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北海道新幹線、費用対効果が1を下回る?

 全線開業時期が2038年度以降に延び、しかも事業費が約1.5倍の約3.5兆円にまで増えた北海道新幹線新函館北斗-札幌間。果たして、採算は取れるのでしょうか?

 財務省の審議機関である財政制度等審議会が、増加した事業費を元に2026年3月時点での費用対効果を改めて試算したのですが、それによれば採算性の目安となる1を大きく下回ります。0.6です。すでに北海道新幹線の工事は進んでいて、残りの事業費に対する費用対効果を見ても、0.9に留まりました。元々、2023年3月時点でも費用対効果は0.9でしたが、残りの事業費で計算すると1.3ということになり、事業を放棄するより、完成させたほうが望ましいということで工事は継続していたのです。

 この数字だけ見ると、整備新幹線嫌いのマスコミ(ただし、開業すれば便利なので使う)が飛びつくネタになってしまいます。今の常識で考えると、東京から鉄道で札幌に行くことはあり得ないので、「新幹線なんか要らない」という結論を導きやすいです。ただ、財務省の話にも続きがあります。今回増えたのは事業費なのですが、事業費が増えれば便益も増えます。物価が上がれば運賃もそれに応じて上がりますし、建設業者への支払いが増えれば、建設業者の利益になり、それがまた資材業者や労働者の利益につながります。北陸新幹線でも触れましたが、単純に事業費が倍になったからといって、費用対効果が半減するわけではないのです。

 どうやら、財務省も本心では北海道新幹線の中止を求めているわけではないようです。今のところ整備新幹線は概ね一定の効果を上げています。問題点はありましたが、つくるだけの効果はあったと言えます。その整備新幹線の事業費の一部は貸付料というかたちで回収していますが、最初の北陸新幹線高崎-長野間の開業から30年が経過するのに伴い、31年目からの貸付料をどのようにするかという問題が出ています。30年経過したからといって整備新幹線の価値がゼロになるわけではありませんし、開業後の実績を考えるとむしろ安すぎたというのが結果ですから、今後もある程度の金額は払い続けないといけないでしょう。北海道新幹線の場合は、線路がつながっているJR東日本の東北新幹線の利用を増やす効果があるのは明白ですから、JR東日本は北海道新幹線によって得られる利益を盛岡-新青森間の貸付料の増額というかたちで負担しないといけません。このようなかたちでも便益を増やして、継続して新幹線をつくる理屈をつくっていかないといけません。
(参考:毎日新聞ホームページ https://mainichi.jp/articles/20260423/k00/00m/020/067000c、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV4R0GY4V4RULFA032M.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hokkaido-sapporo202604/)

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Comments

0.9なら、温情で合格させることも止む無しでしょう。不合格なら、北海道の鉄路は維持できなくなるか、公的資金を投入して維持するしかなくなります。また、札幌まで作らないなら、そもそも新青森までで良かった話です。

将来、350km運転できるかもなどという希望的観測は排除しても、東京−札幌間5時間でシェア2割程度取れれば、現状数%レベルなので、4-5倍になる話です。

Posted by: かにうさぎ | 2026.04.30 06:16 PM

 かにうさぎさん、こんばんは。

* 0.9なら、温情で合格させることも止む無しでしょう。

 それなら、何とか1.0になるようにするでしょう。

* また、札幌まで作らないなら、そもそも新青森までで

 青森止まりや函館止まりにするなら、今の位置は不適当です。青森や函館に乗り入れるように、新幹線のルート自体を変えたはずです。

* 東京−札幌間5時間でシェア2割程度取れれば、

 東京側は大宮の利用者も含みますから、新幹線が開業すれば一定の利用は望めるでしょう。新函館北斗-札幌間で確実な需要は見込めますから、ある意味ボーナスです。

Posted by: たべちゃん | 2026.05.01 08:50 PM

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