名古屋市交通局鶴舞線との相互直通運転車両に新型車両500系

 名鉄豊田線、犬山線は、名古屋市交通局鶴舞線と相互直通運転をしています。名鉄も名古屋市交通局もそれぞれ相互直通運転用の車両を用意していますが、名古屋市交通局の車両に比べて名鉄の車両は古いです。相互直通運転を開始したときにつくられた車両が今なお現役です。

 その名鉄ですが、名古屋市交通局鶴舞線との直通運転用に、新型通勤車両500系をつくることにしました。500系は名古屋本線などで走っている9500系と同等の性能を備えた車両で、相互直通運転に対応するため20メートルの4扉です。導入初年度の2026年度は6両編成1本のみをつくりますが、以降、順次増やしていきます。100系と200系合わせて11編成を置き換えます。

 500系の外観の特徴は、青い帯。名鉄と言えば赤ですが、それに名鉄グループの経営ビジョンスローガン、「名鉄×WAO!」ロゴで使用されている青を追加しています。「名鉄×WAO!」は何が言いたいかよくわかりませんが、青は鶴舞線を連想させる色なので、地下鉄に直通する車両だということがわかりやすくなるというメリットがあります。また、これまでの名鉄にない新しさ、斬新さを創出するため、正面は左右非対称のデザインとしています。車内は木目調の大型袖仕切りとベージュ系の壁で、落ち着いた温かみのある空間を演出します。袖仕切りは丸みを帯びていて、圧迫感の軽減を図っています。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2025/__icsFiles/afieldfile/2025/05/08/250508sinzou.pdf、朝日新聞5月11日朝刊中部14版)

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蒲郡線はみなし上下分離に

 名鉄の中で利用者が少なく、存廃が話題になっているのは、名鉄西尾・蒲郡線西尾-蒲郡間と名鉄広見線新可児-御嵩間です。そのうち、名鉄西尾・蒲郡線のほうで、動きがありました。

 これまで西尾、蒲郡両市は、2010年度から毎年2.5億円の財政支援をしています。その支援の仕組みは2026年度まで続きますが、2027年度からは新たな仕組みで支援します。国の交付金を活用し、名鉄西尾・蒲郡線のうち、さらに利用者が少ない蒲郡線について、みなし上下分離方式で存続させることにしました。地方自治体は鉄道施設などの資産を保有しませんが、保有経費相当分を地方自治体が負担し、実質的に上下分離をしたのと同じような効果になるのです。

 存続期間は2027年4月からの15年間、この区間の維持管理や設備投資には年間4~4.5億円がかかりますが、これを両市で負担します。今は2.5億円ですから、倍近く負担が増えることになりますが、これで鉄道が維持できるのならそう高くはないでしょう。
(参考:東愛知新聞ホームページ https://higashiaichi.jp/news/detail.php?id=24449、東日新聞ホームページ https://www.tonichi.net/news/index.php?id=114556)

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「3・3・SUNフリーきっぷ」がデジタルに

 近鉄、南海、名鉄が3日間乗り放題となる「3・3・SUNフリーきっぷ」は人気の切符でした。その「3・3・SUNフリーきっぷ」がデジタルで復活します。19年ぶりの復活です。

 以前の「3・3・SUNフリーきっぷ」は紙の切符で、自動改札も通ることができなかったのですが、今回復活するのは、デジタル切符です。駅窓口ではなく、専用サイトで発売します。また、デジタルに対応していないからでしょうか、利用できる駅に制約があります。近鉄はロープウェイを除く全駅で使えますが(ケーブルカーにも乗ることができます)、南海は汐見橋線、多奈川線、高野線下古沢-極楽橋間の各駅では利用できません。ただ、ケーブルカーは使えますので、高野山には行くことができます。制約が厳しいのは名鉄。中部国際空港、名鉄名古屋、金山、東岡崎、神宮前、国府宮、名鉄一宮、新木曽川、笠松、名鉄岐阜、犬山、知多半田、西尾の13駅しか乗り降りできません。

 「3・3・SUNフリーきっぷ」の発売期間は4月7日5時から2026年3月31日まで、利用期間は4月7日5時から2026年4月29日までです。購入日から30日間有効です。連続3日間有効のタイプと連続2日間有効の2タイプがあり、値段はそれぞれ8200円、6200円です。子供の設定はありません。以前の「3・3・SUNフリーきっぷ」に比べて値段は上がっていますが、元が取れるプランをつくって使ってみたいものです。
(参考:近鉄ホームページ https://files.microcms-assets.io/assets/f76cb3f097104533921f6d6262a336ee/a6c6907004b14c4c804b24dea2f36b4f/20250331rw.pdf)

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名鉄広見線新可児-御嵩間、6月に存廃判断へ

 名鉄広見線の新可児-御嵩間も、名鉄西尾・蒲郡線の西尾-吉良吉田-蒲郡間と同じく、地元の支援で何とか存続している区間。2010年度以降は沿線の可児市と御嵩町が合わせて年間1億円を支出しています。

 さて、その新可児-御嵩間ですが、名鉄から今のような補助金では運行を継続することが難しいとの話がありました。そこで、この6月に存続するか廃止するかの判断をすることになったようです。鉄道として存続することになった場合、車両や線路の維持費用を自治体が負担する、みなし上下分離方式を採用する可能性もあるようです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/3ed80f0fc8e68b5a1d094a7f3c5e1aca474dfe64)

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名鉄バスセンターの建て替えで付近に仮設バス停を設置

 以前からある、名鉄の名古屋駅再開発計画。元々はリニアが名古屋まで開業する2027年に完成させる予定でしたが、リニア同様、こちらも遅れていました。

 しかし、新型コロナで大きく傷ついた名鉄の業績が回復に向かっていることもあり、懸案の再開発が再び前に進むことになりました。鉄道では名鉄名古屋の拡張が考えられ、線路が4本になります。訪日外国人の増加に対応して、中部国際空港行きの列車を増やします。

 地上では高層ビル3棟が建てられます。新たに高さ約180メートルの高層ビル3棟ができます。3棟のビルはそれぞれ空中回廊で結ばれ、地上に降りなくても隣のビルに行くことができます。名鉄、近鉄がそれぞれ運営するホテルのほか、オフィス、商業施設が入ります。2025年度中に名鉄グランドホテルや名鉄百貨店を閉鎖する予定で、名鉄バスセンターも解体されます。その間、仮設のバス停は近くにつくります。乗車場所は10か所、降車場所は9か所に分かれる予定で、関係者と協議をしています。

 再開発は2030年代後半までに完成する予定です。しかし、人手が足らず、資材も高騰しているため、総事業費は当初予定の5000億円を大幅に超えます。1.3倍になるとも言われています。また、再開発完成後のバスターミナルはかなり南側になるようです。太閤通の上とレジャックの跡地にできます。駅からの乗り換え時間は今よりかかると思われます。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/chubu/feature/CO037551/20241127-OYTAT50040/)

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「県民の日学校ホリデー」は小学生150円で乗り放題

 愛知県は11月21日から27日に「あいちウィーク」を設定し、この間の1日が「県民の日学校ホリデー」として、(愛知県と仲が悪い?)名古屋市以外の公立の学校が休みになります(休みになる日は、市町村や学校によって変わります)。この「県民の日学校ホリデー」に合わせて名鉄は、「県民の日 電車バス乗り放題きっぷ」を発売します。

 「県民の日 電車バス乗り放題きっぷ」は、「名鉄電車全線1DAY フリーきっぷ(小児用)」と「名鉄バス全線1日乗車券(小児用)がセットになったもの。値段は150円です。どうやら、名鉄創業130周年と、名鉄バス創業20周年を足し合わせた数字のようです。どちらも小児用なので、愛知県の公立学校(幼稚園、小学校、特別支援学校)の児童のみが対象です。発売期間は10月21日から11月27日、利用できるのは「あいちウィーク」期間中の平日、11月21日、22日、25~27日の5日間です。

 一日名鉄や名鉄バスに乗ることができるだけでも十分お得ですが、遊園地も入園料が無料になります。南知多ビーチランド&南知多おもちゃ王国、日本モンキーパーク、リトルワールド、明治村が対象です。当日有効の切符1枚の呈示で、小学生1人が無料です。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2024/__icsFiles/afieldfile/2024/10/15/24-10-15aichiholiday.pdf)

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馬籠へQRコードを使った切符

 QRコードを切符に使う取り組みは各地で行われていますが、JR東海も9月20日から12月8日までの間、観光用のフリー切符で実証実験を行います。中央線名古屋-中津川間で使うQRコード乗車券と、北恵那交通のバスのデジタル乗車券(画面を運転士に呈示して使います)をセットにした「馬籠周遊きっぷ」を、名鉄のMaaSアプリ「CentX」で発売します(駅では発売しません)。

 この「馬籠周遊きっぷ」は、中央線の特急自由席に乗ることができます。また、北恵那交通では、中津川と馬籠を結ぶ馬籠線が一日乗り放題です。有効期間は購入日から60日間(ただし、発売期間終了日の12月8日まで)ですが、JR線の往路、復路、バスは、それぞれ使う前に「利用を開始する」のボタンを押します。そのボタンを押した日のみ使えます(往路、復路、バスは有効期間の範囲内ならそれぞれ別の日に使ってもよいようです)。

 値段は名古屋発着が5000円、多治見発着が3300円です。子供の設定はありません。また、この実証実験に合わせて、名古屋、多治見、中津川の一部改札機に読取用カメラを設置し、QRコード乗車券の認証や自動改札機の連動に関する検証を行います。
(参考:JR東海ホームページ https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043814.pdf)

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白と青が逆の「ミュースカイ」

 名鉄の看板列車、「ミュースカイ」。白がベースで、扉の部分が青になっています。

 ところが、名鉄創業130周年企画の一環として、2000系1編成4両について、「ミュースカイ」の配色を反転させることにしました。青がベースで、扉の部分だけが白くなっています。6月30日から運行を始めますが、反転塗装の「ミュースカイ」は、外装だけでなく内装も変更されています。

 そして、運行開始前日の29日にはツアーも行われます。「名鉄創業130周年記念 反転塗装ミュースカイお披露目の旅」です。通常、営業列車入ることがない西枇杷島構内の犬山線側留置線を経由して、一般公開していない名古屋本線、犬山線、留置線に囲まれた「三角地帯」で降りて、名古屋本線や犬山線を走る列車を間近で楽しむことができます。すでに5月28日から募集を開始していましたが、満席で売り切れになっています。値段は19800円です。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2024/__icsFiles/afieldfile/2024/05/23/24-05-23bluemsky.pdf)

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名鉄、9500系、9100系に貫通扉を設置

 名鉄の通勤型車両、9500系、9100系には先頭部に扉があります。しかし、真ん中に扉がなく、少しずれているので、ほかの車両と連結した場合、貫通路として使用できません。

 しかし、これでは、事件や事故が起きた際、避難することができません。そこで2024年度に製造されるものから(4両編成の9500系は3編成、2両編成の9100系は2編成つくられます)、真ん中に貫通扉を設けることにしました。

 このことにより、将来的には、連結運転時に常時通り抜けができるようになるとのことです。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/ir/reference/investment_plan/__icsFiles/afieldfile/2024/05/10/24-05-10setsubitoushi2024_1.pdf)

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金山でホームドアの実証実験

 ユニークな車両がたくさん走っていた名鉄ですが、今はかなりシンプルになり、特別車以外は地下鉄直通用を除いて3扉となりました。細かいところはともかく、ようやくホームドア導入の前提条件が整ったのです。

 そこで名鉄も、ホームドア導入のための実証実験を行うこととなりました。場所は金山の上り3番線ホーム、中部国際空港方面行きのホームです。ここで10月から2025年3月ごろまでの間、先頭の1扉分だけで実証実験を行います。

 名鉄はこの実証実験で、実際に導入するための課題を検証し、本格的なホームドア整備のための検討を進めるとのことです。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2024/__icsFiles/afieldfile/2024/04/09/24-04-09kanayamaeki.pdf)

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