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January 2025

「EXサービス」見直しで、一部商品は大幅値上げへ

 JR東海、JR西日本、JR九州の3社は、東海道、山陽、九州新幹線で展開している「エクスプレス予約」、「スマートEX」(まとめて「EXサービス」)の見直しをします。簡単に言うと概ね値上げです。

 価格改定の理由のひとつは、JR西日本の運賃見直しとJR九州の値上げ。JR西日本の運賃見直しで変わるのは新快速が走る京都-姫路間だけなので、影響はほとんどないです。これに対してJR九州のほうは広い範囲で影響があります。「EX予約サービス」の新大阪-鹿児島中央間(「のぞみ」、「みずほ」利用。普通車指定席、通常期)は22670円から23980円に、博多-鹿児島中央間が10110円から11420円になります。「EX早特7」(普通車指定席用)の新大阪-鹿児島中央間は20000円から21400円になります。これらの改定は、4月1日発売分から行われます。

 これより影響が大きいのが、「EXサービス」の早特商品のリニューアル。新たに「EXファミリー早特7」を発売します。東海道新幹線の「ひかり」、「こだま」を2~6人で利用可能なお得な商品です。また、「EX早特7」は、東海道新幹線内で「ひかり」、「こだま」のみ利用可能な商品を新たに発売します。「のぞみ」については価格の改定を行います。「EX早特21」(現行:「EX早特21ワイド」)は価格を改定し、購入後の乗車変更を不可とします。新たに子供用をつくります。「EX早特3」(現行:「EX早特3」、「EXグリーン早特3ワイド」、「EXこだまグリーン早特3」)は、「のぞみ」、「こだま」の価格を改定し、新たに「ひかり」利用商品をつくります。子供用をつくります。なお、「EX早特28ワイド」、「EXのぞみファミリー早特3」、「EXこだまファミリー早特3」は廃止されます。現在発売中の早特商品は4月24日乗車分で終了となり、リニューアル後の早特商品は5月7日乗車分から利用開始となります。また、2026年春には「EXサービス」の中の往復割引商品が廃止となります。2026年3月31日乗車分で終了となります。

 それでは、リニューアル後の「EXサービス」の早特商品はどうなるのでしょうか? 東京・品川-新大阪間の普通車指定席で見ていきましょう。「EX早特7」の「ひかり」、「こだま」は12490円です。「EX早特21」の「のぞみ」は12370円から12980円になります。「EX早特3」の「こだま」グリーン車は11410円から13870円になります。一番影響が大きいのは、「EX早特3」の値上げ。東京からの帰りに「こだま」のグリーン車を使うこともあったのですが、東京・品川-名古屋間が9170円から11290円に値上げになるので、使うづらくなります。今は、普通車指定席の正規料金よりも安かったのですから。2024年11月に北関東に行ったときに予約が遅くて乗ることができなかったのが残念です。

 それにしても、インターネットでの切符を進めなければならないのに、割引切符を値上げするのは、あまり賢明ではありません。本来なら、「みどりの窓口」で買う人から人件費等も加味した運賃、料金をもらうようにしなければならないのです。以前にも書きましたが、鉄道の運賃規制そのものが時代遅れです。航空機やバスなど、ほかの交通機関と戦えるようにはなっていません。今の時代に見合うような運賃体系にすることができるよう、見直す必要があります。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044041.pdf)

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公共交通を使う栃木県民は2割もいない

 県庁所在地の宇都宮にLRTが開業して公共交通機関が便利になった栃木県ですが、実際どれぐらいの人が公共交通機関を使っているのでしょうか? 栃木県が毎年行っている世論調査で判明しました(公共交通に関する質問は初めて盛り込まれました)。

 日常生活の中で鉄道、バス、タクシーなどの公共交通機関をほとんど使わない、と回答した人は何と83.3%。逆にほぼ毎日使うのは3.3%、1週間に数回利用する人は2.5%、そして1か月に数回利用する人は9.9%なので、合わせてたったの15.5%です。

 それでは、なぜ公共交通機関を使わないのでしょうか? 公共交通機関を使う人にも使わない人にも聞いています。一番多かった回答は運行本数が少ないことで、そのほか、自宅や目的地から駅やバス停が遠いこと、乗り継ぎに時間がかかることが続いています。なお、運行本数が少ないことを挙げた人には地域差があり、宇都宮市が含まれる県央エリアは比較的少なかったです。県庁所在地なので、それなりに本数があるのでしょう。

 もっとも、公共交通を使う人に公共交通のサービスや運行状況の満足度を聞いたところ、満足していると回答した人が2/3ほどいましたので、公共交通に関する不満は、日ごろ使わない人の思い込みの要素もあるかもしれません。使ってみれば、それほど悪くはないのかもしれません。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20241220-OYT1T50048/)

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国鉄の期間より、JRになってからの期間のほうが長い

 国鉄が存続した期間と、JRが発足してからの期間とでは、どちらが長いのでしょうか?

 国鉄が存続したのは1949年6月1日から1987年3月31日までの間。日数にすると13818日間。これに対してJRは1987年4月1日から続いていますので、この記事を書いた2025年1月29日時点では、13819日になります。JRになったのはこの間のように思えるのですが、実は国鉄時代よりも長くなったのです。

 それを考えると、JR発足当時の仕組みがそのまま維持できなくなっていることは、ある意味やむを得ないです。これがJR発足から数年の段階では、「JRの努力が足りない」で終わった話でしょう。ある程度は黒字路線の収益で赤字路線を養っていくものですがら。しかし、あれから40年近くが経ちました。鉄道は自助努力で赤字を受けていくのに対して、道路は税金で高速道路まで整備されました。鉄道は使われず、閑散としていくのは当たり前のことです。今、廃止で問題になっているのは、このようなバスでも供給過大になってしまう路線です。誰がどうやっても、経営できず、廃止になっても文句が言えないような路線です。本来なら、鉄道が社会的価値のある間に対策を取らないといけないのです。氷見線や城端線クラスの段階で対策を取らないといけないのです。JRはそういう路線でも運営してきたので、逆にそれなりの評価をしなければならないでしょう。

 ほかにも、6社に細かく分けたことが良かったのか、またJRホールディングスみたいな各社の利害を調節する機関が必要だったのではないか、という話もあります。JR東海がリニアをつくるのは、金が余って仕方がない、という側面もあります。利害を調節する機関があれば、JR東海の余ったお金で新幹線を整備したり、地方の主要幹線を維持したりすることもできます。元々JR北海道やJR四国あたりは金利収入で鉄道の赤字を埋める計画でしたが、金利の低下などのようなJR発足当時に予想できなかった事態が生じても、それをカバーすることができたのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/a529df6330de50cd1c34ae248947eb4005fee69a)

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「青春18きっぷ」は他人に譲渡・貸与できず

 2024年冬から連続する3日間もしくは5日間有効となった、「青春18きっぷ」。2025年春も発売されることになりました。

 さすがに前回、大きく変わったばかりなので、大きな変更はありません。3日間用の発売期間は2月14日から4月8日、利用期間は3月1日から4月10日(4月8日出発分まで発売)、5日間用の発売期間は2月14日から4月6日、利用期間は3月1日から4月10日(4月6日出発分まで発売)です。いずれも利用開始日の1か月前から発売します。値段は大人、子供同額で、3日間用が10000円、5日間用が12050円です。全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席、BRT(気仙沼線BRT柳津-気仙沼間、大船渡線BRT気仙沼-盛間、JR九州バスの日田彦山線BRT添田-日田間)、JR西日本宮島フェリー(別途、現地で宮島訪問税100円の支払いが必要です)が乗り放題であることも変わりません。一部の例外を除いて、JR以外の他社や新幹線、特急、急行列車及び普通・快速列車のグリーン車指定席に乗ることができないことも変わりありません。なお、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」については3月31日発売分までは4500円ですが、4月1日分からは4650円になります。JR北海道の値上げが影響しているものと思われます。さらに言えば、同じ4月1日からJR九州も値上げします(JR西日本も運賃の改定を行いますが、値上がりするところも値下がりするところもあります)。夏は「青春18きっぷ」の値段が上がることも予想されます。

 なお、今回の「青春18きっぷ」から、他人への譲渡や貸与はできない旨の記載がなされています。これまでは金券ショップでの売買がよく行われていましたが、2024年冬の見直しで連続して使わないといけなくなり、さすがに金券ショップでの売買は事実上不可能になったと思っていました。しかし、そのような記述ができたということは、連続して使わないといけないようになっても、金券ショップで売買する事例があったのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/20250122_ho02.pdf)

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南海本線でワンマン運転

 南海も支線を中心にワンマン運転をしている路線がありますが、メインの南海本線は加太線からの列車を除いて、ワンマン運転の列車はありませんでした。

 その南海ですが、以前からはありましたが、南海本線でもワンマン運転を行うことになりました。3月22日から泉佐野-和歌山市間において、ワンマン運転を行います。ワンマン運転を行うのは、8300系を使う4両編成の普通の一部で、準急以上の列車や6両編成以上の列車は対象外です。南海本線は2024年12月にダイヤ改正を行ったばかりですので、再度ダイヤ改正を行うわけではありません。泉佐野で系統分離を行うわけではなく、難波方面からやって来た普通が泉佐野で車掌だけ降りて、ワンマン運転になるのです。各駅には自動改札があるので、運転士は集札を行う必要はありません。

 なお、すでにこの1月から乗務員に対してワンマン運転の習熟運転をしています。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/241220.pdf)

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広電の駅ビル乗り入れは8月6日より前?

 広電の広島駅ビル乗り入れは、当初より遅れて、夏ごろになるようです。工事や試運転に時間がかかるためです。

 さて、夏は夏でもいつごろになるのでしょうか? どうやら、国の内外から多くの人が訪れ、アピール効果があることから、原爆の日の8月6日より前とするようです。広電が被爆後に初めて運行を再開した8月9日に、駅ビル乗り入れを開始するという案もありましたが、どうやら原爆の日の前に開業するようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/3056605ed589599cbe72d2a99d352f0ce34e9788)

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2時間半ノンストップの快速

 明日26日、山田線に臨時快速が運転されます。

 この臨時快速、「宮古真鱈号」と言います。宮古市で開催される、宮古真鱈まつりに合わせて運転される臨時列車です。全車普通車指定席の快速です。

 そして、この「宮古真鱈号」、停車駅の設定は思い切ったものになっています。行きは盛岡を8:51に出ますが、次に停まるのは100キロ以上先の終着駅、宮古。宮古に着くのは11:19。2時間半近く、ノンストップです。帰りも宮古を14:47に出ますが、終点の盛岡までノンストップです。盛岡に到着するのは、17:22。2時間半以上、どこにも停まらずに走るのです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/511250)

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肥薩線、復旧しても駅の位置が変わる?

 2020年7月の豪雨で大きな被害を受け、復旧費用が高額でかつ利用者が少ないにもかかわらず、復旧する方向で話が進んでいる(2024年度中に最終合意が行われる予定です)、肥薩線の八代-人吉間。その肥薩線八代-人吉間ですが、JR九州の話によれば、線路の位置は変わらないものの、駅の位置については変わる可能性があるようです。

 どういうことでしょうか? 今の肥薩線の駅の中には、利用者がほとんどいないのもあります。そういうところに駅をつくっても意味はありません。また、被災の後、町の構造が変わっているところもあります。災害のことを考え、災害前と同じところに家ができるとは限りませんし、今の車中心の交通を考えると、むしろ町の構造が変わるのは当然のことと言えます。駅の場所が変わるのもある意味必然とも言えるでしょう。

 逆に、今後も同じような災害が起きても大きな被害を受けないように、線路の場所を変え、比較的高い場所に移設することを考えたほうが良いでしょう。実用的な乗り物にするためには、トンネルが多くなるのもやむを得ないです。その究極の姿が、八代から人吉、都城を経由して宮崎に行く新幹線です。お金はかかりますが、使えないローカル線を復活させるよりは比べものにならないぐらい価値があるでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/e20b712987ed9ba023d2edcb51a2a7165233a1fa)

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烏山線、2025年9月までの運休日を発表

 宇都宮の2つ北、宝積寺で分岐して、烏山に至る、JR東日本の烏山線。非電化ですが、バッテリーを積んだ電車が走っています。

 その烏山線ですが、時々、昼間に列車を運休させて、保守工事を行っています。2023年度から昼間の工事を行っています。これまで線路等の保守は夜間に行っていましたが、地方の路線を中心に昼間に行うところも出ています。そのほうが効率的にできるからです。

 さて、JR東日本は、2025年度上半期の烏山線の運休日を発表しました。運休する日は4月22日、5月13日、27日、6月10日、7月8日、8月26日、9月9日、23日の合計8日間です。いずれも火曜日ですが、最後の9月23日は祝日です。烏山線に乗るときは注意が必要です。そして、運休する列車は宇都宮10:33発、12:34発、14:34発、烏山9:39発、11:39発、13:39発の合わせて6本です。保守工事を行うのは烏山線宝積寺-烏山間ですが、東北線区間も運休します。代替バスの運行はありませんし、並行するほかの交通機関もありません。このときは公共交通機関で烏山に行くのは全く不可能ということではないでしょうが、かなり難しいです。

 さて、その烏山線の終点の烏山ですが、ダイヤ改正日の3月15日から無人化されます。券売機や駅構内のトイレも使えなくなります。これで烏山線の駅は、分岐駅の宝積寺を除いて、全て無人駅となります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/omiya/20241219_o01.pdf、下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/1038235)

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名古屋市営地下鉄東山線、3月29日ダイヤ改正で増便

 名古屋市交通局は、3月29日に東山線のダイヤ改正を行います。

 東山線は2022年9月に減便のダイヤ改正を行いましたが、今回はそれがほぼ戻ることになります。コロナの前までは1日約50万人(2019年度)が利用していた東山線ですが、コロナにより2020年度は3割ほど減ってしまいました。それが2023年度には9割ほどにまで戻り、平日の昼間や休日の夕方の混雑度合いはコロナ前を上回るほどです。

 細かく見ていきましょう。平日は朝ラッシュ時(7:30~8:30)が現在の2分10秒間隔から2分5秒間隔になります。昼間(10~14時台)が現在の6分間隔から5分間隔になります。6分間隔は少なすぎたのでしょう。夕方ラッシュ時(17時台)が現在の3分30秒間隔から3分間隔になります。休日は昼間(10~14時台)が現在の5分間隔から4分30秒間隔になります。夕方(17~18時台)が現在の5分間隔から3分30秒間隔になります。休日の夕方は買い物やレジャーからの帰りで混雑しているようで、この時間帯は東山線の全線開通以来、最も短い運行間隔となります。平日は44本、休日は48本、運行本数が増えることになります。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0005154.htm、朝日新聞1月21日朝刊 中部14版)

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交通系ICカードを導入するだけで売上増、「鉄道ジャーナル」休刊

 交通系ICカードは、極めて短時間で処理ができるので、大都市の通勤鉄道には欠かせない存在です。しかし、それほどの需要がない地方の鉄道でも、交通系ICカードを導入するところはあります。交通系ICカードのコストは高いのですが、それでも導入するのです。この間出かけた近江鉄道でも2025年度中(2026年3月?)に導入する予定です。

 その高い交通系ICカードを導入するメリットは何があるのでしょうか? 実は、不正乗車を防ぐ効果があるようなのです。近江鉄道のJR出身の役員の話によれば、乗客数に変動がないにもかかわらず、運賃収入が6~7%上がった例もあるようです。交通系ICカードを整備した路線の中には、ワンマン列車であってもどこからでも乗り降りできるため、不正乗車し放題と思われるところもあります。そういう路線でも駅舎のあたりにICカードリーダーを置けば、それなりの抑止効果を発揮できるのでしょうか?

 さて、今回の記事を書くに当たって参考にした、「鉄道ジャーナル」。実は4月21日に発行予定の6月号を最後に休刊します。「鉄道ジャーナル」3月号でその旨が発表されました。1967年に創刊され、現在でも公称13万部を売り上げている雑誌ですが、WEB版などに変わることなく、消えてしまいます。

 ここのところは図書館で借りていて(今ごろ12月号の内容を記事にしているのはそのためです)、購入していないので、何とも言えないのですが、鉄道の知識及び現状を知る上でかなり参考となった資料でした。しょっちゅう旅行に行くことができないので、現状を把握するためのルポ記事は参考になりました。最近は疑問に思える記事もないわけではなかったのですが(今回参考にした12月号でも、とても鉄道を維持できるほどの需要がないのは明らかであるにもかかわらず、鉄道の維持に固執するものもありました)、全体としてはかなり参考になった雑誌でした。

 ありがとうございました。
(参考:「鉄道ジャーナル」2024年12月号 鉄道ジャーナル社、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST1Q15BJT1QUCVL00VM.html)

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激安フリー切符で近江鉄道旅(2)

 八日市で米原行きに乗り換えるのだが、乗り換え時間で訪れたのが「近江鉄道ミュージアム」。通りかかったときに、たまたまあることに気づいたのである。昔使われていた機械なども展示している。規模は小さいので、10分程度の乗り換え時間でも十分に見ることができる。八日市13:11発の米原行きに乗って2駅、五箇荘で降りる。五個荘(五箇荘は駅名で、地名は五個荘である)は近江商人を多く出したところで知られている。出発が遅かったので次の列車までの1時間しかないが、駅を出て観光に出かけることにする。とは言っても、五個荘の古い街並みは駅からかなり離れていて、昔の商人の家や博物館に入る時間はない(時間があれば入りたかった)。街並みを歩くだけで時間になる。

 五箇荘14:19発の米原行きに乗り、高宮で乗り換え。多賀線の列車は米原方面のとうまく接続するようにダイヤを組んでいるので、八日市方面からだと30分近く待つことになる。駅舎には彦根市が整備した待合室があるので、そこで米原で買った駅弁を食べることにする。買ったのは「湖北のおはなし」。元々分割民営化直後にJR東海が各駅にある駅弁業者につくらせたもので(当時は各駅で駅弁が売られていた)、値段は900円に統一されていた。「湖北のおはなし」は久しぶりだが、値段が1480円と高くなっていたのはともかく(発売当初からすると1.6倍以上)、容器も竹すだれから紙箱になっていた。これでコストを抑えようとしたのだろうが、結局はそれも実らず、やがて幻の駅弁となってしまうのだ。ただ、味は小海老が消えたぐらいで変わらず。

 多賀線に乗り2駅、多賀大社前に着いて、これで近江鉄道の全線に乗ったことになる。朝と違って雪は止んでいて、道路にあった雪も溶けている。普段通りに歩くことができる。ここまで来たので多賀大社を参拝して門前の売店でお土産を買って再び駅に戻ったが、次の列車(16:27発)までまだ30分以上もあったので、待合室で待つ。その次の列車で米原まで戻ったが、高宮のほか、運用の都合なのか彦根でも乗り換えがあった。米原からJRで名古屋に戻る。米原でも接続があまり良くなく、30分近く待たされたが、大阪方面からの新快速が到着する前に並んだので、楽に席を確保することができた。そして、その豊橋への新快速の車内で、「湖北のおはなし」のデザートとしてサイコロの中に入っていた、飴を食べた。

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激安フリー切符で近江鉄道旅(1)

 休日に名古屋近郊が1日乗り放題となる「青空フリーパス」を買い、金山7:43発の新快速に乗って大垣へ。この列車、大垣で接続する米原行きがないので待つ。結局、次の列車(金山7:57発)と同じになった。米原に到着。関ケ原ほどではないが、雪が積もっていた。そして降っている。駅で駅弁を売っていたが、あまりなかったので、駅を出て、本社で買う。2月で発売を終える(店員の話による)、井筒屋の駅弁だ。「湖北のおはなし」を買う。米原の駅弁がなくなったら、東京から普通列車で西へ乗り継ぐ場合、途中下車しないなら、豊橋から姫路まで駅弁を手に入れることができなくなるのである。今のところ駅弁のレシピを売るなどの動きはないので、2月までに買わないと米原の駅弁は味わえないのだ。

 駅弁を買った後、駅の反対側に行く。これから乗るのは近江鉄道。切符はすでに買っている。「ハッピーライドパス」というもので、スマホの画面がそのまま切符となるものである。秩父鉄道に続いて、スマホの切符だ。近江鉄道のフリー切符は元々安く、金曜日と休日に使うことのできる、「1デイスマイルチケット」は大人900円で近江鉄道全線が乗り放題となる。米原を基準にすると、多賀大社前まで往復すれば元が取れる。それが今回の「ハッピーライドパス」だとたったの350円、子供は10円だ(子供だけの単独購入は不可)。スマホが使えない人でも紙の「1DAYエンジョイパス」は売っていて、こちらは大人400円、子供10円。車内でも運転士から買うことができる。実質、400円で乗り放題だ(そのため、車内で運賃を払う人も、400円だけ払えばいいようになっていた)。ちょっと隣まで往復しても元が取れるレベルの激安切符なのだ。しかし、このいつもよりもさらに安い、「ハッピーライドパス」、「1DAYエンジョイパス」だが、2025年1月13日、つまり近江鉄道に出かけた日までの期間限定の割引切符だったのだ。

 駅員にスマホの画面を見せて、駅に入る。近江鉄道の日中は1時間間隔のパターンダイヤだ。これより少なくなると、鉄道を使いたいと思っても使えなくなる。米原9:37発の貴生川行きは、2両編成(近江鉄道の列車は全て2両編成である)。「鉄道むすめ」のキャラクター、豊郷あかねが描かれている車両で、前のほうのビール列車(「ビア電」)のバージョンに乗る。 1時間40分ほどかけて、終点の貴生川に到着。乗客の数は多少の変動はあるものの、20〜30人ぐらい乗っている。この後に乗ったのも同じぐらいの乗り具合。割引切符の効果はあるだろうが、鉄道をつぶすほどではない。地元が支えるという今の方向性は間違ってはいないだろう。湖南のほうに来たので雪は積もっていないが(時折晴れ間もあった)、寒い。貴生川からは折り返しの11:28発米原行きに乗り、八日市で乗り換え。近江八幡と八日市を結ぶ八日市線は、日中でも不均等ながら1時間に2本走っている。この八日市線は、近江八幡で新快速に乗り換えて京都や大阪に行くことができるからか、ほかの線よりも乗っているように思われる。近江八幡でもすぐ折り返し、12:42発の八日市行きに乗る。(続く)

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激安フリー切符で近江鉄道旅(0)

 1月13日のことですが、近江鉄道に乗ってきました。

 明日から2回に分けて、そのときの様子を書きます。

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JR東日本がライドシェア

 公共交通機関で行くときの問題は、駅から先の交通機関。近ければ良いのですが、遠いと何らかの乗り物が必要になります。しかし、バスやタクシー、レンタカーがありそうな都市部ならともかく、地方ならそういうことも期待できません(もっとも、在来線も期待できない地方なら、新幹線の駅から一気にレンタカーで行ったほうがスムーズです)。

 そのようなバスなどがない地方でカバーする役割が期待されているのが、ライドシェア。公共交通が充実している大都市や、それなりのお金を取れば良い空港などとの長距離輸送とは違い、過疎地域ならライドシェアは適切な交通手段です。

 このライドシェアにJR東日本が参入します。自治体が運行を管理する、「公共ライドシェア」の枠組みを使い、タクシーの稼働台数が少ない、深夜、早朝(22時~翌7時)に運行します。自社の社員(ワンマン運転などで鉄道の効率化が進んでいるため、ライドシェアに人員を投入する余裕があるようです)やOBがドライバーとなり、車両はグループ会社のレンタカーを使います。2024年度中に南房総市や館山市で走らせる予定です。

 また、秋田県内では、JR東日本が運行しているオンデマンドバスの営業時間外にライドシェアを行う計画があるようです。そして、これらのライドシェアが好調なら、ほかの地域にも拡大するようです。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20241221-OYT1T50064/)

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尼崎市、バス会社に市営住宅を提供

 運転士不足に悩むバス会社はたくさんあります。運転士がいないがために減便になったり、廃止になったりするところもあります。

 そんな中、尼崎市は、阪神バス(かつて尼崎市は市営バスを運行していましたが、2016年に阪神バスが継承しました)が新規採用するバス運転士に、市営住宅の空き室を提供することにしました。提供するのは、建て替え対象になっているために新規の入居者募集を停止している市営住宅で、阪神バスに就職するために市外から転居して来る人に貸します。職場に近いところに住むことができ、家賃負担も軽減されます。月6500円で住むことができるのです。

 1月末ごろからこの制度を使った、運転士の入居が始まります。また、阪神バスに限らず、ほかの路線バス事業者についても希望があれば同様の取り組みを行う予定です。
(参考:尼崎市ホームページ https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/040/131/241219-04.pdf、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20241224-OYT1T50156/)

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久米田はほぼ無人駅

 阪和線の久米田は、快速通過駅ですが、快速通過駅の割には利用者が多く、有人の「みどりの窓口」もありました。

 しかし、この有人の「みどりの窓口」ですが、2024年11月30日で廃止されてしまいました。その後は、「みどりの券売機プラス」も、指定席券売機もありません。ただ近距離の切符が買えるのみです。

 しかも、営業時間が大幅に短縮されています。駅員がいる時間は、朝の7:00~8:50、夕方の18:00~20:00、そしてなぜか深夜の23:00以降です。4時間半ほどしか駅員がいないのです。

 有人の「みどりの窓口」設置駅からほぼ無人駅への転落。自動改札が備えられているので普段の利用には問題がないでしょうが、そこそこ利用者の多い駅だけに、そこまで落ちたのか、というのが正直なところです。
(参考:久米田の改札口にある掲示)

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奈良線に特急「いにしへ」、大和路線の「まほろば」も増発

 この春、奈良線に約35年ぶりに特急が走ります。

 京都と奈良を結ぶその特急が走るのは、4月19、20日、5月17、18日の4日間。「いにしへ」という名前です。ダイヤは京都9:41発奈良10:36着、奈良16:14発京都17:03着で、往復とも途中、宇治のみに停まります。車両は289系の3両編成で、全車指定席です。3月のダイヤ改正で全ての快速に「快速 うれしート」が整備され、着席需要はそれで対応するものと思っていましたが、新たに特急を臨時で走らせることになりました。ただ、特急料金は1290円しますので、かなり割高です。どういう人が使うのでしょうか?

 そして、大阪と奈良とを新大阪、おおさか東線経由で結ぶ「まほろば」も増発されます。3月のダイヤ改正でその都度設定される臨時列車から休日は確実に走る列車に格上げされますが、万博開催期間を含む3月15日から10月13日までの休日は、さらに臨時で1往復が走ります。ダイヤは「まほろば92号」が大阪14:15発奈良15:12着、「まほろば91号」が奈良12:21発大阪13:15着です。定期列車の「まほろば」が奈良にいる間に大阪まで往復する格好となっています。往復とも途中、新大阪、法隆寺に停まります。車両は3月30日までが287系の3両編成、4月5日以降が683系の3両編成(リニューアル編成)です。こちらも全車指定席なので特急料金は1290円~1730円しますが、お得な「まほろばチケットレス特急券」が用意されます。「e5489」限定ですが、半額になります。

 このほか、春の臨時列車で気になるものをピックアップします。新快速の「Aシート」については、臨時で追加されるものがあります。3月28日から5月30日までの金曜日の夕方以降、野洲-姫路間(下りは網干行き)に走ります。姫路18:10発、野洲20:59発です。5月3~6日には日中に野洲-姫路間に走ります。姫路10:42発、野洲13:45発です。

 JR西日本以外について述べてみると、中央線の特急「しなの」の臨時列車が、長野に行きます。4月26~29日、5月3~6日の8日間、名古屋-長野間を走ります。「しなの」の臨時列車自体は繁忙期には走っていましたが、長野に行くのは珍しいです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250117_00_press_haru_rinjiressya_1.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240117_00_press_rinjitokyuInishie.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240117_00_press_mahoroba_unkou.pdf、JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044023.pdf)

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Osaka Metro、全線で使えるフリー切符を期間限定で発売

 19日にOsaka Metro中央線のコスモスクエア-夢洲間が開業しますが、加算運賃がかかる夢洲へは一日乗車券で行くことができません。しかし、1月19日から10月13日までの期間限定で、夢洲を含むOsaka Metro全線(「いまざとライナー」は利用できません)で使うことのできるフリー切符を発売します。

 その切符の名前は、「Osaka Metro 26時間券」、「Osaka Metro 48時間券」です。暦日単位ではなく、時間単位なので、午後から来た場合は翌日も使えます。この「Osaka Metro 26時間券」や「Osaka Metro 48時間券」は駅で売る紙の切符ではなく、「e METROアプリ」や「スルッとQRtto」から購入するデジタル乗車券です。購入日から30日以内に使用する必要があり、有効期限は利用開始操作をしたときからそれぞれ26時間、48時間です。値段は「Osaka Metro 26時間券」が大人1100円、子供550円、「Osaka Metro 48時間券」が大人1800円、子供900円です。どちらも、観光スポットで割引などの特典を受けることができます。

 万博への行き帰りだけでは元は難しいですが、万博と一緒に何か所か回るのなら、使う価値はあるでしょう。
(参考:Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news_release/20241223_jikanken.php?_gl=1*tymjut*_ga*ODU3MjQ5NzY0LjE3MzM2NDk1NjM.*_ga_LT5TV95QB9*MTczNDk1Nzc3OS4zLjAuMTczNDk1Nzc3OS42MC4wLjA.&_ga=2.71415059.1253135748.1734957779-857249764.1733649563)

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「赤い星」と「青い星」はどこを走るのか?

 JR北海道が既存の車両(キハ143形)を改造してつくる新しい観光列車、「赤い星」と「青い星」。一体、どこを走るのでしょうか?

 まず、「赤い星」は4月下旬から7月中旬にかけて、釧網線釧路-知床斜里間を走ります。列車でしか入ることのできない釧路湿原の雄大な車窓を楽しむことができます。7月下旬から11月上旬は、旅行会社主催の貸切列車として、道内各地をクルーズ運行します。1月下旬から3月上旬の間は、函館線、石北線の札幌-網走間を走ります。流氷シーズンに合わせて走ります。「青い星」は6月上旬から9月中旬にかけて、富良野線旭川・美瑛-富良野間を走ります。ラベンダー、丘、田園がある富良野線を走ります。1月下旬から3月上旬は釧網線網走-知床斜里間を走ります。オホーツク海に最も近いところを流氷シーズンに合わせて走ります。

 今後の予定の発表されています。2月ごろに、車内サービスの概要等について発表があります。春には、料金体系、運転時刻の概要、販売方法について発表されます。秋には車内サービスについて、より具体的な発表があります。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20241218_KO_startrain.pdf)

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新仙岩トンネル、事業費も工期も増加

 秋田新幹線は在来線の軌間を広げて新幹線車両が通ることができるようにしたものなので、フル規格新幹線に比べると脆弱です。大雨や大雪などがあれば止まってしまう危険性があります。

 そこで考えられているのが、県境の赤渕-田沢湖間に長いトンネルを掘ること。新仙岩トンネルと言われています。約15キロの長いトンネルで、開通すれば、秋田新幹線の所要時間が約7分短縮されます。東京-秋田間が最速3時間30分になります。

 この新仙岩トンネルの建設にかかる事業費ですが、2018年の計算では、約700億円とされていました。工期は着工から11年でした。しかし、再度事業費や工期を計算したところ、事業費は約1000億円、工期は約15年に膨れ上がってしまいました。物価の高騰や働き方改革の影響で事業費も工期も伸びたのです。

 ただ、事業費も工期も増加したからといってやらなければ、問題は解決しません。国や地方の支援を得て、着実に整備するのみです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/136676)

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広電の高架は発泡スチロール製

 夏に開業する予定の駅前大橋線。駅ビルには高架で乗り入れます。

 この駅前大橋線の高架の盛り土やホームの整備ですが、大量の発泡スチロールが使われています。縦1メートル、横2メートル、高さ50センチの発泡スチロールブロックが中に入っているのです。営業している鉄道に使うのはこれが国内では初めてですが、道路では一般的な工法のようです。

 なぜ発泡スチロールを使ったのでしょうか? そのメリットは軽いこと。地下の広場や駅ビルにかかる重さを減らすことができるのです。また、1個の重さが25キロほどなので、作業員は抱えて運ぶことができます。加工は電熱線で行います。

 発泡スチロールを使うとは、鉄道模型みたいです。
(参考:中国新聞ホームページ https://nordot.app/1245590173288841424?c=648454265403114593)

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琴電の新車はステンレス

 香川県の私鉄、琴平電鉄はかつて大手私鉄等で走っていた、古い車両が走ることで有名ですが(80両全てがほかの会社の中古車です。一番若い車両でも製造から45年が経過しています)、新車を入れようとしています。1編成で5億円かかりますが、適当な中古車がないため、国、県、沿線市町の支援を前提に新車の導入に踏み切ることにしました。どこかの中古ではなく、完全なる新車です。

 2025年度以降に導入される(実際には2026年度後半以降の導入とみられています)この完全なる新車ですが、詳細な導入時期や車両数については決まっていません(ただし、琴電としては製造から54年以上が経過している22両は少なくとも新車に置き換えたいと考えています)。しかし、2000形という形式名は決まっています。なぜ2000なのかはわかりません。

 そして、この新車のデザインコンセプトですが、内装は「蒼」を基調としています。「蒼」は草木が茂るさまを表す言葉で、松やオリーブのほか、沿線の木々や水田などの香川の豊かな自然を象徴する色と考えています。座席は緑色にして、茶系の濃淡の床を配しています。内装はベージュを基本としています。また、座席の中間部には手すりを設置し、1人1人の座席が区分されているので、定員での着席がしやすくなっています。とても琴電の車両とは思えません。

 外装は「青」を基調としています。穏やかな瀬戸内海、澄んだ空など、讃岐路の代表的な色であり、また琴電のコーポレートカラーでもあります。そのことから車両の外装は青を基調としています。新車はステンレスなので、そのステンレスを活かしたデザインにしています。外装のデザイン案は3案あり(2月15日まで投票することができます。この投票によりデザインが決まります)、いずれも白と青を使ったものです。現在は路線ごとにカラーを変えていますが、運用の効率化も考えて1種類に統一させるようです。どれになっても、これまでの琴電にはなかったデザインです。
(参考:琴電ホームページ https://www.kotoden.co.jp//publichtm/kotoden/new/2024/series2000_vote/press20241212.pdf、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kagawa/news/20241217-OYTNT50213/)

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プールへのアクセスにモノレール?

 横浜市都筑区に横浜国際ブールがあります。メインアリーナは夏はブール、冬は体育館として使われていますが、再整備が行われ、メインアリーナは通年で体育館として使用することになります。メインアリーナを通年で体育館として使用すると、再整備にかかる費用は高くなりますが、維持運営にかかる市の費用は、年間約1.9億円減ります。なお、サブプールはそのまま残ります。

 ところでこの横浜国際ブール、最寄り駅の横浜市交通局グリーンライン北山田から徒歩5分のところにあります(ブルーラインも通るセンター北から東急バスに乗る方法もあります)。所要時間だけ見れば駅から十分に近いところにありますが、どうやら駅からプールまで坂を登らないといけないようです。そこで、北山田からのモノレールをつくるという構想もあるようです。斜行モノレールの建設は、屋外遊具の費用も含めて、5億円でできるようです。
(参考:カナロコ https://www.kanaloco.jp/news/government/article-1134003.html)

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モノレールもCBTC

 2024年12月に東京メトロ丸ノ内線で使用を開始した、新しい列車制御技術、CBTC。これまでの列車制御装置では有線の電気信号で制御していたのですが、CBTCだと無線通信で列車制御を行います。そのため、設備を簡単にすることができ、メンテナンス費用を削減することができます。ほかにも導入を考えているところはありますが、今のところ実用化しているのは東京メトロのみです(JR東日本は、ATACSを採用しています)。

 そして、新たにCBTCを採用する鉄道が出てきました。それは北九州モノレール、実際に導入すれば、国内のモノレールでは初めての事例となります。

 北九州モノレールとしては、先ほど述べた設備のスリム化やメンテナンス費用の削減のほか、より効率的な運行ができるため、所要時間の短縮などもできると考えています。
(参考:北九州モノレールホームページ https://www2.kitakyushu-monorail.co.jp/output/file.php?no=1&id=601)

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津軽海峡フェリー室蘭-青森航路、2025年4月1日から毎日運航に

 2023年10月から運航を始めた、津軽海峡フェリーの室蘭-青森航路。週6往復運航しています。

 この室蘭-青森航路ですが、4月1日から毎日運航することになりました(ただし、船舶法定検査等の理由で運休することもあります)。これまで運休していた、日曜日(室蘭発)、月曜日(青森発)も運航します。

 また、ダイヤも若干変わり、室蘭20:50発青森翌3:50着、青森10:40発室蘭17:25着となります。青森行きの到着時間が少し遅くなりました。
(参考:津軽海峡フェリーホームページ https://www.tsugarukaikyo.co.jp/cms/wp-content/uploads/pressrelease20241212.pdf)

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「Q SEAT」、ホーム上や車内でも発売

 東急の有料座席指定サービス、「Q SEAT」。現在、東横線と大井町線で運行しています。

 この「Q SEAT」の座席指定券は、インターネット(支払いはクレジットカードのみ)と一部の駅改札窓口(支払いは現金のみ)でのみ販売していましたが、2024年12月17日から、空席があればホーム上や車内でも購入できるようになりました。

 購入方法は次の通りです。渋谷、中目黒、大井町以外から乗る場合は、車内で購入します。車内でトレインクルーに座席指定券の購入を申し出るのです。支払いは交通系ICカードもしくはタッチ決済可能なクレジットカードで支払います。車内で購入する場合は座席番号の指定はできません。

 渋谷、中目黒、大井町の場合はホーム上にトレインクルーがいます。「Q SEAT」乗車口の近くにいます。そのトレインクルーに座席指定券の購入を申し出るのです。支払いは交通系ICカードもしくはタッチ決済可能なクレジットカードで支払います。ホーム上で購入する場合も座席番号の指定はできません。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/241210_qseat_syanaihanbai_d.pdf)

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「サロンカーなにわ」に乗ることのできるミニツアー

 国鉄時代に14系客車を改造してつくられ、今なおハイクラスの団体列車として走っている、「サロンカーなにわ」。この「サロンカーなにわ」に乗ることができるツアーが企画されました。

 このツアーが行われるのは、2月16日。大阪を出発して、網干総合車両所宮原支所を通り(車窓から約60分間、JR西日本スタッフの解説付きで見学することができます)、再び大阪に戻ります。10:00集合、12:00集合、14:00集合の3回行われ、所要時間は約120分、「サロンカーなにわ」の乗車時間は約80分です。募集人員は各回約156人、料金は大人、子供ともに7700円です。

 このツアーに参加するには、抽選に申し込む必要があります。申し込みは1月11日から15日の間で、結果は21日か22日に当選者のみメールで連絡されます。一度に4人まで申し込むことができますが、そのうちの1人が「WESTER ID」を持っていないといけません。

 博多、広島、金沢からは、新幹線(+「サンダーバード」)の往路とセットになったプランもあります。こちらは各出発地ともに先着10人限りです。こちらなら、枠は少ないですが、確実に「サロンカーなにわ」に乗ることができます。
(参考:日本旅行ホームページ https://www.nta.co.jp/jrodekakenet/plan/202501_kitenananiwa/)

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黒部峡谷鉄道の全線復旧は2026年に

 1年前の令和6年能登半島地震により、被害を受けた黒部峡谷鉄道。能登にあるのと鉄道は復旧したのですが、能登から離れたところにある黒部峡谷鉄道は難工事で、2024年中の復旧はできませんでした。

 さらに復旧の時期は遅くなります。鐘釣地区において追加対策工事が必要であることが判明したのです。そのため、2025年中も復旧はできず、宇奈月-猫又間の折り返し運転を継続します。引き続き、猫又での一時降車ができます。

 黒部峡谷鉄道の復旧は2026年中の完了を目指すとのことです。
(参考:黒部峡谷鉄道ホームページ https://www.kurotetu.co.jp/pdf/news_675bdd210c4f1be58efda997cb6bd081a775f3ef55c0a20241213160713.pdf)

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京阪、日中は12分間隔、普通は原則4両に

 京阪は3月22日にダイヤ改正を行います。

 京阪の日中のダイヤは15分間隔のダイヤを組んでいましたが、それを12分間隔のダイヤにします。淀屋橋-出町柳間の特急、淀屋橋-出町柳間の準急、中之島-萱島間の普通、枚方市-私市間の普通、中書島-宇治間の普通が毎時5本ずつ走るという、わかりやすいダイヤになります。快速急行はなくなります。

 淀屋橋・中之島-萱島間の普通について、利用状況から、日中や夜間は4両を原則とします。朝夕のラッシュ時も一部列車を除き、区間急行、普通を4両で運転します。ただ、これでは平日朝夕の輸送力が足らなくなるので、7~8時台下り(大阪方面行き)や16~18時台上り(京都方面行き)は区間急行や普通を増発します。朝のラッシュ時に淀屋橋-守口間の普通の混雑緩和を図るため、守口市での急行や準急に乗り換えることができるよう、急行、準急の停車時間帯を拡大します。守口市を通過する通勤快急や通勤準急が走るのは、7:45ごろから8:30ごろの間だけです。京都方面に通う大学生のため、朝の京都方面への列車や夕方の大阪方面への列車も増発します。

 休日に走る快速特急「洛楽」はわかりやすくするため、淀屋橋の発車時間を8:00、9:00、10:00、11:00の4本にします(現行は5本なので、1本減ります)。午後の下りも5本から4本になります。

 4月13日から10月13日まで行われる大阪・関西万博のため、平日、休日ともに中之島発着(一部淀屋橋発)の特急や快速急行を走らせます。中之島からは京阪バスが会場までのシャトルバスを走らせます。アプリでの事前予約が必要です。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/info/release/assets/250110_keihan-railway.pdf)

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北陸新幹線、小浜まで暫定開業?

 北陸新幹線は敦賀まで延伸しましたが、今のままでは東京と北陸を結ぶだけの新幹線。新大阪まで開業して初めて本来の能力を発揮できます。

 そのためには、まだルートが確定していない敦賀-新大阪間のルートを早期に決め、一刻も早く全線を開業させないといけないのですが、なかなかそのようにはいきません。このままでは永遠に敦賀での面倒な乗り換えを要する、不便な新幹線です。

 ただ、ルートが決まらないのは京都府内だけで、福井県内のルートは決まっています。そこで杉本福井県知事は、敦賀-小浜間を先行して開業させようと考えているようです。着工を遅らせればさらに建設費用がかかるので、問題のない区間から始めようとしているのです。

 確かにこの区間をつくるにあたっての問題はなく、着工すれば完成するでしょう。しかし、枝線の敦賀-小浜間を使う人はどれぐらいいるのでしょうか? 「かがやき」や「はくたか」が忘れたころに通る、ローカル新幹線ができあがってしまいます。最終的には新大阪まで伸びるということを考えると、単線にしてコスト削減を図る、などということはできません。

 「米原ルート」のように小浜を無視する新幹線ができたら、採算度外視で小浜への見返りとなる支線はつくらないといけなくなるのでしょうが、今はまだその時期ではありません。まずは新大阪までのフル規格新幹線ルートを決めるのが先決で、それが難しい場合には、敦賀での乗り継ぎ改善のための改良を図るというのが求められていることでしょう。小浜へのローカル新幹線はそれからの話です。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC092NK0Z00C25A1000000/)

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大井川鐵道に食堂車

 大井川鐵道に、食堂車が登場します。

 車両は旧型客車のオハ35を使います。ボックスシートにテーブルを置き、そこで特製の弁当を食べます。「Train Dining オハシ」です。

 そして、この「Train Dining オハシ」を使った列車も企画されています。1月18、19、25、26日と2月2、8、9日の7日間設定があり(その後も3月ごろまで、週末を中心に走ります)、募集人員はそれぞれ36人です(最少催行人員は10人です)。静岡のおいしい弁当、お土産、集合後から翌日まで使うことのできる、金谷-川根温泉笹間渡間フリー切符がセットになって16800円です。弁当は三段重ねで、グループ会社の天神屋が考案しました。和牛ハンバーグ、浜名湖産のウナギ巻き、ごま豆腐などがあり、チョコレート入りのアイスクリーム(「SL黒アイス」)もついています。

 申し込みはオンラインです。希望する人は1月9日10:00から13日23:59の間に申し込みます。当選したら、代金はクレジットカードで支払います。オンライン決済です。当日は11:45に新金谷に集合し、「かわね路1号」、「かわね路2号」で新金谷-川根温泉笹間渡間を往復します。13:32に新金谷に到着した時点で解散になり、フリー切符で旅を続けることができます。

 ボックスシートは2人で使います。奇数で申し込んだ場合は、相席になることもあります。車内で提供される弁当は持ち帰ることができず、飲食物の持ち込みもできません。車内で購入した飲み物は現金で払います。今回のツアーは閑散期の冬だけですが、夏以降も走らせる予定です。
(参考:大井川鐵道ホームページ https://daitetsu.jp/archives/261055、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC131XS0T11C24A2000000/)

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近鉄、2月22日ダイヤ改正で名阪特急増発

 近鉄奈良線は阪神なんば線と相互直通運転をしています。そのため、阪神に合わせて、近鉄も2月22日にダイヤ改正を行います。

 阪神の平日日中の快速急行が毎時2本から毎時3本に戻るため、近鉄奈良線も快速急行が毎時3本、急行が毎時3本に戻ります。しかし、今回のダイヤ改正は、近鉄奈良線以外もあります。明るい話題が多い、うれしい改正です。

 まず、名阪特急は平日3本、休日7本増発します。大阪難波発近鉄名古屋行きは平日2本(夜2本)、休日4本(朝2本、夜2本)、近鉄名古屋発大阪難波行きは平日1本(朝1本)、休日3本(朝2本、夜1本)増発します。そのうち、平日、休日ともに大阪難波20:20発は「アーバンライナー」用車両で運転します(そのほかは「ひのとり」車両で運転)。そのほか、休日は多客期のみ運行している大阪難波-鳥羽間の特急1往復を定期列車にします。

 特急以外の一般列車については、京都線(新田辺以南)、橿原線、天理線は平日、休日ともに日中、普通の運転本数を3本から4本に増やします。ほぼ15分間隔のダイヤになります。南大阪線、吉野線は休日の始発を最大15分繰り上げます。

 そして目立つのが、最終の繰り下げ。平日、休日ともにあります。近鉄奈良線は大阪難波0:03発の快速急行近鉄奈良行きを増発し、奈良方面への最終を8分繰り下げます。近鉄大阪線は大阪上本町23:57発の急行大和八木行きを増発し、大和八木方面への最終を最大19分繰り下げます。名古屋線は近鉄名古屋23:58発の急行近鉄四日市行きを増発し、近鉄四日市方面への最終を18分繰り下げます。
(参考:近鉄ホームページ https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/c289aebc8a6b47cfb96b17287259d768/20241214_1v2.pdf)

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「WESTERポイント全線フリーきっぷ」は2日間用に

 2024年の夏から秋にかけて、「WESTERポイント」を使ったお得なフリー切符が発売されました。それが再びこの新春に発売されるのです。

 今回も、「WESTERポイント全線フリーきっぷ(全ポイント)」と「WESTERポイント全線フリーきっぷ(一部ポイント)」の2種類が発売されます。「WESTERポイント全線フリーきっぷ(全ポイント)」は、発売期間は2024年12月16日から2025年3月13日まで、利用開始日当日でも購入することができます。利用期間は2025年1月14日から3月14日までで(3月13日利用開始分まで発売)、有効期間は2日間です。値段は大人9800ポイント、子供4900ポイントで、子供のみの発売や利用はできません(大人1人のみの利用はできます)。JR西日本と智頭急行が乗り放題で、新幹線や特急の普通車自由席も無制限に乗ることができます。普通車指定席も6回まで乗ることができます。 

 「WESTERポイント全線フリーきっぷ(一部ポイント)」。発売期間は2024年12月16日から2025年3月13日まで、利用開始日当日でも購入することができます。 利用期間は2025年1月14日から3月14日までで(3月13日利用開始分まで発売)、有効期間は2日間です。 値段は大人980ポイント+19800円、子供980ポイント+9900円で、子供のみの発売や利用はできません(大人1人のみの利用はできます)。JR西日本と智頭急行が乗り放題で、新幹線や特急の普通車自由席も無制限に乗ることができます。普通車指定席も6回まで乗ることができます。

 「WESTERポイント全線フリーきっぷ(全ポイント)」は、有効期間が短くなり、値段も上がり、指定席に乗ることができる回数も減りましたが、これでも十分でしょう。これに対して、「WESTERポイント全線フリーきっぷ(一部ポイント)」は値段が上がったものの、2日間使えるようになり、使いやすくなりました。1日だとずっと列車に乗ってばかりの旅になりますから。単純に博多まで1泊2日の旅行に行けば十分元が取れます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241212_00_press_WESTERpointzensenfreeticket.pdf)

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名鉄広見線新可児-御嵩間、6月に存廃判断へ

 名鉄広見線の新可児-御嵩間も、名鉄西尾・蒲郡線の西尾-吉良吉田-蒲郡間と同じく、地元の支援で何とか存続している区間。2010年度以降は沿線の可児市と御嵩町が合わせて年間1億円を支出しています。

 さて、その新可児-御嵩間ですが、名鉄から今のような補助金では運行を継続することが難しいとの話がありました。そこで、この6月に存続するか廃止するかの判断をすることになったようです。鉄道として存続することになった場合、車両や線路の維持費用を自治体が負担する、みなし上下分離方式を採用する可能性もあるようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/3ed80f0fc8e68b5a1d094a7f3c5e1aca474dfe64)

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井筒屋、米原の駅弁から撤退

 米原は東海道線から北陸線が分岐する交通の要衝です。滋賀県内唯一の新幹線停車駅で、JR東海とJR西日本の境の駅であり、ここで乗り換える人は多いです。

 その米原で駅弁を売っているのは井筒屋。元々長浜で旅館を営業していたのですが、1889年の東海道線全通に伴い米原に移り、駅弁を売ってきました。代表的な駅弁は「湖北のおはなし」。1987年に「新幹線グルメ」として誕生した駅弁で、鴨のローストなど湖北の味が盛り込まれています。御飯は季節ごとに具が変わるおこわになっています。このほか、近江牛の産地のため、牛肉を使った弁当もあります。

 その井筒屋ですが、3月20日で駅弁から撤退することになりました。1月1日にホームページがアップされ、駅弁からの撤退が発表されたのです。駅での販売が縮小され、駅すぐ近くの本社工場での販売が中心になったのはその前兆だったのでしょうか? 北陸新幹線が敦賀まで延伸され、「しらさぎ」の需要が大幅に減ったことも要因のひとつに挙げられるでしょう。

 その井筒屋ですが、ホームページを見る限りでは、駅弁が主力で、そのほかの事業はほとんどと言ってもいいほどありません。駅弁を止めたら、どうやって経営していくのでしょうか?

(追記)
 井筒屋の会社そのものは、不動産賃貸業の会社として存続します。
(参考:井筒屋ホームページ www.izutsuya.cc/index.htm、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20250103-EZT24UIOKBGHTNBGCJTPXFRVEA/、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST1712MYT17PTJB006M.html)

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「青胴車」は2月引退

 阪神の特徴は駅がこまめにあること。大体1キロ間隔で駅があるので、普通には加減速性能が求められます。そのため、阪神の普通は加減速性能に優れた特別な車両が求められます。

 優れた加減速性能から「ジェット・カー」と呼ばれたこの車両。車体の色が青とクリームなので、「青胴車」という名前も付いています。ちなみに、急行用の車両は赤とクリームに塗られていたので、「赤胴車」と呼ばれていました。この「赤胴車」は2020年に引退しています。そして、「青胴車」も新型車両への置き換えが進み、今残っているのは1編成4両のみ。その残っている1編成4両も、この2月に引退します。

 なお、この引退に当たり、阪神は色々な企画を行っています。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASSD22S8JSD2PTIL00SM.html)

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阪神、快速急行を1時間3本に戻す

 阪神も2月22日にダイヤ改正を行います。

 かつて阪神なんば線を経由して近鉄に直通する快速急行は、日中、1時間に3本走っていましたが、2022年12月のダイヤ改正で、平日は1時間2本に減っていました。これが1時間に3本、20分間隔に戻るのです。平日も休日も20分間隔です。神戸方面からは、阪神に乗れば、大阪・関西万博に行きやすくなります。これに伴い、急行は大阪梅田-西宮間と大阪梅田-尼崎間を交互に20分間隔で走らせます。また、平日、休日ともに日中、神戸方面への快速急行の停車時間等を見直し、大阪難波から神戸三宮への所要時間を短縮させます。平均43分かかっていたのが41分になります。

 平日、休日ともに日中から夕方にかけての阪神なんば線の普通(準急、区間準急を含みます)について、現行では最大13分ほど運転間隔があいていたのですが、尼崎での本線との接続列車を急行もしくは快速急行に統一することにより、概ね10分間隔とします。

 これまで、平日、休日ともに大阪梅田23:45発の特急が神戸三宮への最終列車でしたが、新たに大阪梅田0:15発の特急神戸三宮行きを新設します。神戸三宮への最終が30分繰り下がります。大阪難波からもこれまで23:33発に乗らないといけなかったところ、23:55発で間に合うようになります。ただし、この大阪梅田0:15発の特急は御影で普通に接続しません。ですから、特急が通過する石屋川から春日野道までの各駅に行きたい場合は、従来通り、大阪梅田23:45発の特急に乗り、御影で普通に乗り換える必要があります。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20241205-toshikoutsu-daiyakaisei.pdf)

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東武特急に繁忙期、閑散期料金

 東武でダイヤ改正が行われる3月15日乗車分から、特急料金等の改定も行われます。

 どういう内容かといえば、新たに繁忙期や閑散期を導入して(繁忙期、通常期、閑散期の区分は東武のホームページを御覧ください。日光線と伊勢崎線とで、繁忙期等が適用される日は異なります。伊勢崎線のほうが繁忙期が適用される日は少ない印象です)、シーズンごとに特急料金を変動させます。特定区間(浅草-南栗橋・久喜間、下今市-東武日光・鬼怒川温泉間)を除いて、繁忙期は現行から200円増し、閑散期は200円減(一部区間は150円減、伊勢崎線特急には閑散期の設定はありません)となります。例えば、「スペーシア Ⅹ」のスタンダードシートの場合、121キロ以上だと繁忙期は2140円、通常期は1940円、閑散期は1740円となります。

 「SL大樹」等の料金も変わります。下今市-東武日光・鬼怒川温泉間の場合、「SL大樹」は大人760円、子供380円から大人1000円、子供300円になります。「DL大樹」は大人520円、子供260円から大人750円、子供200円になります。子供を値下げしているのが戦略的です。

 なお、車内やドア口で特急券を買った場合は、これまで同様、繁忙期、通常期、閑散期ともに200円を加算します。子供も同額です。JRとの相互直通の特急、「THライナー」、「TJライナー」の料金は変わりません。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20241213112316GsTZa_ug2rETeil1Lgjc8w.pdf)

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東上線の急行が10分間隔に

 東武は3月15日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では、現在、特急「リバティ会津」のみが停まっている新高徳に、「きぬ」(スペーシア車両)、「リバティきぬ」(リバティ車両)が停まるようになります。しかし、変化が大きいのは東上線。こちらが中心のダイヤ改正です。

 通勤通学時間帯の混雑緩和のため、平日朝、志木始発の普通1本を川越市始発の準急1本に変更します。帰りは、平日17時台と19時台に池袋発川越市行きの準急各1本を増発します。休日は池袋22:04発の準急森林公園行きを増発します。休日の早朝は、湘南台行きの副都心線直通列車1本を東上線内急行から快速急行に変更し、新横浜方面へのアクセスを向上させます。東海道新幹線へのアクセスも向上します。

 日中については、これまで急行と準急が毎時4本ずつ走っていましたが、準急2本を急行に変更し、急行が毎時6本、準急が毎時2本となります。急行はちょうど10分間隔の運転です。また、柳瀬川-新河岸間の急行通過駅でも、準急と普通が合わせて毎時6本あるので、おおよそ10分間隔となり、利用しやすくなります。とりあえず、成増から先に行くなら10分間隔の急行に乗れば何とかなりそうなので、今よりはわかりやすくなります。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20241213112140xRGi4SS3ibZrLpYMoxlSCQ.pdf)

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ライトライン、休日もスピードアップ

 ライトラインは1月11日にダイヤ改正を行います。

 今回改正があるのは休日。平日は変わりありません。平日については2024年4月にスピードアップしましたが、休日は所要時間が48分のままでした。これが今回のダイヤ改正で2分短縮し、46分となります。これまでの状況で、少々スピードアップしても問題がないことがわかったからでしょうか?
(参考:ライトラインホームページ https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/uploads/2024/12/プレスリリース-ダイヤ改正-1月11日.pdf)

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小田急、快速急行等の停車駅増加

 小田急は3月15日にダイヤ改正を行います。

 特急は、平日22時台に下り「ホームウェイ」を1本増発します。22時台も20分間隔です。休日は新宿15:40発「さがみ61号」及び折り返しの小田原始発の特急をともに箱根湯本発着にします。それぞれ「はこね27号」、「はこね24号」となります。

 今回の改正で目立つのは、停車駅の増加。平日、休日ともに準急は喜多見と和泉多摩川に停まります。経堂からは各駅停車になります。平日、休日ともに急行は五月台、黒川、はるひ野に停まります。これにより、急行は多摩線内各駅停車になりますので、新百合ヶ丘で種別を急行から各駅停車に変更する必要がなくなります。平日、休日ともに快速急行は開成に停まります。これにより、新松田で種別を快速急行から急行に変更する必要がなくなります。停車駅の増加は特急でも見られ、伊勢原や秦野に停まる特急が増えます。

 そのほかの変更事項としては、平日夕方に東京メトロから直通する準急5本を、急行にします。平日、休日日中の東京メトロ直通の急行を多摩線唐木田まで直通させます。日中は、多摩線からは急行だけが走るようになります。下北沢では、平日、休日ともに早朝(6時ごろまで)、深夜(0時ごろ以降)は急行なども地下1階の各駅停車ホームから発着します。
(参考:小田急ホームページ https://www.odakyu.jp/news/h3de7600000005ka-att/h3de7600000005kh.pdf)

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塩尻-長野間でチケットレス特急券

 以前にも記事にしましたが、3月15日から「Suica」のエリアが拡大します。これに伴いJR東日本は、特急「しなの」(塩尻-長野間)と特急「信州」において、「在来線チケットレス特急券」の発売を開始します。普通車指定席がお得になります。

 「在来線チケットレス特急券(トク割)」は乗車日の1か月前から当日の出発時刻まで購入することができ、15%引きと40%引きの2種類があります。40%引きのものは、6月30日利用分までスタート記念キャンペーンとして、50%引きになります。

 「JRE POINT」で支払うタイプのものもあります。「在来線チケットレス特急券(JRE POINT特典)」です。こちらはさらにお得で、正規の指定席特急料金の4割程度のポイントで乗ることができます。

 なお、この「在来線チケットレス特急券」の発売開始に伴い、これまで発売していた「篠ノ井線特急料金回数券」は発売を終了します。発売期間は2月15日まで、利用期間は3月14日までです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/nagano/20241213_na01.pdf)

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阪急神戸線に快速登場

 阪急は2月22日に神戸線、宝塚線でダイヤ改正を行います。平日の朝夕ラッシュ時の改正です。

 まず神戸線では、平日朝ラッシュ時の大阪梅田行き特急を通勤特急に変更します。また、通勤特急はこれまでの10両編成を8両編成にしますが、増発(大阪梅田発西宮北口行き急行が13本増えます)やダイヤパターンの変更(通勤特急より前に快速や準急を走らせます)により、混雑の平準化を図ります(現在は、10両でも通勤特急は混雑していました)。平日夕方のラッシュ時は、特急を塚口、六甲に停まる準特急にします。平日朝夕ラッシュ時に走る通勤急行については、塚口を通過し、武庫之荘に停めます。名称も快速になります。塚口は準特急も停まる主要駅ですが、下位の快速は通過するのです。この背景には、塚口よりも武庫之荘のほうが若干ですが利用者が多いことがあると思われます(武庫之荘は基本的に普通しか停まらない駅の中では、阪急で一番利用者が多いのです)。快速の停車駅は、十三と武庫之荘から西の各駅です。平日深夜は、23時台と0時台に神戸三宮発西宮北口行きを1本ずつ増発します。

 宝塚線は平日朝ラッシュ時にダイヤパターンを一部変更(池田発の普通と豊中発の普通の出発順序を入れ替えます)することにより、混雑の平準化を図ります。平日夕方ラッシュ時は、急行を曽根、岡町に停まる通勤急行にします。通勤急行の停車駅は、十三と曽根から北の各駅です。このほか、大阪梅田方面から箕面線への接続列車を特急「日生エクスプレス」及び雲雀丘花屋敷行き急行にすることにより、箕面線各駅への所要時間の短縮を図るとともに、混雑の平準化を図ります。
(参考:阪急ホームページ https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/33c845722c5b38b12cd79c211221c36f9ce5c615.pdf、「鉄道ジャーナル」2024年11月号 鉄道ジャーナル社

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JR東海、一部区間の新幹線定期値上げ

 JR東日本の値上げにより、東京-熱海間では新幹線に乗るか在来線に乗るかによって、運賃が変わってきます。新幹線はJR東海なので運賃は変わらず、在来線はJR東日本なので値上がりするからです。

 このように新幹線と在来線とで運賃が変わると、定期券にしたときに不都合が生じます。新幹線の定期にすると、運賃が異なることから並行する在来線に乗ることができなくなるからです。

 そこでJR東海は、東京-熱海間の全部または一部が含まれる新幹線定期について、値上げすることを考えています(普通運賃は変わりません)。こうすれば、東京-熱海間もこれまで通り在来線にも乗ることができるのです。ややこしい話ですが、新幹線が在来線の線増部分となっているという解釈では、そうせざるを得ないのでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD128AH0S4A211C2000000/?msockid=14a30a4a6e7662f310461f4b6ffd6323)

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天竜浜名湖鉄道、2025年度から電気式ディーゼルカーを導入

 静岡県の第三セクター鉄道、天竜浜名湖鉄道は15両のディーゼルカーを保有していますが、これら全てを2025年度から今後約15年で置き換える計画です。

 何に置き換えるのかといえば、電気式ディーゼルカー。エンジンで電気をつくり、それを動力にして走らせるのです。この電気式ディーゼルカーに完全に置き換えるのです。

 また、これに合わせて、バリアフリーに対応させるなど、車内設備の改善も行います。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC043KK0U4A900C2000000/)

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「しらさぎ」に683系

 北陸新幹線敦賀開業で名古屋・米原-敦賀間の特急として再出発することとなった、「しらさぎ」。基本的には681系が使われています。

 ところがこの「しらさぎ」、2024年12月から683系が起用されているようです。そもそも「しらさぎ」には683系(2000番台)が使われていましたが、2015年3月のダイヤ改正で681系に代わっていました。これが0番台ではありますが、683系に戻ることになったのです。

 北陸新幹線敦賀開業によって、「サンダーバード」や「しらさぎ」は交直流電車でなくてもよくなりました。681系や683系は余っているので、古い681系から廃車にしているのでしょう。「能登かがり火」があるので交直流の特急電車は完全に廃止してよいわけではありませんが、必要車両はかなり少なくなるので、一部を除いて289系みたいに交流対応をしない改造をすることも考えられます。北陸新幹線敦賀開業により敦賀での乗り換えが面倒ということで不満が大きいですが、その要望に応えて「サンダーバード」などを金沢などに伸ばすことは物理的にできなくなります(JR西日本としては新幹線に乗ってもらいたいのですから、どんなに車両が余っていてもやる可能性はないのですが。直通列車ができるとしても、旅行商品として販売する列車か、「花嫁のれん」のような観光列車になると思われます)。
(参考:鉄道ホビダス https://rail.hobidas.com/rmnews/509379/)

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高山線も経営移管か?

 岐阜と富山を結ぶ高山線は、富山県内に入った猪谷というところで、運行する会社が変わります。岐阜-猪谷間はJR東海、猪谷-富山間はJR西日本です。JR東海のほうは高山など著名な観光地を沿線に持ち、また岐阜近郊の通勤通学輸送がありますが、JR西日本のエリアは特急もありますがその利用は少なく、通勤通学客もそれほどいません。ただ、市町村合併でJR西日本のエリアは全て富山市になったので、意思統一はしやすいです。

 さて、この高山線ですが、持続可能な公共交通機関とするために、新たな運営形態を構築しようと考えています。その3つの案とは、(1)市がレールや車両を保有、管理し、JRが運行を行う、上下分離 (2)JRが管理や運行を行い、市が維持管理費を負担する、みなし上下分離 (3)運営の主体をほかの会社にする、経営移管 です。

 富山市はこの3つの案のうち、10年間の設備投資費やランニングコストなどの試算の結果、経営移管したほうが財政負担が最も少なくなると考えています。そして、どこに経営移管するかは明示されてはいませんが、城端線や氷見線の事例から、あいの風とやま鉄道が引き受けるのが自然と思われます。今後富山市は、JR西日本と協議を進め、新たな運営形態の方針を決めていきます。

 高山線も、城端線や氷見線と同様、それなりに利用者がいるローカル線で、JR西日本では経営が苦しいものの、社会的には鉄道サービスが望まれるところです。ただ、高山線は城端線や氷見線と違って、特急が走っているため、地元以外の利用者もそれなりにいます。そのあたりの問題はありますが、ともかく、使える鉄道にすることが第一です。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20241222/3060018789.html、FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/804011)

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今後10年の「Suica」の将来像

 みなさん、明けましておめでとうございます。2025年もよろしくお願いします。

 みなさんの生活に欠かせない交通系ICカード。その代表格と言えば、JR東日本の「Suica」でしょう。今日は正月らしく、その将来像について語ってみようと思います。

 「Suica」はこれまでも多くの人に使われてきましたが、これから10年かけてグレードアップします。どのようになるのでしょうか? まず、「Suica」は駅の改札にタッチするものですが、センターサーバー化することによって、タッチせずに一定のエリアに入ると自動的に認証されることになるようです。改札機がない駅でも、位置情報等を活用して、改札がなくても駅に入ったかどうか判断できます。

 「Suica」はいくつかの利用エリアに分かれていて、それを跨いでの利用はできません。首都圏エリアは長野県内まで含んでいるのに、常磐線の福島県内は首都圏エリアと仙台エリアに分かれていて、短距離でも「Suica」を利用することができないところもあります。ところが、2027年春ごろに、すべてのエリアが統合され、エリアを跨いだ利用もできるようになります。「Suica」を使うことができないエリアでもアプリを使って「スマホ定期券(仮称)」が使えるようになります。将来的には、先ほど述べた位置情報等の活用により、JR東日本全線で「Suica」が使えるようになります。そのほか、センターサーバー化により、事前にチャージしなくてもクレジットカードや銀行口座と紐づけをしておけば、後払いにすることができるようになりまうす。2万円という上限も変わり、それ以上の金額でも使えるようになります。

 そして、「Suica」は鉄道だけに限らず、マイナンバーカードとの連携などで、それ以外の分野でも利便性を増すようです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/20241210_ho03.pdf)

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