東京メトロと都営地下鉄の運賃統合、行わず

 東京には2つの地下鉄があります。東京メトロと都営地下鉄です。当然のことながら、2社の地下鉄を乗り継ぐと、乗継割引はあるものの、割高になってしまいます。

 この事態を解消するため、運賃の一元化のがありました。ところが、この話、実現しないようなのです。

 なぜかと言えば、新型コロナウイルスの影響で東京メトロの鉄道輸送人員が減少し、感染拡大前の8割の水準に留まったため。運賃を一元化すると、大幅な減収につながってしまいます。東京メトロだけを利用する場合の運賃を上げて、減収分を埋め合わせすることができませんから。よほど余裕がないと、大幅な減収につながる運賃の一元化はできないのです。

 当面は乗継割引や両社に乗ることのできるフリー切符の拡充を図ることで対応せざるを得ないでしょう。路線図とにらめっこして、1社だけで行くことができるルートを探さざるを得ないでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC18C1S0Y3A110C2000000/)

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京王、2023年3月ダイヤ改正で「京王ライナー」増発

 京王も3月18日にダイヤ改正を行います。

 今回も増えるのは「京王ライナー」。平日は京王八王子発、橋本発ともに1本ずつ増発します。増発される便は新宿に8時台に着くもので、京王八王子発は8:40に、橋本発は8:00に着きます。朝の通勤に使えます。平日夕方以降も、橋本行きを3本増やして11本にします。18~20時台は京王八王子行き、橋本行き合わせて1時間に3本の「京王ライナー」が走ります。休日は、夕方の早い時間帯に京王八王子行き、橋本行きの「京王ライナー」を1本ずつ増やします。増発する京王八王子行きは新宿16:00発、橋本行きは15:20発です。休日上りの「Mt.TAKAO号」も1本増えます。高尾山口14:15発です。

 逆にそのほかの列車は若干減ります。京王線は平日、休日ともに21時台(休日は22時台も)、井の頭線は平日、休日ともに始発から7時台までと22時以降(平日は8時台、19~21時台も)の便が減ります(時間帯は明大前の発車時刻を基準としています)。

 東京都交通局新宿線も同じ3月18日にダイヤ改正を行います。平日、休日ともに5時台に大島発本八幡行きを1本増発します。平日の10~15時台、休日の11~15時台の急行は全て各駅停車になります。反対に平日だけですが、7時台、9時台、17時台の各駅停車計4本を急行に変更し、速達化を図ります。
(参考:京王ホームページ https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2022/nr20221216_daiyakaisei.pdf、東京都交通局ホームページ https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/pdf/2022/sub_p_2022121610729_h_01.pdf)

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東京都、都心と臨海部とを結ぶ地下鉄建設へ

 都心と臨海部を結ぶ鉄道の話は以前にも書きましたが、これまでの話とは違って、どうやら実現に向けて動き出すようです。東京都が建設するようなのです。

 この都心と臨海部を結ぶ地下鉄の長さは約6キロメートルです。起点は東京(駅名はいずれも仮名です)、JRの駅の北東側につくります。新幹線などからの乗継ぎがしやすいのです。終点は有明・東京ビッグサイトで、りんかい線を通って羽田空港アクセス線(新木場方面)とも接続します。途中にできるのは5駅で、東京側から順に新銀座、新築地、勝どき、晴海、豊洲市場です。この地下鉄の事業費は約5000億円、2030年ごろに着工し、2040年代前半に開業する計画です。開業してから30年以内に黒字化する計画です。今のところ、この地下鉄を誰が運営するかは不明です。有楽町線や南北線とは違い、東京メトロには運営の意思がありません。

 ところで、この地下鉄に並行してBRTが走ります。当初の予定から遅れていますが、2024年春から本格運行を始める予定です。このBRTと地下鉄は走る路線が重複しているので、どうやって棲み分けるか、あるいはBRTから地下鉄に移行させるのかということを考えないといけません。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20221123-OYT1T50226/、東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/220762)

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東急新横浜線、相鉄新横浜線の開業は3月18日

 日吉と羽沢横浜国大とを結ぶ東急新横浜線、相鉄新横浜線は2023年3月18日に開業します。そして同日に東急、相鉄、東京メトロのダイヤ改正を行います。また、東急は同じ2023年3月18日に値上げを行います。

 まず、東急新横浜線、相鉄新横浜線については、東急東横線と相鉄(相鉄いずみ野線が主体です)を結ぶのが1時間に2本(日中の本数、以下同じ)、都営地下鉄三田線から東急目黒線を経て相鉄(相鉄本線が主体です)を結ぶのが1時間に2本です。朝夕はともかく、日中は東京メトロ南北線には行かないようです。また、東急東横線に行くのは、一部が東京メトロ副都心線を越えて、東武東上線まで行きます。相鉄・JR直通線を通るのは上下合わせて46本ですが、相鉄・東急直通線を通るのは倍以上の100本あります。日中でも1時間に4本あるので、相鉄・JR直通線のように本数が少なくて使えない、ということはありません。また、東急新横浜線、相鉄新横浜線は新幹線停車駅の新横浜を通ります。新横浜6:00発の「ひかり」及び6:03発の臨時「のぞみ」に間に合うように、東急、相鉄の両方から列車の設定があります。

 元町・中華街から西武秩父に行く「S-TRAIN1号」ですが、発車時間を45分ほど繰り下げ、元町・中華街7:46発とします。そのほか東急の田園都市線、大井町線、池上線、東急多摩川線において、ダイヤの見直しを行います。少しずつ本数が減っているようです。

 相鉄はいずみ野線の特急の運行を再開します。東急と直通します。また、いずみ野線の快速、本線の特急の運行時間帯を拡大します。

 東京メトロは東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線でダイヤ改正を行います。副都心線では通勤急行の停車駅に明治神宮前を追加します。そのほか、有楽町線新木場-池袋間が毎時12本から10本に減るなど、見直しが行われます。
(参考:東急ホームページ https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20221216-3.pdf、https://www.tokyu.co.jp/image/information/pdf/untinkaitei.pdf、相鉄ホームページ https://cdn.sotetsu.co.jp/media/2022/pressrelease/pdf/r22-194-rcr.pdf、東京メトロホームページ https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews221216_85.pdf)

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東京メトロ木場駅の改良中止か?

 東京メトロは東西線の混雑緩和を図るため、8年前から木場駅の改良を進めていました。ホームを拡張する工事なのですが、今は止まっています。

 なぜでしょうか? 新型コロナウイルスの影響で東京メトロも利用者が減少したためです。すでに工事を始めていたため、トンネルの掘削も行われていますが、どうやら掘削した部分を埋め戻すようです。需要が再び増えるまで工事を中断するならともかく、工事をしたことすらなかったことになってしまうようです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASQ9M3QR2Q9GUTIL029.html)

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有楽町線支線は、有楽町線と直通あり

 東京メトロ有楽町線の豊洲で分岐して、住吉まで行く有楽町線支線をつくる話が進んでいます。豊洲-住吉間5.2キロに枝川、東陽町、千石(いずれも仮称)の3駅ができます。豊洲と住吉の間は約9分で結ばれます。

 この有楽町線支線なのですが、どうやら有楽町線と直通するようなのです。21日に行われた千石地区の住民向け説明会の質疑応答の中で明らかになったのですが、一部が有楽町線と直通するようなのです。運行本数は通常8本、ピーク時12本で考えています。なお、住吉で半蔵門線と接続しますが、こちらは直通運転することはないようです。なお、支線には加算運賃は課されないようで、また支線の開業により豊洲-新木場間の本数は減便になります。

 話は変わりますが、分岐駅の豊洲は現在でも2面4線となっています。1番線が新木場方面行き、4番線が和光市方面行きで、間の2番線、3番線は今のところ使われていません。そこで線路を塞いで、ホームとして使っています。これまで、この2番線、3番線が住吉方面のホームとして使われると思っていましたが、1番線の北側に新たにホームをつくり、3面4線の駅とするようです。利用者が増えて現在の2面4線では足らないと考えているようです。この新たに追加されるホームには、改札も新設されます。現在の改札とは別のところにできるので、どうやって今の2面4線の駅と使い分けるのでしょうか?
(参考:とよすとホームページ https://toyosu.tokyo/news/yurakucho-toyosu-station-new-home-plan/、東京都都市整備局ホームページ https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kiban/pamphlet/pdf/kaito_08gou01.pdf)

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東京メトロ、8月27日に減便のダイヤ改正

 少し前に名古屋市営地下鉄東山線の減便ダイヤ改正についての記事を書きましたが、東京メトロはもっと大規模な減便ダイヤ改正を行います。ダイヤ改正を行うのは8月27日、銀座線、丸ノ内線、東西線、千代田線が対象です。利用状況に合わせたダイヤ改正を行うということです。始発の繰り下げや終電の繰り上げは行いません。それでは、どのような改正内容になるのでしょうか? 各線ごとにみていきます。

 銀座線は、平日10~16時、休日8~20時の昼間時間帯を、1時間18本から12本に減らします。3月に1時間20本から18本に減らしたばかりなのに、さらに減ります。2回のダイヤ改正で3分間隔から5分間隔に広がります。平日朝夕のラッシュ時も減ります。例えば、8時台は渋谷方面、浅草方面ともに30本から26本に、18時台は渋谷方面行きが27本から25本に、浅草方面行きが26本から24本に減ります。

 丸ノ内線は、平日10~15時、休日10~20時の昼間時間帯を、池袋-中野坂上間は1時間13本から12本に、中野坂上-荻窪間は1時間11本から10本に減らします。平日朝夕のラッシュ時も減ります。例えば、8時台の池袋方面から新宿方面行きは31本から28本に減ります。休日の6~10時、20~23時も減ります。なお、丸ノ内線は中野坂上-方南町間で3両編成の運転がありましたが、今回のダイヤ改正でなくなります。その影響もあり、中野坂上-方南町間の減便度合が大きくなっています。

 東西線は平日7~11時の時間帯で本数を減らします。千代田線も平日7~9時の時間帯で本数を減らします。

 先ほども書きましたが、銀座線などで減便をするのは、新型コロナウイルスの影響で鉄道の利用が減っているからです。在宅勤務の人も増えています。それならば、銀座線など今回ダイヤ改正を行う4路線だけが利用者が減っているとは考えられません。しかも、大幅な減便を行うのは他社への乗り入れがない銀座線や丸ノ内線だけで、他社との乗り入れがある東西線や千代田線は小幅なものに留まっています。ダイヤ改正の時期が中途半端なので、今回は自社で完結する路線を中心に行い、次に他社がダイヤ改正を行うときに合わせて、再度大幅な減便ダイヤ改正を行うのでしょうか? いくら変動費の割合が小さい鉄道でも、利用者が減って本数が減れば、それに合わせて長期的には車両を減らすことができ、コストの削減につながりますから。
(参考:東京メトロホームページ https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews220707_38.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220707/1000081965.html)

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3年ぶりの「完乗」奪回(1)

 朝早くから時間を有効に使おうと思ったら、前日の夜行に乗るとよい。寝ている間に目的地まで連れていってくれる。よく使った手だが、新型コロナの感染が広がってからは夜行に乗ることはなかった。今回は久しぶりの夜行である。

 バスタ新宿行きの名鉄バスは栄からも乗ることができるので、栄のバスターミナルに行く。発車時間(22:45)の15分ほど前に着いた。やがて名鉄バスセンターからバスがやってきて、乗る。切符はインターネットで予約し、プリントアウトしている。4列シートのため、3600円と安い。バスは中津川までこまめに停まっていく。栄を出た時点では7、8人しかいなかったが、多治見などで乗ってきて、13人になった。隣には座ってこないので、2席を使うことができた。朝は中央道沿いのバス停に停まっていく。そのうちのひとつ、中央道府中で降りる。ダイヤでは4:39着だが、5分ほど早く着いたようだ。6月なので、外は明るくなっている。

 中央道の南には道路があり、それに沿って西南西に13分ほど歩けば、西武の是政。多摩川線はほかの西武の路線とは接続していない、離れ小島の路線だが、砂利採取のためにつくられたのだろうか? 駅に着いたときにはシャッターが降りていたが、5時過ぎになってシャッターが開いて、駅に入ることができるようになる。始発は5:31なので、30分近く前から開いているのだ。武蔵境方面から列車がやってきた。古い西武の電車をモデルにしたラッピングをしている。いつの間にか客も集まっていて、5時台の始発とは思えない。

 武蔵境から中央線で国分寺まで行き、ラッシュが終わるまで西武の支線に乗ることにする。国分寺線と西武園線に乗って西武園に行き、そのまま折り返して国分寺に戻る。国分寺からは多摩湖線に乗って多摩湖へ。ここからは新交通システムの山口線で西武球場前へ。山口線の始発は7時台で、一番本数が多いのが西武ドームで野球をするとき(山口線は単線だが、こういうときに備えて交換設備がある)という純然たるレジャー用の路線だが、意外なことに西武球場前からやってきた列車には通勤通学客が結構乗っていた。どこに家があるのだろうか? 山口線に乗っても遊園地、ゴルフ場、野球場があるだけだ。西武球場前で狭山線に乗り換え。狭山線は池袋などにも直通することのできる、普通の鉄道だ。野球などのイベント時に備えて、駅は大きくつくられている。

 西所沢で池袋線に乗ってひと駅、所沢で降りる。次に乗るのは8:39発の「S-TRAIN104号」。有楽町線に直通する座席指定列車だ。ホームにある券売機で、指定券を買い求める。ラッシュがまだ残っている中、「S-TRAIN」がやってきた。40000系の10両編成で、座席は車端部を除いてクロスシートになっている。先頭の10号車には「パートナーゾーン」というフリースペースがある。指定された座席は4号車だが、次の停車駅、保谷までそちらに乗ってみることにする。保谷と石神井公園に停まっている間に指定された席に移る。座席は窓側の席が埋まるぐらいで、そんなに混んでいない。少し前に所沢を出た「むさし12号」とは大違いだ。「むさし12号」は満席なのだ。窓が大きく、眺望の利くリクライニングシートと、ロングシートにもクロスシートにもなる車両の差は大き過ぎる。しかも、「S-TRAIN」は2社をまたぐため、料金が高い。どうしても人気に差が出る。「S-TRAIN」は練馬や小竹向原で運転停車を繰り返し、しかも地下鉄では追い越すことができないため、スピードは上がらない。

 「S-TRAIN」を飯田橋で降り、東西線と浅草線を乗り継いで泉岳寺へ。地下鉄の2回の乗り換えはいずれも、改札を出ての乗り換えだった。東京の地下鉄は難しい。泉岳寺を出て少し歩くと、高輪ゲートウェイ。再開発工事をやっていて、鉄道開業当時の遺構は見えず。高輪ゲートウェイの駅構内に無人のコンビニがあったので試してみる。買ったものを台に置くと機械がそれを認識し、客がそれを承認すると支払いに移るという方式である。支払いは現金も対応しているようだ。(続く)

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3年ぶりの「完乗」奪回(0)

 2019年11月に相鉄・JR直通線が開業しましたが、約3年間、乗っていませんでした。

 ところがこの17日に乗りに行きましたので、その時の様子を明日、2回に分けて書きます。

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東京メトロもバリアフリーで値上げ

 JR東日本はバリアフリーにかかる費用を運賃に上乗せする制度を使って電車特定区間の運賃を10円上げますが、この動きに追随する会社が出るようです。

 それは東京メトロ。東京メトロも2023年春に10円値上げする方向で進んでいるようです。4月中に国交省に対して運賃値上げを申請する予定です。値上げが実現すれば、消費税率の引き上げによるものを除くと、1995年以来、28年ぶりの値上げということになります。

 東京メトロは2025年度に全線でのホームドア整備を終える計画です。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220407-OYT1T50203/)

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