JR西日本、1人でも乗り放題の全線フリー切符発売

 JR西日本のフリー切符は、1人では使えないものがあります。全線乗り放題のようにエリアが広いフリー切符に1人での利用を許すと、観光を全くせずに列車に乗りまくる人が出てくるからです。また、出張用に使うケースも出てきます。地方の観光地にお金を落とすことは期待できません。

 そのJR西日本ですが、1人からでも使えるフリー切符を3種類発売します。JR西日本全線に乗ることができる「JR西日本 どこでもきっぷ」、関西エリア限定の「JR西日本 関西どこでもきっぷ」、50歳以上の人限定の「西なびグリーンパス」です。いずれもゴールデンウィークに追加料金なしで使えます。それではこの3つの切符について、細かく見ていきましょう。

 「JR西日本 どこでもきっぷ」はJR西日本、智頭急行、JR西日本宮島フェリーが乗り放題。IRいしかわ鉄道の金沢-津幡間、あいの風とやま鉄道の富山-高岡間については通過利用する場合に限り、追加料金なしで乗車できます。新幹線や特急も乗り放題で、普通車指定席も6回まで使えます。「JR西日本 関西どこでもきっぷ」はJR西日本の関西エリア、智頭急行が乗り放題 。関西エリア限定と言っても、敦賀、柘植、新宮、宇野、児島、倉敷、総社、津山、鳥取までが範囲なので(東津山-智頭間は除きます)、結構使えます。新幹線や特急も乗り放題で、普通指定席も6回まで使えるのは「JR西日本 どこでもきっぷ」と同じです。利用期間は4月27日から6月30日まで(2日間用は6月29日出発分まで、3日間用は6月28日出発分まで)、発売期間は4月16日から6月22日まで(3日間用は6月21日まで)です。出発の1か月前から7日前まで発売します。値段は「JR西日本 どこでもきっぷ」の2日間用が18000円、3日間用が22000円、「JR西日本 関西どこでもきっぷ」は2日間用のみで10000円です(子供は全て半額で、子供だけの発売や利用はできません)。発売箇所はJR西日本ネット予約の「e5489」、JR西日本、JR九州(福岡県、佐賀県に限ります)管内の主な旅行会社で、「みどりの窓口」では発売しません。なお、「JR西日本 どこでもきっぷ」の2日間用は旅行会社のみで発売し、「e5489」での発売は行いません。「e5489」への誘導に積極的なJR西日本が、「e5489」で売らない切符をつくるのは、意外です。

 旅行開始時点で50歳以上ならば、リッチな旅ができる「西なびグリーンパス」があります。JR西日本、智頭急行、JR西日本宮島フェリーが乗り放題。IRいしかわ鉄道の金沢-津幡間、あいの風とやま鉄道の富山-高岡間については通過利用する場合に限り、追加料金なしで乗車できます。新幹線や特急も乗り放題で、グリーン車指定席(「グランクラス」は除きます)と普通車指定席が合わせて8回まで使えます。利用期間は4月27日から6月30日まで(3日間用は6月28日出発分まで、5日間用は6月26日出発分まで)、発売期間は4月16日から6月21日まで(5日間用は6月19日まで)です。出発の1か月前から7日前まで発売します。値段は3日間用が30000円(2人以上が25000円)、5日間用が35000円(2人以上は30000円)です。発売箇所はJR西日本、JR九州(福岡県、佐賀県に限ります)管内の主な旅行会社のみです。

 以前にも書きましたが、新型コロナウイルスで感染しやすい行動は夜遅くまで大人数でワイワイと飲んで騒ぐことです。一人だとそういうリスクは少ないです。そういうことから考えると、一人旅を制限するのは考えもので、1人でも使えるようになったこのJR西日本の方針転換は評価できます。

(追記)
 せっかくの乗り放題の切符ですが、JR西日本は3種類(「JR西日本 どこでもきっぷ」、「JR西日本 関西どこでもきっぷ」、「西なびグリーンパス」 )とも当分の間発売を見合わせることにしました。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210409_04_kippu.pdf、https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210412_04_miawase.pdf)

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熊本電鉄でわざとパターンを崩すダイヤ改正

 熊本電鉄は明日5日から、ダイヤ改正を行います。上熊本-北熊本間のみダイヤ改正を行います。

 現在、上熊本-北熊本間は30分間隔で列車が走っています。上熊本を毎時20分、50分に、北熊本を毎時2分、32分に出る綺麗なパターンダイヤです。ところが5日からのダイヤ改正では、日中において綺麗なパターンダイヤを崩し、約30分間隔のダイヤにします(朝夕のダイヤの変更はありません)。

 なぜわざとパターンを崩すのでしょうか? それは4月23日にJRの熊本にアミュプラザくまもとが開業するからです。北熊本からアミュプラザくまもと最寄りの熊本に行く場合、上熊本まで熊本電鉄に乗り、上熊本からはJRに乗るのですが、JRのダイヤが綺麗な30分間隔のパターンダイヤではないので、どうしても接続がスムーズにいかないケースが出てきます。そこで熊本電鉄のダイヤをJRの接続を考慮したものにするのです。北熊本から熊本までの所要時間は、乗り継ぎ時間(5分)を含めて最速17分です。ところで、熊本電鉄のホームページでは熊本電鉄とJRの乗り換えのモデルコースを紹介していますが、その中には乗換時間が1分というものもあります。本当に乗り換えができるのでしょうか?
(参考:熊本電鉄ホームページ https://www.kumamotodentetsu.co.jp/news/pdf/ホームページ掲載原稿(2021年3月22日)Ver.2.pdf)

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岡山の路面電車も環状線になる?

 岡山の路面電車は、岡山駅前から清輝橋と東山の2つの方向に線路が延びています。この岡山の路面電車には岡山駅東口広場に乗り入れ、JRの駅との乗換をスムーズにするというがありますが、それとは別に延伸する構想があるのです。

 その区間は清輝橋線の大雲寺前と東山線の西大寺町を結ぶ600メートルほどの路線。たった600メートルですが、この区間をつくることによって、岡山駅前を出て岡山駅前に戻るといったように、環状運転をすることができるのです。途中、新市民会館の前に停留所を設けます。

 この新規建設区間は国道250号を通ります。交通量の多い道路なので、車線を減らさないようにしました。線路は単線で、軌道のスペースは中央分離帯を縮小させるほどの方法で対応します。路面電車は道路の中央に軌道を敷くことが多いのですが、今回の延伸区間ではサイドリザベーション方式を採用します。サイドリザベーション方式ならば軌道が道路の端に寄るので乗り降りの際に車道を横切る必要はなく、利用者にとって安全性は高くなります。岡山駅前→大雲寺前→新市民会館前→岡山駅前という経路で走り、1日約3000人の利用を見込んでいます。概算ですが事業費は約9億円です。9億円でできるならば安いです。

 なお、実際に開業するまでに、運行事業者との費用負担割合、運行計画などを決めておく必要があります。それが決まっていないので、今のところ着工に踏み切ることができないのです。
(参考:山陽新聞digital https://www.sanyonews.jp/article/1100807)

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平成筑豊鉄道、田川線で大幅スピードダウン

 平成筑豊鉄道も3月13日にダイヤ改正を行いました。

 平成筑豊鉄道もほかの鉄道と同じように、利用者が減っています。これまでは平日と休日でダイヤを変えていましたが、平日と休日で同じダイヤを使うことにします。平日の朝夕は減便となります。日中の糸田線の列車は金田で乗り換える必要がありましたが、直方への直通となり、乗り換えが不要となります。

 ただ、今回のダイヤ改正で一番の話題は、田川線の所要時間が延びること。これまで田川伊田-行橋間を50分程度で結んでいたのが、60分程度かかるようになります。所要時間がかかるようになった理由は、乗り心地の改善のため。本当なら保守のレベルを上げて対応するのですが、コスト削減のために保守のレベルを変えずにスピードを落とすことによって対応させるのでしょうか? 行き違いの待ち合わせや運転間隔の調整もあるので、行橋方面から田川伊田をまたぐ利用について、列車によっては30分ほど余計にかかるようになるケースもあります。
(参考:平成筑豊鉄道ホームページ www.heichiku.net/2021/02/15/19839/)

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西鉄はバスも減便、ポイントサービスは3月末で終了

 西鉄バスグループも鉄道と同じく、3月13日にダイヤ改正を行いました。

 西鉄バスグループもほかの鉄道などと同様、利用者が減っています。2020年11月の実績では、前年同月に比べて、平日は約20%、土曜は約25%、日祝は約37%減っています。休日の減り具合のほうが大きいです。また平日について時間帯別に見ると、20時以降の減りが大きくなっています(2020年11月の実績、前年同月と比較)。朝5時台から7時台までは10~15%の減少、それから19時台まではおおよそ20%の減少、20時を過ぎると悪くなっていき、23時以降は30%以上減っています。そこで今回のダイヤ改正では、平日の夜間や休日を中心に減らすことにしました。62路線が対象となり、平日は約2%、土曜と日祝はともに約6%、運行便数が減ります。

 また西鉄は6日に小規模ながら値上げを行いましたが、31日には西鉄、筑豊電気鉄道、西鉄グループバスにおいて、「nimoca」で乗車したときにもらえた乗車ポイントサービスが終了します。運賃自体を上げるのはいろいろ手続きがあってややこしいので、望ましくはない方向ですがとりあえずはこういうポイントサービスの削減でしのぐのでしょう。首都圏のバスでも見られる現象です。
(参考:西鉄ホームページ www.nishitetsu.co.jp/release/2020/20_100.pdf、www.nishitetsu.co.jp/release/2020/20_101.pdf)

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筑豊電鉄は15~30分間隔に

 筑豊電鉄は3月13日にダイヤ改正を行います。

 筑豊電鉄もほかの鉄道会社同様、利用者が大幅に減っています。そこで終電の繰り上げ(30分ほど繰り上げます)、始発の繰り下げ(5分ほど繰り下げます)に加えて、減便も行います。平日の朝ラッシュ時に2本程度減らすのに加え、昼間(10~15時台)の減便を行います。平日、休日ともに減便を行い、これまで12分間隔だった黒崎駅前-筑豊中間間が15分間隔に、24分間隔だった筑豊中間-筑豊直方間が30分間隔になります。

 今回のダイヤ改正で黒崎駅前-筑豊中間間は平日、204本から190本に減ります。休日は158本から156本に減ります。楠橋-筑豊直方間は平日、126本から116本に減ります。休日は124本から92本に減ります。
(参考:筑豊電気鉄道ホームページ www.nishitetsu.co.jp/release/2020/20_095.pdf)

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静岡鉄道の古い車両が熊本と福井に

 静岡鉄道は古くなった車両を新型車両に置き換えているところです。1000形をA3000形で置き換えます。今回A3000形2編成が登場し(A3009号、A3010号とも3月6日に運行を開始します)、代わりにA1000形2編成が引退します。1009号は2月20日に最終運行を行い、1010号は3月6日に最終運行を行います。

 静岡鉄道から引退するこれら2編成ですが、次の働き場所があるのです。1009号は熊本電鉄に譲渡され、1010号はえちぜん鉄道に譲渡されます。

 このうちえちぜん鉄道に譲渡される1010号は観光列車に改造されます。3月末に兵庫県内の車両工場に運ばれて改造され、「きょうりゅう電車」になります。2023年夏予定の福井県立恐竜博物館のリニューアルに合わせてデビューするようです。

 なぜ「きょうりゅう電車」に使われるのでしょうか? 現在の「きょうりゅう電車」は、通常の運行にも使われ、限られた期間でしか走りません。専用の車両を用意することで柔軟な運行にも対応できるようになるのです。
(参考:静岡鉄道ホームページ https://www.shizutetsu.co.jp/pdfs/★最終譲渡ニュースリリース_HP.pdf、https://www.shizutetsu.co.jp/pdfs/newsrelease210210.pdf、福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1263644)

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貝塚線との直通運転は凍結、天神と天神南の乗り継ぎ制度を廃止へ

 福岡市交通局の話題を2つ。

 たびたび出ている福岡市地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線の直通構想ですが、幻と消えることになりました。その理由は、乗り入れによる費用対効果が悪かったからです。収支が均衡する水準は1ですが、この直通構想は0.42しかなかったのです。

 なぜこんなにも悪いのでしょうか? 箱崎線と貝塚線との直通は、双方の需要の差に合わせて貝塚で連結や切り離しを行います。箱崎線は6両で走り、貝塚線は2両のままです。連結や切り離しを行う貝塚の改修や連結用車両の整備に約155億円ものお金がかかり、それに見合う収益を上げることができないのです。連結や切り離しを行うため所要時間の短縮が見込めず(1.3分程度しか短縮できません)、思ったような効果は挙げられないと判断したのです。

 話は変わりまして、福岡市地下鉄空港線と七隈線の乗り換えの話。現在は天神と天神南の間で改札外での乗り継ぎができます。しかし、七隈線の博多延伸は2022年度に行われます。そうなると、博多で空港線と改札内で乗り換えできるようになるのです。そうなると天神、天神南経由かあるいは博多経由か、どちらで運賃を計算すれば良いのかわからなくなります。2通りできるのです。国からの乗車距離に応じた運賃にならないと指摘を受けたこともあり、天神と天神南の間での乗り継ぎを廃止し、改札を出た場合は通常と同じように初乗り運賃を再び請求することにしました。

 ところが、単純に初乗り運賃を請求した場合、利用区間によっては運賃が上がり、利便性が低下するところがあります。そこで福岡市地下鉄は天神と天神南の乗り継ぎを認める定期券を導入したり、何らかのかたちで負担緩和策を行ったりすることを検討しているようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210122/k00/00m/040/035000c、西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/683651/、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP1T72GKP1QTIPE04K.html)

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肥薩おれんじ鉄道、3月13日ダイヤ改正で快速を廃止

 肥薩おれんじ鉄道は、3月13日にダイヤ改正を行います。

 今回の改正の最大のポイントは、快速の廃止。肥薩おれんじ鉄道は休日に「スーパーおれんじ」(快速運転は八代-出水間)2往復と「オーシャンライナーさつま」(快速運転は阿久根-川内間)2往復を走らせています。廃止の理由は利用者が減っているためです。反対に休日に運休している普通列車3本が、休日にも走るようになります。

 また、肥薩おれんじ鉄道の列車の中には、途中の出水で乗り換えないといけないものもあります。中には出水での待ち時間が長いものもありますが、今回の改正ではそれを改善し、平均の待ち時間を20分から5分に短縮します。最大47分あった待ち時間も最大で13分に抑えます。トータルでの八代-川内間の所要時間を短縮します。川内での接続も改善し、川内に着けば必ずJR九州の列車に接続できるようにします。

 観光列車の「おれんじ食堂」も、新型コロナウイルスの影響で利用客が減少しているため、運行日を減らします。これまで金曜日と休日に運行していましたが、土曜日と日曜日だけにします。火曜日と水曜日に行っていた貸切運行は金曜日のみにします。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://kumanichi.com/news/id46081、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/103491)

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ゆいレール、2月22日ダイヤ改正で10分間隔に

 沖縄都市モノレールは2月22日にダイヤ改正を行います。

 これまで沖縄都市モノレールは増発を行ってきました。また、3両編成化の予定があります。しかし、今回のダイヤ改正では、このところの利用実態を踏まえて減便します。新型コロナウイルスの影響で旅行客が減っているからでしょうか? 2019年11月に比べて、2020年11月の乗客数は、朝夕のラッシュ時がともに3割減、昼間が5割減となっています。

 2月22日のダイヤ改正では、平日、休日ともに昼間時間帯の運転間隔を8分から10分にします。昼間の本数が2割減るのです。平日の夕方も運転間隔を6分から7分にしますので、本数は1割減ります。平日朝の通勤時間帯は4分間隔を維持しながら運転本数は1割減らします(ラッシュのピークの8時台の本数は変わらないので、どうやって1割減らすのかわからないですが)。なお、始発や終電の時刻の変更はありません。

 なお、沖縄都市モノレールは、利用者が増えた場合はダイヤの見直しを行うことを考えています。
(参考:沖縄都市モノレールホームページ https://www.yui-rail.co.jp/common/uploads/542253d3182fb3b3078bc20b05db77dc.pdf)

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