JR東日本の新たな夜行特急は「ルナ・アズール」

 以前、JR東日本がE657系を使って夜行列車を走らせるという内容の記事を書きましたが、その詳細が明らかになりました。

 まず最初は、名前から。名前は「ルナ・アズール」です。スペイン語で「青い月」を意味します。車体の青から着想された名前でしょうか? ロゴも青い月が描かれています。円の中に10本の直線があり、それで月を描いていますが、10本の直線はE657系の10両編成から来ているのでしょうか?

 運行区間は冬とそれ以外で変わります。春から秋にかけては、上越線、羽越線経由で品川と青森を結びます。週2往復の運行で、停車駅は東京、上野、大宮、高崎(下りのみ)、秋田、弘前、新青森です。ダイヤは下りが品川21時ごろ発、青森9時半ごろ着、上りが青森16時ごろ発、品川7時ごろ着の夜行運転です。10両編成で定員は125人です。1人用個室が割合多いので、1人でも利用はしやすいです。これに対して冬は、品川と長野原草津口の間の昼行となります。日本海側まで行くと雪などで運行できなくなるリスクを考え、太平洋側の関東で完結するルートにしたのでしょうか? 週6往復の運行で、停車駅は東京、上野、大宮、高崎、渋川、中之条です。ダイヤは下りが品川10時ごろ発、長野原草津口12時半ごろ着、上りが長野原草津口16時半ごろ発、品川19時半ごろ着です。7両編成に短縮され(4、8、9号車が抜かれます)、定員は150人です。夜行だと1人で使う個室を2人で使うので、7両と短くなっても定員は増えるのです。なお、将来的にはこれ以外のコースも検討していくとのことです。

 この「ルナ・アズール」ですが、旅行商品として発売されます。値段は新幹線のグリーン車よりも高くなります。参考までに「はやぶさ」で東京から新青森までグリーン車に乗ったときの運賃、料金の合計は24180円です。「四季島」レベルのように、最初から世界が違うとして乗る気が起きないような列車とは違い、ちょっと奮発すれば手が届くような値段でしょう。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2026/20260609_ho04.pdf)

| | | Comments (0)

JR東日本の近距離乗車券は2027年からQRコード化

 自動改札機は、多くの旅客をスムーズに捌くことができ、大都市の鉄道には欠かせないものです。その大都市圏では、自動改札に対応するため、切符もそれに合わせたものが使われています。すなわち、切符の裏面に磁気の層をつけているのです。

 ただ、以前にも書きましたが、技術が進んで、切符にQRコードが載ったQR乗車券で対応できるようになりました。切符の裏面の磁気層がなくなるので、これまでとは違って使用後のリサイクル処理における環境負荷が軽減されます。自動改札機が紙詰まりすることもなく、保守が簡単になります。JR東日本は、2027年春から近距離乗車券について、QR乗車券に移行します。新幹線などの長距離の乗車券は今まで通り、磁気がついたままです。

 さて、QR乗車券はどのようなものでしょうか? これまでの磁気乗車券なら自動改札機の投入口に入れないといけなかったのですが、QR乗車券は自動改札機の投入口のあたりにあるQRリーダーにかざします。そのため、QR乗車券はかざしやすくするよう、切符のサイズを大きくします。今の乗車券が縦30ミリ×横57.5ミリであるところ、QR乗車券は縦57.5ミリ×横85ミリの大型券になります。約3倍の大きさで、定期券や特急券のサイズです。

 現時点ではJR東日本だけの話ですが、ほかのJRにも普及すれば、長距離切符を駅で買う必要がなくなります。スマホやクレジットカードがなくても、インターネットで購入し、コンビニで支払うことによってQRコード化された乗車券を手に入れることができます。「みどりの窓口」で引き換える必要すらなくなるのです。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2026/20260609_ho03.pdf、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260609-GYT1T00382/)

| | | Comments (0)

羽田空港アクセス線、第3旅客ターミナルへはモノレールで移動

 都心と羽田空港とを結ぶ、JR東日本の羽田空港アクセス線。2031年度開業予定です。東京から羽田空港まで最短18分です。

 さて、この羽田空港アクセス線、羽田空港の駅はどこにできるのでしょうか? 以前にも書いたとおり、第2旅客ターミナルに隣接してできます。駅は地下1階にでき、第2旅客ターミナルまで階段の上り下りなしで移動することができます。

 それでは、残りの第1旅客ターミナル、第3旅客ターミナルへはどうやって移動するのでしょうか? 第1旅客ターミナルへは、地下の連絡通路を通って行きます。少々距離があるので、動く歩道などができるようです。これに対して第3旅客ターミナルへは、地下の連絡通路ではつながっていません。羽田空港アクセス線を第3旅客ターミナルまで延ばすという話もありましたが、これは行わないようです。そもそも、第2旅客ターミナル付近にできる駅は行き止まり構造になっていて、ここから先に進むことはできません。そこで使われるのがJR東日本グループの東京モノレールです。駅付近にある羽田空港第2ターミナルからモノレールに乗り、羽田空港第3ターミナルに行くのです(お金を使えば、同じ方法で羽田空港第1ターミナルに行くこともできます)。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/haneda-access/)

| | | Comments (0)

JR東日本&西武、臨時列車を使った直通運転及び新秋津-秋津間の乗り換え改善

 JR東日本の武蔵野線新秋津付近と西武の西武池袋線所沢とを結ぶ連絡線があります。この連絡線は、新造車両の搬入や西武鉄道多摩川線で走る車両の輸送に使われていますが、以前にも記事にした通り、この連絡線を使って直通列車を走らせることにしました。

 この直通列車、臨時列車として走らせます。2029年3月のダイヤ改正に合わせて運行を開始する予定です。週1回程度の運行です。使われる車両は、西武鉄道の10000系「ニューレッドアロー」をリニューアルした、新宿線用の観光特急です。これにJR東日本への乗り入れに必要な改造を施して走らせます。

 さて、この直通列車、どこに行くのでしょうか? JRは、小田原・湘南エリア(熱海、逗子など)、房総エリア(勝浦、浜金谷など)、新幹線接続(大宮)、東京ディズニーリゾート(舞浜)です。武蔵野線をぐるっと回って各地に行きます。これに対して西武は、秩父エリアやベルーナドームに行きます。なお、西武のほうは所沢から西に行くので良いのですが、連絡線は府中本町方面と所沢方面を結ぶようにできていますから、JRは小田原・湘南エリアに行く場合を除いて、どこかで折り返さないといけません。

 このように直通列車は臨時列車でしか乗ることができない、非日常的な体験ですが、日常的に便利になることもあります。新秋津と秋津の間の乗り換えです。新秋津と秋津の間は、改札間の距離でも約400メートル離れていて、ホームからの移動距離を含めると約600メートル、時間にすると約8分かかります。朝夕の通勤、通学時間帯になると、多くの人が歩道と車道が分離されていない道を行き交い、危険な状態となっています。武蔵野線ができたときに既存の西武池袋線の駅に近づくかたちで駅を設置すれば良かったのですが(と言うか、本来はそうするはずです)、そうしなかったので多くの人に迷惑をかけることとなってしまいました。

 ところが、ようやく改善されるようです。JR東日本と西武の間で乗り換えにおける利便性、安全性の向上、雨に濡れない全天候型のバリアフリールートの整備を目的として、両社の社有地を使って、西武池袋線沿いに新秋津と秋津を結ぶ乗り換え通路を整備することを検討していきます。2030年代前半の供用開始を目指していきます。この乗り換え通路ができると、両駅間の移動時間は現在の8分から4~5分に短縮されます。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2026/20260519_ho01.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC183VM0Y6A510C2000000/)

| | | Comments (0)

「SLばんえつ物語」、7月からは週1日のみに

 磐越西線の新津と会津若松の間を結ぶ、「SLばんえつ物語」。土日を中心に運行しています。

 この「SLばんえつ物語」を牽引するのはC57形180号機ですが、この8月で80歳を迎えます。かなりのお歳です。しかも、来年の2027年には、C57の大規模な定期検査が行われます。数か月以上かかると見込まれています。

 そこでJR東日本は、7月以降、これまで週2往復走らせていた「SLばんえつ物語」を、土曜日中心の週1往復に減らします。車両への負担を減らすのが主な目的です。これまで「SLばんえつ物語」が走っていた日曜日等については、代わりにDLが牽引する「DLばんえつ物語」として運行する予定です。

 SLとは違って目立たないですが、DLも貴重です。むしろ、ELやDLのほうが貴重です。完全にGV-E197系に置き換えられる前に乗っておきたいです。
(参考:TBS NEWS DIG https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2657881)

| | | Comments (0)

E131系は中央西線に乗り入れず?

 以前にも記事にしましたが、長野にもE131系を投入します。外観は長野で走っている211系のカラーリングを踏襲し、内装はアルプスの恵みをイメージしたブルーを基調とした車内で、4扉ロングシートです。トイレは車椅子対応の大型洋式トイレで、1編成に1か所あります。

 E131系は、3両編成を20本投入します。2026年の秋ごろからの営業運転を予定しています。そして投入線区は、中央線高尾-塩尻間、篠ノ井線、信越線篠ノ井-長野間です。中央西線や飯田線には乗り入れません。ずっとこのままE131系が入らないとは思えないので、単にJR東海との調整を避け、先送りしているだけなのでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2026/nagano/20260507_na01.pdf)

| | | Comments (0)

広島発着の「さくら」、長野発着の「はくたか」

 15日のことですが、JR各社から夏の臨時列車についての発表がありました。その中から気になる列車を取り上げます。

 東海道・山陽・九州新幹線では、広島-鹿児島中央間の「さくら」が走ります。7月20、25、26日、8月1、2、22日に走る上りの「さくら782号」は鹿児島中央9:30発、広島12:07着です。7月25、26日、8月1、2、23日に走る下りの「さくら783号」は広島16:38発、鹿児島中央19:23着です。広島早朝や深夜ならともかく、昼間に走るのは初めてです。

 実はこの「さくら」、広島までの人だけを相手にしているのではありません。上下とも、広島で東京-広島間の「のぞみ」に接続しているのです。上りの「さくら782号」は広島に12:07に着きますが、5分後の12:12には東京に向けて「のぞみ146号」が同一ホームから発車します。東京着は16:06です。下りの「さくら783号」は広島を16:38に出ますが、5分前の16:33には東京を12:39に出た「のぞみ163号」が同一ホームに到着しています。新大阪や博多ではよくある「のぞみ」と「さくら」の乗り継ぎを広島で行うのです。

 北陸新幹線は敦賀止まりなので、敦賀で在来線と乗り換えないといけないのですが、在来線特急の「サンダーバード」との接続が良いのは、富山以西のみを走る「つるぎ」で、東京方面に行く「かがやき」、「はくたか」はわざと接続を悪くしています。複雑に枝分かれするJR東日本の新幹線、そして複雑な系統を華麗に捌くJR西日本の在来線、このどちらかのダイヤが乱れても波及させないようにうまくつくられているのです。ところが今回、それまでの常識を覆す臨時列車ができました。

 それは、7月18日、8月8、9日、9月19、20日に走る、「はくたか668号」。「サンダーバード95号」(大阪8:51発、敦賀10:20着)からの接続を受け、敦賀10:30発、長野12:41着のダイヤで走ります。金沢までは福井のみに停まり、金沢から先は各駅に停まります。長野のみならず、富山以遠の各駅に行く人にも便利な列車です。敦賀での乗り換え時間が10分に短縮され、「はくたか」が金沢まで速達運転するため、大阪から長野までの所要時間が3時間50分となり、定期列車ではできなかった3時間台の列車が誕生します。

 反対方向もできます。7月20日、8月15、16日、9月22、23日に走る、「はくたか665号」。東京12:48発、長野14:17発、敦賀16:26着の列車です。敦賀では「サンダーバード32号」(敦賀16:43発、大阪18:09着)に接続します。途中、上野、大宮、高崎、軽井沢、長野と停まり、長野と金沢の間は各駅に停まります。金沢から先は福井のみの停車です。「はくたか665号」から「サンダーバード32号」に乗り継ぐと、長野から大阪までの所要時間が3時間52分となります。

 話は変わりまして、夜行列車に。新宿から白馬に行く「アルプス」は恒例の夜行列車です。新宿を23:58に出て、白馬に翌朝5:50に着きます。始発駅基準で7月17日、8月7日、9月18日に運転します。車両は7月17日と9月18日がE257系9両編成の予定、8月7日はE353系9両編成の予定です。いずれも全車指定席です。これに新しいバージョンも加わります。「ナイトエクスプレス信州」です。同じく新宿を23:58に出ますが、到着は長野です。翌朝5:40に着きます。始発駅基準で7月24、31日に運転します。車両はE257系9両編成で、こちらも全車指定席です。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20260516-4465701/、https://news.mynavi.jp/article/20260516-4465988/、https://news.mynavi.jp/article/20260515-4462847/、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/05/15/items/260515_00_press_2026einjiunten.pdf)

| | | Comments (0)

JR東日本、輸送密度の計算方法を見直し

 鉄道の利用状況は、切符の発売状況から算出されます。駅の窓口だけでなく、インターネットで買った分も反映されます。

 しかし、「えきねっと」で購入した切符を乗車変更したり払い戻ししたりしても、利用状況に反映されていませんでした(売上に反映されています)。かつては無視できるレベルの数字だったかもしれませんが、最近はインターネットでの購入が増え(2021年度からはクレジットカードを使用するときは予約と同時に決済しなければならないようになりました)、それによるキャンセルも無視できない値となっています。実際の数字とは合わなくなっているのです。

 そこでJR東日本は2026年度から計算方法を改め、「えきねっと」で購入した乗車券や新幹線自由席特急券を乗車変更したり払い戻ししたりした場合でも、旅客輸送量に反映させることにしました(新幹線の指定席特急券、在来線の指定席特急券、在来線の自由席特急券は従来から反映させています)。これにより、より実態に即した利用状況になります。2026年度計画・実績公表時から見直しを行い、2025年度については計算に時間がかかるため、いったん従来の計算方法で発表し、2026年度第1四半期決算公表時を目途に、見直し後の実績を公表する予定です。

 これによって、何が変わるのでしょうか? 旅客輸送量については、全体の旅客輸送量のほか、定期外の輸送量は新幹線も在来線も変わります。鉄道運輸収入については、全体の数字は変わりませんが、定期外のうち、各路線ごとの内訳が変わります(定期外収入の合計は変わりません)。「えきねっと」で買う人が多い、新幹線や新幹線に並行する路線で特に影響するようです。旅客輸送量については、どの路線も減少幅はともかく、減ることは確実です。鉄道運輸収入については、パイの切り分けかたが変わるのですから、逆に収入が増えるところもあります。JR東日本によれば、新幹線や関東圏以外の在来線が減り、関東圏の在来線はむしろ増えるようです。

 そして、多くの人が興味を持つであろう各駅の乗車人員、路線別の輸送状況(輸送密度も含まれます)、利用の少ない線区の経営情報については、2025年度の実績公表時から見直し後の計算方法を適用します。ただこれだと従来の数字との比較ができないので、2024年度の数字も見直し後のものを参考として公表します。その計算には時間がかかるので、2025年度の実績の公表は2026年度内に行うことを目標としています。ローカル線の輸送密度については、今までかさ上げされていた分が減り、より実態に合った、かつ厳しいものになります。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2026/20260427_ho01.pdf)

| | | Comments (0)

E653系が583系風の塗装に

 「山形庄内夏の観光キャンペーン」は、「自然風土・精神文化・食が織りなす 山形庄内 癒しの旅」をテーマに、7月1日から9月30日の間、山形県の庄内エリア(鶴岡市、酒田市など)で行われます。

 これに合わせてJR東日本は、普段庄内地方を走っているE653系のうち1編成を塗り替えます。その塗装とは、特急用寝台列車の583系をイメージさせるもの。クリームと青の組み合わせです。7月18日の「いなほ3号」(新潟10:50発、酒田行き)から運行を始める予定です。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20260427-4393164/)

| | | Comments (0)

津軽線、新中小国信号場以北廃止

 津軽線の一部区間が正式に廃止されることになりました。2022年の大雨で不通となり、そのまま復旧することなく、廃止になることになりました。

 JR東日本が2027年4月1日に鉄道事業を廃止するのは、新中小国信号場-三厩間、22.2キロ。このほか、蟹田-新中小国信号場間については、同じ2027年4月1日に定期運行列車による旅客運送を廃止します。蟹田-新中小国信号場間にある中小国については、別の手続きにより廃止されます。

 鉄道事業の廃止はJR東日本だけではありません。JR北海道も廃止する区間があります。JR北海道が廃止するのは、中小国-新中小国信号場間、1.8キロ。北海道新幹線開業前は「白鳥」、「北斗星」などの特急列車もたくさん走っていましたが、北海道新幹線開業によって「TRAIN SUITE 四季島」を除いて旅客列車の運行がなくなりました。そのような実態に合わせて、この機会に廃止することにしたのでしょう。中小国は1面1線の小さな駅ですが、JR東日本とJR北海道の境界の駅とされ(ただし北海道方面への列車が停まったことはありません)、知名度の高い駅でした。それが完全に消えてなくなることになります。蟹田-新中小国信号場間はJR東日本の所有する貨物線として存続することになります。
(参考:国交省東北運輸局ホームページ https://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/news.html、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20260324-4255212/)

| | | Comments (0)

より以前の記事一覧