近鉄株主総会での質疑の内容(2)

 先ほどの記事の続きです。

(8)乗車券をQRコードに置き換える計画はあるのか
 近鉄には約280駅ありますが、そのうち約230駅でQRコードに対応した改札があります。しかし、将来に向けた検討はしていきますが、今のところ普通乗車券をQR乗車券に変える計画はないようです。

(9)特急を三宮に乗り入れてはどうか
 阪神に特急料金の設定がないので、まず阪神から了承を得る必要があります。また、阪神に乗り入れることができる特急車両が少ないという問題点もあるようです。ただ、阪神は有料の「らくやんシート」を走らせますので、これがきっかけになればとも思います。

(10)新車の製造はいつごろまで続けるのか
 近鉄は一般車両の寿命を約60年としています。今は昭和40年代につくられた車両、約400両について置き換えを進めていく段階です。一度に大量に置き換えもできませんので、約10年かける計画です。そしてそれができるころには、昭和50年代の車両が寿命を迎えます。その置き換えに入ります。それにしても、60年持たせるとはすごいです。

(11)「すわれ~る」の利用状況
 大阪阿部野橋18:50発の1本、36席のみの「すわれ~る」ですが、6月1日から18日までの実績で平均乗車率は約93%です。1年程度の実績を見て、今後どうするかを考えるようです。

(12)名古屋-伊勢-大阪間にリニアを走らせる計画はあるか
 近鉄としては考えていません。名古屋までリニアができたときには伊勢志摩方面への旅客誘致に努め、大阪までできたときは、奈良方面で競合することもありますが、収入の維持に努めたいとしています。名阪特急についても、利用されるように努めたいとしています。

(13)パンタグラフが多いのは、経費の面で効率的ではない
 近鉄には都市部もあれば閑散地域もあり、車両を柔軟に運用できるように、様々な両数で編成を組んでいます。固定編成が中心の他社よりも、どうしても多くなるようです。

(14)特急があるのに、一般車両で座席指定サービスをやる意義はあるのか
 現在実施している南大阪線については、特急もありますが、通勤での短区間の利用もあり着席保証に特化したサービスを行うことになりました。(11)にもありますように、今後の利用状況によってとなりますが、質問にもあったように特急のない長野線方面はやってもよいでしょう。

(15)貨客混載輸送を導入、拡大する考えはあるのか
 近鉄側の回答を見る限りでは、定期的なものも、臨時的なものもありますが、旅客列車を使った貨物運送事業を行っているようです。今後もやっていくようです。
(参考:近鉄ホームページ https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/ir/kabunushi/data/shitsugi_115.pdf)

| | | Comments (0)

「らくやんシート」は姫路までたったの300円

 阪神が新型急行用車両、3000系についての話題です。

 3000系は6両編成ですが、そのうちの1両(大阪方から3両目)はL/Cシートになっていて、クロスシートにすることができます。このL/C車両については、有料の座席指定サービスを提供します。その座席指定サービスの名称が決まりました。「らくやんシート」です。「らくやんカード」、「らくやんライナー」にも共通する、阪神らしい名称です。3000系が運行を開始する、2027年春からサービスを開始します。

 その阪神の座席指定サービスは、どの区間で提供されるのでしょうか? 阪神だけに留まりません。山陽にも乗り入れ、姫路まで行くのです。大阪梅田-山陽姫路間を運行する一部の直通特急、特急で提供されるのです。料金は一乗車あたり300円、大阪梅田から山陽姫路まで乗り通しても、300円です。新快速に比べると遅いですが、300円はお得です。

 なお、「らくやんシート」提供時は、L/Cシート、車端部のロングシートともにコンセントが使えます。L/Cシートはリクライニングもでき、一部を除いてドリンクホルダーもついています。ロングシートの幅は阪神では最大幅の500ミリです。また、「らくやんシート」提供時は、山陽姫路寄りの扉のみ使え、残りは締め切られます。検札のためでしょうか?
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20260717_zasekishitei_rakuyanseat.pdf)

| | | Comments (0)

大屋根リングの木材が駅のベンチに

 2025年に夢洲で行われた、大阪・関西万博。その大阪・関西万博のシンボル的存在が、世界最大の木造建築物にもなった、大屋根リングです。

 この大屋根リングですが、万博が終わった後、一部を残して解体されています。大屋根リングに用いられた木材の中には、ほかのところで使われるものもあります。

 その木材ですが、阪神の駅のベンチに使われることになりました。どこの駅のベンチになるのかと言えば、阪神なんば線の伝法と福。現在、淀川橋梁の改築工事中で、この両駅も高架駅になります。そのときに大屋根リングの木材が、両駅の待合ベンチとして生まれ変わります。

 今のところ、両駅の高架化は2032年の予定ですが、肝心の淀川橋梁のトラス橋の一部区間に溶接不良が確認されたので、高架化が遅れるかもしれません。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20260609_ooyane_ring_bench.pdf、https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20260317_yodogawa_kyouryou.pdf)

| | | Comments (0)

阪神3000系にL/Cシート

 昨日も予告した通り、3000系についての記事を書きます。

 阪神はこのたび、2027年春に導入される3000系のインテリアデザインを決定しました。3000系は従来の車両に比べて車体幅や車体長を拡大しており、ゆとりある車体空間となっています。出入口の横上部には新たに広告表示器を導入し、画像、映像を用いた広告を提供することができます。代わりに中吊り広告がなくなります。車両間の通路も拡大します。通りやすくなり、しかも大型の透明ガラスを採用します。また、座席横の仕切りも透明ガラスになります。全体的に開放感のある車内になっています。

 座席については、「Re Vermilion」に因んで、赤系色のバケットシートとなっています。5人掛けシートと7人掛けシートの中間には、仕切りと握り棒があります。6両のうち1両だけある座席指定サービス対象車両の中央部には、ロングシートとクロスシートに転換可能なL/Cシートを設置します。阪神では初めての事例です。なお、座席指定サービスの運行区間や料金は決まり次第の発表となります。ただ、ほかの関西の座席指定サービスに比べると座席の質は劣るので、料金はそれほど高くはできないでしょう。ロングシートでも530円(閑散期やネットなら安くなります)かかるJR西日本の「うれしート」もありますが、近鉄の「すわれ~る」が比較対象になると思われます。

 残りの5両については、出入口の横にマルチスペースの「いこいこーな」を設置します。軽く寄りかかることのできる腰当てがあり、立ち続けるときの疲労を軽減します。ベビーカーやスーツケースを置く場所としても使えます。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20260521_3000kei_interior.pdf)

| | | Comments (0)

9300系の「Re Vermilion」は編成ごとに違う

 阪神は新しくつくる急行用車両、3000系だけでなく(3000系については別記事で書きます)、既存の急行用車両についても塗装を「Re Vermilion」に変更します。

 今回取り上げるのは、9300系。9300系も2026年秋から2027年夏にかけて、塗装を「Re Vermilion」に変更します。しかも、9300系は3編成しかないことから、塗装は1編成ずつ異なるものにします。前面のデザインが少しずつ異なるのです。

 デザインコンセプトは、9501編成が海、湾岸を漂う波の動きを表現しています。9503編成が山、雄大な六甲山系の稜線を表現しています。9505編成が街、都市間電車が疾走するビジネス街を表現しています。シルエットで描かれているので、前面をじっくり見れば、違いはわかります。

 なお、側面については3編成とも共通のものにします。前面から側面にかけては曲線を描きますが、変更前の塗装であるブレストオレンジも使い、急行用車両としての疾走感を体現します。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20260514_9300kei_design%20change.pdf)

| | | Comments (0)

阪神の座席指定サービス車両、山陽や近鉄にも乗り入れか?

 阪神は新型の急行用車両、3000系を投入します。8000系と置き換えるのが目的なのですが、6両編成のうち1両は有料座席指定の車両です。さて、この3000系、どこで使われるのでしょうか?

 常識的に考えたら、本線で使われそうですが、問題は距離が短いこと。神戸高速鉄道を入れても、大阪梅田-西代間は40キロもありません。それではどこを走ることを考えているのでしょうか?

 久須阪神社長の話によれば、当然ながら自社だけでは決められず、協議の必要はあるものの、山陽や近鉄に乗り入れていることも考えているようです。長距離のほうが座席に座りたいというニーズが高い、と考えているからです。長い区間を走るのでそれなりの車両数が要りますが、大阪と神戸を往復するよりも姫路や奈良に行ったほうがいいでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF017GD0R01C25A2000000/?msockid=14a30a4a6e7662f310461f4b6ffd6323)

| | | Comments (0)

加古川線に乗る

 12日のことですが、一部区間の存廃が問題になっている、加古川線に乗ってきました。

 

 近鉄名古屋5:50発の急行に乗る。後の列車の都合で、伊勢中川で特急に乗り換え、大和八木まで乗る。「ビスタカー」だった。しかし、前に乗ったときもそうだったが、ガラガラである。8両もつないでいるのに、悲惨なほどの空き具合だ。大和八木から乗る人はそれなりにいたので、名張までは4両で十分だ。大和八木からは快速急行、鶴橋から乗ったのは大阪難波止まりなので大阪難波でも乗り換え、尼崎で降りる。

 尼崎からは阪神バスに乗る。行き先は宝塚、阪急を象徴する場所である。なぜそういうところにバスを走らせているのかと言えば、阪神の仕返しである。阪急神戸線をつくった阪急に対抗して阪神も宝塚への鉄道を走らせようとしたが実現せず、代わりにバスを走らせたのだ。バスは駅の南側から出る。24分間隔のダイヤだが、次の国道沿いのバス停でもうひとつの系統と合流し、12分間隔となる。そう考えると結構本数が多い。阪神尼崎南9:29発のバスに乗る。運賃は250円均一、すぐ降りても終点まで乗っても250円だ。運賃は降りるときに払う。バスはよく利用されている。停留所での乗り降りが多く、短距離の利用も多い。客もよく乗っていて、コンスタントに15人はいる。阪急今津線とは少し離れているので、需要があるのだろう。7分ほど遅れて終点の宝塚に到着。隣には甲子園に行く阪神バスも停まっていた。阪急の象徴から阪神の象徴に行くバスだ。

 宝塚からはJRに乗る。大阪近郊区間なら途中下車しなければ最短の切符で乗ることができるので、券売機で切符を買って駅に入る。途中、「ICOCA」が使えない区間を通るので、事前に切符を買っておく。宝塚10:48発の区間快速篠山口行きに乗る。篠山口まで行くのは1時間に1本に減っていて、かなり厳しい。乗ったのは区間快速なので終点までひたすら各駅に停まる。篠山口まで行くので転換クロスシートと思ったら、ロングシート。7両もあるので、三田で人が降りると、本当にガラガラ。しかし、篠山口で降りると、意外と多くの人がいる。ガラガラに見えても7両もあれば結構乗っているのだ。篠山口からは223系の2両編成、ワンマン列車である。乗り換え客で2人掛けのシートをひとりで使えるぐらいの混み具合。転換クロスシートになったので、車内でパンを食べる。

 谷川で加古川線に乗り換え。前の切り欠きホームに125系が1両で停まっている。12:09発の加古川行きは10人ほどの客を乗せて発車。加古川線は谷川を出ると西脇市まで交換設備がない。黒田庄を除くと乗り降りはあっても1人だけで、動きは少ない。状況が変わったのは西脇市。加古川線唯一の有人駅である。到着と共にいきなり客が増え、座席は全て埋まる。加古川行きは西脇市で6分停まるので、その間にも増えていく。やはり西脇市以南と以北では状況が全く違うのだ。線路も違う。西脇市までは赤字ローカル線らしく、時速25キロの徐行区間があったが、西脇市以南にはそのような区間はない。西脇市を出てからも利用者は増え、厄神を過ぎると身動きができないほど。1両はやはり短いし、1時間に1本もやはり少ない。厄神までは30分間隔に戻したほうが良さそうだし、沿線にやる気があればお金を出して西脇市まで1時間に2本にしてもよい。人の少ない西脇市以北の存続を口先だけで要求するのなら、可能性のあるところに投資したほうがよい。終点の加古川に到着。加古川には中間改札がある。加古川線は無人駅だらけなので、ここで精算させるのだ。自動改札機が並んでいるが、持っている切符は大回りのため、素直に自動改札機に入れるとブザーが鳴る。最初から有人改札に行き、大回りであることを告げると、すんなりと通過することができた。

 JR神戸線に乗り換え。昼のパンの残りを食べたかったので、新快速ではなくて快速に乗る。加古川始発で10両もあるのでガラガラ。だんだん乗ってくるだろうから、早目に食べておく。快速に乗って1時間ほどで西宮に着く。西宮から国道に沿って歩くと阪急今津線の阪神国道がある。阪急も神戸線、今津線、宝塚線で環状線のようになっている。阪神国道からいったん宝塚に行き、宝塚線で大阪梅田に行くことにする。券売機で切符を買おうとしたが、「ICOCA」は使えず、現金で払う。1時間余りかけて、西宮から宝塚経由で大阪までの小旅行を楽しむことができた。

 梅田でお土産をいろいろ買うのに時間がかかり、大阪環状線に乗って鶴橋に着いたのは18時ごろ。梅田で1時間半も買い物をしていたことになる。鶴橋からは近鉄で名古屋に戻る。鶴橋18:10発の快速急行に乗る。この快速急行は名張までだが、終点の名張で後ろ2両を切り離して前の6両が急行となって宇治山田まで行く。夕方ラッシュ時のため大阪付近では8両が求められ、そのために名張までは快速急行になっているのだ。ホームが8両に対応しているのは快速急行停車駅だけなのだ。名張を出た時点では多少乗っていたが、それも伊賀神戸までで大半は降り、ガラガラになる。伊勢中川で近鉄名古屋行きの急行に乗り換え、名古屋に戻った。

| | | Comments (0)

クレジットカードのタッチ決済に挑戦

 クレジットカードのタッチ決済で乗ることができる鉄道は増えていますが、これまで使ったことがありませんでした。

 ところが、昨日(22日)、神戸まで日帰りで出かけたときに阪神電車でクレジットカードのタッチ決済を初めて使いました。反応速度は気になりませんでしたが、交通系ICカードのように全ての自動改札機がタッチ決済に対応しているわけではなく、対応する自動改札機を探すのに時間がかかりました。

 鉄道会社やバス会社の中には交通系ICカードに対応していないところもあり、またタッチ決済は新しいサービスなので、キャンペーンもあります。また使ってみようと思います。

| | | Comments (2)

阪神、1000系も「Re Vermilion」

 阪神は2027年春に導入予定の急行用の新型車両、3000系から、新しい塗装を採用します。従来のライバルチームを思わせるオレンジから、かつての塗装「赤胴車」を思わせる「Re Vermilion」にします。

 既存の急行用車両も塗装を変更します。8000系は3~4年かけて全編成を元の「赤胴車」の塗装に戻します。そして、近鉄乗り入れにも使われる1000系についても、塗装を変更することにしました。6両編成13本、2両編成9本の合計96両全てで塗装を変更します。これまでのオレンジの代わりに「Re Vermilion」を使います。

 塗装の変更はこの夏から順次行い、一番早いものは8月下旬から運行を開始する予定です。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20250707-3373347/)

| | | Comments (0)

阪神、8000系を「赤胴車」に戻す

 かつて、阪神の急行用車両はパーミリオンとクリームのツートンカラーで、「赤胴車」と言われていました。しかしリニューアル工事が行われた今は、オレンジがベースで、ライバル野球チームの色に似ています。物議を醸しています。そして、2020年6月に武庫川線を走っていた車両が引退して、「赤胴車」は消えてしまいました。

 「赤胴車」の復活を望む声が多かったこともあり、次にデビューする3000系は、「赤胴車」のイメージを受け継いだ新しいバーミリオン、「Re Vermilion」を採用しました。そして以前にも書きましたが、8000系も「赤胴車」に戻します。リニューアルをする前の昔の「赤胴車」の塗装に戻すのです。

 「赤胴車」に戻すのは、8000系。19編成全てが対象です。2025年から3~4年かけて元に戻します。1編成だけ引退直前に昔の塗装に戻すのではなく、全ての編成について恒久的に昔の塗装に戻すのです。昔の塗装が人気なのはよくある話ですが、ここまで元に戻すのは珍しいでしょう。
(参考:阪神ホームページ https://www.hanshin.co.jp/press/docs/20250303-toshikoutsu-akadousyafukkatsu2.pdf)

| | | Comments (0)

より以前の記事一覧