2R系?

 4月26日から運行を始めた、JR九州の新たな観光列車、「かんぱち・いちろく」

 この「かんぱち・いちろく」、以前に当blogでも書いていますが、既存の車両を改造したものです。キハ47を改造した「いさぶろう・しんぺい」の車両に、キハ125を挟んでいます。

 ところが、改造した後でもキハ47とキハ125は引き継がれると思っていたら、新しい車両形式になりました。キハも付かない新たな車両形式、2R系になったのです。2Rの由来は、「かんぱち・いちろく」のモデルとなった2人(麻生観八、遠藤一六)のロマンスカー(ROMANCE CAR)という意味だそうです。

 車両番号にも意味があります。1号車は2R-16といいますが、これは遠藤一六から来ています。3号車は2R-38といいますが、こちらは麻生観八が八鹿酒造の三代目だったからです。そして、ラウンジのある2号車は2R-80です。これは、ラウンジで使われる杉の一枚板の長さが約80センチメートルであるところから来ています。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/132372)

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ゴールデンウィークの久大線に客車快速

 「SL人吉」の58654号機はこの3月で引退しましたが、「SL人吉」で使われていた50系客車はまだ残っています。このゴールデンウィークに、久大線久留米-由布院間に、その50系客車を使った臨時快速が走ります。

 4月27日、4月29日~5月4日、5月6日の8日間に久留米-由布院間を走るこの臨時快速の名前は、快速「ゆふいん」号。ディーゼル機関車と50系客車3両の組合わせで走ります(客室乗務員は乗車せず、ビュッフェ等の車内サービスはありません)。初日の4月27日と最終日の5月6日は、客車の両端にディーゼル機関車を併結して走ります。ダイヤは下りが久留米10:54発由布院13:14着、上りが由布院14:39発久留米16:55着で、途中、日田のみに停まります。乗車するには、運賃のほか指定席券が必要です(全車指定席です)。指定席券は大人1人1680円と高いので注意が必要です。指定席券は全国の「みどりの窓口」等で出発日の1か月前10時から発売します。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2024/03/26/240326_yufuin_kaisoku_yufuingou.pdf)

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日田彦山線BRTは好調のよう

 2023年8月28日に運行を開始して、半年余りが過ぎた、日田彦山線のBRT。利用状況はどうでしょうか?

 代行バスのときに比べて、好調のようです。代行バスのときは1日約60人でしたが、2023年8月28日の開業から2024年1月末までの約5か月間の1日平均は約320人。開業当初のお試し的な需要はあるでしょうが、豪雨前の鉄道時代の輸送密度、131人を大きく上回っています。全体としてはうまくいっているのでしょう。

 ただし、課題もあります。BRTは基本的には利用しやすいように鉄道のルートにこだわらずに停留所を設置していますが、沿線自治体のひとつ、東峰村はBRTについて、定時性とスピードを重視したため、鉄道跡の専用道をそのまま使い、駅も増やしていません。そのため、地元の利用者からすれば使いづらくなっているようです。中には、72段ある石段を登らないといけないところもあります。

 そこで東峰村は約2.4億円をかけて、村内の3駅の改修を行うことにしました。72段の石段がある大行司はスロープカーを整備し、高齢者や車椅子でも使えるようにします。しかし、3駅とも1日の利用者は15~30人しかいません。結果論ですが、住民などが使いやすいように、集落の近くに停留所を設けたほうが良かったとも思えます。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20240228-OYTNT50199/、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/ea091f60836abf7fe7ba3d80c9df79b4ee5cf8c9)

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「かんぱち・いちろく」は4月26日から

 久大線の新しい観光列車、「かんぱち・いちろく」についての続報です。

 「かんぱち・いちろく」は4月26日から走り始めます。4月26日は金曜日なので、別府から博多へと向かいます。切符は沿線のこだわりの食事がセットになった旅行商品として発売されます。乗車券だけでの発売はなく、JR九州が企画・実施する分は専用ホームページで、旅行会社が企画・実施する分については各旅行会社で発売します。どちらも「みどりの窓口」での発売はありません。JR九州企画・実施分はすでに3月7日から、9月30日出発分までを発売しています。値段は6人定員の畳個室が1人23000円(子供は19000円)で、そのほかの席が1人18000円(子供は15000円)です。1人でも利用できる席はありますが、1人で利用するときは10000円加算され、28000円になります。全区間乗っても一部区間だけでも同じ料金になります。

 ダイヤはどうなるのでしょうか? 月、水、土曜日に運行する「かんぱち」は、博多を12:19ごろに出発します。田主丸と恵良ではおもてなしがあり、別府には16:59ごろに到着します。由布院、大分で下車することもできます。食事は月、水曜日は和食(月曜日と水曜日は別々の店舗です)、土曜日はイタリアンです。火、金、日曜日に運行する「いちろく」は、別府を11:00ごろに出発します。天ケ瀬とうきはではおもてなしがあり、博多には15:47ごろに到着します。大分、由布院で乗車することができ、久留米で下車することもできます。食事は火曜日はフレンチで、金、日曜日は和食です(金曜日と日曜日は別々の店舗です)。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/02/22/240222_kanpachi_ichiroku_unkoukaishi.pdf)

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肥薩線、鉄路で復活か?

 2020年7月の豪雨で大きな被害を受けた肥薩線についてはこれまでも記事にしましたが、どうやら鉄路で復旧させるようです(ただ、正式に決まったわけではありません)。

 国、熊本県、JR九州の3者は3月下旬に検討会議を開く予定で、鉄路復旧の目標時期は2033年度ごろになるようです。復旧の際はJR九州が運行を行い、地元自治体が線路や施設の所有や管理を行う上下分離方式を採用する方針です。復旧の費用については約235億円と見積もられていますが、国交省が球磨川の河川整備事業などで実施する分もあり、鉄道そのものの費用は約76億円です。これをJR九州、国、地方がそれぞれ1/3ずつ負担するので、JR九州の負担は全体の1割程度になります。

 もちろん、鉄道を復旧させても、利用する人がいなければ意味がありません。すでに熊本県は2023年12月に、引退する「SL人吉」に代わる観光列車を導入することや新八代に直通する列車を走らせることなどを考えています。しかし、これは観光面での強化策であり、日常的な利用には結びつきません。鉄道を残すにはこれでは不十分と考えたJR九州は、日常利用の推進策も熊本県に求めました。熊本県や地元市町村は、自治体職員が公務で移動する場合は鉄道を積極的に利用することを考え、JR九州も一定の評価をしていますが、公務員も遅い鈍行に乗って出張したいとは思えません。地方では特急がマストです。地元の負担で、以前あった「九州横断特急」などのビジネス特急を復活させることが必須でしょう。はっきり言ってとっくに日常的な利用のない鉄道を復旧させることは無駄です。お金をかけたくないなら高速バスの増便を含めたバスへの転換、いいものをつくりたいなら新幹線レベルの高速鉄道の建設が解決策です。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/1191ba96c8aba5819850e124ef76cce0df12a2fb、https://news.yahoo.co.jp/articles/aba3a13e4316ff8ffea3ced49b09cf499d7f2a3b)

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3月16日から香椎線と鹿児島線で自動運転を実施

 以前にも取り上げた香椎線の自動運転ですが、ダイヤ改正日の3月16日から行われます。香椎線の全線で、車両は819系を使います。173本中、自動運転を行うのは31本です。この31本については運転士は乗務せず、自動運転乗務員が乗務します。必要な研修は受けてはいますが、運転士の免許を持っていない人が乗るのです。

 そして、同じ3月16日からは、もうひとつの路線でも自動運転を行います。鹿児島線です。折尾-二日市間が対象で、こちらも819系を使います。鹿児島線のほうは実証運転の段階で、運転士が乗務します。2025年度末までにおいて門司港-荒尾間での導入を目指していますが、こちらは香椎線のように運転士が要らなくなるのではなく、導入後も運転士が乗務します。鹿児島線のほうは正確に言うと自動運転ではなく、自動列車運転支援装置の実証運転なのです。香椎8:13発博多行きなど5本の列車で実証運転を行います。

 ところで、自動列車運転支援装置を導入する目的は何でしょうか? 基本的には出発から停止まで列車の加減速制御は自動で行います。運転士の走行実績を基にした、理想的な運転を行います。しかし、列車遅延時の回復運転や特定の箇所のみの注意運転は手動で行うことができます。なお、駅での停止や制限速度、停止信号に対する減速は手動モードでのときでも支援装置によって行われ、手動モードになったからといって安全性が損なわれるということはありません。また、香椎線のような自動運転とは違って、自動列車運転支援装置の場合は地上子の増設が不要で、車上装置も簡素になるようです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/02/22/240222_jidouunten_2.5_2.0.pdf)

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西九州新幹線でライバルの高速バスの利用者が増えた?

 2022年9月に開業してから1年半近くになる西九州新幹線。輸送密度については以前に記事にしましたが、新幹線開業前と比べてどれだけ利用者が増えたのでしょうか?

 新型コロナウイルスの影響が全くなかった2018年度と比べると、西九州新幹線は2%増えました。2004年の九州新幹線部分開業のときは2.3倍に増えましたから、それに比べると明らかに伸びは小さいです。どちらも途中駅での乗り換えがあるとはいえ、九州新幹線の場合は時間短縮効果が大きく(最速で比較すると1時間半以上も短縮しました)、しかもその乗り換えも一時的なものになることが最初から分かっていたので、どちらが優れていたかは明らかです。ただ、2018年度との比較では、九州新幹線博多-熊本間は84%に留まっていますし、そのほかの新幹線でも2018年度比では80~90%程度ですので、西九州新幹線との差に当たる10~20%程度が(新型コロナウイルスの影響を除去した場合の)西九州新幹線開業の効果とも言えます。

 ライバルの交通機関はどうでしょうか? 長距離でライバルになるのは航空機です。2022年9月から2023年6月までの大阪-長崎間の旅客数は30.7万人で、2018年9月から2019年6月の32.8万人と比較すると、6.4%減っています。しかし、航空需要も新型コロナウイルスの影響で減っています。大阪-鹿児島間の場合、2022年9月から2023年6月までは48.7万人、2018年9月から2019年6月までは56.6万人なので、14.0%減っています。そのことから考えると、西九州新幹線開業によって航空機の需要を奪ったとは考えにくく、むしろ西九州新幹線開業によって観光需要が増えたとも考えられます。また、新幹線が開業しても、割引切符の値段は下がっていません。3日前までに予約及び決済しなければいけない切符で考えると、大阪-長崎間は26180円します(2023年9月の場合)。新幹線の正規料金は20640円なので、新幹線の正規料金より高い強気の切符でも商売ができるのです。ちなみに、大阪-熊本間の同様の割引切符は、新幹線の正規料金よりも安くなっています。ここは安くしないと新幹線に勝てないのでしょう。

 近距離のライバルは高速バスです。九州新幹線のときでも、福岡-熊本間の高速バスは安く利用したい人から支持され、1割以上利用が増えました。西九州新幹線のライバル、「九州号」の伸びはそれ以上です。西九州新幹線開業直前の2022年8月に新型コロナウイルスの影響による需要減少や燃料高騰を理由に値上げをしましたが、それでも3~4割増えたようです。西九州新幹線とのスピード差があまりなく(開業前の在来線特急ぐらい)、これまで特急が停まっていた浦上には新幹線が停まらず、使いにくくなったことが原因にあるようです。ただし、新型コロナウイルスの前の水準には戻っていないようです。
(参考:「鉄道ジャーナル」2023年12月号 鉄道ジャーナル社、ながさき経済web https://nagasaki-keizai.jp/contribute/_contribute/7186)

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「スーパー早特きっぷ」等、大幅値上げ

 JR西日本、JR九州は山陽、九州新幹線の乗車にお得な「スーパー早特きっぷ」(乗車14日前までに購入、利用できない期間あり)、「スーパー早特21」(乗車21日前までに購入、利用できない期間あり)を発売していますが、4月1日乗車分から値上げを行います。

 4月1日からの主な区間の値段は次の通りです。「スーパー早特きっぷ」は、大阪市内-福岡市内間が13100円(現行11690円、正規料金16020円)、大阪市内-熊本間16540円(現行14390円、正規料金19620円)、大阪市内-鹿児島中央間19510円(現行16970円、正規料金23050円)、大阪市内-長崎間18220円(現行15850円、正規料金20640円)、大阪市内-大分間16110円(現行14010円、正規料金19120円)です。「スーパー早特21」は大阪市内-熊本間が14340円(現行12470円、正規料金19620円)、大阪市内-鹿児島中央間16900円(現行14700円、正規料金23050円)です。区間によっては2500円以上の値上げになるところもあり、割引率は大幅に縮小します。

 本当なら値上げすべきは割引切符ではなく、「みどりの窓口」で買う正規料金のほうなのです。係員に言うだけで買うことができるという楽さというメリットを価格に転嫁すれば良いのです。正規料金と割引切符の価格差をつくることによって、インターネットの切符に誘導することもできます。ただこれはJRだけの判断だけではできず、国交省の認可も絡みます。国交省には時代に合った料金制度をつくることも求めたいです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/01/30/240130_waribiki_kippu_minaoshi_haytoku.pdf)

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JR九州、「九州ネット早特7」で価格変動制を適用

 鉄道の運賃、料金の欠点は、運賃や料金が硬直的で、需要に応じて価格が変動するようにはなっていないことです。ライバルの交通機関で当たり前にやっているようなことができないのです。繁忙期に高く売り、閑散期には需要に基づいて値引きをするようなこともできません。紙の切符を高くして、インターネットに誘導することもできません。距離に応じて値段が高くなるだけですから、ライバルの交通機関との競争が激しいところに割引切符を投入することもあまりありません。

 そんな中、JR九州は3月1日乗車分の「九州ネット早特7」(博多-熊本間)から、予約状況に応じて値段が変わる、価格変動制の実証実験を行います。JR北海道もそのような販売状況等に応じて、価格が変動する切符を導入することを考えていますが、JR九州も実証実験というかたちでやってみることにしたのです。実証実験の期間は、利用期間が3月1日から6月30日。発売期間はこの「九州ネット早特」が乗車日の1か月前から7日前までの間発売している商品なので、2月1日から6月23日までです。

 JR九州の場合、博多-熊本間の通常の切符(普通車指定席、通常期)は5230円です。現行の「九州ネット早特7」は大人3800円のところ、3400円から4200円の幅で変動します。乗車日や乗車時間帯、そして列車名(「みずほ」、「さくら」、「つばめ」)によって値段は変わります。列車の予約状況に応じて、切符を購入した後も価格は変動します。ですから、早く買ったからと言って、必ずしも安いとは限りません。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/01/25/20240125_net_hayatoku_7.pdf)

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熊本空港アクセス鉄道に中間駅?

 豊肥線肥後大津と熊本空港とを結ぶ熊本空港アクセス鉄道。このアクセス鉄道に途中駅をつくるという構想があります。

 アクセス鉄道のルートについておさらいすると、肥後大津を出てから長さ約3キロの高架橋で国道57号や白川を越えます。高架橋が終わると空港のある台地を約3キロのトンネルでくぐります。途中駅は高架橋の区間につくられるようです。アクセス鉄道は単線でつくられるので、途中駅は交換設備を兼ねています。

 途中駅のあたりには商業施設や宅地も整備されます。隣の菊陽町には半導体工場ができますので、住宅の需要もあります。と言うより、すでに大津町ではマンションや一戸建て住宅の建設が相次いでいるようです。空港利用者だけでなく、沿線に商業施設や住宅があることにより、そうでない人も使ってくれることを期待しているのです。なお、途中駅の候補になっているところでは農地も含まれているようなので、地下水への影響も考えて整備を行う方針です。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/articles/1278799)

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