名古屋市営地下鉄東山線、3月29日ダイヤ改正で増便

 名古屋市交通局は、3月29日に東山線のダイヤ改正を行います。

 東山線は2022年9月に減便のダイヤ改正を行いましたが、今回はそれがほぼ戻ることになります。コロナの前までは1日約50万人(2019年度)が利用していた東山線ですが、コロナにより2020年度は3割ほど減ってしまいました。それが2023年度には9割ほどにまで戻り、平日の昼間や休日の夕方の混雑度合いはコロナ前を上回るほどです。

 細かく見ていきましょう。平日は朝ラッシュ時(7:30~8:30)が現在の2分10秒間隔から2分5秒間隔になります。昼間(10~14時台)が現在の6分間隔から5分間隔になります。6分間隔は少なすぎたのでしょう。夕方ラッシュ時(17時台)が現在の3分30秒間隔から3分間隔になります。休日は昼間(10~14時台)が現在の5分間隔から4分30秒間隔になります。夕方(17~18時台)が現在の5分間隔から3分30秒間隔になります。休日の夕方は買い物やレジャーからの帰りで混雑しているようで、この時間帯は東山線の全線開通以来、最も短い運行間隔となります。平日は44本、休日は48本、運行本数が増えることになります。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0005154.htm、朝日新聞1月21日朝刊 中部14版)

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名古屋市交通局鶴舞線のホームドア整備が遅れたわけ

 名古屋市交通局の路線でホームドアがないのは、鶴舞線だけです。鶴舞線にもホームドア整備の計画はありますが、結果として一番最後になってしまいました。

 なぜ一番最後になってしまったのでしょうか? それは、鶴舞線が名鉄と相互直通運転をしている路線だからです(上飯田線も名鉄と相互直通運転をしていますが、上飯田線はあまりにも短く、最初から名鉄に規格を合わせるかたちでつくることができました)。ホームドアの設置には、駅だけでなく、車両のほうにも対応するシステムが必要です。鶴舞線では、地下鉄のみならず名鉄の所有する車両にもシステムに対応させる必要がありましたので、ほかの路線とは違い、簡単にはできなかったのです(ただし、鶴舞線を通る名鉄の車両は4扉の特殊なものに限られますので、それほど難しくはなかったはずなのですが)。

 ところが、ホームドアの整備が遅れたことで、技術が進みました。ホームの整備だけでホームドアを導入することができるようになったのです。車両のほうに手を加える必要がなくなったのです。

 ちなみに、東京都交通局の浅草線では、京急や京成など複数の私鉄と相互直通運転をしているため、ユニークなシステムでホームドア導入のコストを抑えました。どうしたのかと言えば、車両の扉の窓にQRコードを取り付けます。このQRコードをホームの天井にあるカメラが読み取り、必要な扉だけを開けることができるようにしたのです。従来のシステムでもできますが、車両の改修費などで20億円かかると言われていました。それをこのQRコード方式では、たったの270万円で実現させたのです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/2c3deeea14c2005fd4cbc9baecadf5da07f2cbd9)

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18歳以下なら「ドニチエコきっぷ」でガイドウェイバスも乗車可能

 「ドニチエコきっぷ」は、休日と毎月8日に限り、名古屋市交通局の地下鉄とバスが1日乗り放題になるお得な切符。大人620円、子供310円なので、地下鉄に3回乗ると元が取れます。

 ただし、この「ドニチエコきっぷ」、名古屋の北東部を高架で走る、ガイドウェイバスには乗ることができませんでした(地上を走る小幡緑地以遠は乗ることができます)。しかし、期間限定で高校生以下の子供に限り、ガイドウェイバスに乗ることができるようになります。

 乗ることができるのは、10月21日から2024年3月31日までの「ドニチエコきっぷ」が使える日。対象となるのは、2023年3月31日時点で18歳未満の人なので、高校生までが対象となります。なお、ガイドウェイバスで「ドニチエコきっぷ」を使う場合は、年齢の確認をすることがありますので、年齢が確認できるもの(保険証、マイナンバーカード、学生証?)を持参する必要があります。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/TICKET/TRP0004859/チラシ.pdf)

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桜通線、平日も10分間隔

 名古屋市交通局の桜通線ですが、9月16日にダイヤ改正を行います。

 ただし、ありがたいダイヤ改正ではありません。1割程度本数が減るからです。新型コロナウイルスの影響で利用者が減っているからです。2022年9月に約1割減った東山線に続く、減便のダイヤ改正です。

 どれだけ減るのでしょうか? 平日の10~15時は7.5分間隔から10分間隔に、休日の7~9時は6分間隔から7.5分間隔になります。運行本数は平日は32本減って300本に、休日は10本減って240本になります。なお、始発や最終の時刻は変わらず、平日の朝ラッシュ時(7~9時)も現行の4分間隔を維持します。

 名古屋市交通局の減便はこれで終わらないようです。ほかの路線でも利用者が減っていますので、減便を検討しています。2024年3月に鶴舞線と上飯田線の減便を行う予定です。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/722582、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/aichi/news/20230718-OYTNT50227/、テレビ愛知ホームページ https://news.tv-aichi.co.jp/single.php?id=2898)

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名古屋市交通局も「manaca」マイレージポイント激減

 名古屋市交通局の地下鉄やバスに乗るなら「manaca」がお得です。乗車金額に応じてマイレージポイントがもらえるのですが、その率が結構高いのです。平日の朝夕でも10~13%のポイントがつくので(ポイントの率は利用金額によって変わります)、回数券レベルの割引になります。名鉄等のマイレージポイントは引き下げられましたが、名古屋市交通局は従来通りのマイレージポイントを維持してきました。

 しかし、このお得なマイレージポイント、7月1日から大幅に付与率が減ります。平日も休日も時間帯に関係なく付与される基本ポイントは、たったの1~4%。かなり減ります。平日の昼間(10~16時)はボーナスポイントとして、基本ポイントに上乗せするかたちで、バスは30%、地下鉄は20%のポイントがもらえますが(現行は平日の昼間と休日については、基本ポイントの代わりにバスは30%、地下鉄は20%のポイントがつきます)、平日の朝夕はともかく、休日はそのようなポイントは全くありません。バス30%、地下鉄20%のポイントから1~4%に激減です。

 「manaca」を使っている人の中には、通勤定期代わりにしている人もいます。バスの定期の割引率があまり良くないからです。ただ、「manaca」のマイレージポイントが減ることを考えると、通勤定期にしたほうがお得になるかもしれません。バスの定期は全線使え、持参人方式なので、家族などほかの人が使っても構いません。休日なら、家族のバス代がほぼ半額になります。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/MANACA/TRP0004676.htm、https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/TICKET/TRP0000285.htm)

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名古屋市営地下鉄東山線、9月に減便のダイヤ改正

 名古屋市営地下鉄の看板路線は東山線。ターミナルの名古屋駅、中心部の栄、東部の住宅地を串刺しにする、メインの路線です。新型コロナウイルスの感染が広がる前までは、東山線で市営地下鉄の営業利益の9割を稼いできました。

  ところが、この東山線も、新型コロナウイルスの影響で利用者は減っています。新型コロナウイルスの感染が広がる前の7~8割程度になっています。これに伴い、名古屋市交通局は9月17日にダイヤ改正を行い、東山線の本数を減らすことにしました(ほかの路線についてもダイヤ改正を行うことを検討しています)。

 とは言っても、始発や最終、平日の朝ラッシュについては変わりません。見直されるのはそれ以外の時間帯で、平日は1日50本、休日は1日46本減らします。平日の昼間は5分間隔から6分間隔に、平日の深夜は8分間隔から10分間隔になり、その分本数が減ります。途中に折り返し設備がないので無理でしょうが、以前から利用者の少ない名古屋以西のみを減らすというようにできればよかったのですが。
(参考:TBS NEWS DIG https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/86749?display=1、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD04B4Q0U2A700C2000000/)

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名古屋市営地下鉄に「黄電」復活!

 名古屋市営地下鉄の車両はかつて黄色に塗られていました。1957年に名古屋で最初に地下鉄が開業したときに、地元出身の画家、杉本健吉が、地下でも明るく見え、地上でも景色に映える色として黄色を選んだからです。名古屋で最初に地下鉄が開業した区間は東山線の名古屋-栄町(現:栄)間だったので、そのまま東山線のラインカラーが黄色になりました。ラインカラーが紫の名城線でも、黄色に紫の帯を巻いたものが走っていました。名古屋市営地下鉄の黄色に塗られた車両は「黄電」として親しまれてきましたが、車両が老朽化したため数を減らし、2000年に全車両が引退しました(一部は琴電やアルゼンチンに行きました)。

 その「黄電」ですが、復活するかもしれません。今年2022年は、名古屋市交通局が発足してから100年という記念すべき年です。この発足100周年の記念事業のアイデアを募集したところ、「黄電」の復活を求める声が多く出たので、「黄電」を復活させることにしました。東山線と名城・名港線にそれぞれ1編成を走らせます。今の地下鉄の車両は鉄製ではないので、黄色のラッピングで対応します。8月初旬の運行開始を目指しています。

 しかし、名古屋市交通局も新型コロナウイルスの影響で利用者が減り、経営が苦しいです。そこで、ラッピングの費用、約1700万円をクラウドファンディングで賄うことにしました。クラウドファンディングは「ふるさと納税」扱いで、確定申告等をすれば、税額控除が受けられます。寄付した人には、オリジナルボールペンなどの記念品が贈られます。クラウドファンディングは6月30日まで受け付けます。
(参考:朝日新聞4月13日朝刊 中部14版)

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名城線、名港線でもワンマン運転

 東山線、桜通線、上飯田線でワンマン運転を行っている名古屋市営交通局の地下鉄ですが、ホームドアが整備された名城線、名港線においてもワンマン運転が実施されます。

 名城線、名港線のワンマン運転は2段階で行われます。まず7月1日からは名城線の東半分(ナゴヤドーム前矢田-本山-新瑞橋-金山間)と名港線でワンマン運転を行います。その後、2022年7月1日からは残った名城線の西半分(金山-栄-ナゴヤドーム前矢田間)もワンマン運転を行います。利用者の多い区間のワンマン運転を少し遅らせるのは、東山線のときと同じです。

 これで、ワンマン運転を行わない路線は鶴舞線だけとなりました。今のところ鶴舞線でのワンマン運転の予定はありませんが、2026年開催予定のアジア大会までにホームドアを整備する予定で、その後に相互乗り入れ先の名鉄と協議を行ってワンマン運転が行われる可能性はあります。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0004286.htm、https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/sp/SUBWAY/TRP0000134.htm、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/06/19/346874.html)

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名古屋市営地下鉄の駅名改称対象は4駅

 名古屋市の中村区役所は、名古屋市交通局桜通線の中村区役所のすぐ近くにありますが、2023年1月に移転する予定です。東山線の本陣の近くに移転します。

 この区役所の移転をきっかけに、いくつかの駅の改称の話が出ています。改称の候補に挙げられたのは中村区役所のほか、本陣、市役所、浅間町、伝馬町、桜山。名古屋市交通局は懇談会を開き、この6駅のうち、中村区役所、本陣、市役所、伝馬町の4駅について改称を検討することにしました。4駅の駅名変更案については、メールやはがきで募集を受け付けます。3月15日必着です。

 その後名古屋市交通局は改称についての審議を行い、2021年1月上旬までに新駅名を決定します。駅名の改称をするためには、ICカード全国相互利用協議会との協議を改称の2年前に始める必要があるからです。つまり、改称は区役所が移転する2023年1月ということになります。

(追記)
 結局、駅名が改称されるのは、中村区役所、市役所、伝馬町、神宮西の4駅となりました。それぞれ太閤通、名古屋城、熱田神宮伝馬町、熱田神宮西となります。2022年度予定の中村区役所の移転に合わせて実施します。
(参考:名古屋市交通局ホームページ https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0003890.htm、https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/pc/SUBWAY/TRP0004156.htm、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/02/17/331785.html)

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名古屋市の「敬老パス」、JRや私鉄にも拡大

 65歳以上の名古屋市民なら年間最大5000円というわずかな負担で名古屋市交通局の地下鉄やバス、あおなみ線が乗り放題になる、「敬老パス」

 ただし、「敬老パス」は名古屋市交通局の路線がないところでは意味がありません。そこで「敬老パス」の適用範囲を拡大することになり、2022年2月から名古屋市内のJR東海、名鉄、近鉄でも乗ることができるようになる予定です(乗車駅と降車駅がともに名古屋市内であることが必要です。なお、名鉄はこれまででもごく一部で利用できました)。JR東海、名鉄、近鉄の乗車に関しては、「敬老パス」にチャージされた分からいったん支払い、名古屋市が2か月ごとにまとめて返還することになります。

 ただ、対象路線を増やすと、その分名古屋市の負担は増えます。対象路線の拡大によって「敬老パス」の利用者は約1.1万人増え(現在は33万人です)、8.9億円が必要になります。名古屋市は負担の上限額を145億円(消費税を10%としています)としたいので、これまで制限がなかった利用回数に制限を設けます。

 新たに設ける制限は年間700~800回にするようです。ちなみに、2018年2月までの1年間で、1人当たりの平均は約210回です。結構多く、定期券みたいに毎日使わないと制限には達しません。制限を設けても結構緩いです。そして、年間利用回数が2000回を超える人は498人いて、一番多い人は4350回です。1日当たりにすると12回です。さすがに名古屋市議会から不正使用が疑う声が出ています。

(追記)
 2022年2月からは、JR東海などのほか、民間のバス(名鉄バス?)にも乗車できるようになります。
(参考:朝日新聞10月12日朝刊 中部14版、中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019101090003536.html、NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20201130/3000014062.html)

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