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May 2025

加古川線が観光路線になる?

 加古川と谷川を結ぶ加古川線は、北に行けば行くほど利用者は減っていきます。一番北側の西脇市-谷川間はあまりにも利用者が少なく、存続が危ぶまれています。この状況を打開しようと、JR西日本は万博開催期間中、西脇市-谷川間を増発しています。

 この加古川線をどうやって再生するのでしょうか? 地元もJRも観光客を増やせばいい、という考えで利用者の少ない区間で増発しています。地元の認識としては、加古川線は車の免許のない高校生が乗る路線で、大人になると便利な車に乗ります。

 ところで加古川線に観光客が押し寄せるようなところはあるのでしょうか? あればとっくに利用されています。やはり必要な取り組みは、地味でも地元の人に利用してもらうことです。南側が新快速の走るJR神戸線に接しているのは武器になります。加古川線内ならともかく、大阪や神戸に行くときに加古川線も使ってもらうのです。まずは新型コロナのときに減らした加古川-厄神間を1時間2本に戻すことから始めます。できれば、地元負担にしてでも、西脇市まで1時間2本になれば理想的でしょう。今のままでは、「廃止が具体的に決まるまでに乗っておこう」という鉄道ファンしか引きつけられません。西脇市-谷川間の本数の少なさはプランを組むときのネックになりますから。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/876251)

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311系は6月末に引退

 国鉄時代は全国どこでも同じような車両が走っていましたが、分割民営化でJRが発足すると、各旅客鉄道会社は地域の実情に合った車両をつくって走らせるようになりました。

 JR東海のつくった車両は311系。東海道線の快速用として1989年に登場し、JR東海の通勤車両では初めて最高速度時速120キロを達成した車両です。現在も名古屋地区の東海道線で走っています。

 しかしこの311系ですが、315系の投入により6月末で引退します。最後まで残るのは2編成で、JR東海では引退を記念した取り組みが行われます。最後の運行は7月12日で、このときは廃車される2編成に乗って車両解体場所の西浜松まで行きます。クラブツーリズムのツアーとして行われます。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044288.pdf)

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東急、導入から約20年が経過した車両をリニューアル

 鉄道車両は長持ちします。税法上、耐用年数は13年ということになっていますが、現実には13年で廃車になることは少なく、もっと長く使われます。適度にリニューアルし、使い続けていきます。

 そんな中、東急は導入から約20年が経過した車両をリニューアルすることにしました。リニューアルの対象は目黒線が3000系(8両編成13本)、東横線が5050系(8両編成23本)、田園都市線が5000系(10両編成18本)で、合計468両(54編成)です。なお、すでに2020系シリーズに準じたインテリアデザインを採用している車両については車外のリニューアルのみ行います。リニューアルされた車両は目黒線3000系が2025年秋ごろ、東横線5050系が2025年冬ごろ、田園都市線5000系は2026年春ごろから順次営業運転を行います。

 エクステリアデザインは、正面下部や側面に、路線をイメージしたグラデーションのラインを入れます。目黒線は青、東横線は赤、田園都市線は緑です。インテリアデザインは、東急沿線の風景をイメージした落ち着きのある色合いにします。また、車内には全ての人が利用しやすいように、フリースペースを設けます。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20250508_renewal_d.pdf)

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万博の自動運転バスに乗ってきました(2)

 ここまで来て、ようやく本日のメインテーマ、万博への自動運転バスである。火曜日と水曜日を除く週5日、万博会場行きのみ1日2本運転する。阪急観光バスが運行するので、新大阪の北側にある阪急バスのターミナルに行く。バス乗り場に行くが、そこだけ様子が違う。万博に行くような雰囲気ではなく、スーツを着た人が多い。自動運転のバスがやって来た。少し小さな観光バスタイプである。外にはカメラがたくさんあり、物々しい。スーツを着た人もスマホでバスの写真を撮る。この自動運転バスに乗るには「KANSAI MaaS」というアプリを入れ、そこから予約しないといけない。パソコンを見ながらスマホを操作するとできたが、慣れない人だと若干難しい。スマホの画面が切符になるので、係員にスマホの画面を見せて乗る。バスに乗ったのは12、3人で、定員の半分弱。私もそうだが、万博を見に行くのではなく、バスの視察が目的の人ばかりだ。普通、運賃や次のバス停が表示されているところには様々なカメラから得た情報が表示されている。その情報を基に自動運転を行うのだ。

 バスは新御堂筋に入り、淀川にかかる橋を渡ったところから万博バスの専用道に入る。実はここ、建設中の阪神高速淀川左岸線の一部区間を専用道として使っているのだ。入口には誰も人がいないので入ろうと思ったら入れそうだが、少し進んだところに少し広いスペースがある。将来開通したときに料金所になるところだが、そこに係員がいて、チェックを受けてから進む。反時計回りに3/4周して下ると、そこでいったん停まって、いよいよ自動運転が始まる。確かにモニターを見ても、運転士は手を離している。道路には磁気マーカーが埋め込まれているようで、そこから情報を得てバスは走っている。ただでさえ、未開通の道路を通るだけでも魅力的なのに(開通するのは8年も先らしい)、未来の自動運転も体験できるのは、万博ならではの体験だ。やがてバスはすでに開通した区間に入る。バスはアナウンスがあっただけで一時停止することもなく、運転士の手動運転に戻った。万博会場の夢洲へは、桜島のあたりから橋を2回渡らないといけない。まずひとつ橋を渡って舞洲に行き、さらにもうひとつ橋を渡って夢洲に行く。万博のバスターミナルは万博会場の西側なので、夢洲に着いてからもバスは結構走る。5分ほど遅れて、バスは万博のバスターミナルに着いた。

 今回は万博に行くのが目的ではないので、すぐに折り返す。万博のバスは基本的には予約しないといけないが、桜島へのバスだけは予約なしで乗ることができる。バスは5分間隔で出ていて、15:10発に乗ることができた。EVのバスで、この前名古屋で乗ったのと同じような座席配置だ。一番後ろのボックスシートに後ろ向きに座る。バスは先ほど乗った自動運転のバスと同じルートをたどる。舞洲を通って桜島に行く。大阪シティバスの運転士はサービス精神旺盛なのか、観光案内までする。舞洲では機能でなくデザインに金をかけた、ゴミ処理施設の案内をしていた。バスは桜島まで15分で着くとのことだったが、USJまで遠回りするため時間がかかり、20分ほどかかった。ちなみに、桜島へのバスには運賃箱がない。どこで運賃を支払うのかと言えば、桜島のバスターミナルに料金所があり、そこで運賃を支払うのだ。行きも帰りも桜島で支払う。ここは現金や交通系ICカードでも支払いができ、アプリの設定は必要ない。やはりバスを予約するのにアプリを入れるのは面倒だ。

 桜島からは桜島線に乗れば良いのだが、万博開催中は新大阪直通の「エキスポライナー」が走っているので、30分ほど待ってそれに乗ることにする。「エキスポライナー」の車両は桜島線で普通に走っている323系の8両編成だが、専用のラッピングが施されており、車内も窓から上はディスプレイで埋め尽くされている。この「エキスポライナー」の最大の特徴は、西九条付近で普段は乗ることができない、貨物線を通ること。桜島線から直接東海道線支線に入るのだ。そのため、「エキスポライナー」はユニバーサルシティを出ると大阪まで停まらない。うめきたエリアの大阪まで一直線だ。ただ実際は東海道線支線は「はるか」や「くろしお」も走るのでダイヤの制約がきつく、西九条で待たされる。ただ速くはないものの、新大阪と直結するのは便利。今のところ期間限定の扱いだが、USJもあることから定期列車になるかもしれない。
(参考:自動運転バスでもらったチラシ)

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万博の自動運転バスに乗ってきました(1)

 乗りたい自動運転のバスは新大阪を14:30に出るので、午前中は三田方面の短距離高速バスに乗ることにする。近鉄名古屋6:10発の急行に乗り、大阪難波からは阪神の快速急行に乗って神戸三宮へ。神戸三宮には10:42に着いた。阪神の駅を出てJRの高架下にある神姫バスの神戸三宮バスターミナルに行く。これから乗るのは11:00発の関西学院大学行きのバスだが、乗り場は決まっていない。発車の7分前に案内があり、そこで乗り場がわかる仕組みになっている。4番乗り場から出ることがわかり、乗り場に行く。ICカードリーダーがある短距離仕様の高速バスである。短距離なので、トイレはない。関学の学生なのか、時間の割には乗ってくる。1人で2席を使えるぐらいの混み具合だが、今から学校に行っても昼からの授業しか受けられない。大丈夫か?

 バスは神戸三宮バスターミナルを出ると新神戸駅にも停まる。新神戸駅の手前でトンネルに入ったので、どこに停まるのかと思っていたら、トンネルとトンネルの間にバス停がある。ちょうど新幹線の駅の真下あたりだ。ここから乗る人も1人いたが、意外だったのは降りる人がいたこと。短距離の利用もできるのだ。運賃は230円、市内バスの運賃で高速仕様のバスに乗ることができるのだ。新神戸駅を出たバスは六甲山の下をトンネルで抜け、箕谷ジャンクションから阪神高速北神戸線に入る。周りにビルはなく、都市高速の雰囲気は全くない。阪神高速は途中から有料道路になり、その有料道路も終わると、北摂三田ニュータウン。すぐにバス停があり、乗ってくる客がいる。三田も神姫バスのエリアなので、短距離の利用もできるのだ。フラワータウンで降りる。定刻の11:45に到着。フラワータウンからは神戸電鉄と地下鉄を乗り継いで三宮に行くことができるが、バスのほうが速く、乗り換えがなく、安い。鉄道の長所は本数が多いことぐらいだ。駅から離れたところならなおさらバスのほうが有利だ。時刻表に載っていないので地元の人以外にはわかりにくいが、そういうわけで三宮からの神姫バスは人気があり、その分神戸電鉄は苦しい。

 12時近いので、ここでお昼にする。駅に近いビルの1階に弁当屋があり、そこではイートインスペースもあるため、弁当屋の中で食べることにする。中で食べる場合は、注文を受けてからつくるので、出来たてを食べることができる。唐揚げ、エビフライ、コロッケの弁当にした。お昼を食べ、駅前に戻って次に乗るのは、新大阪へのバス。こちらも神姫バスが運行する。ただ朝から晩まで一日中走っている三宮へのバスと違って、大阪へのバスは昼過ぎまでしかない。反対方向は昼からしか走らない。走らない時間帯は関学か近くのアウトレットへのバスになるようだ。フラワータウン12:40発のバスがやって来た。こちらも三宮からのバスと同じ短距離高速仕様なのだが、こちらにはコンセントがある。客は三宮からのバスに比べると少なく、15人ぐらいか? 時間帯を考えると悪くはない。バスは三宮から来たときと同じルートを走り、有料道路に入ってすぐのところにある神戸三田インターチェンジから中国道に入る。中国道は渋滞する高速道路として有名で、中国道を通る短距離の高速バスは考えられなかったが、新名神の開通で道路事情がよくなったからか、このような大阪と三田とを結ぶ短距離の高速バスが生まれることとなった。バスは中国道を快走する。ダイヤに余裕がないからなのか、結構飛ばす。中国道を中国池田で降り、阪神高速を通ってハービス大阪に定刻(13:32)の少し前に着いた。このバスは新大阪まで行くが、ここで大半が降り、車内はガラガラになった。バスは新御堂筋を通って新大阪の中国道ハイウェイバス乗り場に到着。ハービス大阪から遠回りして新大阪に行くので、定刻(13:44)より若干遅れて着いた。(続く)

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万博の自動運転バスに乗ってきました(0)

 大阪・関西万博の中には面白い乗り物はありませんが、アクセス手段には実用化が期待される、面白い乗り物があります。自動運転のバスです。16日のことですが、それに乗ってきました。

 明日から2回に分けて、その時の様子を書きます。

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雨の日のみに使える回数券

 山陰は雨や雪の日が多く、よく「弁当忘れても傘忘れるな」と言われます。晴れや曇りの日だと自転車で行くことができても、雨だとそういうわけにいかず、家族に車で学校まで送ってもらうことが想定されます。

 そこで、一畑電車は、雨や雪の日ぐらいは鉄道を使ってもらおうと、5月1日から「雨の日回数券」というものを発売します。10枚分の運賃で15回利用できる回数券で、学生(中学生、高校生、専門学校生、大学生)の間であれば、有効期限なく使えることができます(購入するときに学生証の呈示が必要です)。平日も休日も関係なく、365日使うことができます。

 この「雨の日回数券」が使えるのは、雨の日、雪の日だけです。しかし、「降水量何ミリ以上」とか「降水確率何%以上」などの決まりはなく、降雨、降雪の判断は利用者サイドでできます。お得な回数券とはいえ、鉄道に乗ってくれるのはありがたいということでしょう。割合柔軟に対応するものと思われます。
(参考:一畑電車ホームページ https://railway.ichibata.co.jp/news/m_news/amenohi/)

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夕張市のデマンド交通、北広島と新夕張とを結ぶ

 市内中心部を走る鉄道はなくなったものの、少し前までは札幌との間を直結する高速バスがありました。しかし、その高速バスも2024年9月で廃止され、公共交通機関で行くには新夕張を経由しないといけないようになりました。

 しかし、事前の登録(乗車する3日前までに夕張市役所に持参もしくは郵送します。1回登録すれば、その後は不要です)と乗車前日16時までの予約が必要ですが、夕張にはデマンドバスというものがあります。夕張市民でなくても夕張市に来訪する用事がある人は使えます。夕張市に行く用事があればいいので、別に観光でも構いません。

 そして、このデマンドバスですが、5月1日にダイヤ改正がありました。1日5往復から4往復になりましたが、長沼町から北広島市に延伸されました。北広島市は北広島駅の東口に停まりますので、札幌まではJRですぐです(大谷地へのJRバスもあります)。夕張市内はこまめに停まり、終点は新夕張です。石勝線に乗れば、新得、帯広方面に行きます。北広島-新夕張間の所要時間は2時間5分、運賃は1000円です。
(参考:夕張市ホームページ https://www.city.yubari.lg.jp/site/tiikikoutuu/list54-147.html)

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万博の駐車場がガラガラなのはむしろ喜ばしいこと

 万博の駐車場がガラガラです。

 万博会場のある夢洲には駐車場はなく、その隣の舞洲、そして堺と尼崎にP&R用の駐車場を用意しています(P&R用の駐車場からはシャトルバスに乗り換えます)。合計で1.1万台あまりの駐車場を用意していますが、ガラガラなのです。4月時点でのデータですが、4月中の駐車場利用率は週末で3割程度、平日だと1割程度しかありません。なぜこれほどまでガラガラなのでしょうか?

 「駐車場料金が高い」という声があります。確かに駐車場料金にはシャトルバスの料金が含まれていますが、少し離れた堺や尼崎でも5000円します。舞洲だと5500円します。しかも、繁忙期や朝の入場、阪神高速の指定された出入口を利用しない場合には料金が上がります。

 ただ、これだけが理由ではありません。駐車場が高いだけなら、近隣の駐車場に停めて、そこから地下鉄やシャトルバスで夢洲に行けばよいのです。シャトルバスも桜島からならたくさん出ていて、朝を除けば予約なしで利用できます。それも大きな話題になっていないのは、なぜでしょうか?

 そもそも、万博協会がこのような大規模の駐車場を用意したのは、2005年の愛知万博を参考にしたからです。愛知万博のときは早々に非公認の駐車場ができあがりました。空き地などを使ってお金を稼ぐのです。そのような動きが今回目立たないのは、名古屋と大阪の交通事情の違いでしょう。大規模なイベントに行くのに車を使うか、電車で行くかの発想の違いです。公共交通機関が発達していないか、それとも発達しているかの違いなので、どうしようもないです。むしろ、環境のことを考えたら車で行かずに公共交通機関で行くのは喜ばしいことです。

 入場口が駅のある側だけ混むのなら、反対側に流す方法を考えたほうが良いです。歩道をつくるか、駐車場用のシャトルバスを転用して東西のゲートを結ぶ無料シャトルバスを走らせたら良いのです。そして、どうしてもOsaka Metro中央線に負担がかかり、何らかのトラブルのときには入場者が帰宅できない、ということになります。そうならないことが望ましいですが、もしそうなった場合は桜島に流さないと仕方ないでしょう。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20250505-52TVVXKF7NLVBC4MTMQMNAUSLE/、大阪・関西万博ホームページ https://www.transport.expo2025.or.jp/pdf/Table_of_Fees.pdf)

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指宿枕崎線鹿児島中央-喜入間で昼間に保線のため運休

 JR九州は2026年2月19、20日の2日間、鹿児島中央-喜入間で日中(9~15時ごろ)、列車の運行を止めて保線工事を行います(特急3往復と快速1本は喜入-指宿間も運休)。バス等による代行輸送はありません。路面電車がある鹿児島中央-谷山間はともかく、谷山以南は数少ない路線バスぐらいしかないようです。

 同じ指宿枕崎線でも山川より先なら保線をやってくれるだけありがたいでしょう。指宿-枕崎間の輸送密度は222人(2023年度、以下同じ)、いつ廃止になっても文句は言えない数字です。しかし、今回保線で運休するのは鹿児島中央-喜入間です。輸送密度は7685人もいます(ちなみに喜入-指宿間は1988人です。そんなに悪い数字ではありません)。そのような鉄道が大量輸送という本来の特性を発揮でき、問題なくやっていける路線で、昼間に列車の運行を止めて保線工事をするのです。

 このように需要の多い路線だからこそ、1年近く先の保線工事のアナウンスをしているのでしょう。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/byarea/kagoshima/info/__icsFiles/afieldfile/2025/05/01/202505021400.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/company/info/data/pdf/2023senku.pdf)

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南海の新たな観光列車は食事もできる

 「サザン」の新型車両のところでも取り上げた高野線の観光列車ですが、その概要が明らかになりました。

 「天空」に代わって運行する観光列車は、2025年度末に難波と極楽橋との間を走ります。「天空」は橋本-高野山間のみですが、新しい観光列車は難波まで行くのです。4両編成で、各車両に特色を持たせ、内装やインテリアは高級感を重視し、快適な座席とパノラマビューを楽しめる窓などができるようです。

 また、新しい観光列車は単なる移動手段ではありません。列車の旅そのものが特別な体験となるように、アテンダントがきめ細やかな対応をします。地元の食材を使用した食事もあります。バーみたいなものもできるようです。高野山観光だけでなく、上質な旅行を楽しむ人をターゲットにして、南海沿線の魅力を思いっきり楽しんでいただきたいと考えています。

 また、以前から話がありますが、この新しい観光列車の導入に当たって、付加価値に見合った料金体系を検討します。今の座席だけしかない「こうや」と違う料金体系で構わないでしょう。停車駅も通勤客を考える必要はないので、堺東-橋本間はノンストップとしてその間にサービスを行うことを考えれば良いのではないでしょうか?
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/250515_1.pdf)

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東上線の新型車両は舟のかたち

 東武は2026年から、東上線に新型車両を導入します。

 新型車両は90000系。現在東上線を走っている9000系の代替として導入されます。7編成70両を導入する予定です。2025年度にはこのうち2編成20両を導入します。つまり、90000系は2026年の1~3月にデビューするのです。最新の機器を導入し、機器構成を効率化することにより、9000系と比較して消費電力を40%以上削減します。

 この90000系の特徴はデザイン。横から見ると舟みたいなかたちにしています。高瀬舟の船底から着想した、前面下部から反り上がるように丸みを持たせた逆スラント式となっています。これまでになかったタイプの先頭形状です。かつて東上線ができる前の荒川や新河岸川の舟運をイメージしているようです。鉄道が開通する前は舟で人や物を運んでいたのです。内装も舟運をイメージしたものとなっていますが、全体的にはシンプルで飽きの来ないものになっています。扉の窓が下のほうまで拡大されていて、小さい子供でも景色が見やすいです。
(参考:東武ホームページ https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20250326124551SKiZWxlDR0iXiNSWtlbbEA.pdf、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20250430-3270742/)

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石川県、「米原ルート」を主張して足を引っ張るだけか?

 12日のことですが、東京都内で北陸新幹線建設促進大会が開かれました。北陸新幹線で残った区間である敦賀-新大阪間の早期開業を求め、沿線の知事らが集まる毎年恒例の行事ですが、今年は違いました。石川県が独自の要求をしたのです。

 何かと言えば、石川県は10年前に敦賀以西の建設ルートとして取り上げられたこともある「米原ルート」の検討を求め、ついには大会決議の段階で退席したのです。「小浜-京都ルート」で問題を抱えている京都府ですらそのようなことをしていません。

 現在、敦賀以西の建設ルートとして決まっているのは、政府・与党が2017年に決めた「小浜-京都ルート」。これで関係者の同意を得たはずでしたが、その後、そのうちのひとつの京都府で蒸し返す話が出ています。本来なら京都に加えて松井山手もできる京都府自身が解決すべき課題ですが、現時点では「小浜-京都ルート」を大きく損ねない範囲で問題を解決していくしかないでしょう。そういう意味では、石川県の行動は理解不能で、関係する府県やJRとの調整に汗をかくなどのことをしない限り(本来はこれこそが国交相としての仕事でしょうが)、足を引っ張るだけと受け取られても仕方がありません。

 「米原ルート」は建設する距離が短い分、建設費があまりかかりません。そういうメリットがありますが、一番の問題点は、当事者で支持するのが誰もいないということ。滋賀県知事も今は「米原ルート」を支持していません。単に外野が騒いでいるだけなのです。言いたいことはいろいろあるでしょうが、ともかく最重要なのは新大阪まで乗り換えなしに新幹線が走ることです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST5D34VXT5DULFA008M.html)

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「サザン」も復元塗装に

 難波と和歌山市とを結ぶ南海の特急、「サザン」。今年で運行開始から40年が経ちます。

 この「サザン」、デビュー当時の塗装は異なっていました。濃淡グリーンのツートンカラーです。1992年までこの塗装が用いられていましたが、このたび、1編成についてこの懐かしの濃淡グリーンに戻すことにしました。やはり南海には緑が似合います。期間は6月4日から後継車両が入るころまでです。

 現在、7100系も1編成4両が濃淡グリーンのツートンカラーとなっています。タイミングが合えば、指定席も自由席も濃淡グリーンで揃うことになります。10年ほど前にもこのように濃淡グリーンで8両揃うことがありましたが、そのときは7100系ではなく7000系でした。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/250512.pdf)

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成田空港で「白タク」利用者が増えている?

 日本の空の玄関のひとつである成田空港。この成田空港へのアクセスとして使われている交通手段は何でしょうか? 成田空港会社は時々、アクセス交通についての実態調査を行っています。今回の2024年度と前回の2018年度を比較してみることにしました。

 アクセスは大きく分けて鉄道、バス、それ以外の車に分けられます。鉄道は2018年度の46%から2024年度の56%に増えています。好調なのが、「スカイライナー」。13%から19%に増えています。時速160キロという圧倒的な速さで本数が増えています。

 これに対して減っているのが、リムジンバス。「エアポートバス東京・成田」のように本数が多い便は、減っても何とか運行を維持していますが、本数の少ない系統を中心に大幅に減っていたり、廃止になったりしています。ちなみに、かつて成田空港へのリムジンバスがたくさん出ていたTCATからのバスは前回に比べて1/3ほどに減っています。空港から比較的近い千葉県の便の減りは小さいです。

 なぜリムジンバスは減ってしまったのでしょうか? いったん新型コロナの影響で大きく減り、その後、運転士不足の影響も受けているのでしょう。郊外からの便は日本人が主体のため、インバウンドの恩恵を受けず、存続できなくなっているのです。外国人が使いやすい、主要ターミナルへの便が主体になっています。

 鉄道やバス以外の車は、13%から17%に増えています。何が増えたのかと言えば、タクシー。2%から6%に増えています。外国人に限ると、4%から10%に増えています。このタクシーの利用者に、いわゆる「白タク」利用者が含まれると言われています。単なる違法タクシーで、運転士も外国人、運営会社を経営しているのも外国人で、日本人はインバウンドの恩恵を受けません。

 世の中にはライドシェアを積極的に推進する人がいますが、ライドシェアが求められるのはほかに交通手段がない過疎地であって、大都市や空港輸送などはタクシー会社に稼いでもらえば良いのです。お金持ちの人にはそのサービスに見合ったお金を払ってもらえば良いのです。会社が儲かったら、税金というかたちで還元してもらえば良いのです。反対に「白タク」は取り締まっていただき、収益を吸い上げてもらいたいものです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/naritaairportbus2025/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/dda2926eac76cf12b6fe862047df3bef26700488)

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「オフピーク定期券」、値下げしても売れなかった

 平日の朝ラッシュ時には乗ることができないものの、少しお得な「オフピーク定期券」。2023年3月から発売されましたが、想定よりも売れなかったので、2024年10月から値下げすることにしました。通常定期券より約15%安くなっています(ポイントによる還元を含めると、約20%安くなっています)。その値下げ後、「オフピーク定期券」はどうなったのでしょうか?

 結論から言いますと、値下げしても思ったほどの効果は上げられませんでした。値下げ前の2024年9月末の「オフピーク定期券」の購入率は7.7%。それが値下げ後の2024年12月末には9.4%に上がりましたが、2025年3月末には8.9%に下がっています。「オフピーク定期券」を設定したとき、購入率は17%を想定していたのですが、それを大きく下回り、値引きでもそれほどの効果はなかったのです。

 これは別にJR東日本が悪いとかそういう問題ではなく、単に「オフピーク定期券」を買う人が少なかっただけでしょう。朝ラッシュ時に乗らない人はそんなにもいなかった、というだけの話です。アイデアとしては良かったのかもしれませんが、実情に合っていなかったのでしょう。これ以上「オフピーク定期券」を値下げしたとしても、すでに朝ラッシュ時に乗らない人は「オフピーク定期券」に移行していることから、大きく利用者が増えるわけではないのでしょう。

 ちなみに、「オフピーク定期券」を導入したとき、若干ですが通常の定期券を値上げしました。当初の見込みより「オフピーク定期券」の利用者が少なかったことから、「JR東日本は定期券の値上げで増収になっているのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、「オフピーク定期券」の割引率を上げたことにより、購入率が17%を大きく下回ったとしても大きな増収にはならないようです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/offpeakpass2025/)

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白糠に道内で22年ぶりの踏切

 鉄道と道路が平面交差するところには、踏切が設置されます。踏切は車など鉄道車両以外のものが入るため、事故が起こる確率が高く、できれば立体交差化などで解消したほうが望ましいのですが、あまりにも数が多いため、その解消はまず難しいです。大体、遮断機や警報器もない第四種踏切もたくさん残っています。

 踏切にはそのような問題があるため、新たにつくられることはめったにありません。しかし、1か月ほど前のことですが、白糠町に新たな踏切が設置されました。場所は白糠町の恋問地区で、道内で新たな踏切が設置されるのは、2003年以来、22年ぶりとのことです。線路を挟んで、海側には国道、山側には工業団地があり、物流の促進に役立つことが期待されています。

 この踏切にはひとつ、期待される役割があります。それは、千島海溝沿いに巨大地震が起きたときに、津波から避難するためです。このあたりは最大10メートルを超える津波が押し寄せると想定されており、迅速な避難を行う必要があるのです。もっとも、このような地震が来た後、根室線はどうなるかはわからないですが。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20250415/7000074766.html)

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「グリーンムーバー」、廃車へ

 広電の超低床車両、「グリーンムーバー」。5両編成で12編成がつくられ、広電の路面電車の看板的な存在でした。

 しかしこの「グリーンムーバー」、デビューが1999年なので、路面電車としてはそれほど古くはありません。広電では、被爆した車両がまだ走っているぐらいです。それなのに、3月に「グリーンムーバー」のうちの1編成が廃車になりました。

 なぜそんなに古くない車両が廃車になったのでしょうか? 理由は熊本と同じです。デビューした当時、国産でこのような超低床車両をつくることができなかったので、ドイツでつくられました。問題なく動いているうちはいいのですが、故障すると部品をドイツから調達しないといけません。それには手間がかかります。動かない間は車庫で寝ていることになりますが、広電には全長の長い車両がたくさんあります。そのような状況では、車庫は狭く、復旧の見込みがない車両を寝かし続けることは難しいです。そこで、故障で使われない「グリーンムーバー」を廃車にすることにしたのです。

 ただ、「グリーンムーバー」の後、続々と国産の超低床車両が出ています。広電でもたくさん活躍しています。その意味では、たとえ「グリーンムーバー」が短命に終わったとしても、きちんと役割は果たしたと言えるのではないでしょうか?
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/7c53ede9036289c72818ae684b887dac3d4d6ee3)

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50音順で最後の駅

 全国の駅名を50音順に並べると、最初は相生。兵庫県(JR西日本)と岐阜県(長良川鉄道)にあります。同じ読みでも、群馬県にあるのは相老です。東武とわたらせ渓谷鐵道の駅です。それでは、一番最後の駅はどこでしょうか?

 それは、北陸鉄道の割出。「わりだし」と言います。石川県にあります。この割出ですが、今年2025年、開業から100周年を迎えます。そういうこともあって、北陸鉄道はこの割出を「50音順、全国最後の駅」としてPRしています。駅名標にも「50音順、全国最後の駅」を併記し、駅の出入口と出札口側の壁面にも特製のパネルを設置しました。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/541771、鉄道ホビダス https://rail.hobidas.com/rmnews/517171/)

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伊勢崎線の豊洲方面直通に関する続報

 以前にも記事にしましたが、伊勢崎線から豊洲に直通することができるようになります。有楽町線が豊洲から枝分かれして、住吉まで約5.2キロを延伸します。伊勢崎線からは半蔵門線、有楽町線延伸区間を通って豊洲に行くのです。

 現在、伊勢崎線から半蔵門線には急行が10分間隔で走っていますが(日中の場合)、豊洲まで直通したら、どうなるのでしょうか? どうやら、東武としては半蔵門線の列車を減らすことは考えていないようです。今まで通り、半蔵門線への直通列車は走ります。有楽町線が延伸されても、半蔵門線の利用者が不便になるということはないようです。

 豊洲から先、有楽町線を通って東上線方面に行くことはないようですが、特急を含めて具体的な運行計画は決まっていません。ただ、豊洲まで直通運転することを公表した以上、何らかのかたちで豊洲まで行く列車は設定されることでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/544276)

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名古屋市交通局鶴舞線との相互直通運転車両に新型車両500系

 名鉄豊田線、犬山線は、名古屋市交通局鶴舞線と相互直通運転をしています。名鉄も名古屋市交通局もそれぞれ相互直通運転用の車両を用意していますが、名古屋市交通局の車両に比べて名鉄の車両は古いです。相互直通運転を開始したときにつくられた車両が今なお現役です。

 その名鉄ですが、名古屋市交通局鶴舞線との直通運転用に、新型通勤車両500系をつくることにしました。500系は名古屋本線などで走っている9500系と同等の性能を備えた車両で、相互直通運転に対応するため20メートルの4扉です。導入初年度の2026年度は6両編成1本のみをつくりますが、以降、順次増やしていきます。100系と200系合わせて11編成を置き換えます。

 500系の外観の特徴は、青い帯。名鉄と言えば赤ですが、それに名鉄グループの経営ビジョンスローガン、「名鉄×WAO!」ロゴで使用されている青を追加しています。「名鉄×WAO!」は何が言いたいかよくわかりませんが、青は鶴舞線を連想させる色なので、地下鉄に直通する車両だということがわかりやすくなるというメリットがあります。また、これまでの名鉄にない新しさ、斬新さを創出するため、正面は左右非対称のデザインとしています。車内は木目調の大型袖仕切りとベージュ系の壁で、落ち着いた温かみのある空間を演出します。袖仕切りは丸みを帯びていて、圧迫感の軽減を図っています。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2025/__icsFiles/afieldfile/2025/05/08/250508sinzou.pdf、朝日新聞5月11日朝刊中部14版)

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日本最古の駅舎で酒を飲む

 以前、当blogで、日本最古の駅舎と言われている、武豊線の亀崎での立ち飲みイベントについて記事にしました。そのイベントは2025年5月にも行われています(5月2日から6月1日までの金曜日、休日に開催)。今回は2月の亀崎、半田に加えて、武豊でも行われています。6日のことですが、このイベントに行ってきましたので、そのときの様子について書きます。

 

 ちょうどいい列車がなかったので、やって来た金山15:50発の新快速豊橋行きに乗って大府まで行く。大府で後続の区間快速に乗り換えたが、こちらは315系の4両編成であった。区間快速は武豊線内は各駅停車で、5駅目の亀崎で降りる。

 亀崎は日本最古の駅舎が残っているところとして知られているが、利用者もそれなりにいるので、駅にはエレベータもある。目指す「おとなり酒場」は、駅のすぐ隣。店員の案内で店に入った。店にはビールケースでつくった簡単なテーブルが3つあり、テントが張られている。雨の日でもテーブルのあたりは濡れることはない。注文は奥の小屋で行うようで、お酒とおつまみを注文する。お酒は亀崎の酒蔵、敷嶋。おちょこサイズのプラスチックカップに入っている。おつまみははんぺんの3種盛りにした。おちょこ1杯では足らないと思っていたが、アンケートに答えると1杯もらえるとのことだったので、アンケートに答える。もらえたお酒はちょっと黄色っぽい色の付いたお酒だった。おつまみも追加。チーズを敷嶋の酒粕に漬けて、あぶったものである。2杯飲むと、いい気分になった。

 帰りは亀崎駅17:12発の区間快速。こちらも315系の4両編成である。東海道線に入ったところまでは覚えていたが、気がついたら金山に着いていて、慌てて降りた。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044229.pdf)

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新空港線、新丸子に優等列車停車

 東急多摩川線矢口渡-蒲田間から地下に潜り、京急蒲田付近まで約1.7キロの新空港線。かつて蒲蒲線と言われていたこの線路ですが、1か月ほど前に国交省から都市鉄道等利便増進法に基づく営業構想の認定を受けました。大田区と東急が共同出資してつくった第三セクター、羽田エアポートラインが整備主体になります。羽田エアポートラインは整備費の2/3に当たる分を国と地方から補助として受け、残りの1/3だけを自前で資金調達すれば良いのです。実際に営業をするのは東急で、東急は羽田エアポートラインに施設利用料を払い、羽田エアポートラインはこの施設利用料収入で借り入れを返していきます。

 さて、新空港線ができたら、多摩川線はどうなるのでしょうか? 今は多摩川線は、多摩川と蒲田の間を行ったり来たりするローカル線で、ホームは3両編成までしか対応できません。しかし、新空港線ができると東横線などから直通してくるので、少なくとも8両編成に対応しなければなりません。ただ、全ての駅を8両対応にするのではなく、多摩川線の途中の駅で8両編成に対応するのは新丸子のみなのです。

 どういうことかと言えば、東横線などからの列車は、多摩川線を急行等の優等列車として走ります。多摩川線内では、優等列車は新丸子だけ停まり、後は通過するのです。なぜ新丸子が優等列車の停車駅に選ばれたのかと言えば、線内で新丸子が一番利用者が多かったからです。ほかにも利用者が多い駅はありますが、新丸子はホームを延伸するスペースがあるのに対して、駅の前後に踏切があるなどホームを延伸することができないところもあるからです。もっとも、普通列車しか走らない多摩川線には待避設備はなく、新空港線ができても待避設備の整備はありません。優等列車も先行する普通列車を抜かすことはできないのです。ノロノロ運転で走るのです。
(参考:DIAMOND ONLINE https://diamond.jp/articles/-/362966)

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いすみ鉄道のキハ52、引退していた

 いすみ鉄道のキハ52は、元々JR西日本の大糸線で走っていた車両です。それが引退し、いすみ鉄道で復活しました。

 このキハ52、定期運行は1年前に終了していましたが、その後も走っていました。しかし、このたび8年(休車扱いの期間は除いて考えます)に一度の全般検査に当たって、車両が老朽化していること(いすみ鉄道にキハ52が来たときから、使えるのは10年程度と考えていたようです)及び交換部品が調達困難で検査費用が高額であることから、全般検査を受けることなく営業運転を終わらせることにしました。

 本来ならさよなら運転などを行いたいところでしょうが、いすみ鉄道は2024年10月に起きた脱線事故の影響で、全線が運休したままです。しかし、何もしないわけにもいかないので(いすみ鉄道もせっかくの稼げる機会を失うことになります)、引退記念イベントを行います。イベントを行うのは、4月27日、5月10日、5月11日の3日間。9:30から16:00まで、大多喜の駅構内で行います。大原や上総中野から、特急や小湊鐵道に接続するかたちで臨時の急行バスが出ます。駅の1番線にキハ52をエンジンを稼働させた状態で展示し、キハ52に乗って駅構内を往復する乗車体験会を行います。

 このイベントに参加するには、参加当日に駅特設会場で「キハ52-125引退記念切符セット」を買う必要があります。2000円です。これを買った人だけがイベントに参加できます。小学生以下の子供と一緒に来た人については、「キハ52-125引退記念切符セット」があれば2人まで無料で参加することができます。さらに1日2回行われる乗車体験会(定員40人)については、大人1人につき1000円の料金がかかります。こちらも同伴の小学生以下の子供については、2人まで無料になります。このほか、物販の販売もあります。200円の瓶ジュース(オレンジ、コーラともに200円)を買えば、キハ52のボックスシートで栓抜きの体験もできます。
(参考:いすみ鉄道ホームページ https://isumirail.co.jp/blog/archives/10291)

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「はこビュン」、新幹線が止まれば在来線で振替輸送

 鉄道が事故などで不通になることは時々あります。この場合、人間なら並行して走る路線など、ほかの路線に乗って行くことがあります。新幹線になるとその範囲は広範囲に及び、東海道新幹線なら北陸新幹線経由になったり、東北新幹線なら常磐線経由になったりします。

 それでは、荷物の場合はどうでしょうか? 荷物の場合でもほかの経路で運ぶことがあります。4月23日のことですが、山形新幹線でさくらんぼを運ぶ予定でした。しかし、山形新幹線を走る普通列車にトラブルが発生したため、山形新幹線は動きません。どうしたのかと言えば、さくらんぼは仙山線経由で運ばれたのです。仙山線で仙台に行き、そこから新幹線で移動したのでしょう。「はこビュン」も、そのような柔軟な対応をしているようです。
(参考:TBS NEWS DIG https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1873801)

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長野電鉄の路線バスに2階建てバス

 長電バスは、この3日から。急行バス志賀高原線の長野駅東口-スノーモンキーパーク間に、2階建てバスを走らせます。スノーモンキーパークはインバウンドに人気の観光地で、県内の路線バスに2階建てバスを導入するのはこれが初めてです。

 この2階建てバスの運行日は5月3~6日と、5月25日~11月30日の休日です。長野駅東口-スノーモンキーパーク間を1日3往復します。途中の停留所には停まりません。2階建てバスは定員が56人と通常のバスより定員が8~12人多く座ることが特徴です。途中の乗り降りに時間がかかるのが欠点ですが、このバスはノンストップなので、その欠点もありません。

 なお、このバス、前払いのキャッシュレス決済専用です。クレジットカードのタッチ決済か、コード決済で支払います。そういうのが使えない人は、長野駅、スノーモンキーパークにある自動券売機で切符を買います。こちらは現金でもできますので、大きな問題はないのでしょう。
(参考:長電バスホームページ https://www.nagadenbus.co.jp/news/2025/04/253.php、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC22AH50S5A420C2000000/)

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「クイーンビートル」、韓国の船会社に売却

 JR九州高速船はせっかく「クイーンビートル」という新しい船を買ったのに、新型コロナでデビューの機会を失い船籍を日本に変更までして一時的にしのいでいました。ようやく2022年11月に博多-釜山航路が復活し「クイーンビートル」は就航しましたが、船体のクラックを原因とした浸水事故が相次いで発生し、しかもそのことで国交省に隠蔽するという不正まで行い、最終的には会社ごと潰すということになってしまいました。

 その諸悪の原因となった「クイーンビートル」ですが、つくられてからまだ5年しか経っていません。国内、海外の船会社から購入希望がありましたが、その中で早期に船の引き渡しができる、韓国のパンスターラインドットコムに売却することになりました。5月中に引き渡しが行われます。パンスターラインドットコムは大阪-釜山間や対馬-釜山間にも航路を有している企業グループです。ただ、この「クイーンビートル」は玄界灘の波に耐えられるように補修するのが難しいとされたため、売却の条件に日本と韓国とを結ぶ航路には使えないことが盛り込まれています。

 今となっては実現しないことですが、元々JR九州高速船は「クイーンビートル」をどのように使うつもりだったのでしょうか? まず最初は「クイーンビートル」を1隻導入し、ジェットフォイル2隻と合わせて3隻体制で運航します。その後、「クイーンビートル」タイプの船をもう1隻増やして、博多-釜山航路は「クイーンビートル」タイプの船2隻で賄い、対馬-釜山航路はジェットフォイル1隻で運航する予定だったのです。ジェットフォイルは夜間の航行はできませんが、「クイーンビートル」にはそのような制約はなく、ダイヤの自由度が増すのです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/542184)

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青函トンネル以外の共用走行区間でも時速260キロ運転へ

 北海道新幹線新青森-新函館北斗間の最高速度は時速260キロです。しかし、貨物列車と線路を共用する区間(82キロ)は新幹線もスピードが抑えられます。貨物列車とすれ違うときの安全性を考慮して、青函トンネル内は時速160キロ、それ以外の明かり区間では時速140キロに抑えられます。在来線特急並みです。これではあまりにも遅いので、貨物列車が少なくなるゴールデンウィーク、お盆、年末年始には貨物列車が走ることのできない時間帯をつくり、その時間帯に限って新幹線のスピードを上げています。ただ、時速260キロで走るのは青函トンネルの中だけで、明かり区間は依然として時速140キロのままです。

 そこで、更なる速度向上を目指して、明かり区間でもスピードアップを行うこととなりました。対象となるのは、ゴールデンウィークとお盆です。年末年始はこれまで通り、青函トンネル内でのみスピードアップします。外なので、雪の影響があるのでしょうか? 高速走行試験を行い、順調ならば2028年度から明かり区間での時速260キロ運転を行います。新青森から新函館北斗まで、連続して時速260キロ運転ができるのです。

 このように明かり区間でも時速260キロ運転をすることによって、所要時間はどれくらい短縮されるのでしょうか? 時速140キロ運転の現行と比べて、明かり区間だけでは約9分、青函トンネルを含めた共用区間全体では約14分短縮します。通常時(共用する区間では時速140~160キロで走行)の東京-新函館北斗間の最速は3時間57分なので、3時間43分に短縮されます。
(参考:国交省ホームページ https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001879822.pdf)

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万博へのバスは工事中の高速道路を通り、自動運転のバスもある

 夢洲で行われている大阪・関西万博。メインのアクセスは地下鉄ですが、バスで行く方法もあります。同じ大阪から乗っても北側のうめきたからなら2000円、南側のマルビルなら1000円と不可解な料金設定ですが、万博ならではの未来のバスに乗ることができる路線があります。

 それは新大阪発着のバス。万博会場までは1500円(子供も同額)、約30分です。60分間隔(新大阪発の朝と万博会場発の夕方以降は30分間隔)で走ります。

 この新大阪発着のバスですが、火曜日と水曜日を除く新大阪10:30発、14:30発は自動運転バスで運行されます。観光バスタイプ(定員28人。全長8.8メートルと短いので、その分定員が少ないと思われます)でのEV車両での自動運転(最高速度時速60キロ)は、これが国内初めてです。

 また、このバスは未開通の高速道路を走ります。淀川左岸線の一部区間(豊崎入口から海老江ジャンクションまで)、約4キロはまだ開通していませんが(順調に工事が進んでも2032年度の開通予定です)、そこを万博へのバスの専用道として使います。そして、その淀川左岸線の一部区間ではレベル4相当の自動運転を行います(万博会場行きのみ)。複数のセンサー等により取得したデータを基に自車の位置を推定し、あらかじめ設定した走行軌跡や目標速度に合わせて走行します。
(参考:大阪・関西万博ホームページ https://www.expo2025.or.jp/wp/wp-content/themes/expo2025orjp_2022/assets/pdf/expo-map-index/access/main_station.pdf、阪急観光バスホームページ https://www.hankyu-kankobus.co.jp/highway/uploads/be/news/expo_jido_bus.pdf、大阪市ホームページ https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000160706.html)

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船で神戸に泊まる方法

 インバウンドの大幅増加や大阪・関西万博で、宿泊代金はかなり上がっています。ところが、ジャンボフェリーは、船に乗ったまま神戸で1泊することができるプランを売り出しています。

 まず、神戸発19時台の便に乗ります。船は高松に行きますが、高松で下船せずに、そのまま船に乗り続けます。船はやがて神戸に戻り、神戸で下船します。神戸着は5時ですが、7時まで船に滞在することができます。実質的に神戸で1泊するのと同じです。船には風呂(シャンプーなどの備え付けはありません)や軽食も扱う売店があります。

 このプランが使えるのは、一部の個室だけです。一番安い「ロフト個室」の場合、1人4990円で利用できます(休日は割増料金あり)。複数人で使うこともでき、その場合は割安で使うことができます。繁忙期やフェリーの定期点検の時期を除けば、毎日取り扱っています。
(参考:ジャンボフェリーホームページ https://ferry.co.jp/news/news-55734/)

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江ノ電にクロスシートの新型車両700形

 江ノ電は2026年度から新型車両、700形を導入します。2006年の500形以来、20年ぶりの新型車両です。

 700形は、美しい海沿いの景色を楽しむことができるよう、前面のガラスが大きくなっています。前面ガラスは傾斜していて、今までの江ノ電にはない新しいデザインになっています。ただ、車体の色は緑とクリームの従来からの塗装を維持しています。

 座席や床の色も、鎌倉・江の島をイメージした3つのテーマカラーになっています。一つ目は、「江ノ電グリーン」。タンコロから歴代車両へと続く伝統的な色です。二つ目は、「江の島ブルー」。美しい海沿いの景色をイメージしています。そして最後三つ目は、「鎌倉ストーングレー」。古都鎌倉のゆとりや落ち着きを感じさせる色合いです。今回つくるのは1編成2両だけですが(総合車両製作所でつくります。設計費も含めて2両で約7億円します)、いずれは少なくとも3編成はつくるということでしょうか? そして、座席配置は3つとも、片側がロングシート、もう片側が1人掛けが向かい合わせになったクロスシートです。海を見ることができるように、海側がクロスシートになるのでしょうか? もっとも、この座席配置、立席のスペースが広がりますので、混雑時にはロングシートの現行車両よりも詰め込みが利くということになります。
(参考:江ノ島電鉄ホームページ https://www.enoden.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/04/d1de13e831041549a53a1709217dd35f.pdf、カナロコ https://www.kanaloco.jp/news/economy/article-1166859.html)

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東海道・山陽新幹線、車内荷物置き場を予約不要に

 新幹線では荷物は荷物棚に置くことが原則です。しかし、最近はスーツケースなどの大きい荷物を持っている人が増え、そういう人のために一部の車両のデッキには「特大荷物コーナー」が用意されています。16両編成の東海道・山陽新幹線の場合、6か所にあります。

 これまではこの「特大荷物コーナー」、事前予約が必要でした。しかし、7月1日から当分の間(終了時期は別途案内があります)、試行的に事前予約なしで「特大荷物コーナー」を利用できるようにします。

 また、客室内最後部の座席のスペースにはスーツケースなどを置くことができます。ここは誰でも置いて良いわけではなく、最後部の座席を予約した人だけが使えるスペースです。「のぞみ」だと57席、「ひかり」は42席、「こだま」は17席です(「こだま」に関しては指定席の数によって変動します)。こちらについては7月以降も変わりません。

 このように当分の間とはいえ取り扱いが変わるのは、現状が実状に合っていなかったのでしょう。本来なら客室の一部を荷物置き場に改造しないといけないのでしょう。今までは1323席という座席定員にこだわっていましたが、車椅子スペース個室(半個室を含みます)で定員は減ります。定員減を恐れて荷物置き場をつくらない、という理屈は成立しないのです。

 もっとも、荷物置き場をつくるだけでは減収になります。本来なら新幹線のような特急列車については、スーツケースのような大型荷物について手荷物料金を設定し、徴収するのがいいのですが、たとえ高額の車内料金を設定したとしても徴収漏れを防ぐのは難しいでしょう。航空機のように空港でのチェックインはできないですから。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000044215.pdf)

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新幹線等のヘッドカバーを麻から合皮に変更

 新幹線や特急列車に掛けられているヘッドカバーは、何でできているのでしょうか? JR東海の場合、これまで麻が使われていました。しかし3月から順次、麻に代えて合成皮革が使われるようになっています。

 なぜ合皮に代えたのでしょうか? これまでヘッドカバーは、1日1回交換していました。しかし、抗菌に優れている合皮なら、1日1回の拭き掃除で清潔さを保つことができます。交換作業の負担が軽減されます。もちろん、著しく汚れた場合には取り替えます。また、合皮はしわができにくいようです。

 これまでヘッドカバーの色は白のみでしたが、合皮は染色しやすいので、新幹線のグリーン車は色付きにします。車両の内装の色に合わせて、N700Sはワインレッド、N700Aはダークブラウンなどとします。表面に模様をつける加工を施し、縁取り縫製やロゴマークを加えて高級感を出します。新幹線の普通車はライトグレーに、在来線はグリーン車も普通車もグレー系になります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST333K4HT33OIPE00ZM.html)

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津軽海峡フェリー室蘭-青森航路、展望浴室付きの船を投入

 津軽海峡フェリーの室蘭-青森航路は2023年10月に運航を開始した、新しい航路。室蘭発が夜行、青森発が昼行で、約7時間で結んでいます。その航路ですが、8月8日の室蘭発から新しい船、「グルーグレイス」を投入することにします。

 この「グルーグレイス」ですが、展望浴室が新設されます。これまでは津軽海峡フェリーの主力航路である函館-青森航路から転用した船を使っていたので、浴室はなかったのです。函館-青森航路なら4時間程度ということもあって、シャワーで対応していたのです。さすがに7時間かかるなら、お風呂は欲しいです。

 普通列車で北海道まで乗り継ぐにしても、夜行列車がない現状ではどこかに泊まらないといけません。それなら夜のうちに移動できるフェリーは、考慮に値する選択肢です。普通列車の走らない青函トンネルや本数の少ない函館線を回避する手段としても使えます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/536777)

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新宿-飛騨高山間の高速バス、東京に延伸

 京王バスと濃飛バスは新宿-高山間に高速バスを走らせています。東京と飛騨の間には直結する鉄道がなく(名古屋や富山を経由しないといけません)、飛騨には空港もありません。バスが直結する唯一の交通機関です。

 その新宿-飛騨高山線ですが、利用者が多い現状に対応して、4月1日から1往復増やします。1日5往復です。バスタ新宿8:15発と高山濃飛バスセンター10:30発が増えます。運行は京王バスと濃飛バスが交互で行います。

 また、この新宿-飛騨高山線は長い間、東京側の拠点がバスタ新宿でしたが、1往復に限りバスターミナル東京八重洲発着となります。バスターミナル東京八重洲発着となるのは、バスターミナル東京八重洲22:10発(バスタ新宿22:55発)の夜行便(特定日のみ運行、高山濃飛バスセンター5:00着)と高山濃飛バスセンター8:30発です。高山濃飛バスセンター8:30発は四谷一丁目(四ツ谷駅)にも停まります。なお、新宿-飛騨高山線は先ほども書いたように通常、1日5往復ですが、利用者が多く見込まれる特定日には増便されます。増便されるのはバスターミナル東京八重洲22:10発の夜行便(4月11~15日、4月25日~5月6日、7月11日~10月13日に運行)と高山濃飛バスセンター17:10発(夜行便が運行される日の翌日に運行)で、ゴールデンウィークや夏から秋にかけてのほか、高山祭の時期もカバーします。

 ただ、値上げも行われます。新しい運賃は昼行便が8000円、夜行便が9000円です。現在は平日6500円、休日等7000円(夜行便はありません)ですから、かなりの値上げです。元々距離の割には高目だったのですが、ライバルがいないので強気なのでしょう。バスターミナル東京八重洲、四谷一丁目発着の場合は500円ずつ加算されます。
(参考:京王バスホームページ https://www.keio-bus.com/news/d8cbcfc875fd1605cf30.pdf)

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富士山麓電気鉄道、205系を追加で譲受

 富士急グループの富士山麓電気鉄道(2022年に富士急行から分社化)は、JR東日本から205系車両を譲受しました。

 譲受した車両は3両編成2本。鶴見線で走っていた車両を譲受しました。205系車両はすでに富士山麓電気鉄道で使われている車両なので(7編成21両がすでに導入されています)、取り扱いには慣れていると思われます。これまでの主力だった元京王の1000系に代えて(1000系は2024年12月で定期運用を終了しています)、205系改め6000系が富士山麓電気鉄道の日ごろの足になります。

 富士山麓電気鉄道は譲受した車両を改造し、この夏に運行を開始する予定です。
(参考:富士山麓電気鉄道ホームページ https://www.fujikyu-railway.jp/upload/file/2025/甲種回送リリース/20250404001.pdf、https://www.fujikyu-railway.jp/upload/file/2024年/1001号編成引退関連/ホームページ用【240924】富士山麓電気鉄道_富士急行線1000系車両運用終了のお知らせ.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/535812)

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平日の新宮発着「くろしお」、6往復に戻るか?

 大阪から南紀に向かう特急「くろしお」。途中の白浜までは15往復ありますが(下りの1本は紀伊田辺止まり)、利用者の少ない白浜-新宮間の本数は少ないです。6往復だけです。

 しかも、この「くろしお」、週末や繁忙期のみ走るものも含まれています。それを除くと、白浜までは12往復、新宮までは5往復しかありません。白浜まででも2時間間隔になるのがありますが、白浜以南だと4時間以上も特急が来ない時間帯があるのです。白浜以北でも新型コロナの影響により毎日運転するのは減っていますが、白浜以南はその影響を除いても本数が減っています。利用者が減っているからです。2013年度と2023年度の輸送密度を比較すると、白浜以北でも24%減っていますが、白浜-新宮間は1461人から935人に36%も減っています。特急があるので簡単には潰せない区間ですが、危機的状況にあることは明らかです。ちなみに、分割民営化直後の1987年度の白浜-新宮間の輸送密度は4123人でした。

 このままではどんどん状況は悪くなっていきます。そこでJR西日本と和歌山県紀南地方の沿線8市町村などでつくる紀勢線活性化促進協議会は、平日の「くろしお」も、週末等と同じように6往復に増やして効果を検証する事業を国に申請する方針です。期間は11月から2027年3月です。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST4Z4HPHT4ZPXLB00HM.html)

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「サザン」の新車は2027年度末に

 難波と和歌山市を結ぶ特急、「サザン」。リクライニングシートの指定席4両とロングシートの自由席4両をつないで、8両編成として走らせています。珍しい運行形態です。

 しかしこの「サザン」ですが、2編成ある12000系を除いて、老朽化しています。今なお主力の10000系は、古いものだとつくられてから40年近く経過しています。

 どうやら、「サザン」を新型車両に更新するようです。いくら古いとは言え、先に(なにわ筋線に対応できない)「ラピート」の置き換えをするものと思っていましたので、意外です。2027年度末から更新を行います。12000系を増備するのではなく、新しい車両をつくるようです。また、インバウンド等に対応するため、2025年度から2027年度までの3年間に8300系を40両導入します。

 そして、高野線については2026年春に難波と高野山とを結ぶ観光列車を導入します。「天空」の後継という位置づけです。料金面については、2026年度から新しい付加価値に見合った料金等の導入を行います。おそらく「ラピート」や「こうや」が対象になると思われますが、どういうものかはわかりません。
(参考:南海ホームページ https://www.nankai.co.jp/lib/company/ir/library/individual/pdf/250331_3.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/534620)

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