京阪、2024年度中にQRコードの乗車券発売へ

 2029年度までに磁気乗車券を廃止する京阪。2024年度中に代わりの切符が発売されることになりました。

 どのような切符になるのでしょう? まず、オンラインのクレジットカード決済で乗車券を購入します。そうすると、スマホにQRコードが提供され、改札にかざして通行します。つまり、スマホとクレジットカードがあることが話の前提で、今の磁気乗車券を完全に代替するものではありません。ただ今回目新しいことは、京阪線(京阪本線、中之島線、交野線、宇治線、鴨東線)全60駅の任意の駅間の乗車券を買うことができること。大手私鉄の主要路線の全駅で、任意の駅間に対応する乗車券を発売するのは、京阪が初めてのようです。

 今後については、2025年度に、各駅に目的地のQRコードを示した案内板を設置します。そのQRコードをスマホで読み込めば、出発駅を入力しなくても乗車券を購入することができます。また、磁気乗車券を廃止するときには、スマホに不慣れな人やクレジットカードのない人でも買えるように、QRコードが記載された紙の乗車券を用意します。駅の券売機で、現金で買うことができます。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20240711-QADI4HZAXBPETLCYCAYKKFDKPI/)

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京阪も2029年度までに磁気乗車券廃止

 京阪も6月17日にQRコードの切符を導入しました。

 その京阪ですが、2029年度までに磁気乗車券を廃止する方針です。首都圏の私鉄ではすでに磁気乗車券の廃止を打ち出しているところがありますが、関西ではこれが初めてと思われます。

 話は変わりますが、京阪はJR西日本との間で連絡普通券を発売していますが(京橋、東福寺、河内森を経由することが条件)、9月30日でその発売を終了します。この連絡普通券の発売終了とともにJR西日本との乗継割引も終了します。なお、通勤、通学ともに連絡定期券は継続して発売します。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF065V70W4A600C2000000/、京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/240628_keihan-railway.pdf)

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京阪、中之島線の2030年延伸を断念

 京阪には中之島線を延伸させる構想があります。2025年の大阪・関西万博には間に合わないものの、九条まで延ばし、そこからOsaka Metroに乗り換えて夢洲まで行くのです。2030年秋までに延ばす予定でした。

 その中之島線延伸ですが、遅れることになりました。工事が遅れているわけではありません。なぜかというと、中之島線の延伸は、夢洲でカジノなどのIRができるのが前提です。それができなければ、つくる意味がないと京阪は考えています。大阪府とIR事業者が2023年秋に締結した協定によれば、IR事業者は2026年9月まで違約金なしで撤退することができます。お金を捨てることなしに撤退できるのです。確実にIRが来ることが分からないと、京阪としても大規模な投資はできないのでしょう。

 また、物価の上昇や人手不足で事業費が増える危険性もあります。京阪はその意味でも慎重になっているようです。
(参考:読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20240412-OYO1T50030/)

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「スルッとKANSAI」から「スルッとQRtto」へ

 「スルッとKANSAI」は便利なカードでした。これまで切符は基本的に会社ごとに別々に買いなおす必要がありましたが、「スルッとKANSAI」は関西の私鉄なら会社に関係なく1枚のカードで乗り降りすることのできる、画期的なシステムでした。カードそのものは廃止されましたが、1枚のカードで他社にも乗ることができるという思想は様々な交通系ICカードに引き継がれているといえます。

 そして2024年、「スルッとKANSAI」は新しいステージに進みます。6月(予定)にQRコードを活用した乗車券、「スルッとQRtto」を導入するのです。QRコードを使った切符は各社で取り組みがなされていますが、それが拡大されるのです。6月の時点で「スルッとQRtto」を導入するのはOsaka Metro、大阪シティバス、近鉄、京阪、南海、阪急、阪神の7社で、今後ほかの会社にも増えていく予定です。

 「QRttoKANSAI」で発売するのは、現在磁気カード等で発売している企画乗車券の類。処理スピードの速い交通系ICカードはそのまま残り、磁気の切符で残っている企画乗車券をQRコード化するのでしょう。最終的には自動券売機で売っている紙の乗車券もQRコード化することによって、駅の自動改札機は簡素化されます。ICカードとQRコードの読み取り機だけあればよく、高速で磁気の切符を前に送る機構がいらなくなります。

 ともかく、企画乗車券の類がQRコード化されるので、スマホがないと利用できないことになります。私個人としては、スマホの買い替えが必要になってきます。
(参考:スルッとKANSAI協議会ホームページ https://www.surutto.com/newsrelease/release/s231214.pdf)

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京阪大津線でAI画像解析技術を使った不正乗車調査の実証実験

 駅にしっかりと自動改札機があるところならともかく、路線電車など無人駅の多いところでは、どうしても運賃の収受漏れが問題になります。

 京阪大津線もそのひとつ。IC改札機があるだけの駅もあり、やってはいけないことですが、強行突破しようと思ったらできないこともないです。

 そこで京阪は、11月29日から12月12日までの間、京阪大津線の5駅において、AI画像解析技術を活用した利用状況調査及び不正乗車調査の実証実験を行っています(実施期間や実施駅は変更することがあります)。駅の改札機付近にカメラを設置し、利用状況を録画するとともに、録画映像をAIで分析します。そして、この録画映像及びAIでの解析結果を基に、利用者への案内方法を検討するとともに、不正乗車防止に向けた検討を行うのです。

 不正乗車をなくすための抜本的な対策ではないでしょうが、できることはやったほうが良いでしょう。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/231122_ooturiyoutyousa.pdf)

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京阪、一部の「ライナー」を香里園、寝屋川市に停車させる

 京阪は8月26日にダイヤ改正を行います。

 今回も、全車座席指定の「ライナー」の本数が増えます。平日朝ラッシュ時に淀屋橋行きを1本、夕方ラッシュ時に出町柳行きを2本増発し、夕方ラッシュ時の淀屋橋行きを新たに1本設定します。出町柳17:55発です。ただし、利用の少ない淀屋橋21:00発の運転を取りやめます。

 「ライナー」の停車駅が増えます。平日朝ラッシュ時の「ライナー」のうち、樟葉や枚方市始発のもの(合計4本)が、新たに香里園、寝屋川市に停まります。

 「ライナー」以外の列車については、早朝や深夜を中心に列車の見直しを行います。昼間の13~14時台は、準急を1時間に4本から2本に減らします。代わりに中之島-枚方市間の普通を出町柳まで延長します。2時間だけ準急を減らすというのもよくわからない話です。減便する本数があまりにも少ないのでコスト削減効果が薄いにもかかわらず、減便のイメージは強く根付くのですから。ほかの時間帯でも列車種別、運転区間、運転時刻の変更があります。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/230626_keihan-railway.pdf)

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「プレミアムカー」で余った3000系は13000系になる

 京阪は3000系にも「プレミアムカー」を導入しました。このとき、「プレミアムカー」の車両は既存のものを改造するのではなく(8000系は改造によってつくったので、窓と座席の位置が合わないところもあります)、新しくつくり、3000系の中の1両と差し替えることにしました。

 それでは、3000系から外された車両はどうなったのでしょうか? 車両基地に留置されていましたが、新たな働き場所ができました。通勤車両の13000系に組み込まれます。車両形式も13000系に改められ、車体の塗装も13000系と同じ、緑になります。

 しかし、車内は3000系と同じ転換クロスシートのまま。13000系のロングシートとは明らかに違います。京阪で元3000系の13000系に出合って、転換クロスシートの座席に座ることができたら、それはラッキーなことです。
(参考:東洋経済ONLINE https://toyokeizai.net/articles/-/678341?page=2、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/126686)

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うめきたに行ってきました(2)

 樟葉で降りる。樟葉には駅前にショッピングモールがあり、その中に展示されているのが、「テレビカー」の旧3000系など。この春からは5扉車の5000系も加わった。それを見に行ったのである。3000系は車内に入ることもできる(座席に座ることはできない)。じっくりと見ることができた。再び樟葉に戻り、また特急に乗る。樟葉までと同じ8000系だが、今度は2階建て車両の1階に座ることができた。駅を通過したり、ほかの列車とすれ違ったりすると、低い位置にいることがよくわかる。中書島からは宇治線に乗り換え、六地蔵へ。

 六地蔵から醍醐寺を経て山科まで行くバスは時刻表にも載っているが、20分間隔で走っている。次のバスまで少し時間があるので、JRの駅まで行って、「ICOCA」のチャージをしておく。バス停は駅から若干離れたところにあるが、十分間に合った。バスがやって来た。バスは狭い道を走り、10分ほどで醍醐寺前に到着。醍醐寺は9世紀につくられた歴史ある寺院で、豊臣秀吉が花見をしたことでも知られている。ほかの京都の寺院と一緒に世界遺産にも指定されている。西大門から入ると、木が少なく、何か殺風景のような気がする。5年ほど前の台風で木が倒されたのだ。

 帰りは京都駅八条口まで直通するバスに乗る。醍醐寺前まで乗ったのと同じ京阪バスだが、こちらは座席の数が多く、シートベルトもついている。最初は乗っている人が少なかったが、途中から高校生などが乗ってくる。高速バスではないので、普通のバスと同じように短距離でも利用できる。それにしてもこのバス、狭い道を走る。とても京都駅八条口に直通するバスとは思えない。ところがこのバス、いきなりトンネルに入っていく。かなりの長さのトンネルだ。無料だが、自動車専用道路のこのトンネルを通ることによって、京都駅八条口と醍醐寺との間を30分ほどで結んでいるのだ。

 ただ、当初の予定よりも早く進んでいる。そこで途中でバスを降りて、京都市交通局の地下鉄に乗ることにした。乗るのは東西線。十条から烏丸御池まで烏丸線に乗り(新型ではなかった)、そこから六地蔵まで東西線に乗るのだ。駅員に大体の所要時間を聞いて出発。烏丸御池の乗り換えはスムーズだったが、結構距離があり、40分ほどかかった。六地蔵からは複線化が完了した奈良線で。六地蔵17:00発は元阪和線の205系1000番台であった。六地蔵を出た時点では座れなくても立つスペースは十分にあったが、稲荷と東福寺でたくさん乗ってきて、ラッシュ時並みの混雑に。伏見稲荷は外国人に人気だし、東福寺は京阪との乗り換え駅だが、ここまで混むとは思っていなかった。京都17:27発の急行で南に向かう。

 このまま急行で帰るとかなり遅くなるので、大和八木から伊勢中川までの間は特急に乗る。「ビスタカー」なので、京阪と違って2階から見下ろす格好になる。特急なので晩の弁当も食べることができると思ったが、ちょうどいいものはなかった。伊勢中川からは再び急行に乗るのだが、名古屋線には珍しくオールロングシートの急行だった。
(参考:醍醐寺でもらったパンフレット)

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うめきたに行ってきました(0)

 16日のことですが、3月18日にできたうめきたの大阪に行ってきました。その時の様子を明日から2回に分けて書きます。

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京阪、「プレミアムカー」を2両に

 京阪の座席指定車両、「プレミアムカー」。2017年にダブルデッカーのある8000系で運行を始め、2021年からは3000系でも運行を始めています。8000系、3000系ともに8両中1両が「プレミアムカー」です。

 ところが、3月30日に発表された2025年度までの中期経営計画によれば、3000系の「プレミアムカー」を2両に増やします(8000系は対象外です)。少しの値段でグレードの高い座席に座ることができる「プレミアムカー」は相変わらず人気で、特に平日の朝夕や休日の日中は混んでいるので、2両にすることで供給を増やします。ただ、京阪は長くても8両編成なので、3000系については運賃だけで乗ることができる車両が1両減るということになります。「プレミアムカー」は2025年秋から増えます。現在の「プレミアムカー」は6号車ですが、どの車両を新たに「プレミアムカー」にするかはまだ決まっていません。また、「プレミアムカー」に置き換えられて余る車両をどうするかもまだ決まっていません。

 観光列車をつくるという話もあります。沿線エリアの誘客強化のためです。車両を新しくつくるのか、既存の車両を改造するのかは未定です。そもそも、京阪がつくろうとしている観光列車がどのようなものなのかすらわかっていないのですから。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/125175、DIAMOND online https://diamond.jp/articles/-/320957?page=3)

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