北海道医療大学が北広島に移転か?

 札沼線の終点は北海道医療大学。1974年に開学し、2024年で50周年を迎えます。しかし、駅名にもなったその北海道医療大学、移転の話があるようです。どこに行くかと言えば、北広島。北広島には北海道日本ハムの野球場、ボールパークFビレッジがあります。新駅もできるその中に移るのです(新駅の話は別記事で書きます)。当別町のキャンパスのほか、札幌市北区あいの里にあるキャンパス、病院の大半が移ります。少子化に伴い、学生の利便性の向上を図るためで、2028年4月の移転を目指しています。

 この大学の移転によって、当別町から若い人が消えてしまいます。北海道医療大学の学生は約3500人ですが、当別町にはそのうち約800人が住んでいます。教職員も当別町内に住んでいる人はいるでしょうから、自宅が町内にある人はともかく、遠方から来た人は北広島に引っ越すでしょう。町にとっては大問題です。また、札沼線にも影響を及ぼします。札沼線はその名の通り石狩沼田まで延びていましたが、かなり前に新十津川以北が廃止され、2020年には北海道医療大学-新十津川間も廃止されてしまいました。このまま北海道医療大学が移転してしまうと、学生など北海道医療大学までの利用者は減り、当別-北海道医療大学間の鉄路が必要かどうかという話まで出てしまいます。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/ee6e98e1562854875db092fe902b46131afeaff9、https://news.yahoo.co.jp/articles/c3a45540cb24c64580f588a2b3f86c9893a6a6ae)

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北吉原の橋上駅舎が消えていた

 室蘭線の北吉原は、日本製紙白老工場の最寄り駅。国鉄時代、普通列車の一部は通過するのに、停車する急行があるという、妙な駅でした。

 この北吉原ですが、駅舎は線路の上にありました。橋上駅舎でした。しかし、どうやらそれは消えてなくなったようで、上下線別に待合室があるだけです。上下線をつなぐ跨線橋の類もありません。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/network/station/station.html#4324)

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宗谷線の比布、剣淵に特急停車

 宗谷線には旭川市、稚内市を含めて12の市町村がありますが、このうち比布町、剣淵町には町内の駅に特急が停まりません。そこで、宗谷線沿線12市町村、JR北海道、北海道運輸局からなる宗谷本線調査・実証事業協議会は、期間限定で比布と剣淵に特急を停めるという実証実験を行います。

 この両駅に特急が停まるのは、8月21日から9月3日まで。停まるのは、下りが「宗谷」(比布9:15発、剣淵9:35発)、上りが「宗谷」(剣淵20:54発、比布21:15発)です。

 期間限定で特急を停めることにより利用ニーズの把握や検証を行うとのことですが、果たして使いやすいダイヤかどうかは疑問です。町民にとっては朝の「サロベツ2号」(旭川10:19着)や「サロベツ3号」(旭川20:06発)のほうが便利でしょう。比布町や剣淵町への日帰りにしても、21時ぐらいでは遅すぎます。
(参考:名寄市ホームページ www.city.nayoro.lg.jp/section/chiikikadai/prkeql000003aic0.html)

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期間限定で根室線釧路-根室間の一部列車に指定席

 この夏、根室線釧路ー根室間の一部列車に指定席を連結した列車が走るという記事を書きましたが、すでに走っています。

 8月1日から9月30日までの61日間、指定席を連結して走る列車は、釧路8:21発根室行きの普通(指定席が付くので、「地球探索鉄道号」という名前が付けられています)と根室11:03発釧路行きの快速「はなさき」。どちらも2号車海側の一部座席が指定席となります。釧路ー根室間の停車駅相互間で利用することができ(指定席券さえ買えば、釧路-東釧路間といった短距離でも乗ることができます)、料金は530円です。全国の主要駅の「みどりの窓口」で買うことができますが、肝心の釧路-根室間で「みどりの窓口」のある駅は釧路、厚岸、根室のみです。それ以外の駅から乗車する場合は、事前に切符を買っておく必要があります。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20230714_KU_hanasakisen-reservedseats.pdf)

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函館線函館-長万部間、新幹線開業後も鉄路維持へ

 整備新幹線が開業すると、これまで在来線特急が頻繁に走っていた在来線はJRから分離されます。

 これまでなら、分離された並行在来線は、第三セクターとして運行を継続します。整備新幹線の沿線はそれなりに人が住んでいるので、ローカル需要もある程度はあるからです。しかし、北海道新幹線の場合は話が違いました。あまりにも需要が少ないので、ローカル需要が見込めないのです。第三セクターで走らせると、沿線自治体は金銭の負担をしなければなりません。地元自治体の立場で考えると、鉄道の廃止を受け入れ、バスにしてコストを下げるのはある意味合理的です。

 旅客だけを考えると、新幹線アクセス需要が見込める函館-新函館北斗間(新幹線になるかも?)を除いてバスに転換するというのは妥当な考えです。しかし、貨物のことを考えると話はややこしくなります。新幹線が開業しても貨物列車は函館線を走り続けます。これをほかの交通機関で代替するのは厳しいです。国交相もこの区間を基幹鉄道区間として認識しています。

 そこで国交省、北海道、JR貨物、JR北海道の4者が協議をした結果、北海道新幹線が開業した後も函館線を維持する方向で合意しました。旅客はともかく、少なくとも貨物鉄道としては残るのです。線路などの施設維持管理費や人員確保について、これから解決しなければならない課題はありますが、とにかく鉄道が残ると言うことは喜ばしいことと言えます。と言うより、ローカル需要しかない枝線と違って、廃止を考えるべきではなかったのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/867a11c2215acb802f42c0974915efeb004a96e4)

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キハ143形、一部車両を残す?

 5月20日に、2両編成の737系が運行を開始しました。現在は室蘭線室蘭-苫小牧間を中心に走っていますが、函館線で走ることも計画されているようです。岩見沢-旭川間がメインになるのでしょうか?

 これで置き換えられるのが、キハ143形。客車を改造した車両でした。一部の車両はJR東日本に行き、「SL銀河」の客車として使われていましたが、この6月11日で運行を終え、車両は解体されることになりました。

 JR北海道のも同じように解体されるのかと思われていましたが、どうやらそうとは限らないようです。JR北海道によれば、キハ143形について何らかのかたちで活用することも考えているようです。旅客用としては年数が経っているのでほかの線区に転用することは考えにくいのですが、どういうことでしょうか?
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20230420-2658567/、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20230619/6040018031.html)

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JR北海道、無人駅42駅を廃止か?

 JR北海道は、ダイヤ改正のたびに利用者の少ない駅の廃止を進めています。そのJR北海道ですが、無人駅42駅の廃止を考えています。JR北海道の駅は全部で334駅ですから、1割以上の駅が廃止されます。

 廃止の対象となっている駅を挙げます。宗谷線が瑞穂、日進、智北、初野、恩根内、天塩川温泉、咲来、筬島、佐久、問寒別、糠南、雄信内、南幌延、下沼、兜沼、抜海。石北線が愛山、瀬戸瀬、緋牛内。釧網線が茅沼、美留和、緑。根室線が東滝川、厚内、尾幌、別当賀、昆布盛。富良野線が鹿討。函館線が仁川、赤井川、山越、山崎、黒岩、国縫、中ノ沢、二股、目名、比羅夫。室蘭線が静狩、礼文、大岸。石勝線が滝ノ上。地元自治体が管理を行っている駅も容赦がありません。このうち、初野、愛山、中ノ沢、滝ノ上の4駅については、JR北海道が2024年春の廃止もしくは地元自治体への管理の移管を目指しています。

 ここまで廃止になると、かなり駅が減ります。例えば、宗谷線名寄-稚内間で残る駅は、特急停車駅を除けば、智恵文と勇知だけです。そのほかの区間でも、かなり駅と駅の間隔が開くところが出てきます。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/83790a4f0dbbb0944790779aa1caf9452fb1aca4?source=sns&dv=pc&mid=art06ct&date=20230617&ctg=loc&bt=tw_up)

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宗谷線名寄-稚内間、住民は特急料金0円

 JR北海道の輸送密度200人以上2000人未満の路線についての取り組みについては記事にしましたが、宗谷線ではこういう取り組みを行うようです。

 宗谷線名寄-稚内間で2023年度に行う調査・実証事業は、地域住民なら特急料金実質10円で特急に乗ることができるというもの。以前から沿線の一部の町では10円を追加すれば特急に乗ることができるという取り組みを行ってきましたが(今でもあるようです)、それをパワーアップさせるようです。

 宗谷線名寄-稚内間の輸送密度は、新型コロナウイルスの影響がほとんどない2019年度でも316人。鉄道では厳しい区間でありますが、国境にある路線として、維持する必要があります。通学や通院のための必要最小限の便以外は特急だけでいいので、何とか維持したいところです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/bf265f9e2f06359376415d9ebc4dc4e34fd17662、豊富町ホームページ https://www.town.toyotomi.hokkaido.jp/section/chominka/lepd6s00000098dn-att/lepd6s00000098iw.pdf、JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/jyoukyou/transition.pdf、名寄市ホームページ www.city.nayoro.lg.jp/section/chiikikadai/prkeql000003aic0.html)

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根室線釧路-根室間に指定席

 JR北海道の路線のうち、輸送密度が200人未満のところは廃止されるか、その目途が立ちました。しかし、輸送密度200人以上2000人未満のところは地元の協力を得ながらとはいえ、これからも運営していかないといけません。

 そこで、この2023年度に総括的な検証と事業の抜本的な改善方策の検討を行うのにあたって、ファクトとデータに基づく有効な改善方策を調査・検証するための調査事業、実証事業を行うことにしています。

 それではどういうことを行うのでしょうか? 今のところ予定となっている事業から抜粋して紹介します。6月以降に、沿線住民の人を対象に、公共交通の利用実態やニーズ等の調査を行います。鉄道とバスの運行時刻が一目でわかる時刻表をつくります。参考にしたプレスリリースでは釧網線の時刻表が載っていますが、結構わかりやすいです。観光にも使えそうです。

 観光利用の拡大のためには、次のことを行います。観光のオフシーズンとなる10月には「くしろ湿原ノロッコ号」の臨時運行を行います。繁忙期の8月には根室線釧路-根室間で車両を増結し、景色の良い海側に指定席を導入します。7月の休日には札幌-滝川-富良野間を走る「フラノラベンダーエクスプレス」を旭川まで延長運転します。富良野線内は快速扱いとなります。7月15日から23日の間、「富良野・美瑛ノロッコ号」のみが停まるラベンダー畑に、一部の快速・普通が停まります。

 バスとの連携によって公共交通全体の利用拡大を狙って、次のことを行います。7~8月には、JRを利用してオホーツク管内を訪れた人に、バスのフリーパスを買いやすくします。同じ7~8月には、オホーツク管内の石北線沿線住民のため、札幌-北見・網走間を片道JR、片道バスで利用できる取り組みを行います。7~9月には、札幌圏で発売している「一日散歩きっぷ」の利用者を対象に、日高線等の沿線のバスに乗ることができるようにします。根室線落石-根室間については、2024年3月まで、高校や病院に直通するバスを走らせます。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20230517_KO_demonstration_project.pdf)

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JR北海道の車両の窓が見えにくいわけ

 毎日同じ路線に乗るのならともかく、日ごろ乗らない路線の列車に乗ると、外の景色を見たくなります。ところが、JR北海道の列車に乗ると、外の景色が見えにくいことがあります。せっかく北海道の大自然を見たいのに、残念です。どうしてでしょうか?

 窓の材質が特殊なのです。ポリカーボネートでできているのです。氷の塊やバラストで窓が割れるトラブルが相次いだため、約20年前に窓の材質をポリカーボネートにしました。このことによって割れるトラブルは解決しましたが、別の問題が出てきました。洗車時の水質や洗浄剤によって傷がつき、うろこ状の汚れになります。これを繰り返すことによって窓が曇りガラスみたいになってしまいます。

 そもそも、ポリカーボネートの寿命が10~15年なので、窓を取り替えてから約20年経っていることを考えると、取替の時期を迎えているのかもしれません。
(参考:鉄道ホビダス https://rail.hobidas.com/rmnews/458749/)

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