札沼線の代替バス、利用低迷

 札沼線北海道医療大学以北の運行が新型コロナウイルスの影響で急遽打ち切られてから1年が過ぎました。代替のバスは打ち切り前の2020年4月1日から走っていますが、その利用状況はどうなのでしょうか?

 やはりというか、何というか、利用は低迷しています。廃線区間内の月形町からは石狩当別と浦臼に向かう代替バスがありますが、月形町内の乗降客数は目標の3割に留まっています。もっとも、新型コロナウイルスの影響で通学や通院の需要が大きく減ったことが要因とされていて、鉄道がなくなったから需要が減ったのか、新型コロナウイルスの影響なのかははっきりとしません。ただ、代替バスの車両は小柄で、代替バス化に伴って需要が縮小することは織り込み済みだったとも言えます。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/534183)

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大阪市南部にデマンドバス

 ダイヤを決めずに、利用者から電話等があればそれに合わせて走る、デマンドバスという乗りものがあります。地方では時々見られる形態ですが、3月30日から9月末までの間、大阪市南部の生野区、平野区で試行しています。大阪市内では初めての事例です。

 デマンドバスが走っているのは、生野区の西部、平野区の加美周辺と長吉東部周辺の3か所。いずれも高齢者が多く、目的地に行くのに乗り継ぎが必要なところが選ばれています。運行時間は6~23時で、バス停は約300メートルごとに設けられています。各地区で50~70か所程度の停留所があります。8人乗りのワンボックスカーを使い、運賃はバスと同じ210円ですが(アプリで予約すれば、クレジットカード払いもできます)、「敬老パス」は使えません。

 ただ、バスと同じ210円では安すぎるという識者の声もあります。バスと言うよりタクシーに近い存在なので、それなりの運賃を取らないと経営としてはやっていけないでしょう。似たようなサービスであるタクシーの需要を食ってしまうため、タクシー会社が影響を受ける危険性もあります。大阪市内なら鉄道やバスが充実しているので、下手にデマンドバスを考えるより、タクシーの補助券を渡したほうがいいのかもしれません。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP3S6SF6P34PTIL01F.html、Yahoo!ニュースhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b56a64fa696b6ec8ccfdec6d8ce76359e6ee36ea)

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西鉄の100円バス、7月から150円に

 福岡の市内の交通は地下鉄が福岡市交通局、バスが西鉄バスです。どうしても地下鉄とバスはライバル関係になります。バスを運営している西鉄バスは福岡の都心部において、運賃を100円にしています(このほか、福岡地区と北九州地区の合わせて13駅から半径1キロ以内にある区間までのバス運賃が100円になっています)。JRのターミナル博多と西鉄のターミナル福岡(天神)との間も100円です。

 ところが西鉄は、新型コロナウイルスの影響で利用者が減り、このままでは持続的な公共交通サービスが維持できないため、値上げすることにしました。実施日は7月1日からで、これまで100円だった区間は150円になります。これに伴い、定期券についてもサービス内容の変更があります。「福岡都心100円エリアフリー定期券」等が廃止になり、「グランドパス65」は値上げになります。1日フリー乗車券の値上げも行います。「福岡市内1日フリー乗車券」の場合、900円から1000円になります。

 また、7月1日から2022年3月31日までの間に限りますが、福岡都心フリーエリアにおいて、「nimoca」で隣のバス停までの短区間の利用をした場合、「おとなりポイント」が50ポイントもらえます。150円の区間の場合、50ポイントがもらえるので、実質的な運賃は100円です。
(参考:西鉄ホームページ www.nishitetsu.co.jp/release/2020/20_115.pdf)

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WILLER、2キロ以内の短距離移動を何度でも利用できるサブスクリプション(定額課金)サービスを始める

 鉄道など公共交通機関で行き来するときに不便なことは、駅との間の移動。駅まで行くとき、あるいは駅から目的地に行くときが問題なのです。駅のすぐそばにあるとは限らず、バスも便利とは限らず、タクシーだと高くつきます。

 そこでWILLERは、「mobi」という新サービスを始めることにしました。専用のアプリで配車を依頼すると、10分以内に乗り合いタクシーやバスがやって来て、約2キロ以内の短距離移動なら何回でも一定額でできます。月額5000円程度で、5月ごろから東京都豊島区、渋谷区、京丹後市でサービスを始める予定です。地方でも参加者が200世帯あれば、乗り合いタクシー2台でサービスを行うことができるようです。

 この「mobi」というサービスですが、実際に行うのは地元の鉄道会社、バス会社、タクシー会社で、ウイラーそのものはシステムの開発や運用、データ分析に専念します。地域の会社に実際の運営を任せるのは、地元の問題点は地元の会社がよく知っているからと考えているからです。
(参考:日経ビジネスホームページ https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00258/031200003/?n_cid=nbpnb_mled_mre#)

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高校生が鳥取県を横断するバス路線を考案?

 路線バスは短距離のものが多く、一県を貫くような長いバス路線はまずありません。しかし、高校生の研究発表で、鳥取県を東西に横断するバス路線をつくることができることが明らかになりました。

 研究したのは鳥取県立倉吉東高校の生徒。探究学習でその生徒は鳥取県内の地域交通を研究テーマに選びました。鳥取県内のバス路線は東、中、西の3つの地区でまとまっていて、この3つの地区を越える路線はありません。もちろん、東西を横断する新規路線をつくればこの問題は解決するのですが、運転士が不足している現状では、そのような解決法は採れません。そこでこの生徒は、既存のダイヤを組み合わせて、東西を横断する路線をつくることができるか考えました。その結果、平日なら1日1往復だけですが、東部から中部、そして西部へとほとんど待ち時間なく運行できることがわかったのです。所要時間は30分の休憩時間を含んで、4時間40分。鳥取から倉吉を経由して米子まで、鳥取県の東西を貫きます。停留所の数は213もあり、奈良交通や沿岸バスよりも停留所の数は多くなります。日本一の路線バスです。

 実際に走らせるには、ダイヤなどをきちんと決める必要がありますし、どうやって収益を確保するかも問題です(この生徒の発表では、3日間乗り放題1800円の乗車券を売るようです)。ただ、こういうことで公共交通機関が使われるならば、明るい話でしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASP4S46TQP4HPUUB003.html)

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京都市地下鉄、緊急事態宣言で最終23時

 新型コロナウイルスの感染拡大により、東京、京都、大阪、兵庫の各都府県に再び緊急事態宣言が出されました。これにより、地下鉄やバスにおいて、終電の繰り上げや運休、減便を行います。期間は4月25日から緊急事態宣言期間の末日までです。

 地下鉄は平日、休日ともに烏丸線及び東西線の終電を概ね23時までとします。23時以降、地下鉄東西線に乗り入れる京阪京津線からの車両については、御陵で打ち切りとなります。また、休日については、烏丸線及び東西線の通常ダイヤから2割程度減らします。

 バスについては、平日、休日ともに全系統の終発を22時台で終了します。急行系統(100、101、102、105、106、111系統)及び「京都岡崎ループ」を運休させます。こちらも平日、休日ともです。
(参考:京都市交通局ホームページ https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/cmsfiles/contents/0000284/284093/20210423.pdf)

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京阪バス、京都市内の一路線に電気バスを導入

 京阪バスは京都駅から七条京阪前を経由して梅小路・ホテルエミオン京都まで行く「ステーションループバス」というものを走らせています。この系統には4台のバスが使われていますが、2021年中にこれを全て電気バス(ただし、中国製)にします。京阪バスによれば、複数台で運行する路線バス路線の全ての車両が電気バスになるのは、特殊な事例を除けば日本で初めての事例だそうです。

 電気バスは、走行時の排出ガスがなく、従来のディーゼルエンジンのバスに比べて走行騒音を大幅に軽減し、災害時には非常用電源になるというメリットもあります。1台当たりのエネルギーコストもディーゼルエンジンバスの年間143万円から40万円に下がります(理論値での比較です)。

 今後はほかの路線にも導入を進め、営業所単位で電気バスを全面導入することを目指すそうです。
(参考:京阪バスホームページ https://www.keihanbus.jp/news/sysimg/00863/link_wLDdu.pdf)

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アルピコ交通、車両の更新を先送り

 アルピコ交通の車両は元京王の3000系。製造から50年が経過していて、今のところ大きな故障はないのですが、今後の保証はありません。50年も経過しているので、部品の調達も問題になってきます。そのため、アルピコ交通は2020年度に4編成あるうちの1本を更新することにしていました。

 ところが、新型コロナウイルスの影響でアルピコ交通の経営は厳しくなりました。そこでアルピコ交通は2020年度に車両を更新することを断念しました。先送りしたのです。また、アルピコ交通は高速バス車両など約50台の売却も行います。約2割の削減です。
(参考:「鉄道ファン」2021年4月号 交友社、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB254UH0V20C21A1000000/)

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京阪、全体の1/3の駅を無人化

 新型コロナウイルスの影響で需要が大幅に落ち込み、鉄道会社の経営は非常に厳しいですが、それでも株式会社である以上、利益を出さないといけません。鉄道は公益性の高いものですが、行政は口だけ出して、お金を全くと言っていいほど出さないのです。そうなると、株式会社である鉄道会社は、少なくなった需要でも利益を出せるように自助努力しなければなりません。テレワークがある程度普及した以上、通勤客の数は元には戻らないので、それを踏まえて行動しないといけません。

 京阪は、秋に終電繰り上げや運転本数の見直しなどで保守の作業人員を減らします。橋梁など鉄道設備の点検にドローンを活用するなどの方法で業務の効率化を図ります。バスに関しては4つの営業所を縮小します。

 駅の無人化も行いました。京阪には60の駅がありますが、乗降客の少ない駅を中心に20駅を無人化しました。駅業務の遠隔監視システムを導入して主要駅でカバーできるようにしました。これにより駅業務に関する人員を100人減らしても運営することができるようにしていきます。

 京阪にはもともと中期経営計画がありましたが、新型コロナウイルスの影響で2020年11月で打ち切り、投資計画や沿線開発について見直していきます。2021年3月期は連結ベースで65億円の赤字を見込んでいますが、2022年3月は運輸事業での黒字化を目指します。乗客が新型コロナの前の8割に減っても黒字になるようにしているということです。
(参考:ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/26736)

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肥薩線の代替輸送は4人乗りタクシーで間に合う

 肥薩線八代-人吉間は令和2年7月豪雨で大きな被害を受け、運休しています。

 このため、一部区間(八代-坂本間、一勝地-人吉間)においてタクシーによる代替輸送を行っています。当初は9人乗りのジャンボタクシーを使っていましたが、2020年11月2日からはセダンタイプの通常のタクシーを使うことになりました。4人乗りです。

 そして、3月1日からは一勝地-人吉間において、運行本数が減りました。これまで通り平日のみの運行ですが、1日5往復から3往復に減ったのです。なお、八代-坂本間はこれまで通り、平日のみ1日5往復のままです。

 未だに全線を通して運行する代替バスはなく、ごく一部の区間で行っているタクシーでの輸送も4人乗りのもので間に合っています。ということは、お金をかけて肥薩線を復旧させる必要はないとも言えます。豪雨の前でも肥薩線にはビジネスで使える列車はなく、観光列車か普通列車のみです。観光列車のためなら地元自治体か観光列車の利用者が負担すれば良く、人吉へのアクセスとして高速バスを充実させるほうが良いとも言えます。肥薩線八代-人吉間を乗り通す人は10人ぐらいの高校生しかいないようで(途中まで肥薩線を利用する人は30~40人ぐらいなので、途中までのバス1台で足ります。反対の人吉側も肥薩線を利用する高校生は20人程度です)、彼らには高速バス代の補助を出せば済みます。長いトンネルで一直線に走る高速道路なら速く行くことができます。普通列車で約1時間半のところ、約40分で結ぶことができます。特急より速く、大金を出して鉄道を維持すべきか否か、存続価値が問われるところです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2020/10/29/hisatusenntaxi.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2021/02/22/press_taxi.pdf、「鉄道ジャーナル」2021年1月号 鉄道ジャーナル社

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