整備新幹線はできてから31年目以降も価値がある
整備新幹線は建設費が巨額になりますので、民間会社のJRではペイすることができません。しかし、社会的にはその効果は大きいものとなりますので、税金で建設して、その後JRに線路使用料というかたちで費用を請求します。線路使用料は30年間支払います。
整備新幹線で一番最初に開業したのは、北陸新幹線高崎-長野間。1997年に開業しましたので、あと2年で開業から30年が経過するということになります。横軽から列車が消えてもう30年が経過するのです。問題はその後の線路使用料をどうするのかということ。今のところルールが決まっていないので、利害関係者を交えて有識者による会議が行われています。当然、支払う側のJRとしては、支払う金額が低いほうがいいですから、逆に期間の延長や値上げを求める国に対して反発しています。
支払金額を下げたいJRの立場もわかりますし、駅ビルなど関連事業の利益からもお金を取るのは行き過ぎですが、整備新幹線の価値は30年経つと消えてしまうものでしょうか? 開業から30年経っても整備新幹線は絶大なる価値を持っています。今のところは想定よりも儲かっている区間が多く、整備新幹線が伸びると、既存の区間の利益も増えます。敦賀まで開業した北陸新幹線はともかく(新大阪まで開業しても、軽井沢や長野からならともかく、東京から乗り通すのはあまりいないでしょう)、北海道新幹線の場合、札幌まで開業すれば東北新幹線の利用者も増え、JR東日本の利益にもなります。むしろ、線路使用料はその受益に応じて高くなるのが道理と言えます。高速道路や航空機に対抗するためでは在来線の特急では話にならず、新幹線でないと移ってくれません。そういう意味では整備新幹線の建設には積極的になるべきであり、枝線の西九州新幹線はともかく、北海道新幹線や北陸新幹線は全線フル規格で完成させないといけません。
建設費や利息を全て線路使用料でカバーできるように算定しているのならともかく(30年で建設費を返すことができるのなら、銀行からの借り入れでつくっています)、線路使用料はあくまでもJRの受益の範囲内で設定されるものです。つまり、30年経っても整備新幹線は国のものです。整備新幹線をJRが買い取るならともかく、そうでない限りは今後もそれなりの線路使用料は支払わないといけないでしょう。
(参考:FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/974338、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC099DX0Z01C25A2000000/?msockid=14a30a4a6e7662f310461f4b6ffd6323、鉄道・運輸機構ホームページ https://www.jrtt.go.jp/corporate/public_relations/asset/202503_effect_pamphlet.pdf)
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