万博の駐車場がガラガラなのはむしろ喜ばしいこと
万博の駐車場がガラガラです。
万博会場のある夢洲には駐車場はなく、その隣の舞洲、そして堺と尼崎にP&R用の駐車場を用意しています(P&R用の駐車場からはシャトルバスに乗り換えます)。合計で1.1万台あまりの駐車場を用意していますが、ガラガラなのです。4月時点でのデータですが、4月中の駐車場利用率は週末で3割程度、平日だと1割程度しかありません。なぜこれほどまでガラガラなのでしょうか?
「駐車場料金が高い」という声があります。確かに駐車場料金にはシャトルバスの料金が含まれていますが、少し離れた堺や尼崎でも5000円します。舞洲だと5500円します。しかも、繁忙期や朝の入場、阪神高速の指定された出入口を利用しない場合には料金が上がります。
ただ、これだけが理由ではありません。駐車場が高いだけなら、近隣の駐車場に停めて、そこから地下鉄やシャトルバスで夢洲に行けばよいのです。シャトルバスも桜島からならたくさん出ていて、朝を除けば予約なしで利用できます。それも大きな話題になっていないのは、なぜでしょうか?
そもそも、万博協会がこのような大規模の駐車場を用意したのは、2005年の愛知万博を参考にしたからです。愛知万博のときは早々に非公認の駐車場ができあがりました。空き地などを使ってお金を稼ぐのです。そのような動きが今回目立たないのは、名古屋と大阪の交通事情の違いでしょう。大規模なイベントに行くのに車を使うか、電車で行くかの発想の違いです。公共交通機関が発達していないか、それとも発達しているかの違いなので、どうしようもないです。むしろ、環境のことを考えたら車で行かずに公共交通機関で行くのは喜ばしいことです。
入場口が駅のある側だけ混むのなら、反対側に流す方法を考えたほうが良いです。歩道をつくるか、駐車場用のシャトルバスを転用して東西のゲートを結ぶ無料シャトルバスを走らせたら良いのです。そして、どうしてもOsaka Metro中央線に負担がかかり、何らかのトラブルのときには入場者が帰宅できない、ということになります。そうならないことが望ましいですが、もしそうなった場合は桜島に流さないと仕方ないでしょう。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20250505-52TVVXKF7NLVBC4MTMQMNAUSLE/、大阪・関西万博ホームページ https://www.transport.expo2025.or.jp/pdf/Table_of_Fees.pdf)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- 青い近鉄車両(2025.06.15)
- 「東日本のんびり旅パス」(2025.06.13)
「道路、車」カテゴリの記事
- 万博の駐車場がガラガラなのはむしろ喜ばしいこと(2025.05.18)
- 成田空港で「白タク」利用者が増えている?(2025.05.12)
- JR東日本がライドシェア(2025.01.19)
- 公共交通を使う栃木県民は2割もいない(2025.01.30)
- タクシー代に100円追加すれば、環境配慮(2024.11.17)
Comments