JR東日本等もQR乗車券に移行

 少し前に、東武や京急が磁気乗車券を廃止してQRコードを使用した乗車券(QR乗車券)に切り替えるという内容の記事を書きましたが、QR乗車券に移行する会社はほかにもあったのです。

 それは、京成、新京成、西武、東京モノレール、JR東日本、北総の6社。東武、京急と合わせて8社がQR乗車券に移行するのです。結構な数が2026年度末以降、順次移行するのです。交通系ICカードの普及により磁気乗車券の割合は減っていますが(現在のICカード利用率は5~10%ぐらい)、磁気乗車券の紙は金属を含んでいるため、リサイクルするためには磁気の層を分離する必要があり、一定の環境負荷がかかります。QR乗車券なら環境に優しい紙に置き換えることができます。これまでのように切符を高速で前方に送る必要はなく、自動改札機の構造が簡素化されます。これまでQR乗車券は反応時間の遅さが問題になっていましたが、交通系ICカードの普及によりQR乗車券の利用者はそれほどいないと想定されるので、移行することにしたのでしょう。

 今回置き換えの対象となるのは、自動券売機で購入する近距離の切符です(新幹線などの長距離切符は対象外です)。自動改札機では、QRコードをQRリーダーにタッチします。QR乗車券の情報や、入場・出場などの利用状態は8社共通のQR乗車券管理サーバーで管理します。同一のシステムを利用するので、会社間に跨がるQR乗車券の発行が可能になります。JR東日本など主要な鉄道事業者が移行するので、このシステムが事実上の標準になるのでしょう。

 ただ、相互直通運転が盛んな首都圏では、8社以外でもQR乗車券に移行したほうが良さそうな事業者はあります。今回発表のあった8社以外にも、QR乗車券に移行するところはあると思われます。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240529_ho02.pdf)

| | | Comments (0)

西武新宿線、有料着席サービスを見直し

 9日のことですが、西武は2024年度の鉄道事業設備投資計画を発表しました。

 この中で、2025年度以降の話ですが、新宿線の有料着席サービスの刷新が予定されています。現在、新宿線の特急用車両は10000系(「ニューレッドアロー」)で、「Laview」に置き換えられた池袋線とは違って、古いままです。

 この新宿線の特急用車両を置き換えるのですが、「有料着席サービスの刷新」という言葉から、単純に「Laview」に置き換えるのではなく、何らかの大きな変化があるとも言われています。2026年度の運行開始を予定しているようです。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20240509_setsubitoushi.pdf)

| | | Comments (0)

西武、昼間を10分間隔に戻す

 西武も3月16日にダイヤ改正を行います。

 まず特急は、池袋線で平日「むさし20号」(飯能8:45発)を増発するとともに、「むさし14号」の時刻を変更します。「むさし14号」は飯能7:23発、池袋8:14着です。休日は特急1本(「ちちぶ76号」)を飯能始発から西武秩父始発にします。西武秩父14:49発です。新宿線では、平日「拝島ライナー2号」(拝島6:18発)を増発するとともに、「拝島ライナー4号」(拝島6:48発)の時刻を変更します。反対に、西武新宿発9時台と10時台の本川越行きを1本ずつ減らし、本川越発16時台と17時台の西武新宿行きを所沢発に短縮します。

 特急以外はどうでしょうか? 池袋線は平日夜、西武球場前行きの最終に接続する列車を10分繰り下げます。池袋21時台の優等列車と23時台の各駅停車を1本ずつ減らします。休日は飯能9時台の西武秩父行き1本の運行を取りやめます。新宿線は平日朝、本川越発8時台の準急西武新宿行き1本を急行に変更し、拝島発6時台の西武新宿行き準急2本を急行と各駅停車に変更します。休日は西武新宿21:44発の各駅停車新所沢行きを本川越行きに延長します。山口線は平日夜、多摩湖-西武球場前間の列車を2往復増発します。

 一般列車最大の話題は、平日昼間時間帯の新宿線の増発。急行と各駅停車を毎時1本ずつ増やし、10分間隔とします。拝島線と国分寺線も同様です。2022年3月のダイヤ改正の前に戻すのです。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20240124_daiyakaisei.pdf)

| | | Comments (0)

西武の「サステナ車両」は東急と小田急の車両

 以前、西武が他社の中古車(「サステナ車両」)を買うという内容の記事を書きましたが、その続報です。

 購入する他社の車両は、東急の9000系と小田急の8000系。「サステナ車両」は無塗装のものにする予定だったのですが、適当なものが無く、塗装のある小田急の車両を導入することになりました。どちらも1980年代に登場した車両で、小田急の8000系は2024~2029年度に、東急の9000系は2025~2029年度に導入します。東急の9000系は多摩川線、多摩湖線、西武秩父線、狭山線に、小田急の8000系は国分寺線に導入します。東急の9000系、小田急の8000系合わせて約100両を導入します。池袋線や新宿線といった本線には新車を導入し、支線には「サステナ車両」で対応します。

 「サステナ車両」を導入することにより、2030年度には全ての車両がVVVF化されることになります。旧型の直流モーター車に比べて使用電力量は約半分になり、年間約5700トンの二酸化炭素排出を削減します。約2000世帯の年間排出量に相当します。また、新車の製造と廃車が減ることにより、新車製造時に排出する二酸化炭素は約9400トン減り(1両当たり約94トン減ります)、廃車時に排出する二酸化炭素は約70トン減ります(1両当たり約0.7トン減ります)。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20230926_sasutenatrain.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/128387)

| | | Comments (0)

「52席の至福」が秩父鉄道へ

 車内で沿線の特産食材を味わうことのできる、西武の観光列車、「52席の至福」ですが、8月23日、秩父鉄道に乗り入れます。意外なことですが、「52席の至福」が他社線に乗り入れるのは、これが初めてのことです。

 どのようなプランでしょうか? まず池袋を10:27ごろ出発し、「52席の至福」でコース料理を味わいます。限定特製デザート付きのディナーコースメニューです。西武秩父での乗り換えはなく、乗ったままで秩父鉄道の長瀞に13:17ごろに到着します。その後、長瀞ラインくだり(運休時は宝登山ロープウェイの乗車)、寶登山神社、長瀞トリックアート有隣倶楽部、ぶどう狩り(シャインマスカット30分食べ放題)を行った後、帰りは西武秩父から18:24発の「ラビュー」に乗り、池袋で解散します。

 旅行代金は1人50000円、1人でも参加できますが、場合によっては相席になることがあります。申し込みは西武トラベルのホームページで7月3日から23日まで受け付けています。応募多数のときは抽選で、結果発表は7月26日からメールで行います。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20230703_52chichibu.pdf)

| | | Comments (0)

西武に紙の回数券

 すでに発売を終了したので、これから買うことはできませんが、備忘録として記事にしておきます。

 西武は、2月25日から3月17日の間、所沢、飯能、本川越の3駅で、常備普通回数乗車券を発売していました。

 回数券は昔、窓口で発売していました。駅員が手作業でゴム印を押して発行していました。ただ、よく売れる区間でゴム印を押すのは面倒です。そういう区間では、あらかじめ駅名と金額を印字していました。常備普通回数乗車券です。この常備普通回数乗車券を今回、期間及び数量限定で発売したのです。

 発売金額はいずれも1冊1500円で、150円区間の11枚綴りです。所沢は西所沢まで、飯能は東飯能まで、本川越は南大塚までの大人の普通回数券を発売します。3駅で合計1500枚発売します。回数券なので3か月間使えますが、実際に使用すると駅で回収されてしまいます(紙の回数券なので、自動改札機を通ることはできません)。

 この回数券、3駅とも揃えると、プレゼントがあります。コレクション用の、硬券の特急券がもらえるのです(あらかじめ無効印が押されているので、使えません)。硬券の特急券は、券売機等が故障したときに使うものです。区間は最初から印刷されていますが、列車の発車時間や座席番号はその都度、記入します。先着で各駅100枚ずつ配布します。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?id=14139)

| | | Comments (0)

西武、7月1日から特急料金等を値上げ

 西武は7月1日購入分から、特急料金及び座席指定料金の値上げを行います。

 現在、特急料金は300円(事前に購入したときの値段、以下同じ)から710円までですが、新しい特急料金は400円から900円までになります。主な区間の特急料金は、池袋-所沢間が400円から500円、池袋-西武秩父間が710円から900円、西武新宿-本川越間が500円から600円になります。

 「拝島ライナー」は300円から400円に上がりますが、「S-TRAIN」は複数の鉄道会社を乗り継ぐことから、据え置きます。値上げするとさらに客が減りそうだからでしょうか?
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20230131_tokkyu_1.pdf)

| | | Comments (0)

西武、朝に「拝島ライナー」設定

 西武も3月18日にダイヤ改正を行います。

 こちらも有料列車の充実を図ります。「拝島ライナー」が平日朝に2本新設されます。同じ平日朝、新宿線の「小江戸」も利用の多い時間帯に変更します。池袋線の「ちちぶ」も平日朝に1本増発されます。休日の朝は秩父方面に特急の増発や延長を行います。

 夕方の特急等からの接続も改善します。平日夕方や夜の「拝島ライナー」と小平で接続する列車を全て本川越行きにします。平日、飯能に15:00から23:10ごろに到着する下り特急は、全て各駅停車の秩父行きに接続します。

 秩父鉄道に直通する列車は減ります。休日朝に運転される飯能発長瀞、三峰口行きは2本から1本に減ります。代わりに横瀬始発の長瀞行きを1本走らせます。休日夕方の長瀞、三峰口発飯能行きは廃止となります。休日昼間の狭山線は、平日と同じように毎時3本になります。

 話は変わりますが、3月18日からは西武鉄道もバリアフリー料金を設定することになりました。ICカード、紙の切符ともに10円です。通勤定期は1か月600円、3か月1710円、6か月3240円を加算します。子供は料金加算後の大人の半額です。通学定期には加算は行いません。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20221216_daiya.pdf、https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20221216_barrierfreestart.pdf)

| | | Comments (0)

実質600円で有効区間内の西武鉄道と西武バスが1日乗り放題

 西武鉄道と西武バスは11月22日から2023年3月21日までの期間限定で、有効区間内の西武鉄道と西武バスが1日乗り放題の、「西武鉄道×西武バス おトクにおでかけきっぷ」を発売しています。

 この「西武鉄道×西武バス おトクにおでかけきっぷ」は、有効区間内の西武線が1日乗り放題の「おでかけきっぷ」、有効区間内の西武バスが全線乗り降り自由の「1DayPass」がセットになった一日乗車券と、「ところざわサクラタウン」(航空公園からバス)または「三井アウトレットパーク 入間」(入間市からバス)で使うことのできる1000円相当のクーポンをセットにして、1600円で発売します。つまり、クーポンの分を差し引けば、実質600円で乗り放題になるのです。

 「西武鉄道×西武バス おトクにおでかけきっぷ」は、鉄道は高麗-西武秩父間及び多摩川線を除く西武線が1日乗り放題です。バスは高速バスやリムジンバスなどを除く、路線バスが1日乗り放題です。武蔵横手-西武秩父間、小竹向原、多摩川線各駅を除く西武線各駅の自動券売機で16時まで発売します。バスでの購入はできません。発売当日限り有効で、前売りはありません。切符は大人のみで、子供の設定はありません。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20221115_seibubus.pdf)

| | | Comments (0)

2023年春から朝に上り「拝島ライナー」運転

 西武は2018年から、西武新宿-拝島間に「拝島ライナー」を走らせています。今は夕方以降に下りのみを走らせていますが、2023年の春からは平日の朝にも走らせます(下りと違い、休日は走りません)。朝の通勤通学時間帯に2本走るのです。

 朝の「拝島ライナー」の停車駅は小平までの拝島線の各駅と、高田馬場。小平から高田馬場まではノンストップで走ります。西武立川(拝島の次の駅)から小平までは乗車専用で、高田馬場は降車線用です。下りとは違って全区間座席指定で、乗車には乗車券のほか、別途指定券が必要です。

 車両はもちろん、40000系。料金、ダイヤ、指定席発売方法などの詳細については、決定次第発表されます。
(参考:西武ホームページ https://www.seiburailway.jp/file.jsp?newsroom/news/file/20220929_haijimaliner.pdf)

| | | Comments (0)

より以前の記事一覧