北陸新幹線金沢-敦賀間、在来線時代に比べて25%増
北陸新幹線が敦賀まで延伸して1年が経ちましたが、どれぐらい利用されたのでしょうか? 運営するJR西日本から発表がありました。
まず、延伸された区間から見ていきましょう。金沢-福井間の1年間(2024年3月16日~2025年3月15日)の利用者数は816.1万人、前年の在来線特急(「サンダーバード」、「しらさぎ」等)と比較すると25%(うるう年の影響を調整すると26%)増えています。
それでは、既存の区間はどうだったのでしょう? 上越妙高-糸魚川間の1年間(2024年3月16日~2025年3月15日)の利用者数は990.1万人、前年のと比較すると24%(うるう年の影響を調整すると25%)増えています。新規延伸区間だけでなく、既存の開業区間にもプラスの影響を及ぼしているのです。もっとも、JR西日本としてはもっと利用者が増えると考えていました。JR西日本としては2024年の正月の能登半島地震の影響としていますが、敦賀の乗り換えの面倒さがマイナス要因になっていることは否めないでしょう。北陸新幹線の全線開業が唯一の解決策ですが、すぐにできるわけではないので、まずは乗り換えを簡単にすることから始めないといけません。少なくとも、2階の中間改札は要りません。
敦賀止まりになった「サンダーバード」、「しらさぎ」の1年間の実績はわかりませんが、2024年のゴールデンウィークの実績を見た限りは、「サンダーバード」は若干の減少、そして「しらさぎ」は大幅な減少です。延伸で便利になった東京からの利用者は増え、途中乗り換えで不便になった関西は若干減りますが、乗り換えが面倒でもライバルがいないことから競争力があるので、値上げしてもやっていけるのでしょう。問題は名古屋。これまで東海道新幹線経由で東京と北陸を行き来していた人が減り、名古屋と北陸の間も乗り換えが不便なことからバスなどほかの交通機関に変えたのでしょう。車で直接行く人も増えたと思われます。果たしてこの推測は合っているのでしょうか?
新規開業区間の1日あたりの乗車人員も発表されています。期間は2024年3月16日~2025年3月15日、自動改札機を通過した人数から算出されたデータです。それによると、小松は900人、加賀温泉は600人、芦原温泉は500人、福井は3600人、越前たけふは500人、敦賀は「サンダーバード」等に乗り換える人も自動改札機を通るので7700人になりました。途中駅では福井だけが突出しています。「かがやき」などの速達列車が福井のみに停まるのはこのデータからも妥当と言えます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250317_00_press_hokurikushinkansen_goriyoujyoukyou.pdf、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/2f34017ef2f8401403579fa8cf17668c75fac5d5)
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