JR西日本、城端線、氷見線のLRT化等を地元に提案

 富山県西部の中心都市、高岡。この高岡から南北にJRのローカル線が出ています。南に行くのが城端線、北に行くのが氷見線です。かつては高岡で北陸線と接続していましたが、北陸新幹線開業によって北陸線は第三セクターとなり、新高岡で北陸新幹線と乗り換えることができるだけです。在来線に関して言えば離れ小島の路線です。

 この城端線、氷見線についてですが、JR西日本は29日、富山県及び沿線4市(高岡、氷見、砺波、南砺)に対して、LRT化など新しい交通体系の検討を進めていくことを提案しました。LRTはバリアフリー化や運行本数の増加がしやすく、ディーゼルカーに比べて維持費が安いというメリットがあります。2018年度の輸送密度は城端線が2899人、氷見線が2552人とバスに転換しなければならないほどの数字ではありませんが、JR西日本が発足した1987年度と比べると、6割程度に落ちています。

 この城端線、氷見線のLRT化の話はからあったのですが、再び出てきたのは、先ほども書いたように、北陸新幹線開業によって北陸線が分離され、離れ小島の路線になってしまったからです。幹の部分の北陸線が第三セクターになり、枝の城端線や氷見線が残っているという、ある意味変なかたちになっていて、事業効率はよくないです。特急や貨物列車といったほかの地域に波及する列車があるならともかく、ローカルな需要しかないのに、JRが維持する必要はないのです。近くには富山ライトレールというJRから分離してLRT化した路線の模範例がありますし、それなりに需要があることから前向きな対策が取れます。吉備線が似たような例となるでしょう。

 もっとも、LRT化した場合、誰が費用を負担するかはまだ決まっていません。また、富山市内で完結する富山ライトレールと違い、城端線や氷見線は人口の少ないところを走ります。JRから分離して自治体に何らかの金銭負担をさせれば、これまでのように「安かろう、悪かろう」路線からの脱却はできますが、さすがに富山ライトレールみたいに15分間隔は難しいでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/01/page_15537.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55001010Z20C20A1LB0000/)

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名古屋市科学館の前にレールを敷いてSLを走らせる?

 名古屋でのSLについて、あおなみ線での運行は諦め名古屋市科学館にあるB6(1904年にドイツでつくられました。愛知県の今のJRに当たる線路で走っていました。SLの全長は10メートルです)という蒸気機関車の車輪だけをモーターで動かすというところまでお伝えしましたが、新しい動きがありました。B6が線路の上を走るのです。

 線路は名古屋市科学館の敷地に敷きます。約120メートルの線路を敷き、そこにB6を走らせます。環境に負荷がかかる蒸気機関ではなく、圧縮空気で走らせます。蒸気で走るSLと同じように、「プシュー」という音や煙を再現することができます。

 やはり問題となるのはお金。現在、B6は大阪市内の工場で解体されていて、これを走行できる状態にするだけで最大3.3億円もかかります(蒸気機関だと4.8億円かかるので、それよりは安いです)。線路の敷設費用などを含めるとさらに膨れ上がります。名古屋市教育委員会はこの2020年1月から復元工事の設計を始めるようですが、そこまでして走らせる価値があるのかは難しいところです。後ろに全長10メートル程度の客車をつなぐので、実際にお金を取って走らせても良いでしょうが(通勤通学の足であるあおなみ線とは違って、単なる遊戯施設と割り切れます。営業している鉄道なら求められる安全装置も簡略化できます。科学館のアトラクションのひとつと言えます)、SLに乗りたいなら大井川か京都に行けばいいのですから、難しいところです。

 もっとも、河村名古屋市長はこれでも不満です。レールが120メートルしかないのは短いとして、白川公園の南西まで330メートルの長さにする案を持っています。客車は10メートルほどの小型客車ではなく、JR東日本から旧型客車2両を取得します。330メートルにすると、120メートルでは要らなかった踏切が必要になってきます。当然ながらコストは増大します。しかも、まだ話には先があります。第一段階は、名古屋城の南の道路を1車線潰して、SLを走らせます。そして、最終目標は、あおなみ線での運行です。あおなみ線で走らせることを諦めていないのです。いくらSLを走らせたくても、遊戯施設が限界でしょう。

(追記)
 名古屋市科学館にあるSLを敷地内で走らせることについて、市議会の理解を得られず、名古屋市教育委員会は計画を白紙撤回することになりました。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2019122502000080.html、https://www.chunichi.co.jp/s/article/2020010690213115.html、https://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20191226/CK2019122602000057.html、朝日新聞1月15日朝刊 中部14版、朝日新聞2月13日朝刊 中部14版)

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三岐鉄道、8割以上も値上げしていた

 三岐鉄道も、消費税率が10%になった2019年10月1日、値上げをしました。

 三岐鉄道の値上げは1997年4月以来のことで、22年ぶりです。税率が上がった分を反映させるためだけではないので、改定率は約14%にもなります。普通運賃の場合、三岐線の近鉄富田-西藤原間が520円から560円、北勢線の西桑名-阿下喜間が470円から510円になります。

 特に値上げ幅が大きいのが、短距離の定期券。普通運賃が170円から190円に値上げになる、3キロまでの区間で見ていきます。通勤定期は4010円から7220円へと約80%の値上げ、通学定期は2670円から4940円へと約85%の値上げになります。

 どうしてこんなにも上がったのでしょうか? 実は3キロ以下の定期について、割安になっていたのです。通学定期の場合、3キロ超だと10~14往復しないと元が取れなかったのですが、3キロ以下だと8往復で元が取れていました。これが値上げによって、距離にかかわらず13往復しないと元が取れないようにしたので、短距離での値上げ幅が大きくなってしまったのです。激変緩和措置はありません。

 これで大きな迷惑を被ったのが、桑名市の中学校の生徒。公立の中学校なのですが、電車通学の生徒が約100人いました。桑名市役所が値上げに気付いたのは、値上げ直前の9月下旬のこと。三岐鉄道は申請前の5月の段階で三重県と沿線3市町に値上げについて説明していたのですが、スルーされてしまっていたようです。慌てて桑名市は三岐鉄道に対応を求めましたが、どうにもならず、急遽、生徒に自転車通学の許可を行いました。6割半ほどの生徒が変更を希望し、一部は自転車通学に切り替えています。桑名市は500万円ほどかけて駐輪場の増設などを行います。

 これほどの値上げを激変緩和措置なしに行うのも問題ですし、沿線の市町がそれに気付かなかったのもお粗末です。早く気付いていれば、三岐鉄道への補助金を増やして定期券の値段を抑えることもできましたし、一定期間、生徒に個別に補助金を支給することもできたのですから。
(参考:三岐鉄道ホームページ https://www.sangirail.co.jp/contents/unchin/190912unchin/190912kouhyou.pdf、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/mie/20191217/CK2019121702000036.html)

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名古屋市の「敬老パス」、JRや私鉄にも拡大

 65歳以上の名古屋市民なら年間最大5000円というわずかな負担で名古屋市交通局の地下鉄やバス、あおなみ線が乗り放題になる、「敬老パス」

 ただし、「敬老パス」は名古屋市交通局の路線がないところでは意味がありません。そこで「敬老パス」の適用範囲を拡大することになり、2022年2月から名古屋市内のJR東海、名鉄、近鉄でも乗ることができるようになる予定となります(乗車駅と降車駅がともに名古屋市内であることが必要です。なお、名鉄はこれまででもごく一部で利用できました)。JR東海、名鉄、近鉄の乗車に関しては、「敬老パス」にチャージされた分からいったん支払い、名古屋市が2か月ごとにまとめて返還することになります。

 ただ、対象路線を増やすと、その分名古屋市の負担は増えます。対象路線の拡大によって「敬老パス」の利用者は約1.1万人増え(現在は33万人です)、8.9億円が必要になります。名古屋市は負担の上限額を145億円(消費税を10%としています)としたいので、これまで制限がなかった利用回数に制限を設けます。

 新たに設ける制限は年間700~800回にするようです。ちなみに、2018年2月までの1年間で、1人当たりの平均は約210回です。結構多く、定期券みたいに毎日使わないと制限には達しません。制限を設けても結構緩いです。そして、年間利用回数が2000回を超える人は498人いて、一番多い人は4350回です。1日当たりにすると12回です。さすがに名古屋市議会から不正使用が疑う声が出ています。
(参考:朝日新聞10月12日朝刊 中部14版、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019101090003536.html)

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富山ライトレールからの電車、全便市内電車に直通

 富山には南北2つの路面電車があります。南は昔からある富山地鉄の市内電車、北は2006年に開業した富山ライトレールです。この2つの路面電車、2020年2月22日に合併した後(富山地鉄が存続します)、2020年3月21日には南北2つの路面電車は接続して直通運転を始めます。

 さて、接続後はどのようなダイヤになるのでしょうか? 1時間に6本走る朝の通勤・通学のラッシュ時は、大学前に3本、南富山に3本走ります。7時台には城川原始発も2本できます。1時間に4本走る日中は、中心市街地に行きやすくするため環状線に2本走らせます。大学前と南富山には1本ずつです。環状線には岩瀬浜方面からの直通と富山駅発着の分を合わせて、現行の1時間4本を維持します。富山駅から大学前方面には岩瀬浜方面からの直通を合わせて1時間に6本、富山駅から南富山方面には岩瀬浜方面からの直通を合わせて1時間に12本走ることになります。夕方は基本的には日中と同じですが、富山駅-岩瀬浜間で2往復増発し、10分間隔となる時間帯があります。

 運賃は富山ライトレール部分を含めて、消費税率引き上げに伴う値上げ後の210円を維持します。定期券についても1枚で利用できるようになり、しかも現行の富山地鉄の市内電車の定期券より安くなるようです。

 接続後のダイヤの詳細については、2020年1月下旬に発表される予定です。
(参考:チューリップテレビホームページ www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20191001183732、北日本新聞ホームページ https://this.kiji.is/551655394561066081、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20191002/CK2019100202000047.html、富山市ホームページ http://www.city.toyama.toyama.jp/data/open/cnt/3/20686/1/2019.1001sansyakaikenshiryou.pdf)

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非上場の鉄道会社の株が買える?

 株主優待券を目当てに、上場している鉄道会社の株を買うということはよくあります。しかし、非上場の鉄道会社でも株を買うことができ、株主優待券がもらえるのです。

 別に裏でこそこそと買っているわけではありません。日本証券業協会は2015年に、非上場株の売買促進を目指して、株主コミュニティ制度というものをつくりました。それを使っているのです。株主コミュニティ制度では証券会社が非上場企業の財務状況等を調べ、その株式を購入したい投資家を募集します。既存株主が株の売却を希望すると、証券会社が株の売買を取り次ぎます。よって、証券取引所で日々売買される上場株と違って、すぐに取引が成立するとは限りません。大手の証券会社ではなく、地場の証券会社が取り扱うことが多いようです。

 金沢市の今村証券で人気が高いのは、金沢の鉄道、バス会社、北陸鉄道。取引額は2015年の約3500万円から2018年の約1億7200万円に拡大しました。遺産相続のときに持っている株式を売却する株主が増え、その人が供給源となっているのです。北陸鉄道の最近の株価は1株2400円。これを138株(約33万円)買うと、半年ごとにバスや電車の回数券をもらうことができます。750株(180万円)買えば、鉄道全線で半年間利用可能な無料乗車券がもらえます。富山市の島大証券で人気なのは、立山黒部アルペンルートを構成する、立山黒部貫光の株。400株(約48万円)買えば、6750円の片道乗車券を4枚もらうことができます(扇沢と黒部ダムを結ぶバス(旧トロリーバス)は別会社なので利用できません)。ロープウェー、ケーブルカー、バスを乗り継いで行くことができるのです。県内外の山岳ファンに人気のようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190915/k00/00m/020/073000c)

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大井川鐵道の新駅にはSL停まらず

 以前、新東名島田金谷インターチェンジの近くに大井川鐵道の新駅をつくるという話を記事にしましたが、動きがありました。

 島田金谷インターチェンジの近くに、産直市場、レストラン、カフェなどから成るにぎわい交流拠点を整備します。交流拠点を整備するのは、JA、島田市、大井川鐵道などが株主となってつくった会社、「賑わい創造舎」。延べ床面積が5200平方メートルで、当初2020年7月にオープンする予定でしたが、資材の調達の遅れで、4か月遅れて2020年11月にオープンする予定です。なお、このにぎわい交流拠点の名前は「KADODE OOIGAWA」になり、社名も「賑わい創造舎」から「KADODE OOIGAWA」に変更されました。

 話を新駅に戻します。新駅も「KADODE OOIGAWA」のオープンと同じ、2020年11月を予定しています。1985年に開業した日切以来の新駅となります。高速道路のインターチェンジに近いという特性から、観光客誘致のためにSLも停まると思っていましたが、電車のみの停車のようです。ホームの長さなどの問題で、SLが停まるのは難しいようです。
(参考:YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190805-OYT1T50297/、静岡新聞ホームページ https://www.at-s.com/news/article/local/central/665292.html)

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大井川鐵道、秋にEL列車を増発

 今はSLまたは電車によって運転されている大井川鐵道ですが、1949年の電化直後は電気機関車による客車列車を走らせていました。電化70周年のこの秋、大井川鐵道はその電気機関車によるEL列車を増発します。電気機関車は電化時に自社発注した1949年製造の2両を主に使い、客車は1930~1950年代に製造されたものを使うので、このEL列車に乗ればその当時の雰囲気を味わうことができます。

 EL列車が運行されるのは10月31日から12月31日までの間。週末だけでなく(週末でもEL列車が走らない日もあります)、平日でもSL列車が走る日があります。EL列車が走る日はいずれも新金谷-千頭間を1日1往復します(運行ダイヤは日によって異なり、3パターンあります)。急行なので停車駅は少なく、千頭行きは家山と下泉(運転日によっては家山のみ)、新金谷行きは川根温泉笹間渡と家山です。

 急行なので、運賃以外に急行料金が要ります。急行料金は大人500円、子供250円です。原則として事前予約が必要ですが、当日でも空席があれば乗車することができます。EL急行料金を新設した甲斐がありました。また、15人以上なら、事前に予約することによって「ELスイーツプラン」を申し込むことができます。運賃、急行料金のほかに500円追加すれば、車内でオリジナルパフェを食べることができます。
(参考:大井川鐵道ホームページ oigawa-railway.co.jp/archives/23326、乗りものニュース trafficnews.jp/post/88740)

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大井川鐵道、EL急行料金を新設

 大井川鐵道も、ほかの鉄道同様、10月1日に消費税率引き上げに伴う値上げを行います。

 基本的に今回の値上げは消費税率が上がった分を転嫁するためのものですが、新たな料金を設定します。それはEL急行料金。これまで縁の下の力持ちと言った感じのELでしたが、観光列車に活用することにしました。EL急行料金は500円です(子供は半額。ちなみに、値上げ後のSL急行料金は820円、電車急行料金は160円です)。

 かつてはあちこちで見られたEL牽引の客車列車ですが、今ではSL以上に貴重な存在です。ELが牽引する客車列車が日常的に走っているのは、大井川鐵道の一部区間(長島ダム-アプトいちしろ間、1.5キロ)と黒部峡谷鉄道(20.1キロ)のみです。JRにはありません。今後もSLはわかりやすい観光資源として残るでしょうが、DLやEL牽引の客車列車は目立たないので、消えてしまう危険性もあります。

 特別料金を取ることでEL牽引の客車列車が残るのであれば、今回のEL急行料金の設定はやむを得ないとも言えます。
(参考:大井川鐵道ホームページ oigawa-railway.co.jp/newsrelease、oigawa-railway.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2019/07/166990cf667709632fba0c295d4e3211.pdf)

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北陸鉄道に東京メトロの車両?

 7月11日から12日にかけて、越谷貨物ターミナルから松任まで車両が運ばれました。運ばれた車両は、東京メトロ03系4両。日比谷線の車両で、先頭車ばかり4両です。

 この東京メトロの車両ですが、北陸に運ばれて何に使われるかはまだ正式な発表がありません。ただ、北陸鉄道で使われるという話があります。北陸鉄道は10月1日に約13%の値上げを行いますが(消費税増税分による値上げを除いて、29年ぶりの値上げです)、この理由のひとつに浅野川線の車両更新を挙げています。東京メトロの車両は浅野川線で使われるのでしょうか?
(参考:railf.jp https://railf.jp/news/2019/07/12/180000.html、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2019/05/30/322913.html)

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