山形鉄道、次世代信号システムを導入
以前の記事で山形鉄道の信号設備を更新するという話がありましたが、どういうことかわかりました。山形鉄道は次世代信号システムを導入するのです。
今の信号システムは、大掛かりな地上設備を必要とします。そこで、機能を中央制御装置と車上装置に集約することにより、地上設備の大幅なな削減を図ります。装置同士の通信は携帯電話回線を使用するため、今までのような地上ケーブルは要りません。メンテナンス作業も軽減されます。
また、次世代信号システムでは、駅間においても列車の位置を把握することができるようになります。全区間で連続的な速度制御を行うことにより、これまでの信号システムと同等以上の安全性や保安度を確保することができます。列車の走行位置は携帯電話回線を通じて中央制御装置で把握可能であるため、運行情報を細やかに提供することができ、利便性の向上を図ることができます。
この山形鉄道の次世代信号システムは2024年度から3か年の計画で工事を進め、実証試験を行った後、2027年度の運行開始を目指していますが、実は10日に詐欺に遭い、約1億800万円余りをだまし取られました。山形銀行を名乗る不審電話によって職員がネットバンキングの情報を入力し、犯人が1億円800万円余りをだまし取ったようです。このお金の中には次世代信号システムの導入費用も含まれていたようで、今後予定通りに次世代信号システムを導入することができるか、ということにもなってきます。
(参考:山形鉄道ホームページ https://flower-liner.jp/wp/wp-content/uploads/2025/02/プレスリリースPDF.pdf、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/5f2b4f50c0f443958991eb8b558521608c2ac7bc)
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Comments
被害1億円とは3セクにとっては大きな額ですね。
詐欺被害防止のための対策は人手の少ない3セクや中小私鉄程必要だと思います。
路線の存廃に注目が行きがちですがこういったことに対する対策は国交省・経産省・警察庁がコラボして全国で積極的に行うべきかと思います。
Posted by: ゆめ | 2025.03.23 09:21 AM
ゆめさん、こんにちは。
* 詐欺被害防止のための対策は
大手とは異なり、総務の担当も少ないのでしょう。大手なら一担当者が大金を動かすことはないでしょうが(上司の決裁が要るはず)、中小は担当者が不審なことに気付くか気付かないかによって、大きく結果が異なることになります。山形鉄道の庶務規定がどうなっているかはわかりませんが。
ある意味、山形鉄道だけではなく、中小企業ではあり得る話です。企業の担当者及び管理者はこの機会に見直したほうが良いかと思われます。
Posted by: たべちゃん | 2025.03.23 05:41 PM