大泉函館市長の公約である、北海道新幹線の函館乗り入れ。この補足です。
まず、新幹線の軌間は1435ミリであるのに対して、在来線は1067ミリ。どうやって新幹線の車両を走らせるのかと言えば、三線軌条にするのです。在来線の線路の外側にレールを追加し、新幹線も在来線も走ることができるようにします。函館-新函館北斗間のうち函館-七飯間は複線ですので、工事期間中でも在来線の運行は何とかなりそうです。新幹線の車両は在来線より重たいのですが、函館線は貨物列車用の重たい機関車に対応していますから、問題はないようです。また三線軌条のため新幹線の車両は在来線の車両とずれますが、北海道の線路は除雪を考慮して広めにつくっています。駅のホームを除いて、支障となるものはないようです。さらに言えば、函館の駅は、フル規格新幹線が来てもいいようにつくられているようです。なお、新幹線から在来線への乗り入れは、北海道新幹線の車両基地を通って行います。
三線軌道になるのは東側だけです。距離が短いので新幹線同士がすれ違うことはなく、交換設備なしの単線で足りるとしています(1か所ぐらい交換設備があったほうが良いような気はしますが)。西側は狭軌のままなので、狭軌のほうは複線扱いとなります。また現在、電化されている函館-新函館北斗間で電車が走るのは、「はこだてライナー」のみです。しかし、新幹線が函館に乗り入れると、「はこだてライナー」はその役割を終えてなくなります。新幹線しか電車はないので、狭軌のほうの電化設備は撤去します。在来線のローカル輸送はディーゼルカーで賄い、「はこだてライナー」用の車両は札幌で使います。
以前にも書きましたが、函館-新函館北斗間をフル規格にすると1000億円かかりますが、ミニ新幹線なら75億円で済みます。また、ミニ新幹線の建設にかかった費用は30年間で回収することができます。電化の廃止により在来線電車が不要になること(初期投資の車両費や運行経費が減ります)、国からの補助金、新幹線利用者からの加算運賃などにより回収することができるようです。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20230503-shinkansenhakodate/)
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