山陰線、一部区間を夏に先行復旧

 以前にも記事にしましたが、山陰線長門市-小串間は、2023年6月30日からの大雨によって被災し、それ以降、運休が続いています。

 この山陰線長門市-小串間ですが、被害の大きい粟野川橋りょうを含む区間(人丸-滝部間)とそれ以外の区間(長門市-人丸間、滝部-小串間)に分けて復旧させることにしました。

 先に復旧させるのは、粟野川橋りょう以外の区間、つまり長門市-人丸間と滝部-小串間です。これらの区間については速やかに工事に着手し、着手してから3か月程度で工事を完了させます。工事が完了したら、鉄道の運行を再開します。

 これに対して、粟野川橋りょうを含む区間、人丸-滝部間については、時間がかかります。傾いた橋脚1基を改築します。そのほかの橋脚や橋桁の修復も行います。こちらは工事に着手する前に関係機関との協議や設計が必要となるので、復旧工事が終わるまでには時間がかかります。着手してから1年半程度かかるようです。

 もっとも、長門市-小串間は利用者の少ない区間なので、鉄道としてこのままJR西日本が持続させることができるかどうか疑わしいところです。今後も鉄道を維持するためには、地元が積極的な支援体制を確立させることが必要でしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240327_00_press_sanin.pdf)

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「やくも」273系置き換えは4段階で

 以前にも記事にしたとおり、今なお国鉄型車両の381系で走っている「やくも」は、この4月6日から新車の273系への置き換えが始まります。ただそのときにも書きましたが、一気に273系に置き換えられるわけではありません。どのように置き換えられるのでしょうか?

 「やくも」の置き換えは4段階で行われます。まず、4月6日から273系で走るのは、15往復中6往復のみです。それが、ゴールデンウィーク直前の4月26日からは8往復に増えます。ゴールデンウィーク終了後の5月7日からは10往復に増えます。全ての「やくも」が273系になるのは、6月15日からです(ただし、6月15日の「やくも1号」は381系で運行)。

 現在、「やくも」は全て381系で運行されていますが、引退直前のため、かつての塗装が復活しています。リバイバル塗装です。その復活したリバイバル塗装を含む381系の運行計画についても発表されています。まず、パノラマ編成は4月5日で運行を終了します。国鉄色や緑色に塗られたものは6月14日で運行を終了します。リバイバル塗装以外のものは273系への置き換えが完了した6月15日以降も運行することがあります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240216_00_press_yakumo_1.pdf、JRおでかけネット https://www.jr-odekake.net/railroad/yakumo/)

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「やまぐち号」、3月16日から大幅値上げ

 山口線のSL列車、「やまぐち号」。今はSLが故障中のため、ディーゼル機関車が牽引しています。

 その「やまぐち号」ですが、3月16日以降に運転する列車から値上げを行います。現行は普通車指定席が530円(一部期間は330円)、グリーン車が50キロまでが780円、100キロまでが1000円のところ、普通車指定席が1680円、グリーン車が距離に関係なく2500円になります。SLだけでなく、DLで運転されるときもこの値段です。これにより、新山口から津和野まで休日に1人で乗車した場合、普通車指定席は現行の1700円から2850円に、グリーン車は現行の2170円から3670円に値上げされます。かなり強気な値上げですが、SLの運行にはコストがかかることは明白です。値上げはやむを得ないと言うより、しなければならないレベルのものでしょう。今までが安すぎたのです。かつてなら新幹線や夜行列車でカバーしていたところでしょうが。

 さて、肝心のSLですが、2022年5月から炭水車の不具合のため運転を取りやめています。今は定期検査中で、早ければ5月ごろから運転を再開する予定です。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240219_00_press_SLyamaguchi.pdf)

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山陽新幹線「こだま」にN700系投入で500系は2編成だけに

 山陽新幹線の「こだま」用車両は、700系(かつて「ひかりレールスター」として使われた車両です)のほか、500系も使われています。500系は元々、時速300キロを誇るJR西日本の看板車両だったのですが、N700系の投入により「こだま」用となり、山陽新幹線での需要に合わせて、8両編成になりました。500系は8編成が「こだま」用として改造され、今はそのうち6編成が残っています。ところが、その6編成のうち、4編成が2026年度末までに廃車になります。残るのは2編成だけになります。

 それでは、代わりはどうなるのでしょうか? 東海道・山陽新幹線で「のぞみ」などとして使っているN700系16両編成4本を8両編成に短縮するのです。500系や700系の後継には、九州新幹線直通用のN700系を転用するものだと思っていたので、意外な答えです。「のぞみ」用には2024年度から2026年度の間に新たにN700Sを4編成投入します。新たに「こだま」用となるN700系は、500系や700系よりも新しい車両であるため、その分機能が向上しています。ATCとブレーキシステムの改良により地震時のブレーキ距離が短くなり、大容量のデータ通信ができることから、500系や700系よりも車両の状態を監視する機能が強化されています。安全性や安定性の強化につながります。また、車椅子スペースも4席設置されます。

 新たに「こだま」になるN700系は、16両のものを8両に短縮します。8両とも普通車ですが、500系のときと同じく、中にはグリーン車を格下げしたものも含まれますので、そこに座ることができたらラッキーです。外観は従来通りの白地に青い帯ですので、500系や700系のような独自のカラーではなく、東海道・山陽新幹線の伝統的なカラーが維持されるということになります。また、九州新幹線直通用のN700系とは違い、こちらは山陽新幹線専用で、九州新幹線には乗り入れません。この16両から8両への短縮は500系のときと同様、簡単にはいかず、かなり手を加えることになるようですが、それでも新たに8両編成のものをつくるよりは安上がりになるようです。50億円以上のコスト削減効果があるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240209_00_press_shinkansen.pdf、鉄道コム https://www.tetsudo.com/column/778/、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20240214-2883398/)

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七尾線七尾-和倉温泉間は特急料金0円

 2月15日のことですが、七尾線及びのと鉄道の七尾-和倉温泉-能登中島間の運転を再開しました。

 七尾線七尾-和倉温泉間については特急が走るのは「能登かがり火」3往復と「サンダーバード」1往復の合わせて4往復のみです。「能登かがり火2号」、「能登かがり火7号」については金沢-七尾間の運転で、七尾-和倉温泉間は走りません。朝晩に走る通勤特急的な列車のため、七尾-和倉温泉間の利用者は少ないと考えられているのでしょう。なお、七尾-和倉温泉間については、地震の影響が大きかったため、一部区間では速度を落として走ります。

 のと鉄道については、七尾-能登中島間で折り返し運転をします。8往復走ります。当分の間は、速度を落として走ります。能登中島-穴水間は引き続き代行バスが走ります。こちらも8往復で、のと鉄道の列車と接続します。

 七尾線は通常と同じ本数が走るものの、のと鉄道の本数は通常からかなり減っています。通常の半分ぐらいです。そこで、その少ない本数を補うため、2月15日から当分の間、七尾-和倉温泉間に限り、特急の自由席を乗車券(定期券を含みます)だけで乗車することができます。そのまま金沢、羽咋方面に行く場合は、全区間の特急料金が必要になります。

(追記)
 のと鉄道は4月6日に全線での運行を再開します。なお、七尾-和倉温泉間で実施されていた、特急料金不要の施策は、4月5日で終了します。
(参考:JR西日本ホームページ https://trafficinfo.westjr.co.jp/dat/images/kana/240209nanao.pdf、のと鉄道ホームページ https://nototetsu.jp/news/七尾-能登中島間運行再開について/、https://nototetsu.jp/news/全線運行再開について/、北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1318099)

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「北陸おでかけtabiwaパス」、期間限定で980円に

 JR西日本は、1月1日の能登半島地震を踏まえ、北陸を応援する取り組みのひとつとして、「北陸おでかけtabiwaパス」を期間限定で使いやすくします(ほかに、北陸地域の「tabiwa周遊パス」と「e5489」を併用すると代金の10%相当をポイントで還元するキャンペーンがあります)。

 どういうことかと言えば、「北陸おでかけtabiwaパス」を期間限定で値下げします。通常は2450円ですが、これを子供と同じ980円にします。北陸でちょっと移動するだけでも、元が取れてしまいます。敦賀から福井に行くだけでも元が取れるという恐ろしい切符です。また、現行は休日限定で、3日前までに購入しなければならないのですが、2月16日から3月15日の間は曜日に関係なく毎日利用することができ、利用日の前日までに購入すればよくなります。これで北陸新幹線開業後にJRから分離される北陸線に乗りに行くのも良いでしょう。

 なお、大幅な値下げを行ったことにより、すでに購入した「北陸おでかけtabiwaパス」を払い戻して、値引き後のものに切り替えることもできます。ただ、通常の方法で払い戻しをすると220円の手数料がかかってしまいますので、特殊な方法で手続きをしないといけません。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240214_00_press_noto.pdf)

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「スーパー早特きっぷ」等、大幅値上げ

 JR西日本、JR九州は山陽、九州新幹線の乗車にお得な「スーパー早特きっぷ」(乗車14日前までに購入、利用できない期間あり)、「スーパー早特21」(乗車21日前までに購入、利用できない期間あり)を発売していますが、4月1日乗車分から値上げを行います。

 4月1日からの主な区間の値段は次の通りです。「スーパー早特きっぷ」は、大阪市内-福岡市内間が13100円(現行11690円、正規料金16020円)、大阪市内-熊本間16540円(現行14390円、正規料金19620円)、大阪市内-鹿児島中央間19510円(現行16970円、正規料金23050円)、大阪市内-長崎間18220円(現行15850円、正規料金20640円)、大阪市内-大分間16110円(現行14010円、正規料金19120円)です。「スーパー早特21」は大阪市内-熊本間が14340円(現行12470円、正規料金19620円)、大阪市内-鹿児島中央間16900円(現行14700円、正規料金23050円)です。区間によっては2500円以上の値上げになるところもあり、割引率は大幅に縮小します。

 本当なら値上げすべきは割引切符ではなく、「みどりの窓口」で買う正規料金のほうなのです。係員に言うだけで買うことができるという楽さというメリットを価格に転嫁すれば良いのです。正規料金と割引切符の価格差をつくることによって、インターネットの切符に誘導することもできます。ただこれはJRだけの判断だけではできず、国交省の認可も絡みます。国交省には時代に合った料金制度をつくることも求めたいです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/01/30/240130_waribiki_kippu_minaoshi_haytoku.pdf)

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「乗継チケットレス特急券」

 新幹線と在来線とを乗り継ぐと、在来線の特急料金等が半額になるという、乗継割引という制度があります。この乗継割引はだんだん縮小し、ついには3月16日に全廃されてしまいます(西九州新幹線、北陸新幹線が絡むものを除きます)。

 もっとも、原則インターネット限定ではありますが、それをカバーする切符もあります。JR東海では「e5489」を使ったものがありますが、JR西日本にもそういうものがあります。「乗継チケットレス特急券」です。すでに岡山以西での乗継割引が廃止されているため、岡山から伯備線方面、新山口から山陰線方面にはすでにある切符なのですが、3月16日からは京都から北近畿方面、新大阪から北近畿・南紀・鳥取方面、姫路から鳥取方面、岡山から鳥取方面にも設定がなされます。「EXサービス」を利用して新幹線の切符を購入した人のみが買うことができる切符です。通年で利用できる切符で、乗り換える特急列車の普通車指定席に乗ることができます(乗車券は別途購入する必要があります)。

 主な区間の値段(大人)は次の通りです。京都-福知山間990円、新大阪-福知山間1730円、新大阪-和歌山間1210円、姫路-鳥取間1830円、岡山-米子間1280円、新山口-津和野間990円です。
(参考:JRおでかけネット https://tickets.jr-odekake.net/shohindb/view/consumer/tokutoku/detail.html?staticShnId=100013743)

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山陰線長門市-小串間の復旧は1年半以上

 2023年6月30日からの大雨によって、美祢線のほか、山陰線長門市-小串間も運休したままとなっています。美祢線ほどではないですが、山陰線も復旧には相当の時間がかかるようです。

 この長門市-小串間で一番大きな被害は、粟野川橋りょう。橋脚が傾いたのです。なぜ傾いたのかと言えば、大雨に伴う水位上昇と、それに伴う激しい水流で基礎部の侵食を防ぐ矢板が損傷し、それが基で支持地盤が流出したことから、橋脚が沈下し、傾斜したと考えられています。そして、傾斜した橋脚は基礎部の機能が大きく損なわれているため、もう再利用することができないのです。

 結局、傾斜した橋脚は改築しないといけません。そこで、JR西日本は河川管理者である山口県と相談したところ、工事を通年で行うことができるようになりました。こうなると、工期が短くなり、工費も減ります。もっともそれでも、粟野川橋りょうの復旧には少なくとも着工後1年半程度の工期が必要と考えられているため、橋りょう以外の部分だけを先に運転再開することも考えているようです。

 ただし、ここでも利用者の少なさが問題になってきます。単純にJR西日本が復旧させるだけの需要があるとはとても思えません。鉄道として維持するのなら、地元自治体が相応の努力をする必要があるでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240129_00_press_saninsen.pdf)

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「相撲列車」廃止

 大相撲は年6回行われますが、半分の3回は東京以外の地方で行われます。大阪、名古屋、福岡です。

 そのとき、力士はどうやって移動しているのかと言えば、新幹線。力士や行司など200人以上が一本の列車に乗り、移動します(1両単位で貸切になっているようです)。大阪や名古屋はともかく、福岡でも新幹線で移動します。5時間ほどかかる長時間の移動ですが、航空機と違ってシートベルトをする必要がなく、車内の移動がしやすいので、新幹線のほうが良いのでしょう。ただし、十両以上にならない限り、大柄な力士でも普通車にしか乗ることができません。当然ながら1人1席です。

 話が長くなりました。この力士の乗った列車は「相撲列車」と言われ、地方場所の開催を告げるものとなっていました。しかし、この「相撲列車」、2023年の九州場所が最後になってしまいました。3月の春場所は設定されません。

 なぜなのでしょうか? 実は新型コロナウイルスの影響で、「相撲列車」というかたちでの集団移動は行われないようになっていたのです。相撲部屋ごとに個別で移動していました。2023年の名古屋場所から「相撲列車」は復活しましたが、個別での移動の流れは止まりませんでした。7割の部屋が単独で移動していたのです。そこで「相撲列車」を廃止することにしたのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/DA3S15853836.html、東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/417082)

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