JR東海リニアの甲府先行開業を否定&山梨県知事は歓迎か?

 リニア中央新幹線についてJR東海と静岡県が対立し、予定していた2027年の品川-名古屋間の開業が難しくなっています。川勝静岡県知事が環境への悪影響があることから、南アルプストンネル静岡工区の着工を認めていないのです。

 こうなると品川-名古屋間が開通できないので、代わりに川勝静岡県知事が提唱しているのが、リニア、身延線、東海道新幹線を乗り継ぐ、「富士山周遊コース」。品川-甲府-静岡-品川という1周3時間45分のコースです(バスの乗車時間も含めます)。リニアの最新技術を体験し、技術者の士気を維持することができます。このアイデアについてお隣の長崎山梨県知事は名古屋までの開業を求めていますが、諸事情で先行開業ということになれば甲府までの先行開業を歓迎するとのことです。

 しかし、JR東海はこのアイデアに賛同していません。リニアをつくる最大の目的は東海道新幹線のバイパスをつくることであり、東京と大阪を直結することです。部分開業をすることによって、全線開業時にいらなくなる施設をつくるのは無駄なのです。確かにリニアを体験するのなら今の施設で十分で(今は休止していますが)、甲府以西のルートを変更するかどうか決まっていないのに部分開業させるわけにはいきません。大阪までの全線ができて初めてリニアの効果が発揮できるのですから、その見込みもない段階での暫定開業は意味がありません。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200910/k00/00m/040/091000c、Sankei Biz https://www.sankeibiz.jp/business/news/200910/bsd2009101327008-n1.htm)

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北海道新幹線の配線

 北陸新幹線金沢-敦賀間北陸新幹線敦賀-新大阪間長崎新幹線武雄温泉-長崎間リニア品川-名古屋間の中間駅の駅の配線については当blogで紹介しましたが、北海道新幹線新函館北斗-札幌間はどうなのでしょうか?

 北海道新幹線の中間駅は、新八雲、長万部、倶知安、新小樽の4駅。新八雲は相対式2面2線の地平駅、長万部は島式2面4線の高架駅、倶知安と新小樽は相対式2面2線の高架駅です。ちなみに、終着駅の札幌は「修正東側案」です。相対式2面2線で到着ホームと出発ホームが分かれています。
(参考:北海道建設新聞ホームページ https://e-kensin.net/news/106275.html)

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リニア、静岡県を迂回すると開業が10年遅れる?

 リニアでネックになっているのが、JR東海と静岡県の対立。泥沼化していて、品川-名古屋間の2027年開業は難しくなっています

 この事態を打開するための方策はいくつかあります。まず、開業区間を品川-甲府間にするという方法ですが、これについてはJR東海が反対しています。開業区間が甲府までに留まることにより、新たな施設をつくる必要が出てきます。また、JR東日本の中央線と並行する区間だけができあがるので、JR東日本との調整も求められます。何しろ、甲府から先をどうするかという問題の解決にはなりません。自体の先送りだけです。

 金銭等で補償する方法もあります。すでに大井川から水をもらっている東京電力などから水をもらう方法ですが、第三者(東京電力)を巻き込む上に(JR東海からは言いづらいです)、東京電力のダムが渇水になったらこの方法は使えません。JR東海が金銭で補償する方法、あるいは東海道新幹線に静岡空港駅をつくるという方法もあります。もっとも、静岡空港駅をつくることによって、東海道新幹線の運行頻度や速度に悪影響を与えるようです。

 これなら、思い切ってルートを変更して、静岡県を通らないというのはどうでしょうか? 静岡県との交渉は要らなくなりますが、時間がかかります。環境評価、地層や地盤に関するボーリング調査、用地確保を一からしないといけません。開業が10年遅れるので、JR東海としては考えていません。

 しかし、交渉がどうにもならないのなら、静岡県を避けるということも考えに入れておいたほうが良いでしょう。ルートの問題が解決しても、新たな問題が出てくるかもしれません。リニアを諦めるならともかく、リニアをやりたいのならプランのひとつに入れておいたほうが良いのかもしれません。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61543520V10C20A7L91000/)

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長崎新幹線並行在来線の電化施設撤去費は、佐賀県、長崎県、JR九州で均等負担

 長崎新幹線が開業すると、並行在来線の長崎線肥前山口-諫早間は上下分離方式になります。肥前山口-諫早間の鉄道施設は、佐賀、長崎両県が設立する一般社団法人に無償で譲渡されます。この一般社団法人が施設の維持管理を行い、JR九州は長崎新幹線武雄温泉-長崎間開業後、23年間は列車を運行します。

 今は「かもめ」が頻繁に走るため電化が必要であったこの区間ですが、新幹線開業に伴いローカル需要だけになるので、需要は激減してしまいます。そこで9億円かけて電化施設を撤去して(佐賀県、長崎県、JR九州がそれぞれ1/3ずつ負担します)、ディーゼルカーで対応します。元々は肥前山口-肥前鹿島間も非電化にする予定でしたが、博多からの特急が乗り入れる肥前山口-肥前鹿島間を非電化にすると、ディーゼルカーの特急用車両を新たに用意しなければなりません。このほうが面倒なので、肥前山口-肥前鹿島間は電化のままにすることにしました。これにより年間3000万円の経費が増えますが、これはJR九州が負担します。

 さて、この区間の鉄道施設の維持管理費は、年間2.3億円と見込んでいましたが、人件費や資材費の高騰、保守レベルを上げることなどから6.6億円に膨らむこととなりました。これについては譲渡前にJR九州が設備改良を行うことによって、維持管理費の節減を図ります。しかし、一般社団法人の運営費が別にかかります。運営費は年間1.6億円かかる見込みで、施設の維持管理費と合わせると年間8.2億円がかかります。トンネルや橋梁については設備投資も必要になります。

 しかし、特急がなくなった後の長崎線肥前山口-諫早間を鉄道で維持する必要はあるのでしょうか? 肥前山口-肥前鹿島間はともかく、後の区間はバスで対応すればコストを下げることができます。需要の少ない区間では維持管理費や運営費を減らす最良の方法です。どうしても鉄道で残すならば、今のような特急が走ることを前提とした高いレベルの保守は必要ありません。ローカル線レベルに落として十分です。特急が消えるので、交換設備も大幅に減らすことができます。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/651617169705665633)

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長崎新幹線を全線フル規格でつくるには、7月末が期限

 長崎新幹線は武雄温泉-長崎間のみがフル規格でつくられますが、ほかのどの新幹線ともつながらない、離れ小島の新幹線です。今は乗換の要らない「かもめ」がたくさん走っていますが、新幹線が開業すると少々速くなるものの、途中の武雄温泉での乗り換えが必要となります。

 こんな中途半端な新幹線を最終形とするわけにはいきません。未着工区間の新鳥栖-武雄温泉間を整備し、利便性の高い新幹線をつくりたいところです。ただ、そのためにはお金が必要です。財源の問題です。幸い、ほかにも新幹線を建設する動きがあります。北陸新幹線敦賀-新大阪間です。こちらは2019年度から4年程度環境アセスメントを行い、北陸新幹線金沢-敦賀間が開業すればすぐに着工できるように動いているのです。2023年度に着工できるように、2022年冬の予算編成までに財源を確保する必要があります。それに向かって動いているのです。長崎新幹線もこれに合わせれば、財源の確保はできるのですが、それに間に合わせることができなかったら、独自に財源確保に走らなければならず、財源の確保がさらに難しくなります。苦心して生み出した財源は全て北陸新幹線が持って行ってしまい、長崎新幹線を着工するときにはまた一から考え出さないといけないのですから。そして、国交省によれば、長崎新幹線も2023年度から着工しようと思ったら、8月から環境アセスメントを始めないといけないのです。今月中に佐賀県が環境アセスメントを行うことを受け入れれば、間に合うのです。

 佐賀県とすれば、新幹線がほしいわけでも何でもなく、今でも十分満足しているのです。九州一の大都会、福岡に近いからです。この考えは佐賀県と言うより、福岡のベッドタウンとしての「福岡県佐賀市」としての発想かもしれませんが、この考えを非難することはできても、強制的に変えさせることはできません。国とだらだらと長崎新幹線の話をしても困ることはないのです。

 このままいけば、中途半端な新幹線ができあがってしまいます。採算が取れないのでJR九州は困り、利用者も途中の乗り換えが面倒で車やバスに逃げてしまうことでしょう。しかも、これが永久に続きます。誰も得することのない話です。
(参考:佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/548725)

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神奈川県内のリニアの駅名は橋本か?

 26日の川勝静岡県知事と金子JR東海社長との会談が決裂し、いよいよ2027年の部分開業が危うくなったリニアですが、品川と名古屋の間には4つの駅ができます。

 そのうち、神奈川県内のリニアの駅は橋本にできます。駅名が決まるのは開業が近づいた段階ではではなのでまだ先ですが、地元の相模原市議会で18日、駅名についての一般質問が行われました。

 橋本はJR東日本の横浜線、相模線、京王の相模原線が乗り入れるターミナルで、地元の人にとってはわかりやすい駅名です。もし、リニアの駅名を橋本以外にした場合、JR東日本や京王の駅名をどうするかという議論が出てきます。リニアの駅と在来線、私鉄の駅は全く別物として割り切るか、それとも誰か(JR東海? 神奈川県? 相模原市?)がお金を出して駅名を変えるのかという話が出てきます。しかし、ほかの地域の人にとってはわかりにくい駅名と言えます。駅のあるところは相模原市であって、橋本市ではありません(神奈川県に橋本市という市はありません)。橋本はかなりローカルな地名なのです。さらに言えば、JRにはもうひとつ、橋本という駅があります。和歌山線、そして南海の高野線の橋本です。駅の所在地は橋本市で、しかも駅ができたのは和歌山県のほうが後なので、駅名を変えるとすればむしろ後発の神奈川県のほうなのです。

 もし、リニアの駅名を橋本以外にするとしても、シンプルな、わかりやすい駅名がいいでしょう。高輪ゲートウェイみたいな駅名は論外で、市の名前をかぶせた相模原橋本ぐらいならこの際、変えてもいいのかもしれません。政令指定都市でありながら全国的には知名度が低い相模原市のPRにつながるかもしれません。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/ca23a1b31367dbf05547ada30a6beeffc5586f7a、朝日新聞6月27日朝刊 中部14版)

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長崎新幹線、佐賀県が協議入りを了承?

 未着工区間の新鳥栖-武雄温泉間をどのように整備するかで対立している、国と佐賀県。赤羽国交相と山口佐賀県知事の間で会談が2回行われましたが、話はまとまらず、長崎新幹線についての協議を始めることはできませんでした。

 ところが6月5日、動きがありました。足立国交省鉄道課長らが佐賀県庁を訪れました。協議入りのために事務レベルで行われていた確認文書はできなかったものの、国交省によれば、佐賀県側は長崎新幹線についての協議に入ることを了承したようです。

 もっとも、佐賀県は長崎新幹線のフル規格化に否定的です。しかし、長崎新幹線は2022年に武雄温泉-長崎間が開業します。ほかのフル規格新幹線とは離れた、離れ小島の新幹線ですから、長崎に行くには狭軌の在来線と長崎新幹線とを乗り継ぐ必要があります。そんなに速くならないのに乗り換えの手間だけかかる「リレー方式」です。いずれ全線フル規格になるのであれば我慢できますが、長崎新幹線についてはその保証はありません。もうすぐフル規格の武雄温泉-長崎間が開業することを踏まえて、早く長崎新幹線の最終的な姿を決めることが望ましいでしょう。場合によっては武雄温泉-長崎間の開業を遅らせることを考えないといけないかもしれません。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/06/10/335465.html)

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リニア2027年開業が危なくなる

 品川-名古屋間について2027年の開業を目指しているリニアですが、途中の静岡県内の工事が止まっています。水資源への影響があるとして静岡県が着工を認めていないため、先に進まないのです。

 事態は深刻になっています。これまでも静岡県内の工事でリニアの開業が遅くなる危険性があることを記事にしたのですが、事態は改善されなかったのです。6月中に静岡工区の本格着工への準備作業に入らないと、2027年の開業は難しくなるのです。ついに金子JR東海社長までそのような見解を示したのです。

 肝心の話がこじれてしまっているので、もうどうしようもないのかもしれません。簡単には解決しないでしょう。2027年にリニアに乗ることができるとは考えないほうが良いです。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200529/k10012450651000.html)

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新小樽駅の駅構内には観光案内所のみ

 北海道新幹線の新小樽駅は、小樽市の山間部にできる駅。函館線などほかの鉄道との接続はなく、函館線の南小樽駅からは約3キロ、小樽駅からは約4.5キロ離れています。小樽市は観光資源として恵まれ、多くの観光客が訪れますが、新小樽駅は町外れにできるため、小樽市の出している想定乗降客数は1日当たり1100人程度としています。

 その新小樽駅ですが、どのような設備が用意されているのでしょうか? 小樽市のつくった資料によれば、駅付帯施設の面積は約199平方メートル。待合室が52平方メートル57席、観光案内所が22平方メートルでカウンターが3席、係員2人です。そのほか、ロッカーが32列、トイレが男子は小便器5個、個室4ブース、女子は7ブースあります。

 しかし、それだけです。レストランもお土産屋もありません。コンビニすらありません。同じような乗降者数の駅と比べても、大抵はコンビニ等がありますから、異例のことです。なぜ売店や飲食店などがないかと言えば、そもそものスペースが狭いことに加えて(新小樽駅には新幹線の保守基地が併設されています)、売店や飲食店などを加えると駅の建設費用が上がるからです。今ある案のように、待合室、観光案内所、コインロッカーだけなら小樽市の負担は3360万円で済みますが、これに約300平方メートルの売店や飲食店などのスペースをつくると、小樽市の負担は合計2億340万円になります(売店や飲食店などの設置費用は原則として自治体負担となります。もっとも、乗降客の多い駅ならJR側がお金を出して勝手につくるでしょうが)。小樽市の約6倍になるのです。もし出店を希望する店があったとしても、バス乗り場、タクシー乗り場、自家用車乗降場、約300台停めることのできる駐車場のさらに先ということになります。

 札幌に近すぎ、しかも新幹線開業後も在来線の快速などがたくさん走る小樽-札幌間では、新幹線に移行する人は少ないでしょう。新小樽駅周辺の人ぐらいです。観光客も速達列車が通過すれば(小樽市の想定では、1日片道21本の列車が走り、そのうち13本が停車すると考えています。道内の列車の本数を考慮すれば、割合堅実な想定と思われます)、あまり期待できません。
(参考:タビリスホームページ tabiris.com/archives/shinotaru202004/)

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北陸新幹線敦賀以西の財源案

 北陸新幹線の未着工区間である、敦賀-新大阪間。ここが開通すれば北陸新幹線が全線開業するのですが、ネックになるのは2.1兆円とも言われる建設費。どうやって建設に必要な費用を確保するのかが課題です。

 自民党の北陸新幹線整備プロジェクトチームは2月18日、北陸新幹線の早期着工のための財源として、国費を大幅に増やすとともに、貸付料も増やし、財政投融資も活用するという、中間とりまとめ案を決定しました。今後は沿線の関係者や自治体、運行主体のJR西日本からヒアリングを行い、2022年末までに最終的なとりまとめを行います。この時期までに決めたら、2023年度に着工することができるからです。

 ともかく、財源の話をまとめて、早期に着工し、なるべく早く北陸新幹線を全線開業させるのが望ましいです。
(参考:福井新聞ホームページ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1033696)

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