江ノ電にクロスシートの新型車両700形

 江ノ電は2026年度から新型車両、700形を導入します。2006年の500形以来、20年ぶりの新型車両です。

 700形は、美しい海沿いの景色を楽しむことができるよう、前面のガラスが大きくなっています。前面ガラスは傾斜していて、今までの江ノ電にはない新しいデザインになっています。ただ、車体の色は緑とクリームの従来からの塗装を維持しています。

 座席や床の色も、鎌倉・江の島をイメージした3つのテーマカラーになっています。一つ目は、「江ノ電グリーン」。タンコロから歴代車両へと続く伝統的な色です。二つ目は、「江の島ブルー」。美しい海沿いの景色をイメージしています。そして最後三つ目は、「鎌倉ストーングレー」。古都鎌倉のゆとりや落ち着きを感じさせる色合いです。今回つくるのは1編成2両だけですが(総合車両製作所でつくります。設計費も含めて2両で約7億円します)、いずれは少なくとも3編成はつくるということでしょうか? そして、座席配置は3つとも、片側がロングシート、もう片側が1人掛けが向かい合わせになったクロスシートです。海を見ることができるように、海側がクロスシートになるのでしょうか? もっとも、この座席配置、立席のスペースが広がりますので、混雑時にはロングシートの現行車両よりも詰め込みが利くということになります。
(参考:江ノ島電鉄ホームページ https://www.enoden.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/04/d1de13e831041549a53a1709217dd35f.pdf、カナロコ https://www.kanaloco.jp/news/economy/article-1166859.html)

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つくばエクスプレス、東京と土浦の両方に伸ばしても27年で黒字転換

 秋葉原とつくばとを結ぶつくばエクスプレスですが、秋葉原側、つくば側ともに延伸の話があります。秋葉原側は東京に(そして第三セクターで臨海部へ)、そしてつくば側は土浦へ延伸します。

 茨城県によれば、この2つの延伸にかかる費用は概算で約3070億円、開業後の利用者数は東京-秋葉原間が1日13.3万人、つくば-土浦間が1日2~2.6万人と見込んでいます。また、つくば-土浦間には途中、土浦市内に中間駅をつくり、2045年に開業する計画です。

 さて、両方に延長して、採算がとれるのでしょうか? どうやら、その見込みはあるようです。整備を完了してから27年後に黒字に転換するとの想定です。

 つくばエクスプレスをつくばより先に伸ばしたい茨城県としては、2つをセットにしない限り土浦への延伸は難しいと考えているのでしょう。単純に土浦に伸ばして採算がとれるのなら、単純に土浦への延伸を求めるだけです。しかし、土浦にただ伸ばすだけでは、お金を負担するのは茨城県だけです。秋葉原側との延伸と抱き合わせにすることによって、東京都などほかの沿線都県からもお金を出させようとしているのでしょうか?
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20250225-NH44YBJ5RVIF3ADXXVRWD4CVWM/)

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プールへのアクセスにモノレール?

 横浜市都筑区に横浜国際ブールがあります。メインアリーナは夏はブール、冬は体育館として使われていますが、再整備が行われ、メインアリーナは通年で体育館として使用することになります。メインアリーナを通年で体育館として使用すると、再整備にかかる費用は高くなりますが、維持運営にかかる市の費用は、年間約1.9億円減ります。なお、サブプールはそのまま残ります。

 ところでこの横浜国際ブール、最寄り駅の横浜市交通局グリーンライン北山田から徒歩5分のところにあります(ブルーラインも通るセンター北から東急バスに乗る方法もあります)。所要時間だけ見れば駅から十分に近いところにありますが、どうやら駅からプールまで坂を登らないといけないようです。そこで、北山田からのモノレールをつくるという構想もあるようです。斜行モノレールの建設は、屋外遊具の費用も含めて、5億円でできるようです。
(参考:カナロコ https://www.kanaloco.jp/news/government/article-1134003.html)

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エイトライナー・メトロセブン構想

 東京にはたくさん鉄道が走っていますが、郊外のほうはあまりないところもあります。そういうところに鉄道を通す構想が、エイトライナー・メトロセブンです。その名の通り、環状8号、環状7号の下などを通ります。赤羽より西が環状8号、東が環状7号です。田園調布から葛西臨海公園まで、約60キロの長い路線です。

 このエイトライナー・メトロセブンですが、どういう交通機関が走るのでしょうか? 新型の小型の地下鉄(スマートリニアメトロ)、モノレール、新交通システム、LRT、BRTが考えられています。道路の拡張などの工事がいらない地下がメインで考えられていますが、メトロセブンに関しては、幅の広い道路が整備されている区間が多いこと及び海抜ゼロメートル地帯を通ることから、高架にする構想もあります。

 需要に関して言えば、エイトライナーのほうが多いです。世田谷区、杉並区あたりは1日70000人以上の利用を見込んでいます。メトロセブンのエリアでは、1日50000人以下です。そのため、LRTやBRTでは輸送力不足になり、スマートリニアメトロ、モノレール、新交通システムが必要とされています。

 また、先ほども述べたように、エイトライナー・メトロセブンは全長約60キロにも及ぶ長い路線です。一気につくるのは難しいです。常識的には需要の多いエイトライナーから先につくるのが妥当ですが、こうなるとメトロセブンの建設はその分遅くなります。2030年ごろになると言われている、次の交通政策審議会の答申にどのようなかたちで盛り込まれるかによって、エイトライナー・メトロセブンの将来が変わっていきます。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/eightliner-metroseven2024/)

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新金貨物線の旅客化はバスで対応?

 新小岩と金町とを結ぶ貨物線、新金貨物線には旅客も受け入れるというがあります。新金貨物線の旅客化です。ただ、この旅客化、実現しないようです。

 それではどうなるのかと言えば、BRT。連節バスを新たに導入し、対応するようです。国道6号線との交差や事業費の問題で、鉄道ではなく、バスで対応させるようです。

 バスは全部になるか一部になるかは別として、専用道を走らせる方針です。専用道の用地は、貨物線の複線化用に取っておいた土地を使います。停留所では車両がすれ違うことができるようにして、両方向にホームを設置します。問題となっていた国道6号線との交差は、平面交差で対応します。新小岩や金町で折り返すときは、全線を専用道で走るパターンでも、既存の駅前広場を使います。

 環境問題を考慮し、バスの車両は電気自動車か燃料電池自動車を導入します。車両や停留所は、町のシンボルになるようなデザインにします。
(参考:日刊建設工業新聞ホームページ https://nordot.app/1213230173244654549?c=648454265403114593)

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「サンキュー♥ちばフリーパス」等、京成等にも乗車可能に

 千葉県内のJRや一部の私鉄、バス、フェリーが乗り放題の「サンキュー♥ちばフリーパス」、それに加えて都区内各駅からの往復もセットになった「サンキュー♥ちばフリー乗車券」。2024年秋と2025年早春にも発売します。秋の発売期間は9月1日~10月30日、利用期間は9月1日~10月31日、早春の発売期間は2025年1月4日~2月27日、利用期間は2025年1月4日~2月28日です。値段は「サンキュー♥ちばフリーパス」が大人3970円、子供1980円、「サンキュー♥ちばフリー乗車券」が大人4790円、子供2390円です。

 この「サンキュー♥ちばフリーパス」、「サンキュー♥ちばフリー乗車券」ですが、今回から3社が新たに加わることになりました。京成、新京成、芝山鉄道です(北総鉄道は2023年度から利用可)。千葉県内部分のみ使えます。すでに系列の北総鉄道で使えるようになっていたとはいえ、大手私鉄の京成が使えるようになるとは意外でした。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2024/chiba/20240822_c01.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/127801)

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羽田空港アクセス線、「臨海部ルート」も2031年度開業へ

 都心と羽田空港とを結ぶ、羽田空港アクセス線。東京、新宿、新木場の3か所から羽田空港を目指します。それぞれ、「東山手ルート」、「西山手ルート」、「臨海部ルート」と名付けられています。このうち、東京と羽田空港とを結ぶ「東山手ルート」は2031年度の開業を目指して工事が進んでいます。

 この羽田空港アクセス線ですが、残る2つのルートのうち、「臨海部ルート」についても開業目標を決めました。「東山手ルート」と同じ2031年度です。「臨海部ルート」が開業すれば、これまでモノレールに乗り換えて約40分かかっていた新木場と羽田空港の間は、乗り換えなしで約20分で結ばれ、所要時間は大幅に短縮されます。ただ、(JR東日本で完結せず)りんかい線を通ることから、京葉線まで直通できるかは未定です。

 なお、残る「西山手ルート」については、トンネルの施工方法などまだ決まっていないものがあるため、開業目標は決まっていません。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240724/k10014521871000.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/133965/2、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20240724-ECT7F64IF5PMFEICDFIHZWZSUQ/)

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ディズニーリゾートラインを貸切にできる

 東京ディズニーリゾートの周りをぐるぐる回る、ディズニーリゾートライン。このディズニーリゾートラインを1両単位で貸し切りにできるのです。ディズニーリゾートラインは6両編成ですが、1組で1両を占領することができるのです。

 どうすればこのようなことができるのでしょうか? 事前に申し込む必要があります。7月10日から28日までの間、3期にわけて事前抽選の予約を受け付けます。抽選の結果は、7月15日から順次、申込時に登録したメールアドレスに通知されます。空きがあれば、8月1日以降に先着順で申し込むことができます。乗車できるのは、7月27日から8月31日の間の指定された列車で、2周します。値段は1組当たり42000円です(最大6人まで乗車可能です)。貸切列車にはキャストが乗り込み、案内をします。小学生以下の子供には、記念撮影用にキャストと同じデザインの帽子を貸し出しします。

 夏休みの思い出づくりに使えそうです。
(参考:ディズニーリゾートラインホームページ https://www.mrc.olc.co.jp/news/pdf/news_20240710.pdf)

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新京成は松戸線に

 以前にも記事にしましたが、京成は新京成を合併します。5月21日に鉄道事業の合併認可申請を行っていましたが、6月25日に国交相から認可されました。2025年4月1日に合併を行い、新京成(京成津田沼-松戸間、26.5キロ)は京成の松戸線として営業を開始します。松戸線、成田空港線を含めて京成は180キロ弱の路線網を誇ることになります。

 新京成が松戸線になると、どうなるのでしょうか? 駅ナンバリングは今のSLからKSになりますが(新津田沼がKS66、松戸がKS88)、合併に伴う運賃・料金、ダイヤの変更はありません。松戸線とそれ以外の京成線を乗り継ぐ場合、両者の運賃は別々に計算され、初乗り運賃は2回かかることになります(もっとも、新京成の場合は、新京成の運賃が京成に比べて安く、京成の水準に合わせると値上げになる人が続出するという事情もあります)。ただ、車両のデザインは今のピンクから、京成と同じ赤と青をベースとしたものになります。
(参考:京成ホームページ https://www.keisei.co.jp/cms/files/keisei/MASTER/0110/Y6GBPH35.pdf)

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山万、15日からは顔認証も可

 ユーカリが丘に新交通システムを走らせている、山万。15日から切符が大きく変わります。

 これまで山万の切符は磁気の切符でしたが(交通系ICカードは使えません)、通勤定期券(割引定期券を除きます)と普通乗車券について、顔認証システム、QR乗車券になります(現在使っている磁気定期券はそのまま使えます)。これまでの磁気の切符は、自動改札機に切符を入れて通過していましたが、これからは顔認証で認証を受けるか、もしくはQR乗車券(定期券の場合はスマホの画面)をかざして通過します。1回だけの乗車でも、事前に専用サイトで登録すれば、顔認証での利用ができます。代金は後日、クレジットカードで請求されます。このようなシステムが本格的に導入されるのは、全国で初めてのようです(顔認証システムの開発会社の意向として、全国各地の路線に導入する前に、規模の小さい路線から始めたいというのがあったようです)。

 今回、顔認証やQR乗車券に変わるのは、通勤定期券と普通乗車券だけです。そのほかの通学定期券、回数券等は磁気のままですが、順次変更する予定です。山万によれば、乗車券のランニングコストが3割ぐらい下がるようです。
(参考:山万ホームページ https://town.yukarigaoka.jp/yukariline_post/yukariline_post-11682/、NHKホームページ https://www.nhk.or.jp/shutoken/chiba/articles/101/006/36/)

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