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北陸新幹線8つのルート案の試算結果(2)

 昨日は試算結果を書くだけで終わってしまったので、続きを書いていきます。

 正直に言えば、今回の試算は「小浜-京都ルート」でつくるときに一定の採算性を確保していることを示すためのものです。そういう意味では、今回の試算結果は注文主の意向に応えたものと言えます。依頼にちゃんと応えたということは、ちゃんと仕事をしたとも言えます。

 ただ、出てきた数字は突飛なものではありません。これまで使われてきた費用対効果(今回の試算結果では、「費用対効果(個別評価)」といいます)は、新規につくる区間、今回の場合は敦賀-新大阪間(「米原ルート」の場合は敦賀-米原間)だけの数字です。北陸新幹線をこれからつくるのであればこの費用対効果(個別評価)は重視されるでしょうが(その場合、個別評価の数字が良くないことから、「今さらつくる必要はない」というのが答えになるでしょう)、現実の北陸新幹線は東京から敦賀まででき、残りは敦賀-新大阪間という全体から見るとわずかな区間です。ここをつくらないことによって、北陸新幹線は単なる東京と北陸とを結ぶローカル新幹線に堕してしまいます。「東京さえ良ければそれで良い」と考えるならともかく、そうでない限りはこの敦賀-新大阪間だけの費用対効果だけに拘泥する必要はないのです。

 さて、今回出てきた費用対効果(一体評価)は東京-新大阪間全体で評価したものです。北陸新幹線をつくる意味があったのか、というものです。このような費用対効果の手法は、主に道路事業などの試算に用いられるもので、新たに妙なものをつくったのではありません。敦賀-新大阪間には8つのルート案がありますが、どれも1.0を確保しているということは、どのようなルートを通ったとしても、北陸新幹線をつくることには意義があったと言えます。

 ここからは8つのルート案の試算結果を見ていきます。一部の外野の人が熱烈に推している「米原ルート」ですが、建設費が安い利点はあっても、工期は結構かかります。整備計画変更や環境影響評価にかかる時間のことを考えると、「小浜-京都ルート」とほとんど変わりありません。そして、「湖西ルート」の建設費の高さは意外です。湖西線を使うのだから安上がりか、と言えばそうではなく、むしろ京都の街中を地下でぶち抜く「小浜-京都ルート」のほうが安いのです。工期もかかります。そう考えると、ベースは「小浜-京都ルート」で行くのが望ましいでしょう。10年近い歳月を空費した結果となりました。
(参考:Yahoo!ホームページ https://news.yahoo.co.jp/articles/5daf7875c8283f899edb52feeb6e99b52e2e44aa、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20260611-GYO1T00144/、北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/2135506)

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