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February 2025

東筑軒の「かしわめし」が大麦入りに

 折尾などで販売している東筑軒の「かしわめし」は有名な駅弁。鶏のスープの炊き込み御飯の上に、鶏肉、錦糸卵、刻みのりを並べています。100年以上の歴史を誇る弁当です。今の値段は大が970円、小が860円です。

 この「かしわめし」ですが、炊き込み御飯の原料はお米です。1993年の米不足でタイ米にしたときを除いて、国産のうるち米を使ってきました。ところが、このところの米の価格高騰で、仕入れ価格は2024年10月に比べて1.75倍にもなっています。「かしわめし」そのものも2024年秋に値上げしたばかりで(2022年、2023年にも値上げしています)、すぐに値上げするわけにはいきません。

 そこで東筑軒は、3月1日から、御飯に大麦をブレンドすることにしました。1割混ぜます。水に浸す時間を工夫することにより、大麦はふっくらと軟らかく炊くことができたようです。

 大麦入りの御飯は健康にはよく、大麦入りの「かしわめし」を食べてみたいと思うのですが、それにしても凶作が続いているわけでもないのに日本人の主食の米が確保できないとはどういうことでしょうか? ほかの食材ならある程度は替えが利きますが、お米の代わりになるものはありません。他の食材とは違うのです。今までの農業政策自体の見直しが要るかもしれません。
(参考:毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20250225/k00/00m/040/062000c)

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「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」、休日の翌日も利用可能に

 今日はJR東海のフリー切符についての話です。

 JR東海のほか、在来線全線と隣接する16の私鉄が乗り放題となる、「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」。これが4月1日からリニューアルされます。現在は休日の連続する2日間しか使えなかったのですが、リニューアル後は休日を利用開始日とする、連続する2日間でも使えるようになります。休日の翌日の平日も使えるようになります。月曜日に「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」を使うことは少ないでしょうが、連休ではない祝日でも使えるようになります。値上げの話はないので、今の値段のまま、改善されることになります。

 また、JR西日本のインターネット予約サービス、「e5489」での発売を開始します。ただし、切符の受け取りはフリー区間内のJR東海の主な駅に限ります。そして、JR東海の在来線を利用する際は、自動改札機が使えるようになります。新幹線の自動改札機(乗換改札を含みます)や私鉄の自動改札機は使えません。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/nws004224.pdf)

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「週末パス」、6月で廃止

 南東北以南のJR東日本に加えて、一部の私鉄も乗り放題の「週末パス」。特急券を買えば、新幹線や特急にも乗ることができます。私鉄を含めたJR東日本の乗り潰しのほか、単純に東京-仙台間を往復するだけでも使えます。

 前身の切符を含めて20年以上の歴史があるこの切符ですが、6月で廃止になることになりました。6月27日で終了します。最近は販売実績が落ち込み、「えきねっと」などのネットで販売する商品にシフトさせたいようです。ネットの切符なら、列車の予約状況を見て、利用が少ない列車に絞って割引をすることができるからです。

 もっとも、往復割引代わりに使っている人については「えきねっと」で代用できますが、フリー切符の代わりにはなりません。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/522224、TBS NEWS DIG https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1743904)

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「北海道&東日本パス」は3月まで

 2025年春の「青春18きっぷ」はただいま発売中ですが、JR東日本とJR北海道は2社等の普通列車が連続する7日間乗り放題の「北海道&東日本パス」を発売しています。2月13日から発売しています。

 しかし、この「北海道&東日本パス」ですが、今回は終了の時期がかなり早くなっています。発売期間は2月13日から3月25日まで、そして利用期間は2月22日から3月31日までです。

 なぜこれだけ早いのでしょうか? その原因として、JR北海道の値上げがあるかもしれません。「青春18きっぷ」の場合は、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が4月1日以降、値上げするだけですが、「北海道&東日本パス」はそれだけでは利かなかったのでしょう。

 「青春18きっぷ」を含めて、夏以降、どうなるかを見ていきたいです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/20250122_ho01.pdf)

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新潟県が「しらゆき」に独自の割引

 新潟と上越を結ぶ特急、「しらゆき」。上越新幹線が走る新潟と、北陸新幹線が走る上越とを結ぶ在来線特急で、1日4往復しています。

 ただ、どうしても新幹線に挟まれたところを走る特急なので、新潟県にとっては県としての一体感を高める大事な列車ですが、地味な存在です。事実、利用者が少ないので、2022年には減便されています。高速化して車に流れている需要を取り戻すのが望ましいのですが、すぐにできる話ではありません。

 そこで新潟県は、インターネットで切符の予約をした人を対象に、さらに割引をすることを考えています。「えきねっと」を使うと正規料金より3割ほど安くなりますが、それを新潟県が補助することによってさらに安くすることを考えているようです。これで利用者を増やして、増便につなげたいと考えているのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/6f9d53671f0aa38cce6247dff441e436a0b0b183)

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フルフラットの高速バス、3月4日から運行開始

 以前記事にした、フルフラットのバスですが、実用化されることになりました。高知の地元企業が開発したようです。

 フルフラットのバスを走らせるのは、高知駅前観光というバス会社。TDL・東京-徳島・高知間を走ります。3月4日の高知発から1週間に一度の割合でモニター運行を始めます。モニター運行は5か月ほど行い、秋ごろから通常運行に入る予定です。モニター運行中の値段は東京-高知間が7300円、東京-徳島間が7000円です(子供も同一料金です。なお、子供は6歳以上から利用できます)。

 座席は二段ベッド。バス1台で24のベッドがあり、座席数は確保されています。当然ながら、国交省が定めた新しい安全基準にも適合しています。ベルトのほか、ベッドそのものにガードがあり、それでカバーする仕組みです。ベッドは椅子にもすることができるようで、そのときは前後に椅子が並ぶようになります。ただ、ベッドの幅は48センチしかないので、20系よりも狭いベッドとなります。

 また、バスにはトイレがありますが、安全面から走行時の利用はできないこととなっています。途中、2~3時間ごとにサービスエリアでの休憩がありますので、そこでトイレに行くことになります。
(参考:高知駅前観光ホームページ https://kochiekimaekanko.jp/sommeil-profond-lp/)

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熊本市電の延伸計画、相次ぐ運行トラブルで延期か?

 熊本市電には、健軍町からの延伸計画があります。健軍町-市民病院間の約1.6キロで、2031年度の全線開通を目指しています。

 しかし、この延伸計画、延期になるようです。その原因は、相次ぐ運行トラブル。2024年の1年間で、2件の脱線事故を含む16件のトラブルが発生しました。2025年になってからも、レールの幅が広がり、一部区間で運休していました。そこで、延伸計画そのものは変わらないものの、安全対策を優先して取り組む必要があるため、延伸の時期が遅くなるようです。

 市電の延伸はして欲しいですが、これほどまでトラブルが相次いでいるのなら、少々遅れるのはやむを得ないといったところでしょうか?
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/articles/1669533、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20250211-OYTNT50011/、毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20250221/k00/00m/040/173000c)

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秩父鉄道、紙のフリー切符を期間限定で復活

 秩父鉄道のフリー切符は、スマホを使うタイプです。支払いはクレジットカードなので、スマホやクレジットカードがないと、使えません。しかし、その秩父鉄道ですが、期間限定ながら、紙のフリー切符を発売しています。

 そのフリー切符の名前は、「長瀞・秩父GO!GO!フリーきっぷ」。秩父鉄道全線の普通列車及び急行列車が1日乗り放題です。2月8日から3月14日までの期間限定の発売で、発売当日限り有効です。値段は大人1700円、子供500円なので、スマホのフリー切符と同じ値段です(しかも、「長瀞・秩父GO!GO!フリーきっぷ」は急行にも追加料金なしで乗ることができます)。ただし、この「長瀞・秩父GO!GO!フリーきっぷ」の発売箇所が羽生と熊谷の2駅だけなので、それ以外の駅から秩父鉄道に乗る場合は、使えません。通年販売のスマホのフリー切符で対応する必要があります。
(参考:秩父鉄道ホームページ https://www.chichibu-railway.co.jp/blog/news/ticket_gogofree/)

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越前たけふ-武生間のバス、廃止

 越前たけふは、北陸新幹線金沢-敦賀間で唯一、在来線との接続がない駅です。このままでは越前たけふに着いても、武生の町に行くことができないので、越前たけふと武生の間にシャトルバスを走らせてきました。

 しかし、以前にも記事にしたので想定できる話ではありましたが、このシャトルバス、3月15日で運行を終了します。大河ドラマをやっていた2024年の間はそこそこ利用されていたものの(1日平均33人)、2025年になってからは利用者が減り、1月15日までの平均で1日10人にまで落ち込んでしまいました。こういう状況では、シャトルバスの継続は困難だとして、3月15日で運行を打ち切ることにしたのです。

 今後、越前たけふから武生に行くには、予約が必要なデマンド交通やタクシーを使う、もしくは3キロ弱を歩くしかないようです。車で行くことが前提の地元の人はともかく、そうでない限りは福井や敦賀からハピラインふくいに乗っていくほうがよいでしょう。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20250204/3050019845.html)

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熊本市交通局、超低床車両9700形を廃車

 1997年に導入された、日本初の超低床車両、9700形。2001年までの間に5編成が導入されました。しかし、そのうちの2編成について、廃車にしました。すでに7年前にモーターが壊れていましたので、約20年程度しか使われませんでした。

 熊本市交通局の路面電車は古いものが多いのに、なぜ貴重な超低床車両の9700形は廃車にしたのでしょうか? 実は今回廃車にした9700形、ドイツ製で、故障した部品の製造がすでに終わっていたので、対応することができなかったからです。どうしても海外の車両だとこういうことが起こってしまうので、いざというときのことを考えたら、ある程度のサンプル的なものはともかく(9700形もそれに該当しますが)、それ以外は国産のほうが望ましいと言えます。

 廃車にする2編成はすでに多くの部品が取り外され、一部はほかの車両に使われています。オークションで売却するものもあるようです。
(参考:TBS NEWS DIG https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1694496、railf.jp https://railf.jp/news/2025/01/29/001000.html)

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貯まった「JRキューポ」でお得な切符

 JR九州には、「JRキューポ」というポイント制度があります。鉄道のネット予約や、買い物などでポイントが貯まります。

 貯まったポイントは、「SUGOCA」にチャージしたり、特典商品などに交換して使ったりすることができますが、1月22日から「JRキューポ特典きっぷ」というものがスタートしました。

 「JRキューポ特典きっぷ」はどういうものかと言えば、主要都市間の新幹線や特急に安く乗ることのできる片道切符。博多からの主な駅へ行くのに必要なポイントは、熊本が2500ポイント、鹿児島中央が5000ポイント、佐賀が1000ポイント、長崎が3000ポイント、小倉が1000ポイント、大分が2500ポイントなので、1ポイント=1円としても、ネット予約の切符よりお得です。特に、スピードで他を圧倒しているため強気に出ている九州新幹線沿いなら、かなりお得です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/yoyaku/jrkyupokippu/)

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上田電鉄、昼間も下之郷までは1時間に2本

 上田電鉄は3月15日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では積極策をとります。まず、平日昼間において、上田-下之郷間を増発します。上田-下之郷間は一部を除いて1時間に2本の運転になります。平日朝夕については、こちらも上田-下之郷間を増発します。上田-下之郷間は1時間に3本になります。このほか、しなの鉄道との乗り換え時間が短かったものについての見直しを行います。

 今回、上田電鉄が増便をするのは、コロナが発生し、生活様式の変化が起こった現状において、昼間時の需要を見極めるためです。上田市などの地元が補助してくれるわけではなく、上田電鉄が自前で行います。利用者の7割が下之郷までの利用で、しかもこの区間の回復度合いが鈍いことから、選ばれたのです。

 増便は約5年の間、試行というかたちで行います。もちろん、増便に見合っただけの利用があれば、継続されることになります。観光などで上田電鉄に乗る人にとっては関係のない話のように思えますが、地元の人の利用で活性化するのなら、喜ばしい話です。観光での利用は目立ちますが、着実に地元の人が何らかの機会で使ってくれるほうが、価値があることです。
(参考:上田電鉄ホームページ https://www.uedadentetsu.com/news/post-8262.html、東信ジャーナルホームページ https://tjournal.co.jp/local/ueda/post-25260/)

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肥薩線、くま川鉄道直通運転へ

 2033年度ごろとまだまだ先の話ですが、いずれは復旧する方針の肥薩線八代-人吉間。この区間が復旧すれば、新八代やくま川鉄道にも直通運転するようです。

 くま川鉄道は第三セクターとして分離されるまで、肥薩線との直通列車が走っていたという歴史的経緯があります。かつてはくま川鉄道の終点湯前から博多への直通列車も走っていました。

 反対の新八代への直通は新幹線のためでしょう。博多なら新幹線に乗り継いでもらえばよいですが、熊本ぐらいはそのまま在来線を直通運転してもらいたいものです。そういう意味ではあともう少しといったところでしょうか?
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hisatsu-kumagawa/)

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E3系を改造して荷物専用新幹線

 営業用の車両の一部を使って荷物を運ぶ取り組みは全国各地で行われていますが、JR東日本は新幹線の車両を改造して荷物専用の車両をつくるようです。

 荷物専用の車両になるのは、山形新幹線で走っていたE3系。山形新幹線はE8系への置き換えが進んでいます。E3系は余るわけですが、そのうちの1編成(7両)の座席を取り払い、荷崩れを防ぐ装置などを取り付け、荷物専用の車両にするのです。今までのようにデッキの業務スペースで運んでいたときよりも輸送量は明らかに増え、大きな荷物も運べるようになります。荷物専用の新幹線車両は東海道新幹線開業以来初めてのことで、JR東日本はこの秋から東京-盛岡間で、旅客を運ぶ別の新幹線車両と併結して走らせます。従来の貨物列車に比べて揺れが少なく、しかも速いので、精密機器や高級魚などの輸送をする予定です。

 しかし、これが最終形ではありません。積み下ろし作業をするには扉が狭いのです。今後JR東日本は、積み下ろし作業をしやすくするために扉を大きくした専用の車両をつくる予定です。ただそれには時間がかかるので、今回、E3系を改造して荷物輸送に当たることにしたのです。
(参考:朝日新聞2月22日朝刊 中部14版)

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北陸新幹線延期で、京都に国による説明会

 北陸新幹線は敦賀で面倒な乗り換えがあります。これを解消させるためには、最終的には北陸新幹線を新大阪まで開業させるしかありません。

 そのためにはどうしても京都府を通らないといけません。関係者が話し合っていくつかのルートのうちから小浜と京都を経由するルートにしたのですが、中間を通る京都府で新幹線に反対する声が強いのです。工事による地下水への影響などを危惧しています。そこで北陸新幹線の延伸を目指す与党の整備委員会は、国による住民や自治体に向けた説明会を行うようです。

 本来なら京都のほかに松井山手までできる京都府が反対する人を説得すべき話ですし、それができないのなら「小浜-京都ルート」に決まる前に断るべき話だったでしょう。今さらの話です。亀岡を通るルートなら、京都府にメリットがないという理屈は通りますし、大阪府内の建設コストも下がります。都市部も箕面萱野から北大阪急行に沿ってトンネルを掘れば済むだけですから。

 ただ、今後どうなるにしても、敦賀での乗り換えの面倒さは解消しなくてはなりません。本来ならあくまでもフル規格での全面開業を目指さないといけないのですが、志は低いですが当面の対策として、敦賀での対面での接続(「サンダーバード」が新幹線ホームに入ってきたら、わざわざハピラインふくいに乗り換える人はいないでしょう)、利用者の利便性のことを考えたら、あくまでも暫定的な施策としての北陸新幹線の三線化も考えなければいけません。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/1023313)

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万博の後半は終電延長、万博終了後は減便か?

 開幕まで2か月を切った大阪・関西万博。明るい話題が少ないですが、開幕はもうすぐです。

 その大阪・関西万博ですが、終電の延長の話があるようです。万博の後半で需要が高まったら延長をするようです。万博の人気が高まり、延長しなければならない状態になれば、それはそれで幸いなことです。

 その後、万博が閉幕したら需要が減ります。万博があるからこそ一時的に増便しているだけで、車両もそれを考え、一部の車両を閉幕後に転用させます。ただ、夢洲にカジノができるまでは、コスモスクエア-夢洲間の需要はかなり減るものと思われます。コスモスクエア発着で、夢洲まで行かない便が一定数できるのでしょうか?
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF078630X00C25A2000000/?n_cid=SNSTW006&n_tw=1738982307、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/expo2025/20250118-OYO1T50021/)

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函館線を貨物専用にしても要員が約200人必要

 北海道新幹線が札幌まで延伸されると、函館線函館-小樽間はJRから分離されます。このうち、函館-小樽間は普通列車しか通らないローカル線なので、利用者がそれなりにいる小樽付近を除いては、地元の問題として割り切ることができますが、函館-長万部間は新幹線ができても貨物列車がたくさん通ります。貨物列車も新幹線に移行しない限り、鉄道を潰すわけにはいきません。

 もし函館線が貨物専用鉄道になった場合でも、鉄道がある以上、維持管理の人員は必要です。どれぐらいの人がいるのでしょうか? JR北海道によれば、約200人が必要だということです。今までならJR北海道から一定数は出向させるのでしょうが、JR北海道にも人がいません。自己都合退職者が増え、採用環境が厳しいからです。費用も年間数十億円がかかります。

 地元が拒否するならバスにしてしまえばよいローカル線ならともかく、国の基幹となる路線は、場合によっては国が維持しないといけないでしょう。維持するのは貨物列車部分だけでよいですから。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC222BS0S5A120C2000000/?msockid=14a30a4a6e7662f310461f4b6ffd6323)

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城端線や氷見線の新型車両がハイブリッドに

 JR西日本からあいの風とやま鉄道に移管されることがすでに決まっている、城端線と氷見線。今は国鉄時代につくられた、古いディーゼルカーが走っていますが、新型車両に置き換えられます。

 その城端線、氷見線に投入される新型車両ですが、当初は電気式ディーゼルカーを導入する予定でした。しかし、蓄電池の開発が進み、長寿命化することができるようになったのです。寿命が従来の2倍の16~20年になり、電気式ディーゼルカーではそれぞれ2台必要であったエンジンや発電機が1台ずつで済むようになったのです。そこで、導入する車両は、これまでのディーゼルエンジンと発電機に加えて、新型蓄電池を用いてモーターを駆動させる、ハイブリッドディーゼルカーにすることにしたのです。北陸は降雪地帯ですが、それでもハイブリッドディーゼルカーは問題がないようです。

 2028年度末に投入予定のこのハイブリッド車両、2両編成で、あいの風とやま鉄道の521系と同じ、3扉転換クロスシートのようです。ある意味、521系みたいな2両編成の車両が使えるところでないと、鉄道の将来はないと言ってもよいでしょう。このクラスだとJRでも何とか経営できますが、「安かろう、悪かろう」となってしまいます。良質なサービスを求めるなら、地元が責任を持つのが一番です。そういう意味で、富山での一連の動きは評価できます。逆に言えば、キハ120が1両で走るようなところは、悪いですが早くバスに転換したほうが得策です。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20250111/3060018959.html、富山新聞ホームページhttps://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1628904)

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琴電の新駅は多肥

 琴電は三条-太田間に伏石を開業させましたが、もうひとつ新駅の構想があります。新駅は太田-仏生山間につくります。太田から南に約450メートルのところで(琴平線では最短の駅間となります)、2026年度中に開業する予定です。

 その新駅の名前ですが、琴電は駅のできる場所の地名から、多肥<たひ>に決めました。ホームは上り、下りともに1本ずつあり、東西に改札口が設けられます。東側の駅舎には待合室、トイレ、駅員室があり、2本のホームは構内改札で結ばれます。駅付近(太田-仏生山間)は複線化されます。新駅設置の事業費は約7.9億円で、ほぼ全額が国、香川県、高松市の負担となります。1日あたりの利用者は約3000人と見込んでいます。

 駅の東西には駅前広場もできます。バスやタクシーの乗降場があり、駅の北側を走る高架道路の下には合計約730台分の駐輪場が設けられます。自転車やオートバイを停めることができます。こちらの事業費は約10.1億円です。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST1K46JHT1KPLXB009M.html、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kagawa/news/20250121-OYTNT50073/)

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衣浦臨海鉄道の貨物輸送は石炭火力発電所頼み

 東浦と東成岩からそれぞれ伸びる、衣浦臨海鉄道。今年2025年は、そのうちの東成岩から伸びる半田線が開業してからちょうど50年です(東浦からの碧南線は2027年に開業50周年を迎えます)。

 この衣浦臨海鉄道ですが、2022年に「衣浦臨海鉄道 長期ビジョン2050」を策定しています。これによりますと、衣浦臨海鉄道の貨物輸送の主力は発電所関連業務だそうです。鉄道事業収益の3/4以上を占めます。石炭火力発電所関連での石炭灰と炭酸カルシウムの輸送がメインとなっています。

 ところが、この発電所関連業務ですが、永久に続くわけではありません。石炭火力発電所では、石炭を燃やすと当然二酸化炭素が発生します。当然ながら、発電会社としては二酸化炭素の排出量を抑えないといけないので、燃料を変えることを考えています。石炭からアンモニアに代えていきます。アンモニアなら二酸化炭素の排出がないからです。2050年までに燃料の変更を完了します。こうなると、衣浦臨海鉄道としては存続の危機です。

 企業としてはそのような環境の変化があっても生き続けなくてはいけません(もしくは余力のあるうちに会社を清算します)。そのためには、事業の再構築を図り、変えていく必要があります。貨物輸送量が減ることは明らかなので、総合物流会社に変わることを考えていくようです。
(参考:衣浦臨海鉄道ホームページ https://www.kinurin.co.jp/topics/57/)

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新日本海フェリーの舞鶴-小樽航路の定員大幅減

 関西と北海道を直結するフェリー。時間はかかりますが、安く北海道に行くことができる手段としても知られていました。

 その舞鶴と小樽を結ぶ航路を運航しているのが、新日本海フェリー。その新日本海フェリーですが、舞鶴-小樽航路に新しい船を投入します。第1船は12月に就航します。

 この新しい船ですが、今の船より若干小さくなっています。2004年に就航した今の船は全長224.8メートル、16897トンですが、新しい船は全長199.9メートル、約14300トンです。積載台数はトラックが約150台なので、今の船の158台と大きく変わりありませんが、乗用車のほうは65台から約30台に半減します。さらに減るのが、旅客定員。今の船は746人ですが、新しい船は286人に減ります。4割弱に減るのです。旅客定員にはドライバーの分も含まれますので、車を使わない客はほとんどいないという想定です。

 なぜここまで減るのでしょうか? それは、LCCによって、かつては高かった航空運賃が下がったからです。昔なら時間をかけてでもフェリーで行っていた客がLCCなどの航空機に移ったのです。どうやっても勝てません。すでに雑魚寝の大部屋はありませんが、さらにデラックス化を進め、全個室化などを図るのでしょうか?
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/maiduru-otaru-newship/)

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「タンゴエクスプローラー」のお別れイベントは6月に

 北近畿タンゴ鉄道の看板列車として活躍した「タンゴエクスプローラー」。1990年に登場し、金色に輝く車体とハイデッカー構造のため高い位置にある窓で人気を集めました。線内での運転のほか、京都や大阪への直通特急としても使われた、看板列車でした。

 しかし、この「タンゴエクスプローラー」、2013年に定期運用を終え、客を乗せてのラストランも2020年秋が最後でした。貸切団体列車として走りました。そのときに正式なお別れ会をすることも検討されましたが、コロナの影響で行われず、その後はずっと西舞鶴の車両基地に留置されたままとなっています。

 その「タンゴエクスプローラー」ですが、ついにお別れイベントが行われることになりました。6月1日に行う予定です。イベントの開催費用はクラウドファンディングで集めます。5000円出せば車内見学をすることができ、最も高額の30万円なら、座席がもらえます。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST1F2TC0T1FPLZB006M.html)

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「サステナ車両」は5月末に運行開始

 西武が導入する、「サステナ車両」。簡単に言うと、ほかの大手のお古です。小田急と東急のお古です。

 この「サステナ車両」について西武は、小田急から譲受した車両(8000系)の運行開始時期を5月末にすることを決めました。当初は2024年度中に運行を始める予定でしたので、若干遅くなっています。

 さて、8000系は今、どうなっているのでしょうか? 2024年5月に小田急から譲受を受けましたが、2024年7月1日から武蔵丘車両検修場で、安全装置の更新や車両デザインの変更等を行ってきました。2025年1月7日、ようやく主要な更新を終え、武蔵丘車両検修場を出場しました。後は運行開始に向けて、走行試験、試運転、乗務員訓練等を行います。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/newsroom/news/20250107_sasutenatrain/)

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「はなあかり」、春は尾道へ

 キハ189系を使った観光列車、「はなあかり」。今は「カニカニはまかぜ」にくっついて山陰へ向かっていますが、春以降、どこに行くのでしょうか?

 春は尾道に行きます。4月5日から6月29日までの土日(5月3、4日は除きます)に大阪-尾道間を走ります。土曜日に尾道に行き、日曜日は大阪に戻ります。ダイヤは大阪10:02発尾道15:27着、尾道11:20発大阪16:41着で、行きも帰りも5時間20分以上かけて行きます。行き、帰りともに途中、三ノ宮、神戸、姫路、岡山、倉敷、福山に停まります。行きは倉敷で、帰りは福山で30分以上停まります。10分以上停まる駅もあります。大阪-尾道間の値段(片道、通常期、大人1人当たりの値段)は、「スーペリアグリーン」が13320円(2人で利用の場合)、グリーン車が11120円です。全国の「みどりの窓口」でも購入することができます。

 夏以降はどうなるのでしょうか? 7~9月は敦賀に行きます。参考にしたプレスリリースを見る限りでは、大阪から米原経由で敦賀に行くようにも見えます。また、同じ観光列車の「WEST EXPRESS 銀河」は3~5月が山陰(京都-出雲市間)に行きますが、その後の6~8月が山陽(京都-下関間)、8~10月が紀南(京都-新宮間)に行きます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250115_00_press_hanaakari_unkou.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250115_00_kaiken.pdf)

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JR西日本もQRチケットサービス

 以前記事にした、JR西日本のQRチケットサービスですが、すでに1月19日からサービスを開始しています。

 1月19日時点でQRチケットサービスが使えるのはJR京都線、JR神戸線の京都-尼崎間、大阪環状線などと関西空港です。阪和線と関西空港線は天王寺、関西空港を除いて使えません。関西空港が飛び地で使えるのは、訪日外国人用の切符があるからです。3月中旬以降、準備ができ次第、利用エリアを拡大します。JR京都線、JR神戸線等の長浜-姫路間、嵯峨野線京都-亀岡間、奈良線、大和路線奈良-JR難波間、阪和線、関西空港線などでも使えるようになります。利用するときは、QRリーダーがある改札口ではQRリーダーにQRチケット画面をかざして入出場します。QRリーダーがない改札口では改札口付近に掲示されているQRコードを読み込み、それを係員に見せることによって入出場します。

 将来的には、券売機で発売している磁気の近距離切符をQR乗車券に置き換え(2028年以降に行います)、改札も磁気切符が使えないようにします。インターネットで購入した切符もQR乗車券で利用できるようにします。ただ、当面の間、QRチケットサービスは期間限定の企画乗車券に限られます。ひとつは「KANSAI MaaS ワンデーパス」、関西の五大私鉄、JR西日本、Osaka Metroが一日乗り放題です。京都、大阪、神戸、奈良には行くことができますが、南のほうは堺と中百舌鳥までなので、関空方面には行くことができません。2月27日から3月27日までの期間限定で、値段は3000円です。もうひとつは「大阪スマートアクセスパス」、Osaka MetroとJR西日本の大阪環状線、JR京都線新大阪-大阪間、桜島線、大和路線今宮-JR難波間が一日乗り放題です。1月19日から10月31日までの期間限定で、値段は1200円です。夢洲まで行くことができる「Osaka Metro 26時間券」が1100円なので、JRにも乗ることができる「大阪スマートアクセスパス」はある意味お得なのかもしれません。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250108_00_press_qrticket.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250108_00_press_KANSAIMaaSQRticket.pdf)

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「ICOCA」エリア30日間乗り放題で5万円

 敦賀から下関まで広がる、JR西日本の「ICOCA」エリア。その広い「ICOCA」エリアが30日間乗り放題となる、「(ICOCAでGO)JR西日本無限大パス」を「KANSAI MaaS」で発売します。

 「(ICOCAでGO)JR西日本無限大パス」では、七尾線と城端線を除くJR西日本の「ICOCA」エリア内の普通列車(新快速、快速を含みます)の普通車自由席を利用することができます。新幹線は利用できませんが、特急や指定席は特急料金、指定席料金を払えば利用できます。発売期間は2月14日から3月12日まで、利用開始日の1か月前から当日の23:30まで発売します(3月12日利用開始分まで発売)。枚数限定の切符なので、上限に達した場合、発売期間にかかわらず、発売を終了します。そして、購入後、利用開始日の変更はできません。利用期間は2月15日から4月10日のうち連続する30日間です。購入時に指定した利用開始日から30日間有効です。値段は50240円です。

 「(ICOCAでGO)JR西日本無限大パス」を使うと、いったん乗車した分の運賃がチャージした金額から引かれます。その引かれた運賃に相当する分は「WESTERポイント(チャージ専用)」で返します。「WESTERポイント」を使うお得な商品に申し込むことはできませんが、「ICOCA」にチャージして再び乗ることができます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250212_00_press_icoca_mugendaipass_1.pdf)

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広島県、芸備線のバス転換を条件付きで容認か?

 JR西日本には、美祢線以外にも、利用者の少ないローカル線がたくさんあります。

 備中神代と広島を結ぶ芸備線もそのひとつ。このうち備中神代-備後庄原間68.5キロが見直しの対象となっています。バスどころか、ジャンボタクシーでも十分対応できそうな区間ですが、それでも地元は鉄道の維持を求めています。広島県も、JRは新幹線や大都市圏の鉄道で儲かっているので、それでローカル線を維持すべきだとしています。ただ問題なのは、誰がやっても経営できないぐらい需要が減り、分割民営化時点の前提が失われてしまったことです。国道どころか高速道路の整備まで進み、国鉄末期なら問答無用で廃止されるレベルです。山口線のように特急が通るのならネットワーク機能がありますが、そうでもない限りそんな機能はありません。

 広島県のホームページを見ても芸備線の廃止に反対しているだけにしか見えませんが、違う解釈をする人もいます。鉄道としては廃止してもJRが運営するのなら、バス転換を受け入れる余地があるというのです。美祢線でもそうですが、JRがそのまま運営する場合でも、鉄道ではなくバスにするだけで負担する額は減ります。その減った負担で利便性を向上させることができます。乗換駅の備後庄原付近で乗り換えをしやすくするために線路をバス専用道にすれば、BRTと名乗ることができます。ただのバスよりかは格上です。並行して中国道があるのですから、これを使えば高速便になります。鉄道に固執しないほうが実情に合った交通機関になるのです。

 実際には先に増便等の実証事業をやるのが先でしょうから、このようになるのはまだ先です。ただ、やるなら早いほうが良いでしょう。輸送密度の低さは今の交通サービスが受け入れられていないことを示す証拠なのですから。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/geibisen202501/、広島県ホームページ https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hiroshimalocalline/hiroshimaken-localtrain.html)

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長崎線江北-諫早間で定期テスト帰りの臨時列車

 ローカル線では高校生の登下校に合わせてダイヤを組むことが結構あります。

 しかし、そのパターンが崩れるときがあります。それは定期テストのとき。定期テストは昼ごろに終わるのですが、帰る時間に適当な列車がないこともあります。普段は利用が少ないからです。

 長崎線江北-諫早間もそのひとつ。この区間は西九州新幹線開業に伴い、佐賀、長崎の両県が鉄道施設を管理し、JR九州が運行を行う、上下分離に移行しています。金を出さずに都合のいいことだけを言いっ放しできたころとは違い、自らの負担の元で使いやすい鉄道にすることができます。

 その地元からの要請でできた臨時列車とはどういうものでしょうか? 走るのは2月13、14、17、18日の4日間。江北12:39発、諫早14:21着の各駅停車です。長崎線で定期テスト帰りの臨時列車が走るのはこれが初めてで(日南線などではこのような臨時列車はあります)、今後の運行は利用状況を見て検討するとのことです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/242860c15f661b40f6fefeca2b125ecb3b258f57)

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マイナンバーで学割

 JR西日本は、マイナンバーカードを利用した、学割の本人確認の実証実験を行う予定です。

 どういうことかと言えば、JR西日本はデジタル庁が公募した、「文教の分野におけるマイナンバーカードを活用した実証実験<学割利用時本人確認>」の推進事業者として採択されたのです。2024年度中に国立情報学研究所と連携して、実証実験を行います。

 ただ、そこまで複雑にしなくても、学割を適用した切符を使っているときは、駅員や車掌等に求められたら、切符とともに学生証、生徒手帳を呈示することで十分ではないのでしょうか? 学生証等がなければ不正乗車と見なして良いのです。大人が子供の切符を買って乗っているのと同じように。

 駅の「みどりの窓口」で学割証を出して学割の切符を買うことを前提にやっていたら、複雑になってしまい、どうやっても有人の「みどりの窓口」の混雑は解消しないです。少なくとも学生、生徒であるかどうかの確認は学生証や生徒手帳で十分で、わざわざ学校で学割証を発行してもらう必要はないです。そのうち、学割の切符を買いたければ、学生や生徒の持っているスマホでしか買えないようになり、切符もスマホの中に内蔵されるようになるかもしれませんが。
(参考:TRAICY https://www.traicy.com/posts/20250106325263/)

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JR西日本、美祢線にBRTを推奨

 昨日の話の続きです。

 今は代行バスが走っている美祢線ですが、いずれは結論を出さないといけません。鉄道を復旧させるのか、それともバスにするのでしょうか? それについてJR西日本は、鉄道を復旧させるのでなかったら、バスではなくBRTのほうが適当だ、という考えです。バスよりもBRTのほうがスピードと定時性の面で優れ(鉄道と同等と考えています)、BRTそのものが観光資源として使え、自動運転の実証実験の場としても使えるからです。ちなみにBRTは、国道316号を主な走行ルートとしますが、湯ノ峠-厚保間(4.2キロ)は線路をバス専用道とします。本数は鉄道時代の約1.5倍の29本です。

 さて、復旧までの期間と費用はどれくらいなのでしょうか? BRTは着工から3~4年で走らせることができ、費用は55億円です。国、自治体、JR西日本がそれぞれ1/3ずつ負担しますが、地方交付税の特別交付税が交付されると、実質的な自治体の負担は3.7億円になると見込まれています。バスは着工から1~2年で走らせることができ、費用は9.6億円です。国、自治体、JR西日本がそれぞれ1/3ずつ負担しますが、地方交付税の特別交付税が交付されると、実質的な自治体の負担は0.6億円になると見込まれています。BRT、バスともに復旧後の運行費は年間2.5億円で、これはJR西日本が負担します。

 鉄道についてはどうでしょうか? こちらについては以前からJR西日本単独での鉄道の復旧や運行は困難であると主張しています。もし鉄道を走らせるのなら、自治体が施設などの管理を行い、JR西日本は運行のみを行う上下分離が前提だとしています。復旧費用は58億円以上で、期間は河川改修工事を含めて10年以上かかります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST233167T23TZNB002M.html、毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20250204/ddl/k35/040/284000c、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20250204-OYTNT50011/)

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美祢線の沿線3市、快速の継続運行を要望

 2023年夏の豪雨で大きな被害を受けた美祢線では、代行バスを走らせています。2024年10月からは快速が走り、現在、1日に11便走っています。通過する停留所があるので、厚狭と長門市の間を、各停留所に停まる通常の便より16分速い、65分で結んでいます。

 実はこの快速、3月21日までの期間限定の運行となっています。快速は定時性と速達性に優れているので、地元の評判が良く、沿線の3市は快速の引き続きの運行を求めています。

 しかし、JR西日本としては快速の運行はいったん3月で終わりにするようです。便によって利用されているもの、されていないものがあるようで、その後の快速の運行は利用状況を元に改めて検討するとのことです。

 さて、その美祢線ですが、将来、どのようになるのでしょうか? そのことについては、明日、書くことにします。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20250124-OYTNT50072/)

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ゆいレール、首里折り返しの便ができていた

 ゆいレールは2月2日にダイヤ改正を行いました。

 ゆいレールは基本的に全線通しのものばかりで、平日の朝を除いて、那覇空港-首里間の区間便はありません。ところが、ダイヤ改正後、臨時便ではありますが、日中に区間便ができています。基本的に日中は10分間隔で走りますが、概ね30分間隔で臨時運行される区間便が走ります。午前中の8時台から11時台までは、牧志発那覇空港行きの臨時区間便が走ります。反対の那覇空港発牧志行きはありません。午後は那覇空港-首里間に走ります。こちらは首里行き、那覇空港行きともにあります。

 ゆいレールは那覇の中心部や観光地として有名な首里を過ぎ、郊外のてだこ浦西まで行くので、てだこ浦西のほうになるとどうしても利用者は少なくなるのでしょう。
(参考:沖縄都市モノレールホームページ https://www.yui-rail.co.jp/news/9855/)

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島原鉄道の存廃を検討

 諫早と島原とを結ぶ島原鉄道ですが、廃止の話が出ています。以前からそのような話はありましたが、2023年度までに上下分離のかたちで鉄道を残すか、バスに転換するかの二択に絞られています。

 上下分離で鉄道を維持する場合、そのままでは自治体の負担が増加します。そこで、並行するバス路線を廃止して負担増を緩和するという話が出ています。本数は少ないですが鉄道に並行して走っている島原鉄道のバスを全廃した場合、運転士は1日2~3人、費用は年間約7000万円削減することができます。これでほかのバス路線を充実させたり、鉄道の利用促進につながったりします。ただ、バスがなくなるわけですから、乗り継ぎをしやすくする必要があります。

 反対に、鉄道を廃止してバスにした場合、路線の効率化を図ったとしても、運転士は20人以上、車両は10両以上が不足します。運行管理者や車両整備士も増やす必要も出ます。
(参考:長崎新聞ホームページ https://nordot.app/1244835812331929797?c=648454265403114593)

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新幹線を使って荷物を鹿児島から世界へ

 鉄道で荷物を運ぶ取り組みが増えています。JR九州も九州新幹線で荷物を運んでいますが、この荷物、海外にも運ぶことができます。

 どういうことかと言えば、「みどりの窓口」で荷物を預けると、九州新幹線と航空会社の貨物便で世界各地に送ることができるのです。鹿児島中央の「はやっ!便」カウンターに荷物を持ち込むと、博多まで九州新幹線で荷物を運びます。その後、UPS(親会社はアメリカの国際物流会社)の協力会社がトラックで北九州空港に運び、そこから航空便で関空を経由して世界に運ばれるのです。そのスピードは結構速く、アメリカやアジアの主要都市へは最短で翌営業日、カナダ、中南米、ヨーロッパ、中東、アフリカへは最短で2営業日で運ぶことができます。

 この海外への荷物輸送、1月14日から始まっています。今後、ほかの駅にも拡大することを検討しています。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/12/26/20241226_UPS_Japan_and_JRKyushu_utilize_Shinkansen_and_international_airline_networks.pdf)

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吾妻線、ノンストップバスなら7割以上が利用

 吾妻線長野原草津口-大前間は利用者が極めて少ないため、交通体系のありかたが協議されています。この区間に求められている公共交通とはどのようなものでしょうか?

 JR東日本高崎支社によれば、この区間の利用者の約8割が高校生。遠いところの高校に通っているのか(ただし、沿線の長野原町、嬬恋村にも高校があります)、通学に2時間以上かかる生徒も結構いるようです。

 そして、彼らが求めているのは、吾妻線の存続区間に並行して走るバス。長野原草津口と中之条、渋川とを結ぶノンストップバスです。もしこのバスが走っていたら、利用したいと考えているのが、生徒、家族ともに7割以上あるようです。

 廃止になる区間ならともかく、今後も存続する区間にそれも結構長距離(鉄道で渋川-長野原草津口間は42キロあります)のバスを走らせたら、そこの利用者も減り、今度は渋川-長野原草津口間の存廃が問題となるでしょう。利用者の多い駅と少ない駅がはっきりしているのなら快速で対応するのが適切だと思われます。バスを走らせるなら早朝に長野原草津口まで行くバスを走らせたほうが良さそうで(現行のダイヤでは、長野原草津口より西では高崎や前橋の高校の始業に間に合わないと思われます)、今回のノンストップバスはポイントがずれているような気もします。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASSDS41TTSDSUHNB001M.html)

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名古屋と伊賀を結ぶ直通列車は2月に運行、そして関西線に観光列車

 以前にも書きましたが、関西線亀山-加茂間の活性化、利用促進のため、名古屋-伊賀上野間に直通列車を走らせることにしました。

 直通列車が走るのは、2月16日と22日の2日間。JR東海のキハ75形2両編成を使います。ダイヤは名古屋8:51発伊賀上野10:45着、伊賀上野15:34発名古屋17:44着です。往復ともに、途中、関のみ停まります。そして、この直通列車は団体臨時列車として運行します。事前に申し込んだ人のみが乗車することができます(すでに申し込みは終わっています)。プランはガイドによる関宿の観光、伊賀牛ステーキ、伊賀鉄道の車庫見学の3つが用意されています。名古屋-伊賀上野間及び名古屋-関間のフリープランも用意されています。

 今回の直通列車は2日間だけですが、JR西日本と三重県は、関西線亀山-加茂間で観光列車を走らせることを考えています。2025年度後半に数日間走らせます。車両はJR西日本の観光車両にラッピングを施したものを使い、地元のグルメを楽しむことができます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250109_00_press_NagoyastationandIgauenojishojikken.pdf、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/chubu/news/20250207-OYTNT50000/)

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蒲蒲線、京急蒲田付近まで建設か?

 東急の蒲田と京急蒲田とをつなぐ蒲蒲線の構想は以前からあり、最近も当blogで大きな話題になりました。この蒲蒲線ですが、東急は1月17日に、都市鉄道等利便増進法に基づく営業構想の認定を申請しました。都市鉄道等利便増進法では、第三セクターなどの整備主体が国や地方公共団体から補助を受け、施設の整備を行います。鉄道会社などの営業主体は運行によって得られる受益相当額を施設利用料として整備主体に支払います。今回の場合は、整備主体は羽田エアポートライン、営業主体は東急です。

 どのような営業構想でしょうか? 東急多摩川線を矢口渡付近から地下化します。そして、地下化された蒲田から京急蒲田付近まで伸ばします。京急蒲田付近からは京急に乗り換えて羽田空港に行くことができます。蒲田-京急蒲田付近間の営業キロは約0.8キロです。この蒲蒲線ができると、中目黒-京急蒲田付近間の所要時間は約36分から約23分になります。約13分短縮します。自由が丘-京急蒲田付近間の所要時間は約37分から約15分になります。約22分短縮します。京急蒲田付近で乗り換える必要はありますが、これまで行きづらかった東急沿線から羽田空港に行きやすくなります。なお、ダイヤは未定ですが、多摩川線のホームが短いことから、東横線からの直通列車は多摩川線内をノンストップ運転するとみられています。

 蒲蒲線の工期は2041年度末までの予定なので、そのころに開業するようです。また、事業費は約1250億円と見積もられています。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20250117_newairportline_d.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/518210、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20250118-OYT1T50059/)

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湖西線の風を予測して、「サンダーバード」の迂回運転を減少

 昨日の記事で予告した、強風による遅れの減少策について述べます。

 以前にも記事にしたように、JR西日本は大阪ガスと共同で、強風予測に関する研究を行ってきました。2022年から湖西線で強風予測システムの試験研究を行い、その試験結果が好調だったことから、この2月からこのシステムの本格導入を始めます。

 そもそも、なぜ強風予測システムを導入しようとしたのでしょうか? ほかの鉄道会社もそうですが、JR西日本も長時間の強風が見込まれる場合は、急な運転見合わせや駅間での停車を防ぐため、事前に運転を見合わせたり、徐行運転したりすることがあります。特に湖西線は強風が吹きやすいエリアを走行しているため、気象予測に基づき、「サンダーバード」を琵琶湖線経由で走らせたり、普通の運転を見合わせたりしています。ただ、これをすると「サンダーバード」が30分遅れるため、北陸や関西に遅れが波及し、代行輸送の問題も出てきます。強風が吹くと予測したのに実際には風が吹かず、空振りに終わることもあります。そこでJR西日本のデータサイエンスと大阪ガスの気象予測技術を組み合わせて、湖西線沿線の強風を高精度で予測するシステムの共同開発を行うこととなりました。

 強風予測システムの予測エリアは湖西線の大津京-近江塩津付近の間です。予測エリアにある風速計(14か所)の風速や風向きを予測します。大阪ガスが行う高解像度の気象予測データを、JR西日本が開発したAIモデルで解析し、24時間先までの風速や風向きの予測結果を出します。この強風予測システムを導入したらどうなるのでしょうか? 予測精度が向上するため、空振りの発生割合が現在よりも約4割減ります。また、強風予測区間が細かく分割されるため、これまで強風が予測されるときは一律で近江舞子で折り返していたのを予測に合わせて近江今津まで延長させることができるようになります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250115_00_press_Koseisenkyofuyosoku.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250115_00_kaiken.pdf)

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迂回運転で遅れたらポイント

 「サンダーバード」は大阪と敦賀を結ぶ特急ですが、途中の湖西線で、強風のため遅れることがよくあります。

 根本的な解決策はフル規格新幹線建設なのですが、できたとしてもかなり先の話です。それまでの間は、湖西線を使わないといけません。ただ、その湖西線で強風のため遅れることがしばしばあるのです。

 現在でも、特急が遅れたら、特急料金が払い戻しされます。ただ、2時間遅れないと払い戻しにはなりません。そのため、列車が少々遅れても何の補償もなく、不満だけを抱えて駅から出るのです。

 そこで出てきたのが、ある程度遅れたら、クレジットカードのポイントで補償をするというもの。JR西日本は東京海上と共同で、「J-WESTカード」の会員に対して、一定の条件で特急料金の一部に相当する額を「WESTERポイント」で払うという試みを、実証実験のかたちで行います。

 実証実験が行われるのは、乗車日基準で2月10日から3月9日までの間。大阪-敦賀間の「サンダーバード」が部外要因(列車妨害、踏切無謀横断、線路内立ち入り等)や災害要因(降雨、強風、地震等)のために琵琶湖線に迂回し、15分以上120分未満遅れた場合、500ポイントの「WESTERポイント」を付与するのです(特急料金が500円に満たないときはその金額に相当するだけのポイントしか付与されません)。ポイントの付与は乗車日の月末ごろです。対象となるのは「eチケットレス特急券」、「e北陸乗継チケットレス」で、チケットレス乗車した場合は対象外です。

 もっとも、遅れを減らすためには、風を正確に予測する必要があります。それについては、明日の記事で書きます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250203_00_press_SanderbirdUkai.pdf)

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朽網に特急停車

 北九州空港の最寄り駅は日豊線の朽網。これまで空港の最寄り駅として活用されていなかったのですが、鉄道も空港アクセスのひとつとして活用することになりました。

 まず。ダイヤ改正から半月ほど経った4月1日から、特急を上下合わせて10本停めます。その後は利用実績により、停車する特急の本数を変えます。そして、同じ4月1日からは朽網からの足、バスも充実させます。朽網と北九州空港とを結ぶバスは、27往復から40往復に増えます。小倉と北九州空港とをノンズトップで結ぶバスは、17往復から21往復に増えます。反対に折尾や学研都市ひびきのへのバスは大幅に減ります(黒崎バスセンターまでの便は微減です)。これをカバーするため、折尾から約3キロ圏内なら500円で利用可能な、「折尾駅定額タクシー」を始めます。4月1日から始めます。

 アプリを使えば、お得な切符もあります。「北九州空港特急きっぷ」です。朽網までの乗車券、自由席特急券と、バスがセットになったものです。3月1日から発売を始めますが、利用は4月1日からです。値段は折尾が1000円、黒崎も1000円、博多が2400円、別府・大分が3500円です。6月30日まではキャンペーンも行われます。折尾が500円、黒崎も500円、別府・大分が2700円です。なお、別府・大分のキャンペーン価格は先着1000人のみ適用されます。
(参考:JR九州ホームーページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2025/01/07/20241226_UPS_Japan_and_JRKyushu_utilize_Shinkansen_and_international_airline_networks.pdf)

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仙石線にE131系

 元々私鉄が前身である仙石線は、東北地方では珍しい直流電化の鉄道。車両も首都圏で活躍した205系が4両編成になって使われています。その仙石線ですが、新しい車両を投入することになりました。国鉄、JRを通じて初めての新車です。

 その新しい車両は、E131系。4両編成を14編成、56両を新造し、2025年度冬ごろから営業運転を始める予定です。仙石線あおば通-石巻間を走ります。現在16編成ある仙石線の205系は、老朽化が進んでいるので、E131系に置き換えられます(新しくつくられるE131系が14編成しかつくられないのは、利用状況や運行体系を考慮したためです)。E131系に完全に置き換えられた後に、ワンマン運転を行います。

 それでは、仙石線に投入されるE131系の特徴について述べます。まず、外観は205系の色彩を踏襲しています。水色の帯です。また、E131系らしく、ドット柄があります。車内は仙石線沿いの海の景色をイメージしていて、ロングシート(ボックスシートはありません)の座席はラインカラーのスカイブルーをモケットの背に使用します。車内の幅は広く、座席幅も拡大します。客室には防犯カメラがあり、一部のドアの上には運行情報などを表示する大型ディスプレイを備えます。各車両には車椅子やベビーカーを使う人のためのフリースペースがあります。なお、トイレは205系同様、備えられています。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/sendai/20241223_s01.pdf、河北新報ホームページ https://kahoku.news/articles/20241226khn000011.html)

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ホーバークラフト、2月中には運航開始か?

 高速で海上を走ることができるホーバークラフトですが、別府湾で周遊運航をしているだけで、本来導入を目指していた大分空港のアクセスとしては、2025年になっても使われていません。

 しかし、導入を諦めたわけではないようです。ホーバークラフトの運航会社によれば、2月中には空港アクセスとしての運航を始めたいとのことです。

 また、ホーバークラフトにトイレを設置するか検討しているようです。所要時間は短いので、ターミナルでの案内さえあれば問題ないと思われますが、国内ではここしかないので、高速航行で気分が悪くなった人のためでしょうか?
(参考:FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/809622)

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JR東海交通事業もパターンダイヤ

 名古屋の北側を走る城北線を運営しているJR東海交通事業も、3月15日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正の特徴は、パターンダイヤの導入。平日朝の通勤時間帯を除き、列車の毎時の発車時刻を概ね統一し、わかりやすくします。平日の日中は60分間隔、夕方通勤時間帯は30分間隔です。休日は終日60分間隔です。

 なお、パターンダイヤの導入により、最終列車の時刻が現行から3~5分繰り上がることもあります。
(参考:JR東海交通事業ホームページ https://tkj-i.co.jp/content/wp-content/uploads/2024/12/2025Timetable-change.pdf)

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松山-小倉間航路、2025年6月で廃止

 松山と小倉の間には、フェリーがあります。50年以上前からある航路で、元々は毎日運航していたのですが、2024年7月から1日おきの運航になっていました(1隻で運航しているので、ドックに入っているときは運休します)。運航するときは松山発、小倉発ともに21:55に出て、翌朝5:00に到着します。食堂はありませんが、売店や風呂はあります。値段は雑魚寝の二等でも10200円するので(燃料油価格変動調整金を含んでいます)、距離の割には割高とも言えます。

 この松山・小倉フェリーですが、6月30日で運航を終了することにしました。新型コロナの影響で利用者が旅客、トラックともに大幅に減り、しかも船舶燃料油が高騰し、船舶が老朽化したため、運航を終了することにしたのです。
(参考:松山・小倉フェリーホームページ www.matsuyama-kokuraferry.co.jp/image/pdf/20241227-1.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/k/kitakyushu/20241227/5020017155.html)

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熊本電鉄、運転士不足で40分間隔に

 熊本電鉄は明日、2月3日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では、本数が減ります。運転士が退職して、現行のダイヤの維持が困難になったからです。3年前から定数を下回る運転士での運行を続けていて、新しく運転士を補充してもまた辞めてしまう人が出るという繰り返しでした。それでも運転士が7人いたので何とかダイヤを維持していましたが、2024年12月になって3人から新たな退職の申し出がありました。4人では現行のダイヤの維持が難しくなり、今回のダイヤ改正に至ったのです(いくら減便しても4人では対応できないので、当面は免許を持つ管理職が乗務します)。熊本電鉄としては運転士の数が元に戻れば、改めてダイヤ改正を行うとのことですが、今のところ、運転士の応募がないので、当面のダイヤは減便したダイヤが続くものと思われます。なお、例年2月になると、通学客が減る傾向にあり(受験で高3が登校しなくなる?)、この時期なら本数を減らしても影響が小さいのです。そのため、少なくとも年度内は代行バスの運行等は考えていません。

 新しいダイヤはどうなるのでしょうか? 藤崎宮前-御代志間の朝ラッシュ時(6時半~9時)と夕ラッシュ時(16~20時)は、15分間隔から20分間隔になります。昼間(9~16時)と夜間(20~21時)は30分間隔から40分間隔になります。そして、藤崎宮前21:15発の次は22:35発までありません。上熊本-北熊本間は終日30分間隔から40分間隔になります。13時台だけは北熊本での接続列車の調整のため、30分間隔になります。

 始発は繰り下がり、最終は一部を除いて繰り上がります。月曜日から木曜日は、始発の御代志発藤崎宮前行きが6:26発から6:36発になります。上熊本発北熊本行きが6:20発から6:50発になります。最終の藤崎宮前発御代志行きが23:00発から22:35発になります。上熊本発北熊本行きが21:55発から21:10発になります。金曜日は、始発の御代志発藤崎宮前行きが6:26発から6:36発になります。上熊本発北熊本行きが6:20発から6:50発になります。最終の藤崎宮前発御代志行きが23:30発から22:35発になります。上熊本発北熊本行きが21:55発から21:10発になります。土曜日は、始発の御代志発藤崎宮前行きが6:26発から6:36発になります。上熊本発北熊本行きが6:20発から6:50発になります。最終の藤崎宮前発御代志行きが23:00発から22:35発になります。上熊本発北熊本行きが21:55発から21:10発になります。日曜日と祝日は、始発の御代志発藤崎宮前行きが7:11発から7:16発になります。上熊本発北熊本行きが7:20発から7:30発になります。最終の藤崎宮前発御代志行きが21:30発から21:15発になります。上熊本発北熊本行きが20:55発から21:10発になります。これにより、月曜日から木曜日は1日159本から121本に減ります。金曜日は161本から121本に減ります。土曜日は148本から97本に減ります。日曜日と祝日は120本から91本に減ります。

 また、現行ダイヤでは慢性的な遅れが生じています。コロナで減った利用客が戻っているためで、藤崎宮前-御代志間が現行の26分から31分に延びます。上熊本-北熊本間は現行通り、9分のままです。
(参考:熊本電鉄ホームページ https://www.kumamotodentetsu.co.jp/news/202501072315.html、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/f6fd9724838cf8abbad4ae604d47ef1613226b7e)

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「TOICA」で美濃赤坂、本長篠へ

 JR東海の交通系ICカード、「TOICA」。この3月15日から、「TOICA」の利用エリアが若干広がります。

 どこが拡大するのかと言えば、東海道線大垣-美濃赤坂間と飯田線豊川-本長篠間。美濃赤坂、新城、本長篠など15駅で新たに使えるようになります。2025年の「TOICA」利用エリア拡大は以前にも記事にしましたが、春は東海道線と飯田線だけなのです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044001.pdf)

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