盛岡にLRT?

 宇都宮のLRTは8月に開業しますが、東北新幹線を北に進んだ盛岡でも、LRT導入の話があるようです。2月11日に市民団体が講演会を開きました。

 盛岡のLRTがどういうものかは分からないですが、今後も市民団体は盛岡にLRTを導入するための活動を続けるようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/c7bda0b3ad9a12a51192d2cbc791f3b29623e152)

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阿武隈急行、最終を42分繰り上げ

 阿武隈急行も3月18日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正では槻木発の最終を42分繰り上げます。0:34発から23:52発に42分繰り上げますが、元々の設定がかなり遅かったので(2021年のダイヤ改正でかなり遅くなりました)、そこそこの時間帯に戻したというところでしょうか?
(参考:阿武隈急行ホームページ www.abukyu.co.jp/?p=2284)

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余市-小樽間の第三セクター化試算、経費を過大見積もり?

 北海道新幹線が開業すると、函館線函館-小樽間は並行在来線としてJRから分離されます。通常なら、第三セクター鉄道として存続するところですが、この区間の普通列車での需要はあまりにも少ないので、函館-新函館北斗間を除いて、バスになる予定です。どう考えても貨物需要があるはずの新函館北斗-長万部間も、旅客営業は行わないようです。

 新函館北斗-長万部-余市間はともかく、それなりに需要がある余市-小樽間が廃止になるのは、第三セクターにした場合、かなりの赤字になると試算されたからです。その試算は北海道庁が行ったのですが、その試算に疑問を持つ人がいます。経費を過大に見積もり、「バス転換やむなし」という結論ありきのものにしているというのです。

 それでは、具体的にどの経費が高いとみているのでしょうか? 45.4億円ある初期投資額では、4つを挙げています。まずはJRからの譲渡資産、4.8億円。この区間の鉄道施設はもともと国鉄のものだったのですが、分割民営化のときにほぼ無償でJR北海道に譲渡されました。そこからさらに35年が経過しているので、価値はほとんどないとみています。車両は14.1億円あります。H100形6両の値段のようですが、今は新車でも、北海道新幹線開業時点では10年以上経過した車両です。税法上の耐用年数を考えると、かなり安くなっているはずです。交渉次第ですが、北陸新幹線のときは、新車をいったんJR西日本が買い、それをすぐに第三セクターに渡すという方法で安く車両を手に入れることができました。4.5億円の車両検査施設は、余市構内にある保線用の車庫を転用することで、コストを削減することができるとしています。4億円の信号設備は、留萌線部分廃止で新たに信号設備をつくる石狩沼田が0.8億円でできることから、もっと安くなるとみています。

 開業した後はどうでしょうか? こちらも問題があるとしています。開業初年の2030年度の単年度収支は、運輸収入が2.3億円、営業経費が7.2億円、差し引き4.9億円の営業赤字です。そして、7.2億円の営業経費のうち、人件費が4.2億円を占めています。仮に平均年収が500万円の場合(6年前の資料ですが、JR北海道もそれぐらいの平均年収です)、80人程度が働くとしていますが、そんなにもいるのでしょうか? 余市-小樽間は19.9キロ、これと同じ程度の長さの鉄道に19.2キロの若桜鉄道があります。若桜鉄道は17人で運行しています。余市-小樽間は40分間隔で列車を運行することができるので、若桜鉄道よりは人数がいるでしょうが、5倍近い人はいらないでしょう。
(参考:余市駅を存続する会ホームページ https://yoichi-railway.com/index.php/mondaiten/、東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/183230?page=3)

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弘南鉄道にお座敷車両

 弘南鉄道はこのたび、お座敷車両をつくりました。

 ベースは普通の通勤電車のようですが、和の雰囲気を出しています。窓に障子があるところもあります。2両編成のうち、1両はすでに畳が敷かれていますが、もう1両にも床面に畳を敷くことができます(2両とも、ロングシートの座席は残っています)。床面にはテーブルを置くこともできます。10卓置くことができます。

 車内には木彫りがあります。江戸時代の錦絵の絵師、歌川国芳の「きんぎょづくし」の絵を元にした彫刻ですが(なぜ金魚にしたのかと言えば、弘南鉄道は毎年夏、「金魚ねぷた列車」を走らせているからです)、それをつくったのはだんじりで有名な、岸和田の彫刻師。たんじりには立体的に見える彫刻が施されていますが、それが遠く離れた弘南鉄道でも見ることができるのです。弘南鉄道沿線の名所や名産物をアレンジしています。
(参考:弘南鉄道ホームページ https://konantetsudo.jp/event-train/)

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青函トンネル記念館のケーブルカー、経営危機でクラウドファンディング

 龍飛岬にはケーブルカーがあります。青函トンネル記念館が運営するもので、記念館に隣接する青函トンネル記念館駅と海面下140メートルの体験坑道駅との間を約7分で結んでいます。1998年7月の開業から2022年まで、約135万人が利用しました。

 この青函トンネル記念館のケーブルカーですが、新型コロナウイルスの影響で観光客が減少し(2022年度は2019年度の約6割でした)、収入が減っています。それなのに、車両整備の費用はいつも通りかかります。青函トンネル記念館のケーブルカーも鉄道事業法に基づいて運行されているため、車両の検査が必要です(検査は青函トンネル記念館が閉まっている、冬季に行います)。特に2023年は車両を分解しての検査があるので、レール修理の費用と合わせて約1000万円が必要です。しかし、その費用が捻出できません。このままでは東北運輸局から運行が認められない危険性があります。そこで青函トンネル記念館はクラウドファンディングの手法で整備費を確保しようとしています。2月1日から行い、300万円を集めることを目標としています。

 ただ、青函トンネル記念館のある龍飛岬には行きにくいです。青森から津軽線の列車を乗継ぎ、三厩からはバスに乗り換えます。しかも、津軽線の蟹田-三厩間は廃止の話もあります。津軽線の見直しとともに、途中にある新幹線の駅からのアクセスを向上させることも求められているかもしれません。

(追記)
 1日から始まった青函トンネル記念館のクラウドファンディングですが、たった10日間で目標の300万円が集まりました。また、青函トンネル記念館のある外ヶ浜町は、車両整備のための補助金900万円を出すことを議会で可決しました。これにより、2023年度のケーブルカー運行の目途が立ちました。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/a0a26b1bc9b615e70e8bc9b7e8c381dea4790226、https://news.yahoo.co.jp/articles/9583bf8f80aa630a533ed64ac43e7c0e31af87a3)

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買い物をすると、路面電車無料

 札幌市交通事業振興公社は2022年12月24日から2023年3月31日までの間、路面電車沿線の店舗や施設において、「路面電車沿線周遊チケット」というものを配布しています。

 どういうものでしょうか? 沿線にある参加店舗(施設)で一定の条件を満たすと(店や施設によって条件は異なります)、路面電車1乗車が無料になるチケットがもらえます。このチケットで路面電車に乗り、次の店や施設で同じように条件を満たし、またチケットをもらい、それを繰り返します。

 周遊チケットは2022年12月24日から2023年3月31日までの間、9時から17時まで使うことができます。買い物等をした当日だけでなく、期間内ならいつでも使うことができます。また、札幌市民でなくても条件を満たせば周遊チケットをもらうことができます。
(参考:札幌市交通事業振興公社ホームページ https://www.stsp.or.jp/event/free-ticket/)

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秋田内陸縦貫鉄道に乗らない市民が9割、財政支援の打ち切り等を求めるのが7割

 県庁所在地の秋田を無視して、内陸部の鷹巣と角館を結ぶ秋田内陸縦貫鉄道。2021年度の経常損益は約2億円の赤字で、仙北市は秋田県、北秋田市と共同で秋田内陸縦貫鉄道の財政支援を行っています。2022年度では、駅前維持費や踏切改修費などで約9200万円を負担しています。

 ただし、仙北市民の秋田内陸縦貫鉄道に対する意識は冷たいものがあります。仙北市は2022年11月、15歳以上の市民1500人に対してアンケートを行い、そのうち831人から回答を得ました。それによれば、秋田内陸縦貫鉄道に乗らない人は92.8%、財政支援を減らすべきもしくは打ち切るべきと答えた人は72.9%もいました。

 秋田内陸縦貫鉄道は新型コロナウイルスの影響がほとんどなかった2019年度でも輸送密度が261人と低く、ローカル需要しかないため、どうしても鉄道で残さないといけないレベルの鉄道ではありません。どうしても残したかったら、秋田県や沿線自治体が負担しないといけません。地元の負担が絡むため新幹線や大都市の利用者に甘えれば良いJRの路線よりは冷静な判断ができるでしょうが、同じお金を出すなら秋田新幹線の強化に投資したほうが良さそうです。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20230104-OYT1T50143/)

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貨物専用線になっても旅客運行を求める?

 北海道新幹線新函館北斗-札幌間が開業すると、並行する在来線はJRから分離されます。今までなら第三セクターになるところですが、北海道の場合は極めて需要が少ないことから、函館-長万部間もごく一部の区間を除いてバスに転換されるようです。

 しかし、この区間を考える上で忘れてはならないのが、貨物輸送の問題。貨物のことを考えると、線路を剥がすわけにはいきません。貨物列車は沿線のためにあるのではなく全国のためにあるので、新幹線上に貨物列車を走らせる技術が確立されるまでは国のお金で貨物線となった函館線を維持することはやむを得ないでしょう。

 ところが、朝日新聞が沿線自治体の首長にアンケートしたところ、一部区間を除いて貨物専用線となる函館線なのに、駅の存続を求めている自治体があります。貨物を取り扱うのではありません。観光や通学のために駅を残したいといい、中には具体的な駅名を挙げているところもあります。

 並行在来線の負担を国が行うのは、あくまでも国全体への影響が大きい貨物のためであり、ローカル輸送のためではありません。国のお金でバスで十分な程度のローカル輸送を維持させるのは間違っています。新函館北斗-長万部間の鉄路が残るのはあくまでも貨物のためで、ローカル輸送のためではありません。普通列車が欲しければ従来通り第三セクターの枠組みで対処するしかないでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASQCH6KG2QCGIIPE004.html)

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「全国旅行支援」なら、JR北海道普通列車乗り放題2000円

 「全国旅行支援」で旅行をすると、現地で使うことができるクーポンがもらえます。名称は都道府県によって異なりますが、北海道では「ほっかいどう応援クーポン」と言います。JR北海道から、この「ほっかいどう応援クーポン」を使ったお得な切符が出ています。

 ひとつは、「クーポンde北海道乗り放題パス」。JR北海道の快速・普通列車が1日乗り放題となるもので(新幹線や特急には乗ることができません)、大人は2000円、子供は1000円です。奥津軽いまべつを除くJR北海道の「みどりの窓口」で発売していますが、1人につき1枚(1000円)以上の「ほっかいどう応援クーポン」の利用が必要です(クレジットカードや現金との併用もできます)。発売期間は10月21日から12月21日までのうち、「ほっかいどう応援クーポン」の有効期間内、利用期間は10月21日から12月21日までのうち、「ほっかいどう応援クーポン」の有効期間内に限ります。札幌近郊ならともかく、そのほかは普通列車が極端に少ないところもありますから、使うのなら事前に計画を練っておいたほうが良いでしょう。非常にお得になるか、非常に無駄になるかの二択です。

 もうひとつは「クーポンdeはこだてパスポート」。こちらは函館線函館-森間(渡島砂原経由も可)、函館バス(函館市、北斗市、七飯町、鹿部町、森町、木古内町の全線)、函館市電全線、道南いさりび鉄道全線が1日乗り放題です。JRは特急券を買えば特急にも乗ることができます。こちらも大人は2000円、子供は1000円です。長万部以南のJR北海道の「みどりの窓口」で発売していますが(奥津軽いまべつは除きます)、1人につき1枚(1000円)以上の「ほっかいどう応援クーポン」の利用が必要です。発売期間は10月21日から12月21日までのうち、「ほっかいどう応援クーポン」の有効期間内、利用期間は10月21日から12月21日までのうち、「ほっかいどう応援クーポン」の有効期間内に限ります。函館市内のみならず、郊外も回るなら使える切符です。

 2つとも、2年前の「Go To トラベル」のときと同じような扱いです。なお、これら2つの切符以外を「ほっかいどう応援クーポン」で買うことはできません。

(追記)
 「全国旅行支援」の実施期間が延長になったのに伴い、「ほっかいどう応援クーポン」を使うことのできる切符、「クーポンde北海道乗り放題パス」、「クーポンdeはこだてパスポート」の発売期間及び利用期間を12月28日まで延長しました。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/221014_KO_ouencoupon.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/9c7ebdabb8c09a4c7afd8ddd9ce0d397.pdf)

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山形鉄道が米坂線を業務委託で運行?

 以前の記事で予告していた話を書きます。

 みなさんも御存じの通り、米坂線は8月の豪雨により、一部区間が運休しています。本来なら線路は坂町でつながっていたのですが、豪雨により断ち切られ、孤島の状態になっています(山形新幹線は標準軌のため、レールの幅は合いません)。

 そこで今泉でレールがつながっている山形鉄道沿線の内谷長井市長が私案を出してきました。山形鉄道などがJR東日本から業務委託を受けて、米坂線の一部区間(米沢-今泉間?)を運行するというのです。2つの路線のダイヤを調整して乗換時間を短縮させ、利便性を向上させることができるとしています。

 米坂線でも米沢-今泉間は主要都市の米沢があるからか比較的利用者があり、2019年度の輸送密度は776人います。山形鉄道の404人より多いのです。経営努力次第で山形鉄道自体の強化を図ることができ、さらに今の時期ならJR東日本から交渉で好条件を勝ち取ることができるとの計算もあるのかもしれません。運賃はそれなりに上がるでしょうが、正直言って今が安すぎる面があり、ほどほどの運賃でやる気のある経営になるのなら悪い話ではないでしょう。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20221118/6020015750.html、JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/2016-2020.pdf、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/local-shitetsu-yusomitsudo/)

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