京王バスが国産EVバスに切り替えるわけ
各地で環境に優しいと言われる、EVバスを導入しています。走っているときに排気ガスを出さないからです。
ただし、根本的な問題があります。外国産であることです。技術力などの問題で車そのものが国内でつくることができないのなら仕方がありませんが、普通のディーゼルエンジンのバスなら日本でつくることができるのです。国内でつくれば経済にも雇用にもプラスの影響を与えるので、そのほうが望ましいのです。
これまでは仕方なく中国産のバスを使ってきましたが、ようやく国産のEVバスができるようになりました。そして、京王バスはこれまでの中国産のEVバスから国産のに切り替えることにしました。なぜなのかと言えば、(1)国や東京都の補助金を使えば、中国産のEVバスと大差がないこと (2)国産のEVバスの性能が良いこと (3)故障時のアフターケアが充実していること です。特に(3)は導入時に見落としがちな視点で、万博などで走っている中国産のEVバスは、故障が相次いでいます。鉄道車両もそうですが、故障した場合のフォローに問題があるのです。
現状では、導入費用と運行コストを含めたライフサイクルコストで見ると、一番安いのはEVバス、その後はハイブリッドバス、ディーゼルバス、燃料電池バスの順番になります。燃料電池バスにも補助金がありますが、水素が高いので、補助があってもコストが高くなるのです。ところが、補助金がなければ、一番安いのがディーゼルバス、ハイブリッドバスとなり、かなり間が開いてEVバス、燃料電池バスとなります。EVバス、燃料電池バスは補助金があってようやく採算がとれるのです。
環境のことを考えるとEVバスや燃料電池バスが普及するのは望ましいことでしょうが、補助金がないと採算がとれないのは本来の姿ではありません。当面の間は仕方がありませんが、本来はそういうものがなくても採算がとれるようになるのが望ましいと言えます。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/587367/3、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST9Z3D10T9ZTIPE00WM.html)
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