都会の通勤定期でローカル線を維持する必要はない

 ローカル線の問題については当blogで何度も取り上げましたが、ローカル線で出た赤字はどこかで穴埋めしないといけません。これまでJRは、新幹線や大都市圏の黒字でカバーしてきました。しかし、新幹線や大都市圏の経営が厳しくなるとローカル線に回すお金がなくなります。

 福島県のJRで利用者が極めて少ない路線として挙げられているのが、磐越東線、水郡線、磐越西線、只見線の4つ。大半は純粋な民間企業であるJR東日本ではとても経営できないような路線で、特急や貨物列車がたくさん通るなど、国の幹線鉄道網の一部を成すような路線でもありません。中には第三セクターで採算度外視の経営を行っても無理な路線もあります。

 ところがそういう路線でも、地元としては鉄道を残そうとします。どうやってローカル線の維持のための財源をひねり出すのかと言えば、ローカル線の利用者でもなく、沿線の自治体でもなく、何の縁もゆかりもない、首都圏の利用者に負担させるのです。通勤定期の割引率を下げて、それを将来性の全くないローカル線に垂れ流すのです。

 こうやって人のお金を当てにしているようでは、ローカル線の再生はできません。鉄道というものは大量輸送や高速輸送に適した手段であり、ローカル線の輸送に適したものではありません。沿線の利用者や地元自治体が負担する覚悟があって初めて、再生ができるのです。
(参考:福島民報ホームページ https://nordot.app/978449640120631296?c=648454265403114593)

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「リゾートしらかみ」の売店、無人化

 五能線は2022年8月の大雨で一部区間が運休していましたが、運転を再開し、2022年12月24日から看板列車の「リゾートしらかみ」の運転を再開しました。以前、「リゾートしらかみ」の売店にセルフレジを導入したという記事を書きましたが、この運転再開に合わせて売店が無人化されます。

 セルフレジによる無人販売を行うのは、「リゾートしらかみ」の橅編成と青池編成。2号車の特設スペースで無人販売を行います。販売するのは、飲料、菓子、鉄道グッズなどで、ホットコーヒーやアルコールの販売はありません。使いかたは、まず、商品のバーコードを自らスキャンします。その後で、支払い手段を選択し、支払います。支払い手段は交通系ICカードかクレジットカードで、現金は使えません。セルフレジでは交通系ICカードのチャージもできないので、残高がなければ、クレジットカードしか使えません。

 なお、売店の無人化に伴い、橅編成の「ORAHOカウンター」の営業を終了します。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/akita/20221222_a01.pdf)

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板谷と大沢も冬季通過

 福島と米沢の間にある板谷峠は急勾配のため、赤岩、板谷、峠、大沢と4駅連続してスイッチバックの駅がありました。山形新幹線ができるときにスイッチバックは解消されましたが、依然として急勾配は残り、究極の解決策として板谷峠の下に長大トンネルを掘るというが出ています。

 さて、この1月10日から3月26日までの間ですが、福島-米沢間にある駅のうち、板谷と大沢(いずれも米沢市)について、全列車が通過します。雪があると列車が雪を巻き込み、運休したり遅れたりするリスクがあります。特に列車が駅に停まるときにこの事象が起こりやすいようで、利用者が極めて少ない2駅を通過することにしたのです。また、誤って降車してしまうリスクを減らす効果もあります。この期間はスイッチバックのあった4駅のうち停車するのは峠だけということになります。

 ここで思い出されるのが、赤岩。最初は冬季の通過から始まり、途中からは全列車が通過、最終的には廃止されてしまいました。板谷や大沢もその道をたどるのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/sendai/20221209_s01.pdf、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20221221/6020016132.html)

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「リゾートあすなろ」を改造して2本の新しい観光列車に

 JR東日本は、ハイブリッドの観光列車「リゾートあすなろ」(HB-E300系)2本を改造して、仙台地区と盛岡地区にそれぞれ1本ずつ走らせます。

 2024年春ごろから仙台地区で走るのが、「SATONO」。宮城、福島、山形の3県を中心に運行します。外観は1号車が草木の芽吹く様子を表した若葉色と深い山々をイメージした濃い緑色。東北地方の緑豊かな山々や田畑の実りを表現しています。2号車が清らかで雄大な川の流れや広い空を表した水色と深い海をイメージした濃い青色。東北地方の清らかで豊かな水や透き通った空気を表現しています。車内のレイアウトは、1号車が4人掛けボックスシート、2人掛けボックスシート、1人掛けで窓を向いた座席の組み合わせで定員は25人、2号車がリクライニングシートで定員は34人、合わせて59人です。

 盛岡地区のは少し早く、2023年冬ごろから走り始めます。名前は「ひなび」と言い、漢字では「陽旅」と書きます。岩手、青森の2県を走ります。外観はかつて盛岡支社管内のディーゼルカーで使われていた、白地に赤いラインの塗装を復活させます。盛岡色の復活です。この盛岡色をベースにしたデザインとなっています。車内のレイアウトは、「SATONO」と同じく、1号車が4人掛けボックスシート、2人掛けボックスシート、1人掛けで窓を向いた座席の組み合わせで定員は25人、2号車がリクライニングシートで定員は34人、合わせて59人です
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/sendai/20221124_s01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2022/morioka/20221122_mr02.pdf)

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津軽線蟹田-三厩間廃止か?

 津軽線蟹田-三厩間は8月の大雨で被災し、運休したままとなっています。盛土の流出や線路への土砂流入など13か所の被害がありました。復旧工事には6億円かかりますが、これは中小国-三厩間の2021年度の年間赤字額とほぼ同等で、輸送密度が107人(中小国-三厩間、2019年度)の区間にとっては重たい負担です。

 そんな中、久保JR東日本盛岡支社長は19日に定例記者会見を開きました。久保JR東日本盛岡支社長は、津軽線蟹田-三厩間について2023年から、青森県や沿線自治体と協議を行う方針であることを明らかにしました。廃止の可能性もあるとのことです。

 北海道新幹線ができて旅客の需要は激減しましたが、貨物の需要は依然としてあるので、中小国までは存続させないといけないでしょう。ただ、中小国から先はそのような需要もなく、単なるローカル線です。鉄道を維持しないといけない理由は特にはありません。蟹田-三厩間はこれまでデマンド型乗合タクシーなどの取り組みを行ってきました。この取り組みをフィードバックして、地域にあった公共交通機関をつくっていかないといけないでしょう。龍飛岬など著名な観光地へのアクセスも大切です。また、沿線には新幹線の駅(北海道新幹線奥津軽いまべつ)もあります。ある意味恵まれているエリアです。在来線はJR東日本、新幹線はJR北海道と違いますが、廃止の見返りでJR東日本からお金を引き出して、それを元に新幹線の停車本数を増やさせることも必要なのかもしれません。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20221219-OYT1T50196/、https://www.yomiuri.co.jp/local/aomori/news/20220728-OYTNT50322/)

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2023年3月ダイヤ改正発表(2)(JR東日本、北陸新幹線)

 上越新幹線の全列車がE7系に統一されることにより、大宮-新潟間の最高速度が時速240キロから時速275キロに上がります。これにより上越新幹線がスピードアップし、東京-新潟間の最速が現行に比べて7分短縮の1時間29分で結ばれます。北陸新幹線もスピードアップし、東京-金沢間の最速が現行に比べて2分短縮の2時間25分で結ばれます。

 東海道線では東京17:30発の「湘南1号」が増発されますが、東京19:48発の快速「アクティー」は上野始発の普通になり、東京20:48発の快速「アクティー」は廃止になります。快速「アクティー」は消えるようです。横須賀線ではE235系を追加投入します。南武線は小田栄6:50発尻手行きが増発されます。伊東線では一部列車が4両編成になりますが、どの車両が使われるのでしょうか?

 新宿止まりの「かいじ2号」、「あずさ16号」は東京行きとなります。午前中に新宿に到着する全ての中央線特急が東京行きとなります。青梅線は河辺と青梅の新設ホームの供用を開始します。東京-青梅間の直通列車の本数は増えますが(平日は上下合わせて35本、休日は上下合わせて40本増えます)、青梅で完全に分離され、御嶽、奥多摩方面には青梅で乗り換える必要があります。「ホリデー快速おくたま」も例外ではなく、青梅で乗り換えます(青梅で乗り換えた列車も快速運転しますが、臨時列車扱いになります)。「ホリデー快速あきがわ」は廃止となります。青梅-奥多摩間はワンマン運転となります。4両編成で全ての扉から乗り降りできます。

 高崎線の特急にE257系リニューアル車両が投入されます。651系から変わるようです。7両編成から5両編成に短くなり、グリーン車もなくなります。「草津」は列車名を「草津・四万」に変え、全車指定席となります。平日のみ運転される「スワローあかぎ」は、列車名を「あかぎ」に変えます。「あかぎ」は休日についても、中央線や常磐線で採用している、新たな着席サービスが導入されます。休日のみに運転している「草津32号」は約2時間繰り下げ、「草津・四万34号」として運転します。「あかぎ」や一部の両毛線直通列車で運転区間の短縮を行います。JRから東武に直通する特急は5往復に増えますが、そのうち3往復は臨時列車です。上野始発の「ひたち5号」は品川発になります。全ての「ひたち」が品川発着になります。「ときわ」の中には柏を通過するものがありますが、全て柏に停車します。水戸-いわき間でE531系5両編成によるワンマン運転を行います。日中を中心に約7割がワンマン列車になります。5両編成ですが、全ての扉から乗り降りできます。京葉線は上り快速の運転時間帯が短縮され、18時台で終了します。成田空港に直通する快速は1時間に2本走っている時間帯がありますが、これを1時間に1本に減らします。代わりに千葉-成田空港間には、8両編成の普通を走らせます。

 仙山線の快速の停車駅のパターンは3種類ありましたが、これを統一し、仙台-愛子間は各駅停車になります。快速の本数は減り、上下合わせて7本になります。7時半ごろまでの早朝と22時以降の深夜は普通列車でも奥新川と面白山高原を通過します。陸羽東線は夕方以降のダイヤを見直し、古川-鳴子温泉間の運転間隔を概ね均等にします。古川では東北新幹線との乗り換えも考慮します。奥羽線福島-庭坂間の日中のバス代行輸送は終了し、日中も普通が走るようになります。東北線の盛岡地区では朝に走っている快速「アテルイ」が廃止になりますが、IGRいわて銀河鉄道との直通列車を増やします。快速「はまゆり3号」、「はまゆり4号」が東北線内各駅停車になり、それぞれ快速「はまゆり53号」、「はまゆり54号」になります。3月から全列車が通過していた山田線の平津戸が廃止になります。羽後亀田では全ての普通列車が駅舎側の1番線に発着します。特急や貨物はこれまで通り、2番線や3番線を通ります。

 篠ノ井線では、E353系3両編成の臨時特急を走らせます。ダイヤは塩尻7:37発長野8:59着、長野20:47発松本21:49着です。運転日は決まり次第、発表されます。日中時間帯の「しなの」、松本-長野間の普通列車の発車時刻を揃え、パターンダイヤ化します。また、塩尻-長野間では、「しなの」や臨時特急に利用することのできる、「篠ノ井線特急料金回数券」を発売します。1か月有効で、4枚2880円です。乗車券は別途購入する必要があります。大糸線松本-有明間では、ワンマン列車を含めて、全ての扉から乗り降り可能になります。

 新駅が2つ開業します。ひとつは京葉線の幕張豊砂、もうひとつは田沢湖線の前潟です。幕張豊砂は普通列車と武蔵野線直通列車のみ停まります。前潟は、駅開設によって利用者が増えると見込まれるため、平日の朝ラッシュ時に雫石発盛岡行きを1本増発します。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/timetable/、鉄道コム https://www.tetsudo.com/column/378/)

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山形新幹線米沢トンネルでは時速200キロ以上を目指す?

 山形新幹線は狭軌の在来線を標準軌にして新幹線車両を通すようにしたものなので、線路そのものは昔のままです。そのため、スイッチバックはなくなったものの、板谷峠の急勾配区間はそのまま残っています。雨や雪に弱く、動物と衝突して運休したり遅れたりすることもあります。

 そこで出てきたアイデアが、板谷峠の下に約23キロのトンネルを掘るというアイデア。このトンネルの仮称は米沢トンネルと言うようです。工期は着工から約15年、事業費は約1500億円とされています。トンネルを掘ることにより、列車の運休や遅れの原因を減らし、安全性や安定性が高まります。また、時速200キロ以上での高速走行ができるようにカーブも緩やかにします。10分以上の所要時間短縮となります。

 10月24日のことですが、山形県とJR東日本は、この山形新幹線米沢トンネル整備計画の推進のため、覚書を締結しました。山形新幹線の最大の難所の板谷峠の問題が解決すれば、運休や遅れの危険性が減り、安定的な運行ができます。米沢トンネルでは時速200キロ以上を出すことができるため、将来的に山形新幹線をフル規格新幹線にするときでも、大きなネックにならずに済みます。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/20221024_ho01.pdf)

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12月3、4日の仙石線高城町以東はディーゼルカーで対応

 12月3、4日の2日間、仙石線は臨時ダイヤで運行します。

 その理由は、変電設備の取替工事を行うため。一部の変電所を停止するため、電力が足らず、臨時ダイヤで運行するのです。なお、天候等のやむを得ない理由により取替工事ができない場合は、2023年1月21、22日の2日間に順延します。

 それでは、当日はどのような臨時ダイヤで運行するのでしょうか? 2日間は仙石線の全区間で終日、臨時ダイヤにて運行しますが、あおば通-多賀城間は通常通りの本数で運行します。本数が減るのは多賀城以東で、多賀城-東塩釜間は5割程度、東塩釜-高城町間及び高城町-石巻間は7割程度に減ります。なお。仙石東北ラインは通常通り運行します。

 当日のダイヤも発表されています。高城町(一部松島海岸)-石巻間の列車は、早朝や深夜の一部を除いて、ディーゼルカーで運行します。比較的利用者の少ない区間をディーゼルカーに置き換えることにより、電力を節約するのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/sendai/20221021_s02.pdf)

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「フルーティア」が宮城野貨物線に

 福島県内を中心に走っている、JR東日本の観光列車、「フルーティア」。12月17日と18日の2日間、この「フルーティア」が宮城野貨物線(長町-岩切間)を走ります。

 宮城野貨物線を走る「フルーティア」は、1日に2回ずつ走ります。「午前コース」は仙台を9:42ごろに出て、岩沼まで行きます。岩沼で折り返し、東北線、宮城野貨物線経由で岩切まで行きます。岩切で折り返し、再び宮城野貨物線、東北線経由で岩沼まで行き、そこで折り返して仙台に11:57ごろ着きます。「午後コース」は仙台を14:49ごろに出て、今度は北に岩切まで行きます。岩切で折り返し、宮城野貨物線、東北線経由で岩沼まで行きます。岩沼で折り返し、再び東北線、宮城野貨物線経由で岩切まで行き、そこで折り返して仙台に16:29ごろ着きます。値段は大人12000円、子供11000円で、定員は各コースとも36人です(最少催行人員30人)。

 ただし、宮城野貨物線を走る「フルーティア」では、スイーツの提供は行いません。仙台駅のキャラクターのトキムネくんがプリントされたどら焼き、お茶、それと貨物列車懐中電灯がもらえるだけです。一番の売りは日ごろ乗ることができない宮城野貨物線に乗ることができることで、車内ではJR貨物の社員が車内放送を行い、JR貨物オリジナルグッズの抽選会及び仙台貨物ターミナルの写真展を開催しています。

 この「フルーティア」、11月2日からインターネット限定で申し込みを受け付けていますが、11月23日現在、全てのコースでキャンセル待ちとなっています。

(追記)
 その「フルーティア」ですが、車両の老朽化のため、2023年12月で運行を終了することになりました。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/sendai/20221101_s01.pdf、https://www.jreast.co.jp/press/2022/sendai/20221124_s02.pdf)

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偕楽園に営業キロ設定

 偕楽園は下りにしかホームがなく、かつ営業キロの設定がない駅として有名です。東京方面から考えると、行きはひとつ先の水戸までの切符を買います。帰りはホームがないので、隣の水戸から乗って帰ります。いわき方面からだと、ひとつ東京寄りの赤塚までの切符が必要になります。

 偕楽園は春のシーズンだけ開設される駅です。次に開設されるのは2023年2月11日。しかし、この2023年2月11日から、長い間営業キロの設定がなかった偕楽園に、営業キロが設定されます。つまり、東京方面から偕楽園に行くときは、偕楽園までの切符を買えば良いのです。特急券も同様です。もし帰りに、偕楽園の下りホームから乗って水戸で改札を出ずに特急に乗った場合、運賃は偕楽園からの分を払えば良いのです。特急券は乗車した水戸からの分が必要です。水戸から乗るのが普通列車なら、偕楽園からの運賃だけでいいのです。

 ちなみに山手線内-偕楽園間の運賃は1980円、偕楽園-水戸間の運賃は150円、偕楽園-いわき間の運賃は1690円です。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2022/mito/20221021_mt01.pdf)

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