平日の新宮発着「くろしお」、6往復に戻るか?
大阪から南紀に向かう特急「くろしお」。途中の白浜までは15往復ありますが(下りの1本は紀伊田辺止まり)、利用者の少ない白浜-新宮間の本数は少ないです。6往復だけです。
しかも、この「くろしお」、週末や繁忙期のみ走るものも含まれています。それを除くと、白浜までは12往復、新宮までは5往復しかありません。白浜まででも2時間間隔になるのがありますが、白浜以南だと4時間以上も特急が来ない時間帯があるのです。白浜以北でも新型コロナの影響により毎日運転するのは減っていますが、白浜以南はその影響を除いても本数が減っています。利用者が減っているからです。2013年度と2023年度の輸送密度を比較すると、白浜以北でも24%減っていますが、白浜-新宮間は1461人から935人に36%も減っています。特急があるので簡単には潰せない区間ですが、危機的状況にあることは明らかです。ちなみに、分割民営化直後の1987年度の白浜-新宮間の輸送密度は4123人でした。
このままではどんどん状況は悪くなっていきます。そこでJR西日本と和歌山県紀南地方の沿線8市町村などでつくる紀勢線活性化促進協議会は、平日の「くろしお」も、週末等と同じように6往復に増やして効果を検証する事業を国に申請する方針です。期間は11月から2027年3月です。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST4Z4HPHT4ZPXLB00HM.html)
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Comments
>ちなみに、分割民営化直後の1987年度の白浜-新宮間の輸送密度は4123人でした。
ここまで利用者が減少した原因は何なのでしょうね?
1.人口自体の減少
2.他交通機関への移転
3.時間がかかりすぎる勝浦などへの観光自体が敬遠
1.なら、打つ手なし、撤退・縮小を検討すべきだが、2.3.なら線形悪い一部区間は旧北越急行並みの単線高速新線を建設するなどの策を検討すべきでしょう。
今後の整備新幹線区間では、全線フル規格にするのは、費用対効果面で現実的でなく、160-200km/Hの中速鉄道整備を中心に進めるべきとの考え方もあります。
ただ、同区間で、BC係数をクリアできるかはわかりません。
クリアできないなら、万事休すですが。
Posted by: かにうさぎ | 2025.05.03 12:27 PM
かにうさぎさん、こんにちは。
* ここまで利用者が減少した原因は
高速道路はまだ整備途中なので、最大の問題は人口減少でしょう。「くろしお」の車両が6両編成が基本なのは痛いです。
* 2.3.なら線形悪い一部区間は旧北越急行並みの
白浜以南を改良しても白浜以南の人しか使いません。道路みたいに潤沢な予算があれば地震対策名目で高台に新しい線路を敷くことができますが、鉄道にはそんなお金はありません。
かといって、廃止するほど悲惨な状態でもなく、幹線機能はありますので(その前に廃止になってもしかたがない路線は山ほどあります)、難しいところです。
Posted by: たべちゃん | 2025.05.03 05:34 PM