城崎温泉-鳥取間には「ICOCA」は導入せず

 JR西日本の「ICOCA」は、山陰線は京都-城崎温泉間(胡麻-城崎温泉間は一部駅のみ)、鳥取-出雲市間(2027年春に倉吉-伯耆大山間でも各駅で使えるようになります)は使えません。

 それでは、間に挟まれた城崎温泉-鳥取間はどうなるのでしょうか? 西村新温泉町長によれば、JR西日本は主要駅の香住、浜坂、岩美に「ICOCA」を導入することはないようです。胡麻-城崎温泉間も一部駅のみの導入ですから、これ以外の駅に「ICOCA」を導入することはもっとないでしょう。

 地元の人にとっては残念なニュースですが、「ICOCA」を導入すれば、ややこしい話も出てきます。倉吉-伯耆大山間の各駅でも「ICOCA」が使えるようになる2027年春には、智頭急行でも主要駅で「ICOCA」が使えるようになります。特急券さえ別に買えば、「ICOCA」で「スーパーはくと」に乗ることもできます。ところが城崎温泉-鳥取間で「ICOCA」が使えるようになれば、運賃は最短距離で計算するため、智頭急行との間で適切な配分ができなくなります。それを考えると、現行のシステムを前提とする限りは、城崎温泉-鳥取間の「ICOCA」導入は難しいと言えます。
(参考:日本海新聞ホームページ https://www.nnn.co.jp/articles/-/746483)

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芸備線三次-広島間の改良案

 芸備線と言えば、バスでも過大な東のほうを思い浮かべますが(往生際が悪いのか、この6月からバスを使った運行の実証事業を始めています)、西のほうは大都市広島にあることもあり、かなりの利用者がいます。そういう区間は短いですが、三次までなら潜在的には都市間需要があり、磨けばそれなりのものがあるとも言われています。廃止すれば結構な額の負の効果が生じ、それなら積極策を講じたほうが望ましいです。

 そこでJR西日本は、地域のまちづくりを踏まえた機能強化策を発表しました。芸備線は単線でかつ行き違いできる駅が限られているので、特に朝夕の通勤、通学時間帯では現状の設備のままでは増発は困難なのです。広島近辺の利便性を維持しつつ、広域的な利便性を向上させるにはどうすれば良いのでしょうか?

 増発等を行うには、行き違いのできる駅の追加が欠かせません。候補として挙がっているのが、6.4キロある狩留家-下深川間、7.3キロある安芸矢口-矢賀間です。この2つに行き違いができる駅(中深川、戸坂?)を追加すると、狩留家-広島間で列車本数を増やすことが可能になり、朝夕の通勤、通学時間帯でも現行の列車本数を維持した上で、三次-広島間の快速列車の増発を実現させることができます。この快速は三次と広島の間を75~80分で結ぶので、今よりも若干速くなります。停車駅も5~7駅程度なので、今よりも少なくなります。また、三次行きの最終を繰り下げることができます。日中も三次まで快速と普通をそれぞれ90分間隔で1本走らせることができます。なお、行き違い設備の追加には1か所あたり20~30億円かかり、行き違い待ち時間削減のための信号の改良には、1か所あたり2億円かかるようです。

 このほか、軌道の強化や線形改良(1線スルー化など)、狩留家から先の「ICOCA」の導入、新型車両の導入も機能強化策として挙がっています。将来のあるところは地元が財政支援することを前提に、積極策を採りたいです。
(参考:広島市ホームページ https://www.city.hiroshima.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/046/840/dai5kaisiryou4.pdf、FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/1053322#google_vignette)

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「tabiwa トラベル」で一足早く「サンライズ瀬戸」、「サンライズ出雲」の切符を手に入れる

 「サンライズ瀬戸」、「サンライズ出雲」は、現在たった1本だけしかない、寝台列車です。貴重な存在なので人気は高いです。

 その人気の「サンライズ瀬戸」、「サンライズ出雲」は出発日の1か月前から発売しています。しかし、それより前に確実に座席を確保することができるプランが、今日27日13時から「tabiwa トラベル」で発売されます。

 発売するのは高松や出雲市からの上りのみ、始発の高松や出雲市から乗って、終着の東京で降ります。途中駅で乗ったり、降りたりすることはできません。7月から9月までの金~日曜日出発分と、7月20日、8月13日、9月21~23日出発分です。座席はシングルデラックス、シングルツイン、シングル、ソロです。いずれも1人用のみです。

 値段は「サンライズ瀬戸」のシングルが30500円、「サンライズ出雲」のシングルが31000円です。オリジナルグッズがつくとはいえ、正規の値段よりも8000円ぐらい高いです。早く席を確保できる、という安心料なのでしょうか?
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/e04aef2d14998143f8fdb74f71a6aaf0133d4120、「tabiwa トラベル」 https://www.nta.co.jp/jrodekakenet/plan/202607_sunriseup/)

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なにわ筋線の事業費、ほぼ2倍に

 なにわ筋線は、大阪市の中心部を南北に結び、関空へのアクセスにもなる路線。大阪(うめきたエリア)とJRはJR難波、南海は新今宮を結びます。総延長7.2キロで、そのうち6.5キロは地下です。2031年の開業を予定しています。

 このなにわ筋線ですが、これまで総事業費は3300億円と言われてきました。大阪府、大阪市がそれぞれ550億円、JR西日本と南海がそれぞれ165億円を負担し、残りは借入金や国の補助で賄うという計画でした。

 しかし、ほかの計画がそうであるように、なにわ筋線も事業費が大幅に増えることになりました。ほぼ倍の6500億円に増えます。増えた3200億円の主な内訳は、資材や地価、人件費の高騰によるものが2000億円、工事で見つかった地中の建物基礎の杭の撤去などで750億円、追加の安全対策や騒音対策などで450億円です。そのため、大阪市の負担が倍増するとも言われています。

 なにわ筋線は大阪市内だけのローカルな話題ではなく、関西全体の将来につながる重要な路線です。今さら建設を中止するわけにもいかず、コストの削減を図り、できるだけ増加額を抑えることが求められるでしょう。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20260428-GYT1T00118/、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV4Z30ZFV4ZPTIL00RM.html)

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広島発着の「さくら」、長野発着の「はくたか」

 15日のことですが、JR各社から夏の臨時列車についての発表がありました。その中から気になる列車を取り上げます。

 東海道・山陽・九州新幹線では、広島-鹿児島中央間の「さくら」が走ります。7月20、25、26日、8月1、2、22日に走る上りの「さくら782号」は鹿児島中央9:30発、広島12:07着です。7月25、26日、8月1、2、23日に走る下りの「さくら783号」は広島16:38発、鹿児島中央19:23着です。広島早朝や深夜ならともかく、昼間に走るのは初めてです。

 実はこの「さくら」、広島までの人だけを相手にしているのではありません。上下とも、広島で東京-広島間の「のぞみ」に接続しているのです。上りの「さくら782号」は広島に12:07に着きますが、5分後の12:12には東京に向けて「のぞみ146号」が同一ホームから発車します。東京着は16:06です。下りの「さくら783号」は広島を16:38に出ますが、5分前の16:33には東京を12:39に出た「のぞみ163号」が同一ホームに到着しています。新大阪や博多ではよくある「のぞみ」と「さくら」の乗り継ぎを広島で行うのです。

 北陸新幹線は敦賀止まりなので、敦賀で在来線と乗り換えないといけないのですが、在来線特急の「サンダーバード」との接続が良いのは、富山以西のみを走る「つるぎ」で、東京方面に行く「かがやき」、「はくたか」はわざと接続を悪くしています。複雑に枝分かれするJR東日本の新幹線、そして複雑な系統を華麗に捌くJR西日本の在来線、このどちらかのダイヤが乱れても波及させないようにうまくつくられているのです。ところが今回、それまでの常識を覆す臨時列車ができました。

 それは、7月18日、8月8、9日、9月19、20日に走る、「はくたか668号」。「サンダーバード95号」(大阪8:51発、敦賀10:20着)からの接続を受け、敦賀10:30発、長野12:41着のダイヤで走ります。金沢までは福井のみに停まり、金沢から先は各駅に停まります。長野のみならず、富山以遠の各駅に行く人にも便利な列車です。敦賀での乗り換え時間が10分に短縮され、「はくたか」が金沢まで速達運転するため、大阪から長野までの所要時間が3時間50分となり、定期列車ではできなかった3時間台の列車が誕生します。

 反対方向もできます。7月20日、8月15、16日、9月22、23日に走る、「はくたか665号」。東京12:48発、長野14:17発、敦賀16:26着の列車です。敦賀では「サンダーバード32号」(敦賀16:43発、大阪18:09着)に接続します。途中、上野、大宮、高崎、軽井沢、長野と停まり、長野と金沢の間は各駅に停まります。金沢から先は福井のみの停車です。「はくたか665号」から「サンダーバード32号」に乗り継ぐと、長野から大阪までの所要時間が3時間52分となります。

 話は変わりまして、夜行列車に。新宿から白馬に行く「アルプス」は恒例の夜行列車です。新宿を23:58に出て、白馬に翌朝5:50に着きます。始発駅基準で7月17日、8月7日、9月18日に運転します。車両は7月17日と9月18日がE257系9両編成の予定、8月7日はE353系9両編成の予定です。いずれも全車指定席です。これに新しいバージョンも加わります。「ナイトエクスプレス信州」です。同じく新宿を23:58に出ますが、到着は長野です。翌朝5:40に着きます。始発駅基準で7月24、31日に運転します。車両はE257系9両編成で、こちらも全車指定席です。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20260516-4465701/、https://news.mynavi.jp/article/20260516-4465988/、https://news.mynavi.jp/article/20260515-4462847/、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/05/15/items/260515_00_press_2026einjiunten.pdf)

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JR西日本が銀行業に参入

 明治のころならともかく、鉄道だけでは儲かりません。いろいろな関連事業を手広く行うことで、利益を上げています。

 そんな中、JR西日本が銀行業に乗り出すことになりました。新しく銀行をつくるのではなく、りそなホールディングス傘下にある、関西みらい銀行(本店大阪市、りそなホールディングスが100%の株を所有)の株を20%譲り受けます。JR西日本が関西みらい銀行の株を20%持つことになりますので、持分法適用会社となり、関西みらい銀行の損益も一部はJR西日本の決算に取り込むことになります。

 自社グループに金融機関が入ることにより、毎日発生するお金のやり取りも自社の銀行を通して行うことができます。「WESTER」の会員向けには何らかのサービスができることでしょう。それぞれ単体ではできなかったことができるようになるのです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV4X21XBV4XPLFA005M.html)

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松江発出雲市行きの「サンライズエクスプレス」

 8月1日と8月2日は、松江水郷祭湖上花火大会が開催されます。それに合わせてJR西日本は、その花火の観覧に加えて、宿泊場所として「サンライズエクスプレス」を用意したプランを4月14日から発売しています(5月11日現在、完売しています)。

 このプラン、「~宍道湖を彩る圧巻の花火と寝台列車の夢の競演~2026松江水郷祭ドリーム・サンライズエクスプレス2日間」というタイトルが付けられています。当日(8月1日)は、松江水郷祭湖上花火大会を限定席で約60分見てから、松江から「サンライズエクスプレス」に乗ります。松江発22:30ごろの予定です。「サンライズエクスプレス」は米子で折り返すようですが、米子を含めて途中駅での乗り降りはできず、翌2日8:52ごろに到着する出雲市まで乗り続けることになります。出雲市に到着したら、解散です。まだ9時前なので、朝から出雲の観光を楽しむことができます。

 値段は座席によって異なりますが、一番安いのは「ノビノビ座席」の上段の10000円です。一番数が多いのは、72席ある「シングル」で、1階は24000円、2階は25000円です。食事はついていませんが、花火観覧のときに使える「やくも」のロゴの入った椅子、島根県立美術館のチケット、松江市内の温泉施設の割引券がついています。「サンライズエクスプレス」にはシャワーもありますが、「シングルデラックス」など、一部の席の利用者しか使うことはできません。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/04/14/items/260414_00_press_suigosai_sunrise.pdf)

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JR西日本とJR四国に跨がる定期券も「ICOCA」対応に

 岡山県と香川県の間は途中、海があるにもかかわらず日常的な利用が多くありますので、2社に跨がるにもかかわらず、交通系ICカードが使えます。珍しい事例です。

 しかし、定期券についてはJR四国が対応していないこともあり、2社に跨がったものを買うことができません。定期券こそ日常的に使うものなのに、対応できていないのです。

 ところが、2027年春から、JR西日本とJR四国の「ICOCA」エリアを跨がる定期券を発売します。JR四国は高松-多度津間のみが対象で、飛び飛びに「ICOCA」が使える駅がある区間は対象外です。また、JR四国で完結するものも対象外です。

 このJR西日本とJR四国の2社に跨がる定期券は、JR西日本の「みどりの窓口」等でのみ発売し、JR四国では発売しません。ここは注意が必要です。

 なお、JR四国によれば、2024年度にJRで瀬戸大橋を利用した人は712万人、そして全体の約2割が定期券の利用者だそうです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2026/04/09/items/260409_00_press_icocateikiken_shikoku.pdf、FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/1027795)

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実質的に入場券が0円

 阪急は交通系ICカードで駅に入った場合、20分までは無料ですが、ほかの鉄道でも似たようなものはあるのでしょうか?

 近鉄やJR西日本にも同様のサービスがあります。近鉄は、「駅ナカ」が充実している大阪難波、大和西大寺、京都の3駅に限り適用があります。どうすれば良いのでしょうか? まず、券売機で180円の「入場券(サービス券つき)」を買います。2時間有効の入場券とサービス券がセットになって出てきますので、入場券で駅構内に入り、サービス券は「駅ナカ」で支払いのときに出します。そうすると180円分を値引きしてもらえ、実質的に入場券が0円となります。

 このようなサービスはJR西日本の新大阪(在来線)でも行っています。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV3R4692V3RPLZB00SM.html)

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富山県内の高山線、インバウンドで利用者の減少を補う

 氷見線や城端線が第三セクターになると、富山県の在来線でJRのまま残るのは、高山線だけということになります。

 この高山線の利用状況は、ほかの路線とは異なります。定期券の利用者は人口減少により、新型コロナ前(2019年度)の水準を下回ったままです。2024年度の数字は2019年度の83%に留まっています。

 これをカバーしているのは、定期券以外の客。インバウンドが特急に乗ってカバーしているようです。高山線猪谷-富山間の輸送密度は2185人、2019年度の95%にまで回復しました。定期券以外の客のほうが定期券客よりも多いのです。高山線では27年ぶりの事態です。輸送密度2000人が一定の基準であることを考えると、インバウンドのような観光客の貢献は大きいと言えます。

 ただ、JR西日本も指摘しているとおり、新型コロナなどのトラブルがあれば、観光需要は消えてしまいます。そういう意味では、地味ですが、毎日使う通勤、通学需要を大切にしないといけません。高山線でも増便などの積極策により、越中八尾-西富山間の2024年度の乗車人数は2025年度に比べて20%増えました。距離は短いですが、このような地道な努力は続けなければなりません。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/1ab5919c6bc068fb8720b40f24ca729ff4ba873f)

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