「南紀」に2両編成、JR四国は深夜の普通列車を運休

 名古屋から新宮方面に向かう特急「南紀」。新型コロナウイルスの影響でしょうか、利用者は減っています。そこでJR東海は11月1日から、「南紀」について、現行4~6両編成のところ、2~6両編成にして、需要に応じて編成両数を変更することにしました(需要が多いときはこれまで通り増発も行います)。またこれまで、「南紀」には半室グリーン車が連結されていましたがそれをなくし、普通車指定席と普通車自由席だけにします。2~6両編成いずれの場合でも普通車自由席は1両で、残りは普通車指定席です。

 話は変わりまして、JR四国。こちらも新型コロナウイルスの影響で利用者は大きく減っています。そこでJR四国は10月1日から、深夜時間帯の普通列車6本を運休することにしました。いずれも県庁所在地の駅を23時台に出る最終列車で、この措置により最終列車が繰り上がることになります。また、「いしづち」2往復の運転区間を高松-宇多津(上りは多度津)間に短縮します。松山方面へは「しおかぜ」に乗り換えることになります。分割や併結を取りやめることによって、編成を短くするのです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040762.pdf、JR四国ホームページ www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2020%2009%2016%2002.pdf)

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越美北線に乗ってきました

 翌日の10日は越美北線に乗ってきました。

 

 名古屋から快速や普通を乗り継いで、米原に到着。久々のJR西日本エリアだ。米原から乗ったのは、9:00発の新快速近江塩津行き。京阪神では高速で飛ばし停車駅も少ない新快速だが、このあたりまで来ると各駅停車になる。長さも12両編成から4両編成に一気に短くなる。空いている座席を見つけて座る。長浜で降りる人が多く、一気に空く。終点の近江塩津で湖西線から来た新快速敦賀行きに乗り、北陸へ。敦賀に行くと新幹線の高架ができつつある。その敦賀で福井行きに乗り換え。521系の2両編成なので座席はほぼ埋まる程度の混み具合になり、立つ人もちらほらいる。

 今日(10日)の目的は、越美北線に乗ること。次の越美北線は福井12:50発なので、このまま福井まで行っても2時間ほど待たされることになる。そこで途中の武生で降りることにする。武生は福井鉄道への乗り換えのときに使ったことはあるが、それ以外で降りるのは初めて。大半の特急が停まる駅であるにもかかわらず、自動改札がないのは意外だ。町中をぶらぶら歩いて、少し早いが昼にする。昼は地元の名物、ボルガライスだ。オムライスの上にとんかつが載った、武生の名物だ。

 武生12:09発の福井行きに乗って福井へ。そして福井からは12:50発の九頭竜湖行きに乗る。キハ120の1両編成、そのキハ120は越前大野に因んだ赤のラッピングがしてある。恐竜の姿が描かれていた。越美北線は列車の本数が極めて少なく、特に終点の九頭竜湖に行くのは1日4本だけ。約3時間40分ぶりの列車なので、ローカル線の割には意外と乗っている。少ないながらもスーツ姿の人もいるぐらいだ。これならお先真っ暗ではなく、適切な投資をすればまだ鉄道として存続する価値もありそうだが、それにはまずJRから分離する必要があるだろう。城端線や氷見線のところでも触れたが、枝線がJRに残る必要はない。JRから切り離し、それなりの運賃にすればいいのだ。JRで残さなければいけないのはむしろ並行在来線のほうだ。少々運賃を上げて、新幹線利用者からももらえば良い。話を元に戻す。途中の駅でポツポツ降りていったが、やはり一番降りるのが多いのは越前大野。一気に降りて車内に残ったのは10人以下になる。途中からは方針が変わったのかトンネルが多くなり、終点の九頭竜湖に着く。雨が激しく、駅からほとんど出ずに折り返しの九頭竜湖14:34発の福井行きに乗る。こちらも越前大野からは乗る客が多い。

 福井でお土産を買い、16:47発の敦賀行きに乗る。夕方の帰宅ラッシュにさしかかっているので4両編成になっているが、それでも座れず、途中までは立つことになる。中には相席を嫌って立っている人もいて、終点の敦賀まで立っている人がいた。全県一学区とは言え、福井から敦賀まで乗り通す高校生が多かったことは意外だった。敦賀からは米原経由の新快速播州赤穂行き。北陸から兵庫県の西の端まで走る長距離ランナーで、米原までは225系の4両編成。最初は2人掛けの座席を占領できるぐらい空いていたがだんだん乗ってきて、米原に着くには立つ人が結構多くなった。米原からは19:05発の新快速豊橋行きに乗るだけだが、発車したのは定刻から20分過ぎた19:25ごろ。しかも、列車が遅れた理由が明らかになったのは発車してから10分も後のことだった。

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大井川鐵道に乗ってきました

 9日のことですが、大井川鐵道に乗ってきました。

 

 金山5:34発の始発(313系4両編成)に乗って、東に向かう。朝早いので快速ではなく、各駅に停まる。朝早いが意外と乗っていて、2人掛けの席が埋まる程度になっている。豊橋で熱海行きに乗り換え。熱海まで行く列車だが、211系の6両編成でトイレはない。315系の導入でトイレが付くのは歓迎される話だろう。磐田ぐらいまでは朝のラッシュで混んでいたが、ドア付近に立つ人が多く、中までは入ってこない。浜松到着直前でも空席のところがあった。

 金谷で本日のメインテーマの大井川鐵道に乗り換え。早速期間限定のフリー切符を買う。本来なら4900円のところ、半額の2450円で井川までの全線が2日間乗り放題なのだから、かなりお得だ。井川までの片道行くだけで、元が取れる。なお、切符の番号は847番なので、もう2/3が売れている。早く行かないと売り切れてしまうことは確実だ。

 8:59発の千頭行きに乗る。元近鉄特急で、デッキのない古いタイプだ。リクライニングシートだが、向かい合わせにしてボックスシートみたいになっている。もともとは特急なのでトイレも付いていたが、それは封鎖されている。かなり古いので、外もシートも傷んでいて、痛々しい。さて、客はほとんどフリー切符を持った客。途中の駅から乗ってきたのもいたが、2両合わせても10人余り。当然ボックスシートを占領することができる。

 終点の千頭で井川線に乗り換え。ほとんどの人が井川線乗り場に行くが、乗るには切符を見せるほか、検温を受ける必要がある。その検温を受けた証拠に、黄色いテープを渡され、身につけておくように言われる。公共交通機関でなく、観光施設の乗り物みたいだ。井川線も大井川本線と同じく狭軌だが、車両は小ぶりで、2列+1列のボックスシートが並んでいる。客車には窓があるが開けっぱなしで、実質的にはトロッコみたいなものだ。一部には窓すらない区画があり、そこは人気となっていた。井川線はアプト式の部分を除いて非電化で、ディーゼル機関車が千頭側について走る(井川寄りの客車には運転席がある)。列車は走り出した。大井川本線はワンマンだったが、こちらには車掌が乗っていて、観光案内とともに列車の安全確認を行っている。かなり人的コストがかかっているのだ。アプトいちしろからの一区間は90パーミルの急勾配のため電化され、専用の電気機関車が後ろから押す仕組みとなっている。アプト式の区間はダム建設によって付け替えられた区間なので、ほかの区間のように急カーブがないため、レールのきしむ音がなく、むしろほかの区間よりも乗り心地が良い。終点の井川に着いた。ここで船に乗って井川の集落に行っても良かったが、時間がないので折り返しの列車に乗る。折り返しが出るまで30分近くあるので、付近を散策。

 折り返しの井川12:33発に乗ったが、次の閑蔵で降りる。駅前には何もないが、ここから千頭までバスが出ている。閑蔵線というもので、鉄道なら千頭まで90分かかるところが30分で行くことができる。道路が整備され、速いバスが走るようになったのだ。運賃も鉄道より安い。こうなったら鉄道の存在意義は怪しくなる。今は終点の井川までバスがないからいいものの、もし道路が整備されてバスが井川まで行くようになったら、鉄道は観光用以外の何物でもないだろう。バスには井川線から降りた5人が乗った。井川線に乗った客のうち、半分近くが乗り換えたのだ。バスは13:00に閑蔵を出たが、急いで走ったわけでもないのに予定通り30分で千頭に着いた。

 千頭で少し遅い昼を食べることにするが、開いている店は少なく、バスに乗った人は同じ店で食べることになる。やがて井川線が追いついてきて、鉄道に乗り続けた人と同じ千頭14:35発の金谷行きに乗ったのだが、車両は行きと同じ元近鉄特急だった。途中、元南海の「ズームカー」とすれ違ったので、今日(9日)はこの2編成で賄っているようだ。変化を付けたかったので終点ひとつ前の新金谷で降り、歩いて金谷に行こうとしたが、急な雨に降られる。

 金谷からは東海道線を乗り継いで名古屋に戻る。金谷16:35発の浜松行きは211系と313系の5両編成、浜松17:25発の豊橋行きは313系の6両編成(本来なら名古屋付近の快速用の5000番台)、豊橋18:00発の快速大垣行きは313系の6両編成(5000番台ではない)を乗り継いで名古屋に戻った。先行列車の遅れのため、名古屋には8分ほど遅れて着いた。

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「ぷらっとのぞみ」が期間限定で登場

 このホームページを御覧の皆様なら「ぷらっとこだま」は御存じのはずです。ところが、その「ぷらっとこだま」を発売しているジェイアール東海ツアーズは、期間限定ながら「ぷらっとのぞみ」を発売します。どういうものでしょうか?

 「ぷらっとのぞみ」は出発日が10月1日から2021年3月12日までの間のみという期間限定の商品で、WEBでしか販売しません(支払いもクレジットカードで行います。「ぷらっとこだま」は店舗でも買えます)。「ぷらっとこだま」と違って3日前の23:30までに申込をしないといけませんが、「ぷらっとこだま」同様、片道の切符に1ドリンク引換券が付いています。「ぷらっとこだま」同様、普通車指定席が基本ですが、お金を追加すればグリーン車に乗ることができます。設定区間は東海道新幹線の「のぞみ」停車駅相互間ですが、東京・品川-新横浜間、京都-新大阪間のみの乗車はできません。

 肝心の値段(通常期の大人片道)は、東京-名古屋10000円、東京-新大阪12700円。「ぷらっとこだま」だとそれぞれ8500円、10700円なので、速い分高くなっています。金券ショップ程度の値段なので、それなりの値段と言えますが、「エクスプレス予約」や「ひさびさ旅」(10月以降も続きます)のように、条件に合えば安いものがあります。

(追記)
 「ぷらっとのぞみ」の設定があるのは1日10往復のみです。「のぞみ」の本数に比べてかなり少ないです。
(参考:ジェイアール東海ツアーズホームページ https://www.jrtours.co.jp/pdf/20200909_info17.pdf、https://recommend.jr-central.co.jp/hisabisa-tabi/?dp=4&ar=1&pl=1&so=1&tb=1、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/puratto-nozomi-timetable/)

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東海道新幹線日帰りが15200円

 新型コロナウイルスの影響により鉄道の需要が減り、鉄道会社は大変困っています。割引切符で対応するところも多いですが、JR東海は旅行商品というかたちでお得な商品を売っています。

 商品は日帰りタイプもホテルの付いたタイプもあります。先ほども述べたように値段もお得で、大阪から新幹線往復の東京日帰りで、15200円。新幹線片道の正規料金に少し足しただけで、往復できてしまいます。おまけに東京や品川の売店で利用することのできる金券500円もセットされています。今のところ設定は7月1日から9月30日までです。ただ、利用できる新幹線(「のぞみ」、「ひかり」)は限られています。また、条件が合えば、「GO TO トラベル」の対象にもなります。

 東海道新幹線を使う用事があれば、検討してみても良いでしょう。
(参考:JR東海ホームページ https://recommend.jr-central.co.jp/hisabisa-tabi/?dp=4&ar=1&pl=1&so=1&tb=1)

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北陸新幹線が敦賀まで開業したら高速バスはどうなるか?

 2022年度末に北陸新幹線金沢-敦賀間が開業します。このとき、ライバルの公共交通機関のひとつである高速バスはどうなるのでしょうか?

 まず、2015年のときの北陸新幹線金沢開業のときの状況を復習しておきましょう。首都圏と北陸との便は縮小しました。便数が減ったり、路線の統合があったりしました。新幹線が開業する前は鉄道の所要時間が長いので夜行の需要があり、また乗り換えがなく、航空機のような面倒な手続きがいらないため、直行する高速バスを選ぶ人もいました。北陸新幹線開業により、そういう人が鉄道を選ぶようになったのです。高速バスの売りは安さとなり、その安さを重要視する若い人が顧客の中心となっているようです。反面、新幹線は速いものの、短距離ではバスなどとの差が付きにくく、値段はかなり高いです。そこで、短距離便の富山-金沢間は増便し、30分間隔の時間帯もあります(以下、この記事では新型コロナウイルスの影響による減便等については考えないこととします)。バスは時間がかかるものの、住宅地が広がる富山市南部や金沢の中心部に乗り入れています。また、金沢での乗り換えが必要となったため、名古屋と富山県を結ぶ便(富山や高岡)が増便されました。北陸新幹線に接続するかたちで高山方面への便も増えたり、新設されたりしました。

 話を本題に戻します。北陸新幹線敦賀開業によって、首都圏と福井との便にマイナスの影響を与えるかもしれません。ただ、首都圏と福井とを結ぶ便は元々少ないので、そんなに問題にはならないでしょう。むしろ、敦賀で乗り換えをしないといけないので、北陸と関西、名古屋とを結ぶ便の需要が増えるとも考えられます。とは言っても、関西は面倒な乗り換えができるとは言え、新幹線と高速バスとでは所要時間の差がありすぎます。そのため、高速バスの本数はあまりなく、北陸新幹線開業を前に撤退したものもあるぐらいです。安さを重視する層を拾うことぐらいしかできないでしょう。増便が期待できるのは、北陸と名古屋とを結ぶ便のほうでしょう。京阪神方面と比べて所要時間の差が小さく、元々本数が多いので、利便性の面での競争できます。展開次第で乗り換えを嫌う客や安さを重要視する客をシフトさせることができるでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/99261)

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N700Sに乗ってきました

 昨日(25日)のことですが、1日にデビューしたばかりのN700Sに乗ってきました。

 

 N700Sの運用は前日の午後にJR東海のホームページで公表される。N700Sは最新型なので、「のぞみ」に起用されることが多いが、25日は「ひかり」や「こだま」にも使われることがわかった。「のぞみ」なら新横浜か京都までノンストップだが、「こだま」なら豊橋まで乗れば試乗には十分だ。時刻表で計画を組む。

 豊橋に行くのに使った切符は「豊橋往復きっぷ」。名古屋-豊橋間の片道運賃が1340円のところ、休日なら1560円で往復することができる(平日は1900円)。千種の券売機で買ったが、クレジットカードは使えず、ICカードで買えたのは意外だった。

 N700Sが使われるのは名古屋16:08発の「こだま736号」。名古屋に出て、新幹線に乗り換える。「豊橋往復きっぷ」で新幹線に乗るには、名古屋で「往復・カルテットきっぷ専用新幹線変更券」を買えば良い。値段はたったの400円(平日は520円)、休日なら合わせて1960円で新幹線に乗ることができる。豊橋-名古屋間の運賃、自由席特急料金の合計は2330円、片道だけ乗っても元が取れる恐ろしい切符だ。

 N700Sがやってきた。新大阪始発で、名古屋で「のぞみ」を待避するために6分停車する。これまでのダイヤパターンでは名古屋で緩急接続するものはなかったように記憶しているが、変わったらしい。新車のN700Sを撮影する者も何人かいて、車内に乗り込んでいった。さて肝心の車内は、大きく変わったことはない。定員を既存の車両と揃えている以上、大きく変えることはできないのだ。ただ、少しずつ改良がなされている。シートの座面がリクライニングすると連動して沈み込むようになり、車内のディスプレイは大きくなった。駅に到着する直前に車内が明るくなるので、寝過ごしも防げそうだ。洗面所は1つ潰して荷物置き場になっている(今はまだ使えない)。N700Sは大量に増備がなされるので、あっという間に底上げがなされるであろう。三河安城で「のぞみ」に2本抜かれるので、そこで降りて、撮影するものもいる。ホームドアがないので、車両の写真も撮りやすい。ここで試乗組の一部は降りる。私は次の豊橋で降りたが、同じ考えの人は何人かいたようだ。私の乗った16号車は空いていたが、後ろのグリーン車や指定席は意外と埋まっていた。

 駅でお土産を買って、帰りは新快速で帰る。8両編成のため最初は空いていたが、途中で増えていき、金山に着くころには座席はかなり埋まってきていた。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20200724-1156238/)

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高山線や飯田線も大きな被害

 令和2年7月豪雨で大きな被害を受けた鉄道はJR九州だけではありません。JR東海も大きな被害を受けたのです。

 まず、高山線は飛騨萩原-高山間が運休となっています。このうち飛騨萩原-飛騨小坂間、渚-高山間は7月16日からバスによる代行輸送を行い、18日からは鉄道での運転を再開します。しかし、残る飛騨小坂-渚間については、国道41号で大きな被災があり、隣接する高山線も被災しました。今のところ運転再開の予定は決まっていません。代行バスも国道が被災した以上、厳しいでしょう。なお、特急については、名古屋-下呂間、高山-猪谷間で本数を減らして運転します。

 飯田線は、小和田-中井侍間で斜面崩壊等があったため、水窪-平岡間で運休しています。運転再開まで約3か月かかる見込みです。特急「ワイドビュー伊那路」は全区間で運休します。

(追記)
 高山線は7月23日から、飛騨小坂-渚間の運転を再開します。特急を含めて、全区間全列車の運転を再開します。通常通りのダイヤです。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040614.pdf、https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040623.pdf、https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040636.pdf)

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JR東日本、時間帯別運賃の導入を検討か?

 新型コロナウイルスの影響で、JR東日本の6月の新幹線と在来線特急の利用者は大幅に減りました。前年6月に比べて、新幹線は72%、在来線特急は73%減りました。そのため、定期券を除いた6月の鉄道事業の収入は640億円も減りました。緊急事態宣言のあった4月や5月に比べてはマシな数字ですが、このままの状態が続くと経営は厳しいです。

 そこでJR東日本は、利用者が減っても経営が成り立つように、時間帯に応じて運賃を変えることなどを考えています。ピークを分散させるようにするのです。また、テレワークの普及によって通勤日数が減ると、今の定期券制度は成り立たなくなります。このほか、利用者の少ない始発を繰り下げ、最終を繰り上げることも考えているようです。

 昼間や休日に「Suica」のポイントを出すならともかく、現状では朝夕のラッシュ時だけ運賃を上げることは難しそうです。定期券の制度もJR東日本が単独で決めることができるわけではありません。そういうかたちでまとまるか、しっかりと見ていく必要があるでしょう。

(追記1)
 JR西日本も、時間帯別運賃の導入を考えています。ラッシュ時や連休中の運賃を上げるのです。ただ、このような時間帯別運賃はすぐには導入できないことは認識していて、当面は企画商品で対応する予定です。

 また、最終列車の繰り上げについても、21時以降の利用者が少なくなっていることから、2021年春のダイヤ改正で行う予定です。

(追記2)
 ここでふと思ったのですが、うまく使えば、安すぎる運賃を適正な水準に引き上げることもできます。大都市圏では朝夕のラッシュ時以外にICカードを使えば安くし(紙の切符だと一日中ラッシュ時の高い運賃を適用)、回数券や定期券も昼間や休日だけしか使えない、安いものを発売します。地方では、繁忙期を除いて特急料金を値下げした企画商品をつくり、ほかの交通機関に対抗できるようにします。

(追記3)
 JR四国は、ICカードが使える区間が少ないことから、時間帯別運転の導入は考えていないとのことです。

(追記4)
 JR東海も、時間帯別運賃の導入には否定的です。繁忙期のお盆や正月の需要を減らして、ピークを分散させることが難しいと考えているからです。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200707/k10012501951000.html、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASN777FXMN77UTIL02P.html、神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202007/0013535269.shtml、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62006020Y0A720C2LA0000/、Sankei Biz https://www.sankeibiz.jp/business/news/200827/bsd2008271905012-n1.htm)

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JR4社の株式持ち合いが増加

 JRグループの中で上場しているのは4社。JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州です。ところで、このJRの4社、互いの株式を持ち合う動きを強めています。2020年3月期には互いの株式を追加取得し、1年前に比べて1.8~3.6倍に増やしました。2020年3月時点の発行済み株式数に占める割合は概ね0.2~0.5%程度ですが、JR東日本、JR東海、JR西日本の3社はJR九州の株式を1.25~1.32%保有しています。

 JR4社は、株式を持ち合う理由として、災害への対応や技術開発についての情報交換、MaaS(鉄道やほかの交通機関を組み合わせて効率的な移動を目指す動き)への対応のためとしています。JR九州の株がアメリカの投資ファンドに買われているので、その対応との見方もあるようです。半分近くがこのような短期的な利益しか考えない(会社がどうなっても構わない)投資ファンドに買われているのです。

 JRが株式を持ち合うことについて批判する人もいますが、あまりにも単純な見方と言えます。そもそもJRはグループとして捉えるもので、バラバラに独立しているような存在ではありません。分割民営化したとはいえ、各社が連携して鉄道サービスに当たらなければならないのです。ホールディングスみたいな持ち株会社の下にJR各社がぶら下がる形態をとってもおかしくはなかったのです。投資ファンドが株を買うということはその会社に魅力があるということなので喜ばしいことと言えますが、会社も利用者も得して初めて株主も得する権利があるのです。会計のテクニックを駆使し、会社の財産を食ってまで株主に利益を与える必要はないのです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60810150V20C20A6TJ1000/、ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/22761、Net IB News https://www.data-max.co.jp/article/32625)

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