石油節約のための10項目

 生活に欠かせない石油、日本ではほとんど産出されず、中東などからの輸入に頼っています。しかし、その中東の情勢から石油の輸入が難しくなり、値段も上がっています。石油そのものだけではなく、あらゆる製品の値段が上がります。そもそも、石油がなかったら、経済活動はできません。価格だけの問題ではないのです。日本だけではなく、世界的な危機なのです。

 そのような状況の中、国際エネルギー機関(IEA)は、政府や企業、家庭でとることができる10項目の対策をまとめた報告書を発表しました。それは、(1)在宅勤務の推進 (2)高速道路の最高速度の10キロ以上引き下げ (3)公共交通機関の利用の促進 (4)大都市圏での私有車の乗り入れ制限(日替わりで乗り入れることができる車両を決める) (5)カーシェアリングやエコドライブの推進 (6)トラックの効率的な運転 (7)液化石油ガス(LPG)を輸送以外の用途にも使う (8)できるだけ航空機を使わない (9)電気を使った調理 (10)石油化学業界における操業の効率化 です。車など石油を多く使うものの利用を減らしていくのです。世界の石油需要のうち、約45%が道路での輸送に使われています。ここにメスを入れることによって、石油の使用量を抑えるのです。これらの方策はすでに実証済みのものであり、車や航空機の利用を減らすことによって使用量を抑えるのです。石油の使用量が減れば、その分石油が安くなったのと同じことなのです。

 そういうことから考えると、やるべきことは、車の使用を減らすことです。そのためなら、ガソリンが高くなっても仕方がありません。それなのに、今日本がやっていることは、補助金でガソリンを安くしています。石油の無駄遣いを奨励しているようなものです。衰退している国情を考えますと、どうしても政策は近視眼的になってしまいますが、車にお金を使うなら、省エネの技術の向上に振り向けるのが望ましいです。日本には新幹線のような理想的な高速鉄道があるのですから、できるだけ車や航空機の利用を減らして鉄道にシフトさせるのが望ましい方向性でしょう。そういう意味では、新幹線のような高速鉄道はまだまだ整備する余地があると言えます。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV3M7TSHV3MUHBI006M.html?msockid=14a30a4a6e7662f310461f4b6ffd6323)

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マイル修行で離島の利用者が航空機に乗れなくなる

 航空機にはたくさん利用する人に優遇措置を与える制度があります。いわゆるマイルです。

 マイルは、距離などに応じて付与されるのですが、JALは搭乗回数によってもマイルが貯まります。飛行時間が短い路線だと効率的にマイルが貯まるのです。そのため、マイルを貯めようと修行する人もいます。マイル修行僧とも言われています。時々キャンペーンも行われ、付与されるマイルが増えることがあります。さらに修行する人が増えます。

 マイル修行僧がマイルを稼ぐためによく乗るのが、沖縄の離島路線。飛行時間が短く、1日に何回も乗ることができるからです。効率よく稼ぐことができるのです。折り返し時間も短く、マイルを稼ぐには好都合です。

 こういう利用は本来の目的ではありませんが、航空機に乗っていることには間違いありません。搭乗率の維持、向上につながります。乗り鉄がたくさん乗ることによって、輸送密度が上がるのと同じ理屈です。

 ただ、沖縄の離島路線の場合、別問題があります。航空機は貴重な交通手段なのです。それが、修行僧のために使われ、肝心の島民が利用できないのです。修行僧たちは事前に綿密な計画を組んでいて、かなり前から予約しているのですが、島民は必要に迫られてから予約するので、そのときにはもうすでに埋まっています。代わりの手段はありません。島民は困ってしまいます。乗り鉄しか乗らないローカル線とは話が違うのです。

 これは、修行する人たちのモラルの問題ではなく、そもそものシステムの問題でしょう。離島路線はキャパが小さく、マイルを稼ぐのが目的の人に利用されると、肝心の利用者が使えなくなってしまいます。今回もすでに対策が取られ、離島路線の増便を行ったり、キャンペーンの対象から外したりしています。マイル稼ぎのためでも乗ってもらえば路線の維持につながりますから、完全に排除することもできません。荒稼ぎの対象から外せばそれなりの解決になると思われます。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV2B1RNPV2BOXIE035M.html)

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Peach、嵐ラストドームツアーで深夜便運航

 アイドルグループの嵐は、3月13日から5月31日まで全国5か所のドームでコンサートを行います。ラストドームツアーです。

 ラストドームツアーの最初は札幌。しかし、この時期は国公立の二次試験と重なります。国公立の二次試験は共通テストの結果を見てから申し込みます。ホテルも大学が決まってから予約します。これに対して嵐のツアーは、開催が決まった瞬間にホテルを予約します。チケットが取れるかどうかは関係ありません。特に札幌はほかの4か所(東京、名古屋、大阪、福岡)とは違い、地元以外の人が新幹線に乗って帰る、ということができません。ホテルが取れないと死活問題です。ただ、今後の進路で大事な大学入試とかぶってしまいます。

 そこでPeachは、3月13日から16日の間、関空-新千歳間に臨時便を運航します。新千歳行きは3月13日から15日の3日間運航します。関空20:35発新千歳22:30着です。関空行きは3月14日から16日の3日間運航します。新千歳2:00発関空4:25着です。関空も新千歳も24時間使えることを活かしたダイヤです。帰りの便はホテルが取れない人でもコンサート終了後にそのまま帰ることができます。翌日に用事がある人にもお勧めです。

 ただ値段は強気です。45290円もします。行きも時間帯が悪いのですが(深夜便ではないのでホテルに泊まる必要がありますし、遅れると札幌市内に着かない危険があります)、安くても39290円です(15日の便は安いですが、嵐のコンサートは終わっています)。とてもLLCとは思えない値段です。嵐のファンだと何があっても行きたいので、強気になれるのでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/6fd9fa37b8c70bdca67b47f7e354134230350169)

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丘珠空港、滑走路延長構想

 札幌には、新千歳空港のほか、丘珠空港というものがあります。札幌市内にあるので、新千歳空港より近いのが長所です。

 都心に近い丘珠空港ですが、致命的な欠点は滑走路が短いこと。1500メートルしかないので、長距離路線や小型ジェット機の通年就航に支障が出ます。遠くからの便が着陸するには滑走路の長さが必要です。また、滑走路が凍結したり雪が積もったりする冬は、車がそうであるように制動距離が長くなります。これを解決するためには、滑走路を1800メートルに延ばさないといけません。

 延長方法は2つあります。(1)滑走路の両端を150メートルずつ延ばす案 (2)北西側を200メートル、南東側を100メートル延ばす案 です。事業費と工期はそれぞれ、(1)が160億円、3~4年、(2)が180億円、5年以上です。工期が短く、安い(1)が有力視されています。なお、事業費の85%は国が負担し、残りは北海道と札幌市が負担します。

 この2案のうちどちらにするかは、2025年度末に決める予定です。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20251016-OYT1T50044/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/2fb389dd304b1fe2327fec08732168d09e323d39)

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スカイマーク、航空会社に割引セールの制限を求める

 航空機は正規の料金は異様に高く、反対に割引は充実しています。頻繁に割引セールを行っているからです。

 この状況に対して、割引セールの制限を訴えている航空会社があります。国交省の有識者会議でそのように訴えたのはスカイマーク。JAL、ANAの2社が継続的に割引セールを行っているため大手より安い運賃というメリットが薄れ、自らはできる範囲での運賃上昇や機材の稼働率向上などの収益増加策に取り組んでいますが、円安や原油高などのコスト増をカバーできていません。スカイマークは大手より安い運賃を高い搭乗率でカバーすることにより経営していたのですが、それが成り立たなくなっているのです。

 ローカル線中心の航空会社なら、地元自治体からの補助金ももらえるでしょう。しかし、スカイマークは収益性の高い羽田の発着枠が37枠もあり、大手よりも多いです。スカイマークの就航路線の約半分は羽田発着です。国内線では一番儲かる路線なので、そこで苦境に陥っているのは、単なる経営の失敗と言えます。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/skymark-interview/)

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新幹線と並行する航空路線、減便や小型化の動き

 JALとANAは、2025年度冬期(10月26日から2026年3月28日)のダイヤを発表しました。

 ANAは、羽田-小松便を減便します。1日4往復から2往復に減らします。羽田-小松便の2014年度の利用客は約88万人でしたが、2024年度は約36万人と4割ほどになってしまいました。2016年度から赤字が続いています。2015年の北陸新幹線金沢開業で利用者が減り、さらに2024年の敦賀開業で打撃を受けたのでしょう。また、便は減らなくても、機材が小型化されるところもあります。羽田-伊丹便はJAL、ANAともに小型化を進めます。全般的に、新幹線と並行するような路線は厳しく、そうでない路線に経営資源を振り向けるようです。

 なぜこのようになるのでしょうか? 以前にも書きましたが、航空機で一番ありがたいのは、高い値段でも払ってくれるビジネス客です。急ぎの出張なら高い値段でも払ってくれるのですが、新型コロナ以降はそのようなビジネス需要が減り、採算がとれなくなったのです。鉄道は魅力的な割引切符がないものの、逆に言えば正規料金でもそれほど高くはないので、新幹線で行くことができる区間なら、新幹線で行ったほうが良いのです。

 もっとも、このことは悪い話ばかりではありません。羽田の発着枠を新幹線と競合する区間から、そうではない区間にシフトさせるきっかけになります。その極端な例は国際線で、国際線はどうやら儲かっているようです。新幹線で代替できる短距離の国内線は環境に優しい新幹線に任せ、航空機は国際線や長距離の国内線に力を注ぐのが望ましいでしょう。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/haneda-itami2025/、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/ishikawa/news/20250819-OYTNT50225/)

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ANAは6割が赤字

 航空機の国内線の経営が悪化しています。

 国内主要6社の国内線事業は、2024年度、国による空港使用料の減免がなければ、営業赤字に陥っていました。ANAの場合、国内線全体に占める赤字路線の割合が、2018年度の39%から2023年度には58%に増えていました。羽田発着の地方路線が厳しいのはよく知られていますが、それと同じように伊丹発着の路線も幹線を除いては厳しいようです。

 なぜ悪くなったのでしょうか? ひとつの原因は、営業費用の増大。JALとANAの営業費用は2018年度と比較した場合、2024年度は16%増えています。そして、もうひとつの原因は、ビジネス需要の減少。国交省によれば、国内線の日帰り旅客のうち、出張や業務を目的とした人は、2019年の約317万人から2024年の約103万人に減少しています。1/3にまで減少しています。

 しかも、航空機の場合、もうひとつ特殊事情があります。航空機は、条件さえ合えば正規の運賃よりもかなり安く乗ることができます。事前に日程が決まっている観光の場合は、そうやって安い運賃で乗ります。安い切符があることが旅行に出かけるきっかけでもあるのです。しかし、ビジネスは急に出張が決まったりします。会社の利益のためなら、高い正規の切符を買って出かけることもあり得ます。なお、鉄道にも割引切符はありますが、正規の運賃との差が小さいので、そこまでの影響はありません。

 訪日客に期待する声もありますが、彼らは新幹線を使います。航空機はどこにでもありますが、新幹線は珍しいので、日本に来たら乗りたいのです。また、新幹線があるため、航空機の運賃の引き上げが難しいという要素もあります。正規料金では乗ってくれず、割引切符でないと乗ってくれないのです。

 交通機関にとってはビジネスこそいい客なのです。観光客ではなくビジネスパーソンが使うかどうかが重要なのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST5Z3DDZT5ZULFA001M.html、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/ec67667c332c3d4ae57517588c07a0e9faaf3973)

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成田空港で「白タク」利用者が増えている?

 日本の空の玄関のひとつである成田空港。この成田空港へのアクセスとして使われている交通手段は何でしょうか? 成田空港会社は時々、アクセス交通についての実態調査を行っています。今回の2024年度と前回の2018年度を比較してみることにしました。

 アクセスは大きく分けて鉄道、バス、それ以外の車に分けられます。鉄道は2018年度の46%から2024年度の56%に増えています。好調なのが、「スカイライナー」。13%から19%に増えています。時速160キロという圧倒的な速さで本数が増えています。

 これに対して減っているのが、リムジンバス。「エアポートバス東京・成田」のように本数が多い便は、減っても何とか運行を維持していますが、本数の少ない系統を中心に大幅に減っていたり、廃止になったりしています。ちなみに、かつて成田空港へのリムジンバスがたくさん出ていたTCATからのバスは前回に比べて1/3ほどに減っています。空港から比較的近い千葉県の便の減りは小さいです。

 なぜリムジンバスは減ってしまったのでしょうか? いったん新型コロナの影響で大きく減り、その後、運転士不足の影響も受けているのでしょう。郊外からの便は日本人が主体のため、インバウンドの恩恵を受けず、存続できなくなっているのです。外国人が使いやすい、主要ターミナルへの便が主体になっています。

 鉄道やバス以外の車は、13%から17%に増えています。何が増えたのかと言えば、タクシー。2%から6%に増えています。外国人に限ると、4%から10%に増えています。このタクシーの利用者に、いわゆる「白タク」利用者が含まれると言われています。単なる違法タクシーで、運転士も外国人、運営会社を経営しているのも外国人で、日本人はインバウンドの恩恵を受けません。

 世の中にはライドシェアを積極的に推進する人がいますが、ライドシェアが求められるのはほかに交通手段がない過疎地であって、大都市や空港輸送などはタクシー会社に稼いでもらえば良いのです。お金持ちの人にはそのサービスに見合ったお金を払ってもらえば良いのです。会社が儲かったら、税金というかたちで還元してもらえば良いのです。反対に「白タク」は取り締まっていただき、収益を吸い上げてもらいたいものです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/naritaairportbus2025/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/dda2926eac76cf12b6fe862047df3bef26700488)

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新幹線を使って荷物を鹿児島から世界へ

 鉄道で荷物を運ぶ取り組みが増えています。JR九州も九州新幹線で荷物を運んでいますが、この荷物、海外にも運ぶことができます。

 どういうことかと言えば、「みどりの窓口」で荷物を預けると、九州新幹線と航空会社の貨物便で世界各地に送ることができるのです。鹿児島中央の「はやっ!便」カウンターに荷物を持ち込むと、博多まで九州新幹線で荷物を運びます。その後、UPS(親会社はアメリカの国際物流会社)の協力会社がトラックで北九州空港に運び、そこから航空便で関空を経由して世界に運ばれるのです。そのスピードは結構速く、アメリカやアジアの主要都市へは最短で翌営業日、カナダ、中南米、ヨーロッパ、中東、アフリカへは最短で2営業日で運ぶことができます。

 この海外への荷物輸送、1月14日から始まっています。今後、ほかの駅にも拡大することを検討しています。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/12/26/20241226_UPS_Japan_and_JRKyushu_utilize_Shinkansen_and_international_airline_networks.pdf)

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「WEST EXPRESS 銀河」、関空開港30周年で関西空港に乗り入れ

 117系を改造した、「WEST EXPRESS 銀河」。かつてのB寝台を思わせる、「クシェット」も備えています。普段は京阪神から山陰や南紀に行きますが、今回は思いっきり近いところが目的地です。

 どこに行くのかと言えば、関西空港。関空開港30周年記念企画として、関空、JR西日本、日本旅行の3社が共同で企画したものです。

 行程は次の通りです。9月28日の夜、京都(22:37ごろ発)もしくは大阪(うめきたエリア、23:34ごろ発)から乗車し、関西空港に0:41ごろに到着します。関空の第1ターミナルに行き、夜間特別開放が行われる関空展望ホールからの展望を楽しみます(約60分)。その後、バスに乗って制限区域内のツアーを楽しみます。車窓からの見学で、約90分です。制限区域内のツアーが終わった後は第1ターミナルでの約80分のフリータイムです。早めに「WEST EXPRESS 銀河」に戻ることもできます。帰りの「WEST EXPRESS 銀河」は関西空港4:48ごろ発。帰りは車内でグッズ販売会もあります。大阪(うめきたエリア)は5:59ごろ着、京都は6:43ごろ着です。

 値段は大人(中学生以上)が29800円、子供(小学生、親権者の同伴必要)が26800円です。リクライニングシート以外の座席を利用する場合は、5000~20000円の追加料金が必要となります。

(追記)
 8月10日現在、申込多数のため、完売となっています。
(参考:日本旅行ホームページ https://www.nta.co.jp/jrodekakenet/train/kixginga/)

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