久御山に在来線の駅?

 北陸新幹線が「小浜-京都ルート」で新大阪までの全線開業すると、京都府久御山町に車庫ができます。

 しかし、駅ならともかく、車庫だと使うことはできません。そこで久御山町が考えているのが、駅を誘致することです。

 ただ、駅と言っても新幹線の駅を増やすわけではありません。久御山町が誘致しようとしている駅は、在来線の駅です。通るのは新幹線なのに、なぜ在来線なのでしょうか? 参考にした記事には詳しくは書かれていませんが、どうやら博多南のように、新幹線の車庫の片隅に駅をつくり、格安の特急料金で京都と直結させるのでしょうか?

 国やJR西日本としては、このようなことで久御山町からの理解を得ることができるのならば、それはそれで良い話なのでしょう。
(参考:京都新聞ホームページ https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1734544)

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久御山町、町内にできる車両基地について慎重な判断を求める

 「小浜-京都ルート」で北陸新幹線をつくった場合、京都府久御山町に車両基地ができます。宇治川と木津川に挟まれたエリアに最大30万平方メートルの車両基地を設けます。

 この計画に関して久御山町の町議会は、治水や地下水に問題があり、住宅の立ち退きが出てくることから、国や鉄道・運輸機構に対して慎重に対応するように求める決議を行いました。なお、久御山町内にできる車両基地は、地下ではなく地上につくられ、浸水しないように盛り土がなされるようです。

 久御山町は現在、高速道路が2本走っていて、農業のほか、工業も盛んです。洪水のために土地を活用していない、というわけではありません。ただ、車両基地がつくりづらいのならば、新大阪側の車両基地は早朝、深夜に発着する数本程度だけを収容すれば良い、北海道新幹線の札幌みたいな車両基地程度で良いでしょう。足らない部分は小浜などほかのところにつくれば良いのです。小浜ならコストも安いでしょう。「小浜-京都ルート」に決まった場合でも、このような微調整はすれば良いのです。

 そもそも、北陸新幹線が京都に寄るのは利便性の観点から。地元が反対しない限り寄りたいところですが(逆に言えば反対するのなら不便な結果になってもやむを得ません)、わざわざ松井山手に寄る必要はありません。大がかりな変更になると追加で環境影響評価を行う必要が出るでしょうが、そもそもお金をかけて京都-新大阪間で南に寄る必要があるのか、という疑問も出てきます。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV6D3TN8V6DPLZB00CM.html、鉄道・運輸機構ホームページ https://www.jrtt.go.jp/project/tsuruhaninformationsession-kyoto.pdf)

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北陸新幹線8つのルート案の試算結果(2)

 昨日は試算結果を書くだけで終わってしまったので、続きを書いていきます。

 正直に言えば、今回の試算は「小浜-京都ルート」でつくるときに一定の採算性を確保していることを示すためのものです。そういう意味では、今回の試算結果は注文主の意向に応えたものと言えます。依頼にちゃんと応えたということは、ちゃんと仕事をしたとも言えます。

 ただ、出てきた数字は突飛なものではありません。これまで使われてきた費用対効果(今回の試算結果では、「費用対効果(個別評価)」といいます)は、新規につくる区間、今回の場合は敦賀-新大阪間(「米原ルート」の場合は敦賀-米原間)だけの数字です。北陸新幹線をこれからつくるのであればこの費用対効果(個別評価)は重視されるでしょうが(その場合、個別評価の数字が良くないことから、「今さらつくる必要はない」というのが答えになるでしょう)、現実の北陸新幹線は東京から敦賀まででき、残りは敦賀-新大阪間という全体から見るとわずかな区間です。ここをつくらないことによって、北陸新幹線は単なる東京と北陸とを結ぶローカル新幹線に堕してしまいます。「東京さえ良ければそれで良い」と考えるならともかく、そうでない限りはこの敦賀-新大阪間だけの費用対効果だけに拘泥する必要はないのです。

 さて、今回出てきた費用対効果(一体評価)は東京-新大阪間全体で評価したものです。北陸新幹線をつくる意味があったのか、というものです。このような費用対効果の手法は、主に道路事業などの試算に用いられるもので、新たに妙なものをつくったのではありません。敦賀-新大阪間には8つのルート案がありますが、どれも1.0を確保しているということは、どのようなルートを通ったとしても、北陸新幹線をつくることには意義があったと言えます。

 ここからは8つのルート案の試算結果を見ていきます。一部の外野の人が熱烈に推している「米原ルート」ですが、建設費が安い利点はあっても、工期は結構かかります。整備計画変更や環境影響評価にかかる時間のことを考えると、「小浜-京都ルート」とほとんど変わりありません。そして、「湖西ルート」の建設費の高さは意外です。湖西線を使うのだから安上がりか、と言えばそうではなく、むしろ京都の街中を地下でぶち抜く「小浜-京都ルート」のほうが安いのです。工期もかかります。そう考えると、ベースは「小浜-京都ルート」で行くのが望ましいでしょう。10年近い歳月を空費した結果となりました。
(参考:Yahoo!ホームページ https://news.yahoo.co.jp/articles/5daf7875c8283f899edb52feeb6e99b52e2e44aa、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20260611-GYO1T00144/、北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/2135506)

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北陸新幹線8つのルート案の試算結果(1)

 あとここだけつくれば全線完成なのですが、様々な人がかき回し、一向に着工がなされない、北陸新幹線敦賀-新大阪間。いったんは「小浜-京都ルート」に決まったはずなのですが、日本維新の会は8つものルート案を示しています。国交省はこの8つのルート案について、費用対効果などの試算を行いました。

 まず、この8つのルート案について、復習しましょう。(1)「小浜-京都ルート」(敦賀-小浜-京都-新大阪)、(2)「亀岡ルート」(敦賀-小浜-亀岡-新大阪)、(3)「米原ルート」(敦賀-米原、東海道新幹線に乗り入れ)、(4)「米原ルート」(敦賀-米原、新大阪方面へは乗り換え)、(5)「湖西ルート」(敦賀-京都、新設)、(6)「湖西ルート」(敦賀-京都、在来線を改軌)、(7)「舞鶴ルート」(敦賀-小浜-舞鶴-京都-新大阪)、(8)「舞鶴ルート」(敦賀-小浜-舞鶴-亀岡-新大阪) です。(1)については京都にできる駅の場所で、(1-1)現在の京都駅に南北方法に駅をつくる南北案、(1-2)桂川に駅をつくる桂川案 の2つに分けます。全部で9パターンになります。

 そして、各ルート案の試算結果は以下の通りです。(1-1)の「小浜-京都ルート」(南北案)は、費用対効果(一体評価)が1.1、費用対効果(個別評価)が0.5、概算建設費が4.2兆円、将来的な物価高騰を織り込むと5.8兆円、工期は25年です。(1-2)の「小浜-京都ルート」(桂川案)は、費用対効果(一体評価)が1.1、費用対効果(個別評価)が0.5、概算建設費が3.9兆円、将来的な物価高騰を織り込むと5.5兆円、工期は26年です。(2)の「亀岡ルート」は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が0.6、概算建設費が3.3兆円、将来的な物価高騰を織り込むと4.6兆円、工期は25年です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に5年以上かかります。(3)の「米原ルート」(東海道新幹線直通)は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が0.7、概算建設費が2.1兆円以上、将来的な物価高騰を織り込むと2.7兆円以上、工期は18年以上です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に7年以上かかります。(4)の「米原ルート」(乗り換え)は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が1.0、概算建設費が1.3兆円、将来的な物価高騰を織り込むと1.7兆円、工期は18年です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に7年以上かかります。(5)の「湖西ルート」(新設)は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が0.5、概算建設費が4.7兆円、将来的な物価高騰を織り込むと6.7兆円、工期は28年です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に7年以上かかります。(6)の「湖西ルート」(改軌)は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が0.3、概算建設費が5.1兆円、将来的な物価高騰を織り込むと7.4兆円、工期は28年以上です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に7年以上かかります。(7)の「舞鶴ルート」(京都経由)は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が0.3、概算建設費が5.7兆円、将来的な物価高騰を織り込むと7.9兆円、工期は25年です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に5年以上かかります。(8)の「舞鶴ルート」(亀岡経由)は、費用対効果(一体評価)が1.0、費用対効果(個別評価)が0.4、概算建設費が4.1兆円、将来的な物価高騰を織り込むと5.8兆円、工期は25年です。これに加えて整備計画の変更や環境影響評価に5年以上かかります。

 長くなりましたので、残りは明日書きます。
(参考:Yahoo!ホームページ https://news.yahoo.co.jp/articles/5daf7875c8283f899edb52feeb6e99b52e2e44aa、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20260611-GYO1T00144/、北國新聞ホームページ https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/2135506)

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新幹線開業後の函館-長万部間のバスは、森で分割

 予定よりかなり遅くなっているとは言え、北海道新幹線が開業すると、函館線(函館-小樽間)はJRから分離されます。今回は函館-長万部間について取り上げます。

 函館-長万部間は貨物輸送があるので線路そのものは残ります。しかし特急の利用者が新幹線に移ると、旅客需要は大きく減りますので、基本的にバスになります。そのほうが費用が抑えられるからです。さて、バス路線はどのようになるのでしょうか?

 現在、函館-長万部間には3時間かけて走る路線バスがありますが、地域の実態に即したものではありません。どうやらバスのルートは5つに分けられます。(1)函館-新函館北斗間、(2)函館・新函館北斗-森間(駒ヶ岳回り)、(3)函館・新函館北斗-鹿部間、(4)鹿部-森間、(5)森-長万部間 に分かれます。ただ(1)に関しては、特急や「はこだてライナー」の需要もバスで賄うことになりますので、バスを大量に増発する必要があります。また、これまで札幌に住んでいた人が函館に転勤になった場合、転居するか単身赴任するしかなかったのですが、新幹線が開業すると、札幌を6時台に出る新幹線に乗れば、始業時間に間に合います。札幌の自宅から函館まで通勤することも可能になるのです。朝のラッシュ時の需要がさらに増えるのです。そして函館は著名な観光地であることから、繁忙期や休みの時期には更なる増発が必要となります。こういうことを考えると、いくら費用がかかるとは言え、2060年度でも輸送密度が2963人あると想定されている函館-新函館北斗間までをバス転換させるのは厳しいと思われます(なお、同じ2060年度の新函館北斗-長万部間の輸送密度は81人と見積もられています)。

 新函館北斗-長万部間は基本的に通学需要に合わせてバスを増やせば何とかなりそうです。森からは函館方面への比較的長距離の通学需要があるようですので、それに対応させる必要があることと、大沼公園への観光需要に対応させることが求められるでしょう。
(参考:北海道ホームページ https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/1/3/1/1/2/3/8/0/_/o11_4_資料1(函館・長万部間における交通モードの検討について).pdf)

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リニアの開業見込みは静岡工区を着工してから

 本来ならそろそろ名古屋までの開業の時期を迎え、最終段階を迎えているはずのリニア。しかし以前にも書きましたが、遅れています。それではいつになるのでしょうか?

 正直なところ、JR東海もいつになるかはわからないようです。静岡工区を着工してからでないと、見通しすら出すことができないようです。静岡工区は山梨、静岡、長野の3県に跨がる南アルプストンネルの一部で、約8.9キロの区間です。ようやく静岡県との環境保全の議論が3月末に終わり、5~6月に大井川の流域8市2町と静岡市の住民に対して説明会を開く段階です。この区間の工期は少なくとも10年と見込まれていますので、順調にいっても2036年以降にならないと開業できません。

 名古屋でもこれですから、大阪までの全線開業はさらに遅くなります。そんな遠い将来のかすかな希望を当てにしている(ただし、JR東海はそのかすかな希望も打ち砕いています)、「米原ルート」が厳しいのは当然のことです。10年、15年ぐらいならともかく、そこまで先のことはJR東海も考えられないというのが正直なところでしょう。
(参考:産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/article/20260428-U4DVRJ42CBMMJAE37AXGEA3IEY/、読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260502-GYT1T00073/)

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JR東海、リニアが開業しても北陸新幹線を入れる余地はない

 北陸新幹線を「米原ルート」でつくった場合、東海道新幹線に乗り入れるか、米原で乗り換えさせることになります。もしそのようになった場合、東海道新幹線は対応することができるのでしょうか?

 JR東海の反応は厳しいものです。現時点では東海道新幹線が過密であることなどから北陸新幹線が乗り入れる余地がない、というのはともかく、リニアが全線開業した後でも「のぞみ」の代わりに「ひかり」を走らせるため、北陸新幹線を乗り入れさせることができないのです。「米原ルート」を支持する人は、少なくともリニアが開業すれば北陸新幹線の乗り入れが可能だと言いますが、東海道新幹線を運営するJR東海の立場としてはできないのです。単にやる気がないかもしれませんが、乗り入れを強制させることはできません。リニアで失敗して、財務的に苦しくなれば話は変わるでしょうが。

 そもそも、このあたりの問題が解決していたら、とっくに「米原ルート」で決まっていたはずです。採算が良いのは誰もが認めるところですから、どうしても「米原ルート」にしたいのであれば、国が中心となって、関係機関に頭を下げるしかないでしょう。外野が騒いでも何もなりません。一流の政治家しかできない話です。
(参考:FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/1036537)

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北海道新幹線、費用対効果が1を下回る?

 全線開業時期が2038年度以降に延び、しかも事業費が約1.5倍の約3.5兆円にまで増えた北海道新幹線新函館北斗-札幌間。果たして、採算は取れるのでしょうか?

 財務省の審議機関である財政制度等審議会が、増加した事業費を元に2026年3月時点での費用対効果を改めて試算したのですが、それによれば採算性の目安となる1を大きく下回ります。0.6です。すでに北海道新幹線の工事は進んでいて、残りの事業費に対する費用対効果を見ても、0.9に留まりました。元々、2023年3月時点でも費用対効果は0.9でしたが、残りの事業費で計算すると1.3ということになり、事業を放棄するより、完成させたほうが望ましいということで工事は継続していたのです。

 この数字だけ見ると、整備新幹線嫌いのマスコミ(ただし、開業すれば便利なので使う)が飛びつくネタになってしまいます。今の常識で考えると、東京から鉄道で札幌に行くことはあり得ないので、「新幹線なんか要らない」という結論を導きやすいです。ただ、財務省の話にも続きがあります。今回増えたのは事業費なのですが、事業費が増えれば便益も増えます。物価が上がれば運賃もそれに応じて上がりますし、建設業者への支払いが増えれば、建設業者の利益になり、それがまた資材業者や労働者の利益につながります。北陸新幹線でも触れましたが、単純に事業費が倍になったからといって、費用対効果が半減するわけではないのです。

 どうやら、財務省も本心では北海道新幹線の中止を求めているわけではないようです。今のところ整備新幹線は概ね一定の効果を上げています。問題点はありましたが、つくるだけの効果はあったと言えます。その整備新幹線の事業費の一部は貸付料というかたちで回収していますが、最初の北陸新幹線高崎-長野間の開業から30年が経過するのに伴い、31年目からの貸付料をどのようにするかという問題が出ています。30年経過したからといって整備新幹線の価値がゼロになるわけではありませんし、開業後の実績を考えるとむしろ安すぎたというのが結果ですから、今後もある程度の金額は払い続けないといけないでしょう。北海道新幹線の場合は、線路がつながっているJR東日本の東北新幹線の利用を増やす効果があるのは明白ですから、JR東日本は北海道新幹線によって得られる利益を盛岡-新青森間の貸付料の増額というかたちで負担しないといけません。このようなかたちでも便益を増やして、継続して新幹線をつくる理屈をつくっていかないといけません。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20260423/k00/00m/020/067000c、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV4R0GY4V4RULFA032M.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hokkaido-sapporo202604/)

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北陸新幹線、JR西日本は桂川は良い、亀岡は不可

 いったん「小浜-京都ルート」に決まったはずの北陸新幹線ですが、様々な人がかき回し、前に進もうとしません。さらにすでに消えたはずのルート案を出して、混乱するばかりです。その間に新幹線が通らず、不便な関西は衰退してしまいます。

 さて、実際に北陸新幹線を運営するJR西日本はどう考えているのでしょうか? 倉坂JR西日本社長によれば、小浜や京都を通る「小浜-京都ルート」が望ましいとしています。反対に、「米原ルート」(敦賀-米原、東海道新幹線に乗り入れ)、京都を通らずに亀岡を通るルート(敦賀-小浜-亀岡-新大阪もしくは敦賀-小浜-舞鶴-亀岡-新大阪) 、「湖西ルート」(在来線を改軌するもの)については非現実的だとしています。大阪への直通が難しかったり、走行中の路線を運休させて工事をしたりする必要があるからです。亀岡に関しては後で述べますが、今の東海道新幹線の状況を考えると、静岡あたりでトラブルがあれば、東海道新幹線全線に波及し、何も問題がないはずの米原-新大阪間まで影響を受けてしまう事態は十分予想されます。JR西日本の立場からすれば理解できます。湖西線の改軌に関しても、南のほうは普通電車がたくさん走ります。とてもバスや京阪(路面電車サイズ)で代替できるようなものではありません。

 そして、京都の場所に関しては京都駅に併設するのが望ましいとしていますが、桂川は容認しています。利便性を考えると、京都>桂川(JR京都線で対応できる)>亀岡(嵯峨野線に乗らないといけない)となるのは当然ですが、京都の人が反対しているのですから、不便になっても仕方がないでしょう。本来なら、桂川レベルでも妥協できればまだ良いのですが。それができないのなら、地元が理解を示している亀岡にするのも手でしょう。ともかく、北陸新幹線をつくった以上、中長期的にはフル規格新幹線で大阪まで全線開業させることが不可欠なのです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&ng=DGXZQOUA05AUI0V00C26A3000000&scode=9021)

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「サンダーバード」の北陸直通は復活するか?

 2024年3月の北陸新幹線敦賀開業によって、これまで特急が直通していた福井や金沢へも、乗り換えが必要となりました。少々速くなりましたが、それよりも乗り換えの不便さが勝っています。特に能登半島は地震で被害を受け、今まで1往復とはいえ直通していた特急がなくなったのですから(新幹線開業後は敦賀と金沢の2か所で乗り換えが必要になります)、大阪から和倉温泉への直通運転を求める声は強いです。

 このような声は以前にもありましたが、これに対してJR西日本は被災地のこともあるので検討はするものの、問題点も指摘しています。どういうことかと言えば、ひとつは車両が不足していること。北陸へ直通するには、交直流の特急用車両が必要です。しかし、北陸新幹線が敦賀まで延びた時点で60両を廃車しました。老朽化していましたし、敦賀までなら直流だけでも走ることができます。交直流車両は特殊な構造で、つくるのにも時間がかかります。今でも七尾線に「能登かがり火」が走っていますから、交直流の特急用車両がなくなることはありませんが、新幹線開業前のようにたくさん走らせることはできません。

 もうひとつは、ダイヤの問題。北陸新幹線が開業したため、これまで特急がたくさん走っていた北陸線はJRから切り離され、第三セクターになりました。これまでは特急を優先させるため普通列車は犠牲になっていましたが、今の第三セクターのダイヤは充実しています。特急を走らせるとそのあたりの調整も必要となります。そのほか、参考にした記事には書いていませんが、列車を増やすことにより貨物列車の線路使用料が減ってしまいます。それを考えると、新幹線開業前のように特急が頻繁に走るということは考えにくく、「花嫁のれん」のような(それなりのお金を取ることができる)観光列車タイプのほうが実現可能性は高いと考えられます。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASV1J2440V1JPLFA007M.html)

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