日田彦山線BRTの利用者の6割は観光客

 日田彦山線がBRTになって1年が経過しました。

 以前にも書きましたが、好調でした。鉄道時代の輸送密度は131人だったのですが、それを上回る164人でした。鉄道時代の輸送密度を超えるのがJR九州の目標だったようで、それは達成しました。

 しかし、課題もあります。利用者の6割は観光客です。沿線で何を観光したかは参考にした記事には書いてありませんでしたが、BRTそのものが目的、という人もそれなりにいたことでしょう。そういう人は1回乗ったらもう乗りません。安くても通学など毎日使ってくれる人を以下に増やすかが課題と言えます。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/8d3bd780956d237e9bb46fbbfbff3ccf162aab57)

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JR九州、熊本・宮崎・鹿児島3県乗り放題で15000円

 JR九州は10月1日から開催する「南九州DE超回復~HEALING JOURNEY in 熊本・宮崎・鹿児島~」キャンペーンに合わせて、「南九州DE超回復!きっぷ」を発売します。

 「南九州DE超回復!きっぷ」の発売期間は9月1日~2025年3月22日(利用日の7日前まで発売)、利用期間は10月1日~2025年3月31日。インターネットのみでの発売で、大人15000円、子供6000円です(子供のみの発売、利用はできません)。対象エリアは熊本、宮崎、鹿児島の各県のJR線で、新幹線、特急、普通列車の普通車自由席に連続する3日間乗り放題です。普通車指定席は3回まで利用できます(「36ぷらす3」に乗るには、別途特急券、グリーン券が必要です)。

 また、熊本や鹿児島はともかく、鉄道で宮崎は行きにくいです。そこで「南九州DE超回復!きっぷ」を持っている人限定で、「B&Sみやざき号」をお得に利用することができる、「南九州DE超回復!B&Sみやざききっぷ」も発売しています。発売期間は9月1日~2025年3月31日、利用期間は10月1日~2025年3月31日で、新八代駅-宮崎・宮交シティ間の値段は大人3150円、子供1580円です。肥薩線が運休している人吉へも、この方法で行くことができます。こちらはJR九州の「みどりの窓口」で、「南九州DE超回復!きっぷ」を呈示のうえ購入することになります。

 もちろん、この切符は、熊本、宮崎、鹿児島の3県でのみ有効なので、博多などほかの地域から行く場合は、入口の駅(荒尾、新玉名など)までの切符が必要です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/08/27/240827_kumamoto_miyazaki_kagoshima_minami_kyushu_choukaihuku.pdf)

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長崎線江北-諫早間の輸送密度は激減

 JR九州から2023年度の輸送密度が発表されました。

 西九州新幹線は2022年9月に開業したので、2023年度は西九州新幹線の影響が完全に反映された数字となります。肝心の西九州新幹線ですが、2023年度の輸送密度は6239人、数字は低いですが、2022年度の5882人よりは上がっています。

 「リレーかもめ」が走る路線も数字は良くなっています。長崎線鳥栖-佐賀間の輸送密度は27881人(2022年度は24046人)、佐賀-江北間の輸送密度は17891人(2022年度は15478人)、佐世保線江北-佐世保間の輸送密度は7313人(2022年度は5582人)と増えています。

 逆に特急が走らなくなった路線は輸送密度が減っています。諫早-長崎間の輸送密度は9601人(2022年度は11128人)です。特に減りかたが激しいのは、江北-諫早間。3078人(2022年度)から908人(2023年度)に大幅に減っています。長崎近郊の諫早-長崎間とは違ってこの区間の需要は少ないです。特急があったからこそ成り立っていた区間だったので、新幹線ができて普通列車だけになったら厳しい数字になってしまいました。肥前鹿島-諫早間だけの数字が分かれば、さらに厳しいものになるでしょう。
(参考:長崎新聞ホームページ https://www.nagasaki-np.co.jp/kijis/?kijiid=dd2263d5087045cdbf34c481bec2bf39)

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小倉総合車両センター、移転へ

 JR九州の全ての在来線車両の解体検査、更新及び改造工事などを行う、小倉総合車両センター。北九州市小倉北区にあり、1981年の開設から約130年が経過しています。施設や設備が老朽化しています。

 そこで、JR九州はJR貨物から用地を購入して(2024年度末の取得を目指しています)、新しい車両基地をつくることにしました。新しい車両基地は、東小倉につくられます。東小倉は元々貨物駅だったのですが、今はその機能を北九州貨物ターミナルに移しています。そのため、東小倉は遊休化していました。そこにJR九州の新しい車両基地ができるのです。

 東小倉は約7.8ヘクタールで、今の小倉総合車両センターの約半分の面積です。新技術を導入し、効率的な検査ラインを構築することにより、コンパクトな車両基地とします。車両検査は検査日数を短縮し、省人化を図ることによって効率化します。太陽光エネルギーを活用することにより、地球環境にも貢献します。

 投資額は約480億円、新しい車両基地の竣工時期は2031年度末の予定です。なお、現在の小倉総合車両センターの跡地をどうするかについては、未定です。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/07/24/20240724_kokura_sougousyaryousenta_iten.pdf)

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肥薩線、指宿枕崎線が1日乗り放題で1000円

 JR九州は、トヨタファイナンシャルサービスが提供するアプリ「my route」上で、「肥薩線~指宿枕崎線1日乗り放題きっぷ」を発売します(駅での発売はありません)。

 「肥薩線~指宿枕崎線1日乗り放題きっぷ」の発売期間及び利用期間は8月1日~11月30日、吉松-隼人-鹿児島中央-枕崎間の快速、普通列車が1日乗り放題です(特急に乗る場合は、別途特急料金が必要です)。値段は大人1000円、子供500円なので、鹿児島中央から吉松や枕崎に片道行くだけでも十分元が取れます。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/07/18/0718.pdf)

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JR九州、2025年4月に値上げ

 JR北海道は2025年4月に値上げを行いますが、JR九州も2025年4月1日に値上げを行います。消費税率の引き上げに伴うものを除いては、1996年1月以来、29年ぶりの値上げになります。

 運賃は平均14.6%の値上げです。定期に関しては、通勤定期は平均30.3%、通学定期は平均16.0%の値上げです。本来の運賃が上がったことに加え、通勤定期については割引率の見直しも行うからです。特急料金は九州新幹線のみ値上げを行います(隣接駅間等で自由席を利用する場合の特急料金は870円のままです)。西九州新幹線については値上げは行いません。値上げをしても勝負できる九州新幹線とそうではない西九州新幹線の差でしょうか? なお、在来線特急料金、グリーン料金、座席指定料金は値上げを行わず、割引切符は運賃等の値上げに応じて、値上げをする予定です。

 値上げによって、運賃や料金はどうなるのでしょうか? 初乗りは170円から200円になります。博多から主要駅については、小倉(特急自由席)が1910円から2110円に、佐賀(特急普通車指定席、通常期)が2660円から2830円に、長崎(新幹線普通車指定席、通常期)が6050円から6490円に、大分(特急普通車指定席、通常期)が6470円から6910円に、熊本(新幹線普通車指定席、通常期)が5230円から5840円に、鹿児島中央(新幹線普通車指定席、通常期)が10640円から11950円になります。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/07/19/240719_fare_revision.pdf)

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JR九州にもくじで行き先が決まる切符

 JR西日本に、サイコロで行き先を決める切符がありますが、JR九州でも同様の切符をつくりました。「九州アプリ くじきっぷ」です。5000円で、博多から鹿児島中央、熊本、浦上・長崎、別府・大分のどこかに行くことができるのです(往復指定席です)。

 発売数は先着10000組(1組2人まで。2人の場合、同一行程での利用となります)。行き先の確率は、鹿児島中央が500組、熊本が2500組、浦上・長崎が2500組、別府・大分が4200組、そして大当たりのJR九州線3日間乗り放題が300組です。インターネットの割引切符でも博多-別府・大分間の往復が5100円ですので、損はしないことになります。

 この「九州アプリ くじきっぷ」の利用開始日は、7月1日から9月28日までですが、7月13~15日、8月9~18日、9月14~16日、9月21~23日は利用できません。有効期間は3日間ですが、往復指定席の切符は列車ごとに利用できる席数に限りがありますので、早めの予約が必要です。

 ここで肝心なことを書き忘れていました。この「九州アプリ くじきっぷ」、9月26日までの発売予定でしたが、すでに完売していたのです。これから申し込むことはできないのです。あっという間に売り切れたので、そのうち第二弾ができることでしょう。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/06/27/20240627_kyushu_aplli_kuji_tiket__update_campaign_2nd_edion_1.pdf)

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豊肥線は東京より混んでいる?

 JR九州で一番混んでいる路線はどこでしょうか?

 国交省が2023年に公表した調査によれば、2022年度、JR九州で一番混んでいた路線は豊肥線(肥後大津-熊本間)でした。8~9時の混雑率は135%で、東京圏の平均の混雑率、123%を上回っています。TSMCの進出や住宅の開発で利用者が増えています。

 このうち、乗車人員が1年で1.5倍に増えた原水については(2022年度の1日当たりの乗車人員は1089人でしたが、2023年度は約1.5倍に増えています)、2024年度中に駅のホームの幅を広げる工事を行います。現在の約2メートルから、さらに1メートルほど広げます。ただ、それだけでは足りません。通勤、通学時間帯の輸送力の増強を図る必要があります。複線化が一番効果的でしょうが、費用がかかります。JR九州は車両の増結などで対応することを考えているようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/b40bfef2f6d6f3331d592827d1bb20dc933331dd、https://news.yahoo.co.jp/articles/81b232110f02024ab681c273871bccaef5b959f0)

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JR九州、価格変動制を本格導入

 鉄道の運賃・料金の欠点は、あまりにも硬直的すぎて、需要に応じた柔軟なものにすることができないこと。「みどりの窓口」で駅員に切符をつくらせても、インターネットで自ら操作して切符を発券しても値段がそう変わらないようなら、「みどりの窓口」からの意向が進まないのは当たり前のことです。

 そこでJR九州は航空機では当たり前の価格変動制を適用した切符をつくり、実証実験を行ってきました。九州新幹線博多-熊本間の「九州ネット早特7」を使って、価格変動制を適用する実証実験を3月1日乗車分から行ってきましたが、このたび、本格的に導入することになりました。価格変動制を導入することにより、利用の平準化を図ることができたからです。7月1日乗車分から移行します。

 値段は博多-熊本間で3400円から4200円の範囲で変動します(正規の運賃と通常期指定席特急料金の合計は5230円)。この価格設定は、実証実験のときと変わりありません。列車ごとに値段が変わり、購入のタイミングによっても、値段が変わります。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2024/05/28/20240528_jrkyushu_netkippu_hayatoku7_dynamic_pricing.pdf)

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肥薩線人吉-吉松間の復旧費用は6億円

 肥薩線は川線と言われる八代-人吉間のほか、山線と言われる人吉-吉松間も2020年7月の豪雨の影響で運休しています。この肥薩線の復旧に要する費用は235億円と言われていますが、その内訳はどうなっているのでしょうか?

 その内訳は、川線が229億円、山線は6億円です。山線そのものは川線のような甚大な被害はなく、また復旧にかかる費用も6億円と、川線に比べると極端に安いです。川線は利用者が少ないにもかかわらず復旧が決まりました。しかし、山線は今のところ、復旧が決まっていません。熊本県内で完結する川線と違い、熊本、宮崎、鹿児島の3県に跨がるからでしょうか?

 もっとも、山線は川線以上に利用者が少なく、鉄道を維持する価値があるかどうかは疑わしいところです。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20240525-OYTNT50007/)

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