運転

 すでに募集定員に達したため受付を終了していますが、備忘録として記事を書きます。

 同じところを行ったり来たりして時間を稼ぐことによって、朝まで走り続ける夜行列車を再現したイベント列車は時々あります。今回、大井川鐵道で走るのは、SLによる夜行列車。12月7日から8日にかけて走ります。

 夜行列車は新金谷を22時ごろ出発し(新金谷の集合は21時半です)、新金谷と家山の間を3往復します。SLはC10が使われ、客車は3両です。新金谷の解散は翌朝6時ごろとなります(7時ごろまでは車内に残ることができます)。

 旅行代金は18000円、募集人員が50人なので、夜行列車のボックスを1人で占領できます。SLの蒸気を使った昔ながらの蒸気暖房で、一晩を過ごします。これに弁当とお土産、それに7日の集合から8日まで有効の大井川本線全線フリー乗車券が付きます。フリー乗車券には川根温泉の入浴券も付いていますので、8日に川根温泉に入ってから帰ることもできます。

 追加料金なしで1人追加することもできます。座席はひとつのボックスを2人で使います。弁当、お土産、フリー切符は1人分しかありません。なお、夜中に行われるイベントなので、大人と一緒であっても小学生以下の参加はできず、18歳未満の場合は保護者の同意書が必要です。

(追記)
 12月7日から8日にかけて行われたSLによる夜行列車ですが、申込受付からたった3分で売り切れました。そのため、年末年始の12月31日から2025年1月1日まで、再度実施することになりました。今度はSLで年越しです。申し込みは12月20日から22日までで、応募多数のときは抽選です。
(参考:大井川鐵道ホームページ https://daitetsu.jp/archives/257289、https://daitetsu.jp/archives/259101)

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スマホで北関東周遊(4)

 駅でお土産を買い、西武秩父から帰途につく。池袋まで特急で一気に行っても良かったが、普通に乗っても飯能まで先着するので、普通に乗っていく。14:07発の普通に乗り、飯能まで行く。4000系の4両編成だった。飯能で後続の特急に追いつかれるので、特急に乗り換える。飯能はターミナルではないが、配線の都合でスイッチバック式の駅となっている。そのためか、特急は上下とも専用のホームに発着し、中間改札も設置されている(ただし、駅員はいないので、特急券のチェックはできない)。中間改札の前に特急券の券売機があり、そこで池袋までの特急券を買う。西武秩父からの特急、「ちちぶ34号」がやってきた。西武の看板特急、「Laview」だ。「Laview」の売りは、大きな窓。窓は上も下も大きい。横も大きく、「大きすぎる」というのがぴったりなぐらいの大きな窓だ。車内は黄色で統一されていて、銀色の外観と対照的だ。池袋までの停車駅は入間市と所沢のみで、飯能から40分弱、15:43に池袋に到着。

 まだ時間があるので、もう少し西武に乗り続けることにする。フリー切符なので、まだ乗ることができるのだ。乗ったのは、枝線の豊島線。練馬で分岐し、豊島園までひと駅、1キロだけの短い支線である。ただ列車は池袋から直通している。(西武有楽町線が合流する)練馬までの普通列車を逃がす機能があるようだ。高架の練馬から地上に降り、単線の線路を行くと豊島園。駅を出る。駅の左側にあったのは、西武の遊園地、「としまえん」。しかし、それは閉鎖され、一部が「ハリー・ポッター」のテーマパークとなっている。そう言えば駅も「ハリー・ポッター」風になっていたし、歩いている人も「ハリー・ポッター」で見かけるような格好の人がいる。ただ、「としまえん」の跡が残っているところもあり、フェンスの向こうにはまだ解体されていない建物があった。再び西武に乗り、池袋に戻る。「ハリー・ポッター」のラッピングをした車両であった。

 埼京線で新宿に行き、中央線に乗り換え。中央線の快速はロングシートの通勤型車両が走っているが、2階建てグリーン車を連結することになった。今は10両編成のE233系に2両のグリーン車を組み込んでいる段階である。グリーン車の組み込みが完了するまでは、10両編成と12両編成が混在し、グリーン車はグリーン料金なしで乗ることができる。グリーン車の組み込みが完了し、営業を開始するのは2025年春のことなので、それまでの期間限定だ。この機会を逃すと、グリーン車に運賃だけで乗ることはできない。そこで、この機会に中央線のグリーン車に乗ることにした。中央線のホームに行く。ホームに着いた途端、12両編成の列車が発車した。ただ、幸いなことに次のも12両編成。2階席に空席を見つけて、座る。すでに暗くなっているとはいえ、都心を2階建ての車両で走るのは新鮮な気分だ。グリーン車のついた12両編成の列車は、東京に到着した。

 帰りの新幹線は乗り換えが楽な、品川から乗ることにしている。ちょっとお土産を買い、東海道線で2駅。乗る列車は品川18:34発の「こだま749号」、まだ発車までは1時間近くある。新幹線改札を通り、売店で夕食用の駅弁を買ったが、東京と違って品川は売店が少なく(ただ選択肢が少ないので、急ぐときは品川のほうがスムーズ)、やることがない。何本か西に行く新幹線を見送り、「こだま749号」を待つ。「こだま749号」がやって来た。指定した席に座る。本来は「こだまグリーン早特3」を使ってグリーン車に乗りたかったが、予約するのが遅く、予約が取れなかった。代わりに使ったのが、「ぷらっとこだま」。かつては旅行会社で買うものであったが、今は「EXサービス」専用の商品になっている。当然ながらインターネット限定の商品だ。「ぷらっとこだま」は切符ではなく、あくまでも旅行商品なので、ドリンクがついてくる。JR東海の売店で引き換えるのだが、これはスマホがないとできない。実は旅行中は水筒を持ち歩いているので、飲みものはいらない。ドリンクの引き換えは当日でなくても良いので、1週間後に引き換えた。高そうなプレミアムビールにした。車内に入る。12号車の普通車指定席だ。早速弁当を食べる。弁当は品川で買った「品川貝づくし」。茶飯の上に様々な貝が敷き詰められた弁当だ。貝がメインの弁当は少ない。名古屋まで隣に来る人はなく、2人掛けのシートを占領することができたが、やはりグリーン車と普通車では大きく違う。数百円程度の差でグリーン車に座ることができるなら、やはりグリーン車を選ぶ。次からは早目に予約することにしたい。

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スマホで北関東周遊(3)

 三峰口に着いた時点で秩父鉄道には全線乗ったことになるが、秩父鉄道には短絡線がある。西武との間にある短絡線だが、それにも忘れずに乗っておく。短絡線を通る列車は休日しか走っていないのだ。短絡線は羽生方面、三峰口方面の両方ある。まず、三峰口方面への短絡線に乗る。西武秩父9:57発の三峰口行きがそれだ。御花畑から歩いて西武秩父に行く。元々少し距離があるし、おまけに西武秩父には温泉や土産物屋があるので、歩く距離は意外とある。西武秩父の改札で、秩父鉄道のフリー切符、「秩父路悠々フリーきっぷ デジタル版」を見せたところ、無事通過することができた。西武秩父から乗る三峰口行きは、飯能からの直通列車。西武秩父で折り返して三峰口に向かうようになっている。車両は西武の4000系。観光輸送にも対応することのできる2扉の車両で、セミクロスシートだ。4両編成なので、秩父鉄道としては長い。4000系はデビューしてから35年以上経つので、そろそろ引退の時期。次はおそらくワンマン対応のロングシート2両編成ぐらいになりそうだから(快適に秩父に行きたいなら特急に乗ってもらえばよい)、これが4000系の乗り納めになるだろう。飯能からやって来た三峰口行きは、西武ライオンズのユニフォームを思わせる白がメインの通常の塗装ではなく、赤とクリーム色の塗装。かつて西武で走っていた貨物用の電気機関車のイメージらしい。三峰口行きは西武秩父の駅を出ると、すぐ右側にある坂を下り、秩父鉄道に入る。次の影森で降りる。貨物用の線路があり、貨物列車が見える(休日であるにもかかわらず、貨物列車は何回か見た)。反対側には学校があり、運動会をやっていた。

 これで三峰口方面への短絡線には乗ったが、羽生方面のは残っている。御花畑に戻り、再び歩いて西武秩父に行く。次の羽生方面は西武秩父からは出ず、ひとつ池袋寄りの横瀬から出ている。西武秩父からひと駅乗って横瀬に向かうのだが、使う切符は「埼玉県民の日 記念 西武線1日フリーきっぷ」。多摩川線を除く西武線が全線乗り放題の切符だ。埼玉県では埼玉県民の日に合わせて、お得なフリー切符をつくることが恒例となっているが、普通は埼玉県民の日の11月14日しか使えなかったり、フリー切符のエリアが埼玉県内に限られたりする。しかし西武は、11月17日まで有効で(しかも使う当日に買えばよい)、エリアも多摩川線を除けば東京都内まで広がっている(ただし東京都内の駅では買うことができない)。値段も800円とお得だ。西武秩父から池袋までの片道運賃がちょうど800円であることを考えると、買わない選択はない。秩父鉄道直通の長瀞行きは横瀬始発。車両は西武秩父からやって来た。4000系の4両編成である。秩父鉄道直通が横瀬始発とは中途半端なような気がするが、池袋からの特急は横瀬にも停まるので、それ(「ちちぶ9号」、横瀬10:48着)の接続を受けて出発する。乗り換えはホームの反対側に行くだけ、西武と秩父鉄道の乗り換えがいらないというのがメリットだ。長瀞行きはほかの列車と同じように西武秩父に向かうが、西武秩父に着く直前に左側にある坂を下る。坂を下るとすぐ御花畑だ。次の秩父で降りる。

 駅を降りてすぐ近くに秩父神社があるので、参拝する。秩父神社は第10代の崇神天皇のころにつくられたという、由緒正しい神社である。ちょうど七五三の時期で、家族連れで賑わっていた。参拝の後は、道路を挟んだ向かいにある、秩父まつり会館へ。秩父には12月3日に行われる秩父夜祭など、いろいろな祭がある。秩父まつり会館では、その秩父夜祭で使われる屋台や笠鉾を展示している。本来入館料は500円だが、「秩父路悠々フリーきっぷ デジタル版」を見せると、450円になった。秩父まつり会館を出て、駅に戻る。途中で汽笛が鳴る。ふと見ると、SL「パレオエクスプレス」が発車しようとしていた。駅は秩父市地場産業センターが入っていて、お土産などを買うことができる。一角に軽食コーナーがあり、ワンコインで地元のお酒を飲むことができる。自動販売機に100円入れて選んだのが、「イチローズモルト」。秩父でつくられるウイスキーだ。なかなか手に入りにくいもののようで、ここで飲んでみる。10ミリリットルだけ出てきた。帰りは西武で帰るので、ひと駅秩父鉄道に乗っても良かったが、それほど距離もないので歩くことにする。戦前までにつくられた、趣きのある建物が多く、観光客で賑わっている。さて、秩父を出る前にお昼にしよう。西武秩父の近くにある店に入る。行列ができていたが、一人だったので、しばらくすると入ることができた。頼んだのは、みそポテト、猪串、わらじカツと豚みその丼。秩父の名物である。ちなみにみそポテトはジャガイモに衣をつけて揚げ、甘い味噌をかけたもの、豚みそは、豚を味噌漬けにしたものである。(続く)
(参考:「関東甲信越 ローカル鉄道途中下車の旅50選」 成美堂出版)

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スマホで北関東周遊(2)

 わたらせ渓谷鐵道の始発駅、桐生は群馬県にあるが、終点の間藤は栃木県。しかも、合併で日光市になった。間藤から日光に鉄道で行くとかなり遠回りだが、足尾・間藤から日光への市営バスが1日6往復出ている。これに乗って日光に行く。バスは13:32発なので、30分弱ある。神戸で買った弁当を食べる。まだ温かった。バスは数分遅れてやって来た。小型のバスで、座席は15席ほど。始発は銅山観光前。間藤から私を含めて3人乗ると、座席はほぼ埋まった。バスはトンネルを抜け、日光にやって来た。外国人の観光客が多い。道路は渋滞していて、東武日光には10分ほど遅れて着いた。東武日光からは14:29発の南栗橋行きに乗る。元日比谷線直通用の車両で、4両編成。この4両編成にラッシュ並みの人が乗り込む。この混雑で南栗橋まで行くのかと思ったら、2つ先の下今市で一気に降りる。鬼怒川温泉で泊まるのだろうか?

 東武日光を出て1時間半ほどで、板倉東洋大前に着く。ここは群馬県。東の端なのだ。そしてここから館林にバスが出ている。鉄道だと東武動物公園まで回らないといけないので、価値のあるバスだ。上下合わせて1日32本あるが、日祝は本数が大幅に減って1日6往復のみになる。次のバスは16:15発。駅のロータリーで待つが、時間になっても来ない。10分ほど遅れてやって来た。このバスを運行しているのはつゝじ観光バスという会社。鉄道系ではないので、交通系ICカードは使えない。200円均一なので、乗るときに200円を払う。10分遅れでバスは発車。このバスだが、意外とよく乗っている。途中での乗り降りも多く、多いときで20人近く乗っていた。このバスは今日泊まるホテルの近くを通るが、明日の朝、駅まで行かないといけないので、終点まで乗る。また、駅からタクシーに乗れば、ホテルでタクシー代をキャッシュバックしてくれるのだが、同じ理由で歩くことにする。今日のホテルは畳の部屋。すでに布団が敷かれている。部屋にバス、トイレはなく、風呂は1階の浴場を使う。そんなに大きくはないが、ホテルの風呂は気分が上がる。晩御飯はホテルの1階に和食の店があったので、そこで食べることにした。カキフライの定食にした。ただ18時台なのに客は誰もいない。このままで営業を続けられるのか? 晩御飯を食べると部屋に戻るが、部屋は静か。隣はドライブスルーの牛丼屋(朝食べることができなかった牛丼屋とは違う全国チェーン)で、時々そこから人工的な音声アナウンスが流れる。

 翌日(16日)、夜明け前にホテルを出る。駅まで歩くが、前の日に歩いているので、道はわかる。15分ほどで館林に到着。昔ながらの味のある駅舎だ。乗る列車まで時間があるので、隣のコンビニで朝食のパンを買う。館林から乗ったのは、6:16発の区間急行浅草行き。8両編成と長い。羽生で秩父鉄道に乗り換え。ここからはスマホが切符になる。事前に買っておいた「秩父路悠々フリーきっぷ デジタル版」を使えるようにし、電車のアニメーションの画面を駅員に見せる。これが今日一日の切符になるのだ。階段を下りて、ホームに行く。ホームに影森行きが入ってきた。3両編成で、東急のお古。2019年に行われたラグビーのラッピングがしてある(ついでに言えば、この後で出会うほかの車両もいろいろなラッピングがなされていた)。列車に乗り込み、館林のコンビニで買ったパンを食べるが、ロングシートの車両なので、落ち着いて食べることはできない。ロングシートだと、よほどガラガラでないと食べづらい。影森行きの各駅停車は6:42に羽生を発車。しばらくは田園地帯を走る。ところどころ熊谷などの町があり、乗り降りが目立つ。山に入るのは寄居を過ぎてから。ただ山のほうに入っても学校があるのか(乗った16日は土曜日)、高校生は結構いる。影森で三峰口行きに乗り換え。こちらは2両編成である。何駅か乗り、終点の三峰口に到着。ここから三峰神社などに行くバスに乗り継ぐ人が多い。私はそのまま折り返し、御花畑で降りる。(続く)

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スマホで北関東周遊(1)

 小雨の降る中、25分ほど歩いてバス停に向かう。バスは千種駅前からも乗ることができる。バスが来た。スマホの画面がそのまま切符になっているので、運転士にその画面を見せてバスに乗る。座席は結構埋まっている。乗ったのは「ドリームなごや10号」、途中2か所で休憩する。ひとつは豊田上郷サービスエリア、そしてもうひとつは愛鷹パーキングエリア。まだ3時台、沼津と富士の間である。朝にはまだ早過ぎる。この前に乗ったときは足柄サービスエリアだったが、変わったのだろうか? バスはダイヤより速く進み、東京駅日本橋口には20分ほど早く到着。

 最初に乗るのは京葉線。バスは日本橋口に着いたので、京葉線乗り場までひたすら歩く。朝6時なので飲食店は閉まっているが、駅弁屋だけは開いていて、多くの客で賑わっている。さすがは東京だ。バスの到着が早かったので、予定より1本早い、6:11発の蘇我行きに乗ることにした。蘇我行きの列車は、ディズニーランドに向かう客が多い。途中の新木場などでも乗ってきたが、予想通り舞浜で降りる。私はこの先、武蔵野線に行くが、前は市川塩浜から西船橋に向かったので、今回は南船橋から行くことにする。南船橋から乗ったのは、6:44発の府中本町行き。これも予定より早い列車。E231系の8両編成だ。最後尾の車両に乗る。朝のラッシュ時なのにそれほど混んではいない。降りるときに見たら、中ほどは混んでいたので、乗るところが良かったのだろう。

 南越谷で東武に乗り換え。東武は同じところにあるのに、駅名は新越谷。予定よりも早く着いたので、店で朝御飯を食べることにする。全国チェーンの牛丼屋なら速いだろうと思って入ったのだが、混んでいてなかなか注文したものが出て来ない。列車に乗ることが最優先なので、注文をキャンセルして店を出る。次の列車は新越谷7:52発の館林行き区間準急。区間準急はここから各駅に停まるので、実質的には各停。6両編成なので、このあたりでは若干短く、混んでいる。それでも春日部などで降りて減っていったが、久喜で再び増える。ターミナルが都心から外れたところにあり、遠回りになる東武伊勢崎線は、このあたりでは東北線の支線みたいなものか?

 館林で伊勢崎行きに乗り換え。3両編成とさらに短くなる。ICカードが整備されているので運賃の収受はないが、ワンマン運転だ。館林行きが遅れたため、それを待って出発した。線路も単線になっている。太田で赤城行きに乗り換え。2両編成だが、前の車両に保育園の団体がひと駅だけだが乗ってきた。赤城に到着。乗り換え時間が20分ほどあるので、朝御飯にしようかと思ったが、売店は閉まっていて、駅の外にも店は見当たらない。ここでも朝はお預けだ。赤城からは上毛電鉄に乗る。10:27発の西桐生行きは元京王の車両、2両編成。車内には魚の絵が描かれている。水族館の中みたいだ。西桐生から少し歩いて桐生に行く。10時半を過ぎているのにまだ朝を食べていないので、駅員に聞いてコンビニでパンを買う。駅に戻る帰り道で、立ち食いそばの店を見つける。全国どこにでもあるコンビニよりほかになさそうな店のほうがおもしろいが、買った以上、仕方がない。パンは駅のホームで食べる。

 桐生からはわたらせ渓谷鐵道。11:29発の間藤行き。2両編成だが、客はほとんどいない。このままの空いた状態で間藤まで行くのかと思っていたら、大間々でたくさん乗ってくる。大間々はほかの鉄道と接続していない。しかも、大間々止まりの列車も多い。通常なら客が減る駅だ。どこから来たのだろうか? 桐生から50分で神戸に到着。ここには東武の昔の車両を使ったレストランがある。わたらせ渓谷鐵道の直営だ。神戸では10分停まるので、その間にレストランに行き、事前に予約していた弁当を受け取る。舞茸御飯と舞茸の天ぷらがメインの「トロッコ弁当」だ。つくりたてなのか、温かい。大間々などで乗った客は通洞や足尾で降り、かなり減って終点の間藤に着いた。(続く)

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スマホで北関東周遊(0)

 11月14日から16日にかけて、北関東に行ってきました。10月末に携帯電話を買い替え、スマホが使えるようになりましたので、それを活用した旅となりました。

 明日から何回かに分けて、その時の様子を書きます。

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前橋の若者はバス1割引

 前橋市は、若者に公共交通の便利さを知ってもらい、利用促進を図るため、12月3日から市内在住の13~22歳(2025年3月末時点、中学生から大学生まで?)のバス運賃を1割引にします。

 バスの割引を受けるためには、「GunMaaS」上で、交通系ICカードとマイナンバーカードを連携させる必要があります。事前に連携させておけば、後は乗降時に交通系ICカードを精算機にタッチするだけです。前橋市内を走る6社36路線(運休中の2路線を含みます)が対象で、乗降場所が前橋市外でも適用されます。すでに70歳以上の市民に対しては、6月から同様のサービスを行っています。これを若い人に拡大するのです。10月末時点での対象者は約3.1万人、とりあえずは2025年3月までの期間限定ですが、2025年度予算で財源が確保できれば、継続します。

 なぜこのようなことをしたのでしょうか? きっかけは1~3月に行った無料キャンペーンです。延べ約2500人が利用しました。その中でアンケートに答えたのが117人いましたが(5%弱しか回答していないことになります)、そのうち1/4弱がこれまで一度も路線バスを利用したことがない人でした。無料とか100円均一、せめて半額ならともかく、1割程度の割引で効果があるのかはわかりませんが。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20241126-OYT1T50102/)

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名鉄バスセンターの建て替えで付近に仮設バス停を設置

 以前からある、名鉄の名古屋駅再開発計画。元々はリニアが名古屋まで開業する2027年に完成させる予定でしたが、リニア同様、こちらも遅れていました。

 しかし、新型コロナで大きく傷ついた名鉄の業績が回復に向かっていることもあり、懸案の再開発が再び前に進むことになりました。鉄道では名鉄名古屋の拡張が考えられ、線路が4本になります。訪日外国人の増加に対応して、中部国際空港行きの列車を増やします。

 地上では高層ビル3棟が建てられます。新たに高さ約180メートルの高層ビル3棟ができます。3棟のビルはそれぞれ空中回廊で結ばれ、地上に降りなくても隣のビルに行くことができます。名鉄、近鉄がそれぞれ運営するホテルのほか、オフィス、商業施設が入ります。2025年度中に名鉄グランドホテルや名鉄百貨店を閉鎖する予定で、名鉄バスセンターも解体されます。その間、仮設のバス停は近くにつくります。乗車場所は10か所、降車場所は9か所に分かれる予定で、関係者と協議をしています。

 再開発は2030年代後半までに完成する予定です。しかし、人手が足らず、資材も高騰しているため、総事業費は当初予定の5000億円を大幅に超えます。1.3倍になるとも言われています。また、再開発完成後のバスターミナルはかなり南側になるようです。太閤通の上とレジャックの跡地にできます。駅からの乗り換え時間は今よりかかると思われます。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/chubu/feature/CO037551/20241127-OYTAT50040/)

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国交省、フルフラット座席についてのガイドライン公表

 鉄道や船には寝台がありますが、バスには寝台がありません。リクライニングの角度が大きい座席はありますが、完全に平らになるものはありません。そんな中、国交省はフルフラットになる座席についてのガイドラインを公表しました。

 ガイドラインに適合するフルフラット座席とはどういうものでしょうか? 座席は前向きになっています。寝台列車のように横向きだと、安全性が確保されず、国際的にも高速バスの類では認められていません。ですから、今回のガイドラインでも対象外です。周囲には転落防止プレート、衝撃吸収材、転落防止措置、保護部材で囲まれています。シートベルトは2点式です。通常の3点式だと、衝突時に頸部を圧迫する危険性があるからです。このほか、乗降時や非常時の通路が確保されていること、非常口付近の座席は容易に取り外しや折りたたみができる構造にすることなどが求められています。

 通常の椅子とは違い、いろいろな要件があります。これを満たそうとすれば、結構な値段になることでしょう。「ドリームスリーパー」もびっくりするぐらいの。一度ぐらいは乗ってみたいとも思いますが、今までにない構造なので、安全性は気になります。角度をもっと大きくしたリクライニングシートぐらいがちょうどいいかな? とも思います。
(参考:TRAICY https://www.traicy.com/posts/20241119320404/)

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