東急、導入から約20年が経過した車両をリニューアル

 鉄道車両は長持ちします。税法上、耐用年数は13年ということになっていますが、現実には13年で廃車になることは少なく、もっと長く使われます。適度にリニューアルし、使い続けていきます。

 そんな中、東急は導入から約20年が経過した車両をリニューアルすることにしました。リニューアルの対象は目黒線が3000系(8両編成13本)、東横線が5050系(8両編成23本)、田園都市線が5000系(10両編成18本)で、合計468両(54編成)です。なお、すでに2020系シリーズに準じたインテリアデザインを採用している車両については車外のリニューアルのみ行います。リニューアルされた車両は目黒線3000系が2025年秋ごろ、東横線5050系が2025年冬ごろ、田園都市線5000系は2026年春ごろから順次営業運転を行います。

 エクステリアデザインは、正面下部や側面に、路線をイメージしたグラデーションのラインを入れます。目黒線は青、東横線は赤、田園都市線は緑です。インテリアデザインは、東急沿線の風景をイメージした落ち着きのある色合いにします。また、車内には全ての人が利用しやすいように、フリースペースを設けます。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20250508_renewal_d.pdf)

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新空港線、新丸子に優等列車停車

 東急多摩川線矢口渡-蒲田間から地下に潜り、京急蒲田付近まで約1.7キロの新空港線。かつて蒲蒲線と言われていたこの線路ですが、1か月ほど前に国交省から都市鉄道等利便増進法に基づく営業構想の認定を受けました。大田区と東急が共同出資してつくった第三セクター、羽田エアポートラインが整備主体になります。羽田エアポートラインは整備費の2/3に当たる分を国と地方から補助として受け、残りの1/3だけを自前で資金調達すれば良いのです。実際に営業をするのは東急で、東急は羽田エアポートラインに施設利用料を払い、羽田エアポートラインはこの施設利用料収入で借り入れを返していきます。

 さて、新空港線ができたら、多摩川線はどうなるのでしょうか? 今は多摩川線は、多摩川と蒲田の間を行ったり来たりするローカル線で、ホームは3両編成までしか対応できません。しかし、新空港線ができると東横線などから直通してくるので、少なくとも8両編成に対応しなければなりません。ただ、全ての駅を8両対応にするのではなく、多摩川線の途中の駅で8両編成に対応するのは新丸子のみなのです。

 どういうことかと言えば、東横線などからの列車は、多摩川線を急行等の優等列車として走ります。多摩川線内では、優等列車は新丸子だけ停まり、後は通過するのです。なぜ新丸子が優等列車の停車駅に選ばれたのかと言えば、線内で新丸子が一番利用者が多かったからです。ほかにも利用者が多い駅はありますが、新丸子はホームを延伸するスペースがあるのに対して、駅の前後に踏切があるなどホームを延伸することができないところもあるからです。もっとも、普通列車しか走らない多摩川線には待避設備はなく、新空港線ができても待避設備の整備はありません。優等列車も先行する普通列車を抜かすことはできないのです。ノロノロ運転で走るのです。
(参考:DIAMOND ONLINE https://diamond.jp/articles/-/362966)

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東急、3月15日から通学定期を約30%値下げ

 子供を育てるのには莫大な費用がかかり、少子化の原因のひとつにもなっています。

 この問題の抜本的な解決は政治、経済、社会などあらゆる分野に及び、単純にはいきませんが、東急は沿線の子育て世帯や学生を応援する、「子育て・学生応援 東急スクラムプロジェクト」を始めます。

 その取り組みとして東急は、こどもの国線を除く全線で、3月15日から通学定期の値下げを行います。現行より約30%値下げします。例えば、初乗り区間の1~3キロ(渋谷-中目黒間など)の場合、現行の1か月通学定期(大人)は1870円ですが、1200円になります。この区間の運賃は140円なので、月に5往復すれば、元が取れます。運賃が310円(ICカードの場合は309円)の渋谷-横浜間は、1か月通学定期(大人)が4270円から3300円になります。元々通学定期は安いのですが(渋谷-横浜間の1か月通勤定期は11510円です)、さらに安くなるのです。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20250205_kosodategakusei_t-2.pdf)

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蒲蒲線、京急蒲田付近まで建設か?

 東急の蒲田と京急蒲田とをつなぐ蒲蒲線の構想は以前からあり、最近も当blogで大きな話題になりました。この蒲蒲線ですが、東急は1月17日に、都市鉄道等利便増進法に基づく営業構想の認定を申請しました。都市鉄道等利便増進法では、第三セクターなどの整備主体が国や地方公共団体から補助を受け、施設の整備を行います。鉄道会社などの営業主体は運行によって得られる受益相当額を施設利用料として整備主体に支払います。今回の場合は、整備主体は羽田エアポートライン、営業主体は東急です。

 どのような営業構想でしょうか? 東急多摩川線を矢口渡付近から地下化します。そして、地下化された蒲田から京急蒲田付近まで伸ばします。京急蒲田付近からは京急に乗り換えて羽田空港に行くことができます。蒲田-京急蒲田付近間の営業キロは約0.8キロです。この蒲蒲線ができると、中目黒-京急蒲田付近間の所要時間は約36分から約23分になります。約13分短縮します。自由が丘-京急蒲田付近間の所要時間は約37分から約15分になります。約22分短縮します。京急蒲田付近で乗り換える必要はありますが、これまで行きづらかった東急沿線から羽田空港に行きやすくなります。なお、ダイヤは未定ですが、多摩川線のホームが短いことから、東横線からの直通列車は多摩川線内をノンストップ運転するとみられています。

 蒲蒲線の工期は2041年度末までの予定なので、そのころに開業するようです。また、事業費は約1250億円と見積もられています。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20250117_newairportline_d.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/518210、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20250118-OYT1T50059/)

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「Q SEAT」、ホーム上や車内でも発売

 東急の有料座席指定サービス、「Q SEAT」。現在、東横線と大井町線で運行しています。

 この「Q SEAT」の座席指定券は、インターネット(支払いはクレジットカードのみ)と一部の駅改札窓口(支払いは現金のみ)でのみ販売していましたが、2024年12月17日から、空席があればホーム上や車内でも購入できるようになりました。

 購入方法は次の通りです。渋谷、中目黒、大井町以外から乗る場合は、車内で購入します。車内でトレインクルーに座席指定券の購入を申し出るのです。支払いは交通系ICカードもしくはタッチ決済可能なクレジットカードで支払います。車内で購入する場合は座席番号の指定はできません。

 渋谷、中目黒、大井町の場合はホーム上にトレインクルーがいます。「Q SEAT」乗車口の近くにいます。そのトレインクルーに座席指定券の購入を申し出るのです。支払いは交通系ICカードもしくはタッチ決済可能なクレジットカードで支払います。ホーム上で購入する場合も座席番号の指定はできません。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/241210_qseat_syanaihanbai_d.pdf)

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「THE ROYAL EXPRESS」は淡路島に

 普段は伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」ですが、再び四国にやって来ます。2025年1月から3月にかけて、走ります。JR四国、JR貨物、JR西日本、東急の協力により運行されます。

 2025年は、2024年にも運行した「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN」のほか、2つのプランが用意されます。「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN LIMITED」と「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN PREMIUM」です。「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN」は2回、「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN LIMITED」は3回、「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN PREMIUM」は1回催行されます。

 新プランはそれぞれどのような内容でしょうか? まず「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN LIMITED」は初日に「藍よしのがわトロッコ」を貸し切ります(乗車区間は多度津-大歩危間)。そして、「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN PREMIUM」は岡山からではなく、神戸から旅が始まります。ウェルカムセレモニーをANAクラウンプラザホテル神戸で行い、ここからバスに乗ります。「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN PREMIUM」 のバスは両備バスではなく、神姫バスの「ゆいプリマ」、「ゆいプリマOLIVIA」を使います。1日目のお昼は淡路島でとらふぐなどを食べます。3日目の宿泊場所は船です。「ガンツウ」という海に浮かぶ宿です。

 ちなみに募集人数は各回ともに1回あたり最大15組30人(最少催行人員16人)、値段は2人1室の場合で、「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN」と「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN LIMITED」は税込96万円から、「SHIKOKU・SETOUCHI CRUISE TRAIN PREMIUM」は税込145万円です。ホームページや郵送で9月4日から10月21日までの間申し込みを受け付け、抽選を行います。
(参考:JR四国ホームページ https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2024%2009%2002%2001.pdf)

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東急、8500系を4両編成の動態保存車に

 8500系は新玉川線(現:田園都市線)と営団地下鉄(現:東京メトロ)の相互直通運転に備えてつくられた車両。1975年にデビューしました。全部で40編成400両がつくられ、田園都市線のほか、東横線や大井町線でも使用されましたが、後継車両が導入されたため、2023年1月25日で引退しました。

 ところが、この8500系、デビュー当時の4両編成に戻って復活します。鉄道ファン等から引退を残念がる声があったことに加えて、8500系が東急最後の直流モーター車であり、職員の技術伝承に活用することができるという側面もあるようです。

 復活するのは、8500系の中でも最後まで活躍した8637編成。正面と側面(南側)に巻かれている帯は、8637編成のオリジナルである青帯ですが、長津田側の車両、8537の正面は8500系の多くで採用され、東急のコーポレートカラーにもなっている赤になっています。

 8637編成の運行開始時期は、2024年秋ごろ。大井町線大井町-溝の口間、田園都市線二子玉川-長津田間、こどもの国線を走ります。多客期やイベント時の臨時列車や団体列車として走ります。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/20240802-8500-d.pdf)

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東横線の「Q SEAT」は1両だけに

 東急が東横線でも走らせている「Q SEAT」。5月7日から増発されます。渋谷18:35発と19:05発を追加し、1日5本から7本に増えるのです。今回増えるのも、今までと同じく平日のみの運転です。

 しかし、「Q SEAT」のサービスを行う車両が減ります。現在は4号車と5号車の2両で行っていますが、7日以降は5号車のみに減ります。4号車はロングシートのまま走り、列車指定券なしで乗車できます。トータルとしては「Q SEAT」のサービスを行う車両が10両から7両に減ることになります。

 もっとも、東横線の「Q SEAT」は不人気、という話もありますから、1両に減らすのは妥当なところかもしれません。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/240507_q-seat2_d_0.pdf)

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東横線の「Q SEAT」、綱島までなら期間限定で300円&運が良ければ0円

 2023年8月から東横線で走り始めた「Q SEAT」ですが、あまり芳しくないようで、いろいろキャンペーンを行っています。

 まずひとつは、綱島までに降車する人に限り、500円の料金が300円になる、「綱島までお得にキャンペーン」。4月1日から30日までの平日が対象です。特に事前に手続きする必要はなく、東横線の「Q SEAT」に乗って綱島までに降りれば、300円になります。

 さらに、「Q SEAT」が0円になるキャンペーンも行います。3月にも行いましたが、好評だったため、4月8日から5月2日までの間も引き続き行うことにしたのです。

 どうやったら0円になるのかと言えば、まず、東横線アプリをダウンロードします。そのダウンロードした人の中から、日曜日~木曜日の17時にチケットを行い、当選者には翌日に使うことのできる無料クーポンを配布します。当選者の数は、直近の「Q SEAT」の利用状況等により決まります。当選したら、利用したい「Q SEAT」の時間と区間を選択します。ただ、同じ列車に希望する人が集中したら、予約できないこともあります。乗車したときは、係員に無料クーポンを見せます。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/0325_d_qseat.pdf、https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/240405_d_qseat2_0.pdf、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20240324-toyokoqseat/)

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3月16日ダイヤ改正で東急新横浜線増発

 東急も3月16日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正の対象は、東横線、目黒線、東急新横浜線。その中で特に変わるのが、目黒線と東急新横浜線。目黒線の一部列車を日吉発着から新横浜発着に延長し、東急新横浜線の増発を行います。日中の場合、平日10~16時台に12往復、休日9~18時台に16往復増発し、日中は1時間に6本から8本に増やします。東急沿線から新横浜へのアクセスを向上させるのです。平日の早朝(6時台)も日吉-新横浜間に各駅停車を1往復増発します。相鉄・東急直通線の利用者は当初の想定に近い数字で(ただし、開業前に見直しがされ、元々の数字より減っています)、絶好調というほどではありません。それなのにこのような積極的な増便を行うのは、将来に向けての投資といったところでしょうか?

 また東横線については、平日の夕方から夜にかけて、若干の変更があります。渋谷18:31発菊名行き各駅停車を1本増発するとともに、渋谷発20時台の急行武蔵小杉行き2本を各駅停車にします。

(追記)
 同じ3月16日には相鉄もダイヤ改正を行いますが、東急新横浜線のような大きな改正事項はないようです。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20240110-kaisei-t.pdf、相鉄ホームページ https://cdn.sotetsu.co.jp/media/2024/pressrelease/pdf/r24-20-1oe.pdf)

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