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米沢トンネルも事業費、工期ともに増加

 山形新幹線は奥羽線を改軌して軌間を1435ミリにしたものなので、基本は明治時代の古い設備のままです。雨や雪、動物との衝突で運休や遅延が相次ぎ、しかもこの影響は東北新幹線のみならず、JR東日本の新幹線全体にも及びます。特に多いのが山岳区間の福島-米沢間。明治時代は長いトンネルを掘る技術がないので、スイッチバックを駆使して山を上り下りするしかなかったのですが、令和の今は違います。この区間を普通列車で移動する人は少なく、かつてスイッチバックがあった4駅のうち、今でも通年で営業するのはのみです。

 そこで期待されるのが、この区間に長いトンネルを掘ること。仮称で米沢トンネルと言われています。このトンネルができれば、所要時間が10分強短縮されるとともに、安定的な走行に資することになります。前者はともかく、後者はJR東日本全体に恩恵を与えることになります。

 この米沢トンネルですが、2017年度にJR東日本が行った試算によれば、事業費は約1500億円、工期は着工から約15年とされていました。しかし、秋田新幹線の新仙岩トンネル同様、物価高騰で資材費などが上がり、働き方改革の影響で工期が伸びます。新たな見通しでは、事業費は約2300億円、工期は着工から約19年となります。

 とは言っても、新幹線のような高速鉄道は鉄道が得意とするところであり、こういうところは積極的に整備していかないといけません。撤退あるのみの負け犬のローカル線とは違うのです。引き続き国や地方自治体の支援を受け、整備をするのみです。本来なら、もっと昔にやっておくべきことだったのですが、延び延びになってしまっただけなのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST2W447QT2WUZHB003M.html)

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