本当に米軍基地が関空に移ると思っていた?
橋下大阪市長は、未だに混乱の続く米軍普天間飛行場の移設先について、名護市の辺野古以外はない、と言ったことが問題になっているようです。沖縄の地元メディアが批判しています。
しかし、米軍が関空に移設するという話は、橋下大阪府知事(当時)の発言の表面だけをなぞって、沖縄が勝手に期待していただけです。橋下知事(当時)はせいぜい「国から話があれば、話は聞く」という程度です。実際に受け入れに至るまでには(米軍との調整の話については、考えないことにします。沖縄から遠く離れた関空に移す意味はないですから、米軍サイドが拒否することは確実でしょうが)、兆単位のお金が要ります。関空の負債を一瞬にして消すとともに(その後の関空はぼろ儲けの空港となります)、地元対策費が必要になります。そのあたりの話に一歩も入らずに、本当に移ると思うほうが間違いなのです。仲井真知事が意味もないのに関空を視察して、夢から覚めたと思っていたのですが、なにも学習されていなかったようです。普天間を辺野古に移設する案は、適当な代替案がない以上、ベストではなくても、ベターとは言えるでしょう。確かに橋下知事(当時)の発言が期待を持たせたということはありますが、何も考えずにあまりにも安易に飛びつくのは情けない限りです。政治家やマスコミとしての分析能力が足らないのでしょう。
その関空ですが、その後橋下知事(当時)はうまく伊丹との経営統合の話を引き出しました。これで、関空に米軍基地を移すという可能性はゼロになったのです。もっとも、伊丹が本当に「金のなる木」なのかは疑わしいところですが。伊丹を「金のなる木」にしたいのなら、伊丹を利用する人や航空会社に、何らかの負担を課せばいいですが。出せなかったら、つぶすのみです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121013-OYT1T00275.htm)
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