長崎新幹線は2022年秋開業予定、北陸新幹線は遅れるか?

 24日のことですが、鉄道・運輸機構とJR九州から、長崎新幹線武雄温泉-長崎間の完成、開業時期の見通しについての発表がありました。

 現在の長崎新幹線の工事状況は、トンネルや橋梁等の土木工事から軌道、電気、駅舎建築工事等に移行している段階であり、開業時期が見えてきています。2021年度中にそれらの工事が完成した後に新幹線施設の検査があり、走行試験、乗務員の訓練運転、国交省による完成検査等があります。これらに要する期間を考えると、長崎新幹線武雄温泉-長崎間の完成、開業時期は2022年秋ごろとなるようです。年始めのJR九州社長の発言では2022年6月の開業予定だったので、それよりは遅れることになります。

 ただし、この長崎新幹線は既存の新幹線とは離れた、離れ小島の新幹線です。長崎新幹線武雄温泉-長崎間はフル規格新幹線なので、既存の九州新幹線とつながないとその効果を発揮させることはできません。しかし、佐賀県との話し合いがうまくいってはおらず、このまま中途半端な新幹線ができあがってしまう危険性が高いです。最悪のパターンです。

 長崎新幹線に続く新幹線は、北陸新幹線金沢-敦賀間です。こちらは2023年春開業予定とのことですが、一部で予定より遅れることから、開業が遅れる可能性もあるようです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2020/09/24/200924sinnkannsenn_kaigilyoujiki3.pdf、共同通信ホームページ https://this.kiji.is/681801824357942369、佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/578819)

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JR西日本、2日間乗り放題で12000円

 JR西日本は、「ドラえもん」の2本の映画(「映画ドラえもん のび太の新恐竜」は上映中、「STAND BY ME ドラえもん 2」は公開日未決定)とタイアップして、「『どこでもドア』で、どこいこう。キャンペーン」を10月1日から2021年1月31日まで行います。キャンペーンの内容はいくつかありますが、メインになるのが「どこでもドアきっぷ」の発売なので、ここで「どこでもドアきっぷ」の紹介をしたいと思います。

 「どこでもドアきっぷ」は2種類あります。JR西日本全線2日間乗り放題のものとJR西日本・九州・四国全線3日間乗り放題のものです。指定席はいずれも6回利用できます。また、いずれも智頭急行、JR西日本宮島フェリーを利用することができ、IRいしかわ鉄道の金沢-津幡間、あいの風とやま鉄道の富山-高岡間は通過利用する場合に限り、追加料金なしで乗車できます。値段は2日間用の場合、土休日(出発日が金~日曜日、祝日、11月2日)が12000円、平日用が15000円、子供は全日2000円です。3日間用の場合、土休日(出発日が金、土曜日、11月1日、11月22日)が18000円、平日用が20000円、子供は全日3000円です。2日間用、3日間用ともに大人の値段に5000円を追加すれば6回までグリーン車指定席を使うことができます。利用期間は10月1日から12月25日まで(2日間用は12月24日出発分まで、3日間用は12月23日出発分まで)、発売期間は9月18日から12月17日までです。出発の1か月前から7日前の23:30まで発売します。JR西日本の「e5489」、JR九州の「JR九州インターネット列車予約サービス」、JR西日本、JR九州、JR四国管内の主な旅行会社で発売し、「みどりの窓口」では発売しません。

 ここで重大なことを書き忘れていました。2人以上が同一行程で利用することが条件なのです(子供だけでは使えません)。出張や乗り潰すだけの鉄道ファンの利用を防ぐための規定と思われますが、2人以上が一緒に行動すれば、どうしても大声を出します。新型コロナウイルスが心配される現状では、一人で静かに移動したほうがいいのです。もちろん、特急が乗り放題なら鉄道ファンに乗り潰されて本来の目的を果たせないでしょうから何らかの工夫は必要でしょうが、単純に一人だからといって排除するのは再考する必要があります。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/200914_00_dokoikou.pdf)

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くま川鉄道は鉄道復旧を決定だが肥薩線で流出した橋、そのままの姿では復旧できず

 7月の豪雨で大きな被害を受け、全線で運休となっているくま川鉄道。8月27日のことですが臨時取締役会が開かれ、鉄道を復旧させることを決めました。被害額や復旧費はまだ正確な数字を出していませんが、以前にも書いたとおり復旧費の97.5%は国が負担します。なお、完全に復旧するには数年かかるようです。

 このようにくま川鉄道の方針は決まりました。それでは、JR九州過去最大の100億円以上の被害(これまでの最高額は熊本地震のときの約90億円でした)とされる肥薩線はどうなのでしょうか? ようやく10日から一部区間において9人乗りのジャンボタクシーでの代替輸送が始まった段階です。平日に限り、八代-坂本間と一勝地-人吉間で1日に5往復(どちらも朝2往復、夕3往復)運行しています。ただ初日の10日には利用者はいませんでした。

 ところがそれより先には進んでいません。明治時代につくられた肥薩線は、元の姿で復旧することができないのです。流出した橋は1976年につくられた現行の基準を満たさないため、つくり直す場合にはそのままの姿では復旧できないのです。今の基準を満たそうとすれば、橋桁を2メートルほど高くして橋の前後も緩やかな傾斜をつけて上げないといけないのです。その分復旧にかかる費用は増えます。場所によってはトンネルを出てすぐに川にかかるところがあり、そういうところではトンネル自体に手をつけないといけないのかもしれません。被害が大きいので、鉄道だけの復旧では済みません。並行する道路などを含めた、将来の治水計画と合わせて行う必要も出てきます。沿線自治体と協力して進めていく必要があります。具体的な復旧方法は、国と話し合う必要があります。復旧費用が多額ならば、国と自治体が半分を負担する鉄道軌道整備法の適用を申請することも考えています。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200827/k00/00m/040/270000c、熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/671882243476931681?c=648454265403114593、https://this.kiji.is/676638562440201313?c=92619697908483575、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/railway/notice/hisatsu_taxi/、共同通信ホームページ https://this.kiji.is/676674837972272225?c=648454265403114593)

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九州新幹線で佐川急便の荷物を運ぶ

 JR九州は九州新幹線で荷物を運ぶ構想がありましたが、これが一歩前に進むことになりました。JR九州と佐川急便は、宅配便荷物を九州新幹線で運ぶ貨客混載事業の協業に関する基本合意に至ったのです。

 JR九州は、九州新幹線博多-鹿児島中央間で、余剰スペース(業務用室)に専用ボックスに入った宅配便荷物を載せて輸送するものです。福岡から鹿児島への場合、佐川急便福岡営業所からトラックで博多まで運び、九州新幹線では固定された専用ボックスに入れて運びます。鹿児島中央では再びトラックで佐川急便鹿児島営業所まで運びます。鹿児島から福岡へはこの逆となります。このことによりJR九州は、余剰スペースを使うことでお金を稼ぐことができます。佐川急便は九州地域内での集配効率を高めることができます。

 ただ、この貨客混載事業はすぐにやるわけではありません。実施時期は未定で、事業実施に向けて実証実験などをこれからするのです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/08/26/200826sagawa_kihonngoui.pdf)

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JR九州、2021年春のダイヤ改正で福岡都市圏の本数減?

 新型コロナウイルスの影響で外出が自粛され、また在宅勤務が拡大し、鉄道の利用者が減っています。

 JR九州もそのひとつ。4月1日から8月24日までの鉄道収入は前年同期に比べて65%も減っています。緊急事態宣言が解除された後も利用者が元に戻ることはなく、低迷したままです。JR九州は新型コロナウイルスが完全に終息しても、需要は以前の7~8割に減ると想定しています。そこでJR九州は、2021年春のダイヤ改正で在来線の列車の本数を減らすことにしました。JR九州は2018年春のダイヤ改正で117本減らしました。その後、長崎新幹線が開業する2022年度まで大幅な減便はしない予定でしたが、新型コロナウイルスでそれが変わったのです。

 本数が減るのは、利用者の減少度合いの大きい福岡都市圏を中心に行います。通勤や通学の影響が出ないように配慮して減便を行うようです。地方の赤字ローカル線については減少度合いが小さいことから減便の対象にはならないようです。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/51293/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200827/k00/00m/020/043000c、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63066480W0A820C2LX0000/、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/639105/)

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「はやとの風」、9月19日から当分の間運休

 JR九州は新型コロナウイルスの影響により利用が低迷しているため、いったん設定していた臨時列車の運転計画を見直すことにしました。9月18日以降が対象で、9月19日からの四連休も影響を受けます。

 運転を取りやめる臨時列車があるのは、山陽・九州新幹線の「さくら」、長崎線の「かもめ」、佐世保線の「ハウステンボス」、そして豊肥線の「あそ」。「あそ」は休日に走る熊本-宮地間の便が運休します。日豊線の「きらめき93号」は9月19日から22日と26、27日において、中津発博多行きから小倉発博多行きに短縮します。

 そして、肥薩線の「はやとの風」は9月19日から当分の間、2往復とも運休します。かつてのブームが消え低迷している上に、令和2年7月豪雨で一部区間が運休している影響があるのでしょう。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/08/17/200817-untenkeikaku.September.pdf)

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くま川鉄道も国がほとんどを負担して復旧か?

 くま川鉄道は肥薩線同様、7月の豪雨で橋梁が流出するという大きな被害を受けました。さらには保有する車両5両全てが浸水しています。現在、全線が運休し、被害総額は数十億円に上るとも言われています。

 ところが、このくま川鉄道ですが、国のお金で復旧させるという話があるようです。復旧費の97.5%を国が実質的に負担する支援制度を活用する方法を使います。熊本県と沿線市町村がすでに話を始めていて、これが実現すれば鉄道施設は自治体などが所有するなどの条件があるものの、くま川鉄道は負担ゼロで復旧させることができます。

 枝線の第三セクターなので目立たないですが、盆地を走るくま川鉄道は通学需要が多く(利用者の8割を通学客が占めています)、せっかくの観光列車もロングシートにしてしまう事態になっています。今はバスを走らせていますが、朝夕に利用者が集中するという特性から、鉄道を廃止すると多くのバスが必要となり、運転士もその分必要となります。ですから、鉄道を維持したいのはわかりますが、ローカル線の復旧費用をほとんど国のお金で賄うのはしっくりこないものもあります。

 なお、今のところお隣の肥薩線には、復旧の話はありません。肥薩線はJR九州の路線なので、JR九州にお金を出させれば済むと思っているかもしれませんが、残念ながら肥薩線の輸送密度は低く、赤字も大きいです(2018年度の八代-人吉間の営業赤字は5.7億円です)。どうしてもJR九州が維持しなければならない路線ではありません。モタモタすると、日田彦山線のようになってしまうかもしれません。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/663184934334907489?c=92619697908483575、https://this.kiji.is/663932363641570401?c=92619697908483575)

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JR九州で不正乗車が増えている

 JR九州は本業の鉄道事業の採算が取れないため、合理化を進めています。そのひとつが、駅の無人化。利用者の少ない駅は当然のこととして、ある程度いる駅でも、「スマートサポートステーション」として無人化を進めています。「スマートサポートステーション」は駅に防犯カメラ、インターホン、簡易改札機などを整備し、駅から離れたサポートセンターで管理するもので、現在5路線の41駅で採用されています。「スマートサポートステーション」によるものを含めると、無人駅の数は304駅と、JR九州の駅の数(568)の過半数を占めています。

 しかし、この「スマートサポートステーション」が不正乗車の温床となっています。不正乗車の方法は様々で、全く運賃を払わない人もいますし、本来払うべき額より少ない額しか払っていない人もいます。ただ、どちらも不正乗車です。

 もちろん、JR九州も不正乗車を防ぐために抜き打ちで検札を行うなどの対策を取っていますが、効果的な方法がないというのが現状です。鉄道営業法によれば不正乗車した人には運賃の3倍以内の金額を請求することができますが、定期券ならともかく、200~300円の切符で3倍の金額を追徴しても大した金額にはなりません。抑止力にならないのです。また、バスや路面電車なら乗車時に整理券をとってもらい、降りるときに精算するという方法があります。時間はかかりますが、運転士の目があるのでごまかしにくいです。しかし、JR九州の場合は路線網が複雑で車両数も多いので、そのまま導入することは難しいようです。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/620046/)

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日田彦山線のBRTは2023年にできる

 2017年7月の豪雨で大きな被害を受け、添田以南が不通となっていた日田彦山線ですが、ようやく方針が決まりました。7月16日に福岡市内で開かれた、沿線自治体とJR九州のトップによる会議で決まったのです。

 不通となっていた添田-夜明間(29.2キロ)は、BRTに転換して復旧することになりました。合意した復旧案は、福岡県の案を採用しています。彦山-筑前岩屋間7.9キロのみを専用道としていたJR九州の案より長く、専用道は彦山-宝珠山間14.1キロにもなります。半分近くになります。東峰村全体に専用道をつくるためで、そのため当然ながらかかる費用は膨れ上がります。約26億円になり、復旧後の維持費が下がるのでJR九州が全額負担します。もっとも、JR九州が福岡県の案を受け入れたのは大人の事情によるもので、合理的なものではありません。バスならば集落に近いところにきめ細かくバス停を設けることができるからです(BRT化によって停留所は鉄道時代の3倍程度に増えます)。もし筑前岩屋-大行司間が当初の案通り一般道を走るのであれば、途中に停留所が3つできます。3つの停留所の近く(300メートル以内でかつ大きな高低差なし)に住んでいる世帯は64世帯あり、この人たちにとってはJR九州の案のほうが使いやすかったのです。東峰村全体ではそのような世帯は86世帯あります。JR九州のホームページには、主張を通すことのできなかった無念がにじみ出ています。

 なお、BRTの工事は8月から始め、2023までに完成する予定です。着工から約2年という当初の見込み通りで完成するようです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/company/other/hitahiko/pdf/200716_shiryo.pdf、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/626881/、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/07/17/336678.html)

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「ゆふいんの森」は博多-豊後森間で区間運転へ、「かわせみ やませみ」、「いさぶろう」、「しんぺい」は肥薩線を離れる

 令和2年7月豪雨によって大きな被害を受けた久大線についての続報です。

 日田-豊後森間は8月8日から運転を再開する予定です。すでに7月29日からは日田-天ヶ瀬間で代行バスを運転しています。豊後森-向之原間の運転再開時期は未定ですが(庄内-向之原間は8月末運転再開予定ですが、全線復旧は1年以上先になるようです)、豊後森-由布院間でも7月31日から代行バスが走り始めました。8月8日になると、途中で代行バスを使わないといけませんが、久大線を鉄道とバスでつなぐことができます。

 その8月8日からは、「ゆふいんの森」も博多-豊後森間の区間運転ながら、運転を再開します。「ゆふいんの森1号」、「ゆふいんの森2号」、「ゆふいんの森5号」、「ゆふいんの森6号」の2往復のみ運転し(9月23日から25日の間は、車両点検のため、同じダイヤで「ゆふ」を走らせます)、「ゆふいんの森3号」、「ゆふいんの森4号」の1往復は運休します。「ゆふいんの森」には客室乗務員が乗車し、車内販売や車内サービスを行います。そして、「ゆふいんの森」に接続して、豊後森-由布院間ノンストップの代行バスを走らせます(「ゆふいんの森」とは違って、運賃だけで乗車できます)。通常の各駅に停まる代行バスは豊後森-由布院間を1時間17分かけて走りますが、「ゆふいんの森」接続の代行バスは豊後森-由布院間を40分で結びます。高速道路を通るようです。なお、「ゆふ」については、「ゆふ3号」、「ゆふ4号」のみが博多-豊後森間を走り、残る2往復は博多-日田間の運転となります。

 なお、肥薩線を走っていた「かわせみ やませみ」、「いさぶろう」、「しんぺい」は、肥薩線を離れます。「かわせみ やませみ」と「いさぶろう」、「しんぺい」は合体して、4両編成となって門司港-博多間を走ります。博多側が「かわせみ やませみ」、門司港側が「いさぶろう」、「しんぺい」です。8月8日から31日までの毎日と、9月から11月までの休日に1日1往復します。全車指定席で、乗車するには乗車券のほかに指定席特急券が必要となります。なお、「かわせみ やませみ」のベンチシートの発売は行いません。

 車内では、客室乗務員が乗車して車内販売を行います。肥薩線応援企画として、人吉・球磨地区の商品の発売も行います。

(追記)
 「SL人吉」についても、2021年はほかの路線で走らせる可能性があるようです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/pdf/200729yufumoriuntensaikai.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2020/07/29/200729_unkou_hp.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2020/07/29/200729kawayamaisashintokubetuunkou.pdf、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/630268/、大分合同新聞ホームページ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2020/07/29/JD0059426177、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/region/news/200911/rgn2009110020-n1.html)

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