丹後の海に遊ぶ(1)

 今日(18日)も「秋の乗り放題パス」を持って出かける。金山7:25発の新快速に乗り、大垣で乗り換える。4両と短いので混んでいて、米原まで座ることができなかった。米原で北陸線に乗り換え。慌てて乗り換えたが長浜止まりで、結局次の新快速と同じ。その新快速も近江塩津止まり。敦賀へは階段を使っての乗り換えとなる。長浜方面と近江今津方面とを階段を使わずに乗り換えできるようにしているのだが(直流化のお金を出した滋賀県の要望)、輸送の実態とは合っていない。敦賀方面に行きたい人ばかりだ。

 次の小浜線、東舞鶴行きは11:18発なので、1時間半程度時間がある。いったん駅を出て、氣比神宮に行く。帰りにおぼろ昆布の店に立ち寄り、ちょっとお土産を買った。11:18発の東舞鶴行きはは3時間半ぶりの列車。125系の2両編成で、後ろの車両は若狭特産の鯖のラッピングがしてある。後ろの車両に乗るが、それなりに乗っている。ガラガラというほどではない。利用者は決して多いとは言えないが、廃止以外の選択肢がないローカル線ではない。

 1時間少々で沿線最大の町、小浜に到着。ここで降りて、駅の西のほうにある、古い町並みを散策。お昼なので、海沿いの店でお昼も食べる。鯖街道の起点らしく焼き鯖も添えて。やがて駅に戻り、15:30発の東舞鶴行きに乗る。こちらも125系の2両編成。敦賀方面から乗ってきた高校生が降り、代わりに小浜の高校生が乗る。それにしても125系は1両で走ることが売りの車両だが、見かけた列車はいずれも2両編成。最初から2両編成としてつくっていれば、運転席もトイレも半分にすることができたので、ある意味もったいない。今なら223系や225系を転用するだろうが、当時はちょうどいい車両がなかったのだろうか? 東舞鶴行きは県境を越えるため、高校生はだんだん降りていく。東舞鶴に着くころにはかなり空いていた。

 東舞鶴からの次の列車は17:01発。40分あまりある。時間が少しあるので駅を出て海のほうに向かう。赤レンガ倉庫(実は、博物館)をちらっと見て戻る。17:01発福知山行きも125系の2両編成。一番後ろに乗る。次の西舞鶴で乗る人が多い。東舞鶴よりも西舞鶴のほうが経済の拠点なのだろうか? スーツ姿の人もいて、出張帰りなのか、立ちながらビールを飲む人もいた。30分弱で綾部に到着。昨日よりも西にいるので、この時間(綾部着は17:29)でも何とか外を見ることができる。綾部では京都への特急に乗り継ぐのか、サラリーマン等が降りていき、立っている人はほとんどなくなった。10分ほど停まっている間に、外は暗くなった。13分で終点の福知山に到着。次の列車(18:32発豊岡行き)まで時間があるので、京都丹後鉄道の乗り換え改札で明日(19日)に使うフリー切符を買う。朝早い時間だと豊岡の窓口は閉まっていて、切符が買えないのだ。

 福知山18:32発は223系の2両編成。接続する普通の到着が遅れたので、発車が2、3分遅くなった。すぐに県境を越えるため、乗っていた高校生もすぐ降りてしまう。兵庫県に入った和田山で乗る人もいたが、いつの間にか降りてしまい、車内はかなり空いた。泊まるホテルは駅から歩いて7分ぐらい。しかし、店はほとんど閉まっている。開いているのは居酒屋ぐらい。これならどこかで弁当を買っておいたほうが良かったか? おまけにホテルでは故障のためクレジットカードが使えず、駅まで戻って「ICOCA」のチャージをして、ホテルに戻る。ようやく支払いができた。晩御飯は駅に戻る途中で見つけたお好み焼きの持ち帰りにした。(続く)

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 18日から19日にかけて、「秋の乗り放題きっぷ」を使って出かけてきました。その時の様子を明日から何回かに分けて書きます。

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黒部宇奈月キャニオンルートは1泊2日13万円

 2024年6月に一般開放される黒部宇奈月キャニオンルートですが、以前にも書いたとおり、その販売価格が発表されました。

 今回公表されたのは、朝に宇奈月を出て、黒部宇奈月キャニオンルートを通り、室堂のホテル立山に宿泊する1泊2日のプラン。宿泊料、運賃、3回の食事、ガイド代などが含まれています。これでいくらになるのかと言えば、13万円程度。今まで行くことができなかった黒部宇奈月キャニオンルートという希少価値、泊まるホテルも立山黒部アルペンルート内の有名ホテルなので高くつくのでしょう。なお、このツアーを直接個人が買うことはできず、旅行会社が往復の乗りものや観光、宿泊をセットにして販売しますから、さらに高くなります。

 黒部宇奈月キャニオンルートに行ってみたいと思っていたのですが、希少価値が分かっていてもこの値段では厳しいです。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/b60fd5ee29271309acae1537a52cb568debfe675、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/kuroberoute202310/)

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黒部宇奈月キャニオンルートは2024年6月30日から

 欅平と黒部ダムとを結ぶ約18キロの新しいルート、黒部宇奈月キャニオンルートは2024年6月30日に一般開放されることになりました。

 ただしこの黒部宇奈月キャニオンルート、従来からある立山黒部アルペンルートとは違って、自由に行くことはできません。用意されたツアーに参加しなければならないのです。

 ツアーは全て1泊2日の4種類。宇奈月から黒部ダムもしくは室堂に向かうコース、立山から宇奈月に向かうコース、扇沢から宇奈月に向かうコースの4種類です。専門にガイドが同行する予定で、定員は2024年11月末までで最大8180人です。

 なお、販売価格は11月に公表する予定です。
(参考:FNNホームページ https://www.fnn.jp/articles/-/579751)

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越美北線に乗ってきました

 翌日の10日は越美北線に乗ってきました。

 

 名古屋から快速や普通を乗り継いで、米原に到着。久々のJR西日本エリアだ。米原から乗ったのは、9:00発の新快速近江塩津行き。京阪神では高速で飛ばし停車駅も少ない新快速だが、このあたりまで来ると各駅停車になる。長さも12両編成から4両編成に一気に短くなる。空いている座席を見つけて座る。長浜で降りる人が多く、一気に空く。終点の近江塩津で湖西線から来た新快速敦賀行きに乗り、北陸へ。敦賀に行くと新幹線の高架ができつつある。その敦賀で福井行きに乗り換え。521系の2両編成なので座席はほぼ埋まる程度の混み具合になり、立つ人もちらほらいる。

 今日(10日)の目的は、越美北線に乗ること。次の越美北線は福井12:50発なので、このまま福井まで行っても2時間ほど待たされることになる。そこで途中の武生で降りることにする。武生は福井鉄道への乗り換えのときに使ったことはあるが、それ以外で降りるのは初めて。大半の特急が停まる駅であるにもかかわらず、自動改札がないのは意外だ。町中をぶらぶら歩いて、少し早いが昼にする。昼は地元の名物、ボルガライスだ。オムライスの上にとんかつが載った、武生の名物だ。

 武生12:09発の福井行きに乗って福井へ。そして福井からは12:50発の九頭竜湖行きに乗る。キハ120の1両編成、そのキハ120は越前大野に因んだ赤のラッピングがしてある。恐竜の姿が描かれていた。越美北線は列車の本数が極めて少なく、特に終点の九頭竜湖に行くのは1日4本だけ。約3時間40分ぶりの列車なので、ローカル線の割には意外と乗っている。少ないながらもスーツ姿の人もいるぐらいだ。これならお先真っ暗ではなく、適切な投資をすればまだ鉄道として存続する価値もありそうだが、それにはまずJRから分離する必要があるだろう。城端線や氷見線のところでも触れたが、枝線がJRに残る必要はない。JRから切り離し、それなりの運賃にすればいいのだ。JRで残さなければいけないのはむしろ並行在来線のほうだ。少々運賃を上げて、新幹線利用者からももらえば良い。話を元に戻す。途中の駅でポツポツ降りていったが、やはり一番降りるのが多いのは越前大野。一気に降りて車内に残ったのは10人以下になる。途中からは方針が変わったのかトンネルが多くなり、終点の九頭竜湖に着く。雨が激しく、駅からほとんど出ずに折り返しの九頭竜湖14:34発の福井行きに乗る。こちらも越前大野からは乗る客が多い。

 福井でお土産を買い、16:47発の敦賀行きに乗る。夕方の帰宅ラッシュにさしかかっているので4両編成になっているが、それでも座れず、途中までは立つことになる。中には相席を嫌って立っている人もいて、終点の敦賀まで立っている人がいた。全県一学区とは言え、福井から敦賀まで乗り通す高校生が多かったことは意外だった。敦賀からは米原経由の新快速播州赤穂行き。北陸から兵庫県の西の端まで走る長距離ランナーで、米原までは225系の4両編成。最初は2人掛けの座席を占領できるぐらい空いていたがだんだん乗ってきて、米原に着くには立つ人が結構多くなった。米原からは19:05発の新快速豊橋行きに乗るだけだが、発車したのは定刻から20分過ぎた19:25ごろ。しかも、列車が遅れた理由が明らかになったのは発車してから10分も後のことだった。

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永平寺で自動走行実証実験を体験する

 昨日(16日)のことですが、福井の永平寺で行われている、自動走行実証実験を体験してきました。


 JR名古屋駅から北陸道高速バスの福井行きに乗る。名鉄バスの車両が発車(7:15)の7分ほど前に着き、客が乗り込む。隣には乗って来ないので(2人並んで座っている席はほとんどない)、隣に荷物を置く。バスは名神、北陸道を経由して福井に向かう。賤ヶ岳サービスエリアで休憩したのち、福井県内のインターチェンジで停まって客を降ろすが、降りたのは武生での1人だけ。順調に走ったため、終点の福井駅東口には定刻(9:50)より5分ほど早く到着した。

 永平寺に向かう京福バスの「永平寺ライナー」も福井駅東口から出る。10:00とちょうどよい時間だ。観光バスタイプの車両に乗るのだが、席はほとんど埋まっている。永平寺に行くにはいい時間の直行バスなので混んでいるのだ。バスはほんの少しだけ高速道路(中部縦貫道、無料)を通り、定刻の10:28に永平寺に到着。途中、いくつかの停留所で乗り降りできるが、乗降は全くなかった。せっかくここまで来たので、永平寺に行く。永平寺にはいくつかの建物があるが、全て廊下でつながっていて、靴を脱いで歩く。冬の厳しい気候を考えてのことだろうか? 法堂<はっとう>では何かはわからないが、法要が行われていた。再び永平寺のバス停に戻るが、次に乗るのはバスではない。自動走行の車に乗るのだ。最近、自動走行の開発が進み、ところどころで実証実験が行われている。永平寺でも京福の廃線跡を利用した実証実験が行われていて、11月30日まで実際に人を乗せて実証実験を行っている。たまたま16日に休みが取れたので、実証実験の実施者である永平寺町(の関係会社)に電話し、実証実験に乗車することにしたのだ。自動走行の車に乗るのはこれが初めてだ。本来、平日は地元町民のみ乗車することができるが(休日はそのような制限なく、たまたま永平寺を訪れた観光客でも乗車できる)、事前に電話すれば町民でなくてもよいようだ。ちなみに運賃は無料である。実証実験の車両は12:10発だが、10分前に乗り場に着くように言われていたので、ちょうど10分前に乗り場に行く。実証実験の乗り場は、バス停から階段を上がったところ、かつての駅の跡だ。

 すでに実証実験の車両は停まっていた。電話で言われた通り、ゴルフ場のカートみたいなもの(ただし、白だがナンバープレートを取得している)。防寒のため、横にビニールの風よけをつけている。電話したときのアドバイス通り、暖かい格好をしてきたので、乗車したときは寒くはなかった。乗り場で誓約書みたいなものを書いてから自動走行の車両に乗る。乗った車両は運転士を含めて4人乗りで、ほかに車椅子も1台乗せることができる(車両によって定員は異なるようだ)。客として乗ったのは地元の高齢の女性2人と、私。助手席に座る。

 発車時間になり、自動走行の車両は出発した。廃線跡の道路には電磁誘導線が埋め込まれていて、車両はそれに従って走る。レールの上を走る列車みたいなもので、電磁誘導線の上に障害物があると動けないのだ。運転士はトランシーバーみたいなもので管制と何度も連絡を取っている。車両にはカメラが取り付けられていて、人や障害物があると自動で停まるのだが、トラブルが発生したときのために乗せているのだ。自動走行の車両は途中の停留所ですれ違いも行い、定刻の12:53に終点の東古市(永平寺口)に到着した。アンケートを求められたので書く。

 このように初めて自動走行の車両に乗ったのだが、今の時点では実用化までの課題は多い。まずスピードが遅いこと。最高速度が時速12キロなので、並行して走る路線バスと比べて遅すぎるのだ。バスの3倍の時間がかかるのだ。また、自動走行とは言え、運転士を乗せないといけないので、自動走行によって運転士がいらなくなる訳ではない。意味がないのだ。運転士は緊急時の保安要員として必要だし、廃線跡が国道を横切るところは電磁誘導線がないため、手動で運転しないといけない。ほかの車と同じなのだ。キャパの小ささも問題だ。今回の実証実験のように、永平寺口と永平寺を結ぶ路線で導入するなら、大型のバスがいる。乗用車レベルの車では話にならないのだ。まずは実証実験を重ね本格実施に当たっての問題を抽出し(ここには適切な法整備も含まれる)、需要の小さい支線レベルから始めないといけないだろう。1人の管制で何台ものバスを動かすという自動走行は、すぐに使える技術ではなさそうだ。

 永平寺口からはえちぜん鉄道に乗る。次は13:20の勝山行き。元愛知環状鉄道の1両編成がやって来た。セミクロスシートの車両なので、後ろのほうのボックスシートに座る。運転士のほかにアテンダントが乗っていて、無人駅から乗ってきた客に切符を売っているが、肝心の客は少なく5人ほど。えちぜん鉄道は日中でも30分間隔で走る利便性の高さも良いところだが。終点の勝山ですぐ折り返すこともできたが(勝山に着いた1分後に折り返しが発車する)、次の14:20発にする。永平寺口から乗ったのと同じ車両で、アテンダントも同じ人だった。勝山から乗ったのもガラガラだったが、永平寺口か松岡あたりからだんだん乗ってくる。福井口の手前から高架になる。一時は北陸新幹線になる予定のところを間借りしていたが、高架化が完了し、新幹線の予定地は元の姿に戻っていた。

 JRの福井でお土産を買い、「ICOCA」にチャージしてから、帰りのバス(福井駅東口16:00発)に乗る。帰りはジェイアール東海バスの担当。帰りも隣の席が空いていたが、行きよりは客が若干多そう。鯖江や武生から乗った人を含めて20人ぐらいといったところか? バスは順調に走っていたが、一宮のあたりで事故があったようで、途中からノロノロ運転。日が暮れて真っ暗なので、どんな様子かわからない。結局渋滞を抜けるのに1時間以上かかり、JR名古屋駅に1時間以上遅れて着いた。
(参考:福井新聞ホームぺージ https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/727932)

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関電黒部ルート、欅平以遠も開放か?

 黒部峡谷鉄道の終点は欅平ですが、線路はそれよりも先に伸びています。さらに黒部ダムまで18キロあり(鉄道は途中まで)、物資の輸送に使われています。

 本来、この欅平から先の黒部ルートも、工事が完成したときには一般に開放される予定でした。しかし、関電は安全性を理由に開放には応じていません。平日限定で年間2000人の無料見学を受け入れているだけです。募集人員が少なくて、抽選になります。

 富山県は観光振興のために、長年の間、黒部ルートの開放を求めてきましたが、どうやら富山県と関電の協議が進んでいるようです。今は受け入れ人数や料金設定などを考えている段階で、休日を含めて有料で開放するとのことです。なお、実現には安全対策工事を行う必要があるため、最低でも3~5年かかるとしています。基本的に建設時の経緯から安全対策工事は関電の負担により行うようですが、観光客の利便性向上につながる費用の一部は富山県が負担するとのことです。

(追記)
 黒部ルートは、関電が安全対策工事をした後、2024年度に観光ルートとして開放されます。旅行商品として発売されるかたちを取り、原則として6~10月に約8000人を受け入れます。値段は未定です。

 なお、安全対策工事を行っている間も無料見学は受け付け、2019年度からは休日にも行うようになります。
(参考:北日本新聞ホームぺージ http://webun.jp/item/7491567、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36598960X11C18A0LB0000/)

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「トワイライトエクスプレス」の内装品は敦賀市へ

 1989年に運行を開始した、「トワイライトエクスプレス」。大阪と札幌を日本海経由で走り、多くの人に人気の豪華寝台列車でしたが、2015年3月に惜しまれつつも定期運行を終えました

 「トワイライトエクスプレス」の機関車交換は上りの敦賀で行っていました。そういう縁もあって、敦賀市は「トワイライトエクスプレス」の引退前から、JR西日本に対して、「トワイライトエクスプレス」の車両や内装品の無償譲渡を打診していました。車両はアスベストが含めれていることから譲渡することはできませんでしたが、内装品についてはJR西日本と協定を結んで、譲渡を受けることになりました。引退してからも吹田総合車両所や金沢総合車両所で保管していたのです。1月29日に協定を交わし、3月までに譲り受けます。

 譲渡を受けるのは、外観エンブレム、車体番号の印字部分、運転席のマスコンハンドル、食堂車のテーブルや卓上スタンド、椅子、サロンカーのソファとテーブルのセット、寝台車のルームナンバープレート、卓上スタンドライト、ブレーキ弁など、約120点です。敦賀市の観光地のひとつである金ケ崎地区の敦賀鉄道資料館、カフェやレストランなどで再利用する方針で、観光客の誘致に役立てたいとしています。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180216/k00/00m/040/048000c、福井新聞ホームぺージ http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/289278)

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立山黒部アルペンルートが通年通行できるようになる?

 大町と富山とを結ぶ立山黒部アルペンルート、しかし冬季は雪に覆われるので、12月から翌年4月中旬までは通行できません。

 ところがこの立山黒部アルペンルート、冬でも通行できるようになるようです。2月2日に立山黒部貫光が発表した2041年までの長期ビジョンによれば、冬季の閉鎖期間を段階的に短縮して、最終的には年間を通じて通行できるようにするようです。現在でも大町側からは冬季でもアクセスできるので、そちらからのルートで、利用者の安全性を確保してから営業日数の拡大を図ります。冬季には室堂付近のブリザード(暴風雪)など平地では体験できないこともあります。雪のないアジア地域などからの誘客を狙っているようです。

 話は変わりまして、今度は夜間運行の話。こちらは2021年(立山黒部アルペンルートの全線開通から50周年)までに実現することを目指しています。ケーブルカーや高原バスなどを夜間に走らせ、星空を観察する日帰りツアーをつくることも考えているようです。都会の灯りのない星空は、さぞかし奇麗なことでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170203-00450378-hokkoku-l17、北國新聞ホームぺージ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20170204303.htm)

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福井の外国生まれ路面電車と富山の「べるもんた」に乗る(2)

 武生からは特急を乗り継ぐことになる。武生12:46発の「しらさぎ53号」に乗る。3連休なのでよく乗っていると思ったら、福井で降りる人が多く、拍子抜けするぐらい空く。東京から金沢に行く場合、北陸新幹線経由になる。米原経由の守備範囲は福井ぐらいまでだ。福井から北陸新幹線経由で行く方法もあるが、それなら後続の「サンダーバード17号」でよい。しかも乗った「しらさぎ53号」は米原始発なので、名古屋からの需要も望めない。福井を出てすぐ、在来線の横にすでに架線が見える。将来新幹線が走ることになるのだが、さすがに架線まで工事しているわけではない。よく見たら新幹線を間借りしているえちぜん鉄道であった。ただあくまでも仮線なので途中の駅には仮設らしさがある。

 終点の金沢で乗り換えだが、少し時間があったので、「花嫁のれん3号」(金沢14:15発)を見に行く。端にある七尾線ホームにはのれんがかけられ、華やかな雰囲気を出している。車内も覗いて見たが、乗ってみたいと思わせるものがあった。後続の「サンダーバード17号」(金沢13:56着)がやってきたので、新幹線ホームに行く。新幹線は富山までのシャトル便、「つるぎ712号」(金沢14:06発)。「しらさぎ53号」は「eきっぷ」を使ったため指定席でも自由席と同額となり、指定席を確保したが、新幹線は隣の新高岡で降りるので安い自由席にする。「つるぎ712号」はガラガラと思っていたら、「サンダーバード17号」からの乗り継ぎが多く(北陸新幹線が開業しても「サンダーバード」の利用は増えている)、自由席でも階段に近い4号車はかなり混んでいる。端のほうは空いているというものの意外だ。富山で終点だから降りる駅は新高岡と富山しかないが、新高岡で降りるのも結構多い。ふと後ろの指定席を見たらこれまた意外にも乗っている。富山なら自由席で十分と思うが、やはり指定席でないと不安なのだろうか?

 新高岡で降りる。在来線の城端線が接続しているが、城端線はホーム1本だけの無人駅の扱いである。いったん新幹線の改札を出て前に進み、横断歩道を渡ったところが城端線の駅である。新幹線の駅舎の外に出るが、そこにも屋根があるので雨に濡れることはない。次の高岡行きは14:44発、待っている間に高岡駅まで歩けそうだが、待つ人は多い。高岡駅までは加越能バスの路線バスが10分間隔で走っているが、こちらは乗り場が城端線よりも近い(新幹線の改札を出て左に曲がるとバス乗り場がある)のにガラガラ。知名度の差か? 14:44発の高岡行きは「あみたん娘」のラッピング車両(2両編成の後ろは国鉄色)、「あみたん」というキャラクターは聞いたことがなかったが、どうやら高岡のPRをするキャラクターらしい。

 高岡行きが出てもまだホームに残った人がいる。城端行きを待つわけではない。残った人が待つのは「べるもんた3号」(新高岡14:58発)という観光列車である。「べるもんた」の正式名称は「ベル・モンターニュ・エ・メール」(「美しい山と海」という意味)だが、フランス語なので言いづらい。「べるもんた」はJR西日本も認める名前なのだ。「べるもんた3号」はキハ40を改造した1両編成。発車3分ほど前に砺波方からやってきた。信号設備の都合か、新高岡では折り返せないのでもう少し先まで行って折り返しているのだろうか? キハ40は車両の前後に扉があるのだが、後扉からしか乗ることができないようになっているので後扉から乗車する。「べるもんた3号」は観光列車なので車内販売がある。寿司や酒も売っているが、原則は予約が必要である。ただ多少は予約なしでも買うことができる。せっかくなので、発車してすぐに寿司を注文した。寿司の注文は多かったので遅かったら売り切れていただろう。事前に予約しておいたほうが賢明だ。

 高岡でのイベントは城端線から氷見線への転線。通常のダイヤではやっていない、珍しい体験だ。城端線ホームに停まった「べるもんた3号」は15:09になって、富山方面に向かう。配線の都合でそのまま氷見線に行くことはできないため、バックして15:17に氷見線ホームに入る。この間にいくつものポイント渡る。安全のため座るよう言われる(列車がポイントを渡ることはいつものことで、別に危険とは思わないが、日ごろ通らないところを走るため、かぶり付く人をなくすのが目的だろうか?)。「べるもんた3号」は高岡を15:30に発車した。転線の時間を含めて30分近くいたことになる。時間がかかりすぎて実用的ではないが(転線している間に氷見線ホームからは「忍者ハットリくん」のラッピングをした普通列車(高岡15:10発)が出発していた)、観光列車だからできることなのだろう。転線の作業は北陸線も影響する。いくら新幹線開業により特急がなくなったと言っても、北陸線の列車の運行に影響を及ぼす。「べるもんた」を運行するには、あいの風とやま鉄道の了承もいるだろう。

 高岡で停まっている間に、注文していた寿司が運ばれる。ブリ、スルメイカ、紅ズワイガニ、平目、そしていくらの5品。1貫ずつ味わいながら食べる。先ほど「べるもんた3号」は後扉からしか乗ることができないと書いたが、実は前扉のスペースで寿司を握っているのだ。車内で職人の握りたての寿司を食べることができるのは東海道新幹線開業前の急行のビュッフェ以来か? 一時期、東海道新幹線の食堂車に寿司専門のものがあったらしいが詳細は明らかではない。

 「べるもんた3号」は工場地帯の伏木(少し手前には鉄道車両の解体をする日本総合リサイクルがある)を過ぎ、眺めのよい海岸沿いを走るようになる。雨晴海岸といい、眺めのよいところでは徐行する。もっとも曇っているので、富山湾越しに立山などを見ることはできない。晴れていればよく見えるようだ。ダイヤの都合で雨晴で15分余り停まる。ここでも義経岩などの景勝地を見ることができる。線路を渡って反対側のホームに行く人もいる。雨晴を出たら4分ほどで終点の氷見、氷見では駅員が切符を回収しなかったので(ほかの客の対応に追われていた)、手元に残った。

 氷見は漁港として知られている。お土産に魚を買って帰る。旅行に行ってもすぐに帰らないので、生ものは買いづらい。しかし、今日は日帰りの旅。後は名古屋までバスに乗るだけなので、生ものでも買うことができる。ひみ番屋街は氷見駅を出て海岸沿いにひたすら歩いたところにある。漁港も越えるので結構遠い。早足でも25分かかったから、バスがなければタクシーに乗ったほうがよさそうだ。ひみ番屋街では魚屋のほか、飲食店、少し離れたところには総湯という温泉もある。もっとも訪れたのは夕方なので、魚屋や飲食店の中にはすでに閉店しているところもあった。いろいろ買いたい、食べたいのなら昼までに行かないといけないだろう。総湯に入ってもよかったが時間がなかったので足湯にした。

 加越能バスの名鉄バスセンター行きはここひみ番屋街から出発。17:20発である。この路線は夜行がないのに、なぜか3列シートのバスが使われる。運賃はカレンダー運賃だが3連休中の19日でも3500円(ポイントカードもあり、何回か乗ると無料)と安い。ひみ番屋街から乗ったのは少なかったが、高岡駅前など途中の停留所で乗ってきて、20人程度になる。氷見から砺波まで一般道を走り(氷見から乗ると結構長い)、砺波インターチェンジから高速に入る。分水嶺に当たるひるがの高原サービスエリアで休憩し、高速美濃から降ろしていく。終点の名鉄バスセンターの手前、ミッドランドスクエアで下車した。10分ほど遅れていた。

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