高速道路が有料に

 地方の高速道路の中には、無料のところもあります。NEXCOではなく、国交省が建設したためです。場所によっては並行している鉄道が貧弱なローカル線に留まっているところもあり、そういうところは公共交通に最後の一撃を与えています。

 ただ、そのような無料の高速道路は、高速道路としても不十分なところも多いです。対面通行のためスピードが出ず、反対車線から車が飛びだしてくる危険性もあります。4車線にならないと本格的な高速道路とは言えません。

 そんな中、西九州道の佐世保大塔-佐々間(約16.9キロ)が4車線化されます。2024年度に完了する予定です。長崎県がこの区間の4車線化を求めていたもので、その4車線化が完了すると、佐世保中央-佐々間は国交省からNEXCO西日本に移管され、有料区間となります。国交省が建設した無料の高速がNEXCOに移管され、有料となるのは初めてのことのようです。

 ただし、今回有料となるのは、武雄ジャンクション方面から利用するケースのみ。佐世保中央-佐々間のみを利用する場合は、NEXCO移管後も無料のままです。料金所の設備の都合もあるのでしょう。

 このように無料の高速が有料になるのは、ほかにもあります。京都の山陰近畿道(宮津と鳥取を結びます)でも、京都府が整備している無料区間を2025年度から有料化します。この収益で未開通区間の整備に充てるようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/130893)

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ライドシェアは過疎地のみの限定で良い

 ちゃんと二種免許を持っているタクシーではなく、そういうものを持っていないドライバーが客を乗せることができるようにする動きがあります。以前は「白タク」とされていましたが、今はライドシェアという立派な名前が付いています。

 このライドシェアに積極的なのが、大阪府と大阪市。2025年に大阪・関西万博が開かれますが、このときの輸送力不足を補うためにライドシェアを使おうとしているのです。タクシーは人手不足で、しかも運転士の高齢化が進んでいます。足らない分をライドシェアで補おうというのです。

 しかし、ライドシェアでは1台で数人しか運ぶことができません。あまりにも効率が悪いのです。たくさんの人を運びたいのなら鉄道やバスで対応したほうがはるかに効率的です。大阪の場合、基本的には公共交通機関が充実しているので、鉄道やバスに委ね、タクシーを使いたい人には適正な料金を取れば良いでしょう。短距離はともかく、長距離ならお金をいっぱいもらえば良いのです。特に外国人はお金をいっぱい持っていますから、怪しい「白タク」を取り締まって、ちゃんとしたタクシー会社がいっぱいもらえば良いのです。それで運転士の給与を稼げば良いのです(鉄道やバスの運転士の給与については、公的な補助で対応すれば良いでしょう。揮発油税などの方法で車の利用者に負担させても良いです)。

 ただこのことは、ライドシェアの導入を検討することが無駄だと言っているわけではありません。ライドシェアが適しているところもあります。それは、タクシーも来ないような過疎地帯。市役所や病院、ショッピングセンター、駅までの比較的短距離の交通にライドシェアを導入するのです。都会ではなく、過疎地限定にすれば良いのです。
(参考:朝日新聞11月5日朝刊中部14版)

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圏央道、次のパーキングエリアまで76キロ

 圏央道は東京の郊外をぐるっと回る高速道路。一部の区間を除いてすでに開通していて、東京の都心を通らなくても放射状に延びる高速道路に乗り継ぐことができます。

 この圏央道、全長は300キロ近くありますが、そんなにも長いのにサービスエリアは全くありません。パーキングエリアが5か所にあるだけです。ということはパーキングエリア同士の間隔もかなり広がっていて、菖蒲パーキングエリアと江戸崎パーキングエリアの間は約76キロも開いています。ちょうど中間付近に坂東パーキングエリアをつくる予定ですが、それでも40キロ近く開くことになります。トイレを気にしながら運転しないといけないです。

 先ほど、圏央道には未開通区間があると書きましたが、ここの整備が進むともうひとつパーキングエリア同士の間隔が開くところができます。千葉県内の大栄ジャンクション-松尾横芝インターチェンジ間が完成すると、江戸崎パーキングエリアと髙滝湖パーキングエリアの間、約89キロに全くパーキングエリアがないという事態が発生します。時速80キロで走っても(今のところこの区間は暫定2車線です)、1時間以上パーキングエリアがありません。

 この事態を少しでも緩和するため、パーキングエリアを2つつくる話があります。ひとつは、神崎パーキングエリア。内回りは2025年度、外回りは2025~2026年度に供用する予定です。大栄ジャンクション-松尾横芝インターチェンジ間の開通よりも先にできるようですが、神崎パーキングエリアは江戸崎パーキングエリアに近いところにあるため、神崎パーキングエリア-高滝湖パーキングエリア間は約76キロ開くことになります。もうひとつの計画は山武パーキングエリアです。ここは江戸崎パーキングエリアと高滝湖パーキングエリアのちょうど中間付近にありますが、供用の見込みは未定です。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/128759)

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将来の高速道路は車線が狭くなる?

 自動運転が普及すれば、高速道路も変わるようです。

 NEXCO東日本によれば、自動運転の車はちゃんと前を向いて走ります。人間が運転する今のように、道路に余裕を持たせる必要はありません。車線の幅は今より狭くて良いのです。

 そして、車線の幅が狭くなることによって、必要なスペースが少なくなります。交通量の多い区間では、車線を増やすこともできます。インターチェンジを増やすこともできます。ETC専用ではなく、自動運転専用のインターチェンジになるようです。

 歩行者などがいて複雑な一般の道路はともかく、高速道路に関しては、自動運転が普及することによって、まるでベルトコンベアのように何もしなくても勝手に目的地のインターチェンジまで運んでくれるようになるかもしれません。インターチェンジから出るときとサービスエリア・パーキングエリアに寄るときだけ、手動運転になるのです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/127579)

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タイヤ摩耗による粉塵、ヨーロッパで規制へ

 道路で車が走ると、タイヤは摩耗します。どこに消えるのかと言えば、粉塵となってしまいます。イギリスの大学のインペリアル・カレッジ・ロンドンが2月に発表した報告書によれば、タイヤの摩耗による粉塵は世界全体で年間約600万トンになると推計されています。粉塵の大きさは目に見える大きさのものからナノレベルの粒子まで様々です。大きさによって、大気中に漂ったり、道路から川や海に流れ出したりします。ただ、健康や環境にどのような影響をもたらすか、今のところ十分には分かっていません。

 そこでEU=ヨーロッパ連合のヨーロッパ委員会は2022年11月、タイヤの摩耗について新たに規制する方針を打ち出しました。その規制をつくるため、2024年中にタイヤの摩耗の測定方法などを検討します。

 タイヤの摩耗の問題は、ガソリン車からEVに変えても解決できるわけではありません。むしろEVは大きなバッテリーがあるため車体が重く、ガソリン車に比べて粉塵の量が2割ほど増えます。結局、タイヤから出る粉塵の量を減らすには、車の利用を抑えないといけないでしょう。しかし、無理にローカル線を使う必要はありません。新幹線や大都市圏の通勤電車のように使える鉄道だけで構いません。そういう路線で鉄道を使う割合を増やすことが必要なのでしょう。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230811/k10014160301000.html)

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北陸鉄道石川線を廃止すれば、道路整備費用等に年間5~10億円

 北陸鉄道石川線には廃止のがあります。2021年度の輸送密度が1391人、新型コロナウイルスの前の2018年度だと1952人なので、JRの一部ローカル線のように、鉄道で運営するのはどうやっても無理だというほどではありません。

 ところで、もし石川線を廃止した場合、どれくらいの費用がかかるのでしょう? 金沢市周辺自治体で構成する石川中央都市圏地域公共交通協議会は、北陸鉄道石川線・浅野川線のありかたを検討する資料となる調査結果を公表しました。

 まず、鉄道を廃止すると、地元自治体は公共交通を維持するために、コミュニティバスを走らせたり、タクシー券の補助を行ったりする必要が出てきます。渋滞緩和のための道路をつくる必要が出てきます。それにかかる費用は少なく見積もっても年間4.8億円、最高だと年間10.2億円かかります。このうち、道路建設にかかる費用は年間3.1億円かかります。これに対して石川線の2021年度の赤字は1.4億円、今後求められる設備投資額は、1年当たりにすると3.3億円。合計すると4.8億円です。鉄道の赤字を負担し、設備投資を負担しても、バスや道路建設などの費用よりも安くつくのです。

 また、鉄道が廃止になった場合、バスに移行せずに車を使う人が相当数出てきます。石川線の場合、鉄道を廃止すると並行するバスに移るのは半分ほどしかいません。利用者の不利益を貨幣に換算すると、年間約6億円になるとも言われています。また、鉄道を廃止することによって運行経費は減りますが、それ以上に運賃収入が減るので、赤字の額は減りません。バスに転換してもメリットがないのです。こう考えると、石川線を廃止せずに鉄道を維持するのが賢明と言えます。

 余談として、西金沢で北陸線に乗り入れ、金沢まで行くという話があるようです。ただどうやって新幹線の高架をくぐって接続するのか、電化方式や電圧の違いをどうするのか、線路使用料をどうするのかなどの課題があり、すぐにできる話ではないようです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/ishikawasen-arikata202307/)

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アクアライン、休日午後の上りだけ値上げの社会実験

 川崎と木更津を結ぶアクアラインは、通行料金が800円(普通車の場合)に値下げされているので、多くの車に利用されています。しかし、あまりにも安いので、休日午後を中心に混雑しています。

 そこで国交省、千葉県、NEXCO東日本は、7月22日から2024年3月31日までの休日(1月2日、1月3日、2月12日を含みます)の13時から20時までの間に、上り(川崎方面)を使う人の料金を1200円に値上げします。逆に20時から24時までの間は、600円に値下げします。軽自動車等から特大車まで5車種が対象です。平日や下り(木更津方面)に関しては変わりはありません。

 アクアラインは建設費がかかったこともあり、料金に関しても税金で値下げされています。それだけならいいのですが、JRの客を奪い、内房線は君津までの通勤特急だけになってしまいました。廃止になるほどではないのですが、惨敗です。そこまでアクアラインの混雑が深刻なら、それなりの値段まで値上げするのは当然とも言えるでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/126542)

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高速道路のトラック、速度規制を緩和?

 高速道路の最高速度は長い間、時速100キロとされていましたが、最近は最高速度が引き上げられるところが出ています。この3月も、常磐道の桜土浦-岩間間で最高速度が時速100キロから時速110キロに引き上げられました。

 しかし、そういうところでも大型トラックは例外です。時速80キロのままです。大型トラックは2003年から、リミッターの装着が義務化され、時速90キロ以上のスピードは出せません。車はスピードをオーバーすると事故につながりやすいのですが、特に大型トラックはその危険性が高いからです。

 ただこれだと時間がかかるので、大型トラックの業界団体は、一定の安全設備を備えたものについては、最高速度を時速100キロにすることを要望しています。仮に時速100キロで東京-大阪間を走った場合、今よりも1.5~2時間、拘束時間が短縮されます。もともとドライバーが少ないのに、2024年度からはトラックドライバーにも時間外労働に対する上限規制が適用され、さらに運ぶことができる量が少なくなります。スピードアップでその事態に対応しようとしているのです。

 もっとも、単純にスピードアップすれば話が解決するのかと言えばそうではありません。いろいろな要因が絡んでいるのです。また、大型トラックもちゃんと規制を遵守するとは限りません。外から見て安全装置があるのかどうか分かりませんから、最高速度が引き上げられると、十分な安全装置がなくても時速100キロで飛ばす不良業者が出てくることは十分予想されます。

 そもそも、隊列走行とか自動運転とかいろいろ新技術で対応しようとしていますが、それよりも東京-大阪間などの幹線は鉄道での輸送をもっと増やすようにしたほうが良いのではないでしょうか? 鉄道なら大量の貨物を一気に運ぶことができます。必要となる人数も少ないです。そして小回りの利くトラックは地域内の輸送中心になれば良いでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/125315)

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沖縄の安い高速料金がETC限定に?

 沖縄には沖縄道という高速道路があります。この沖縄道は1999年に導入された「沖縄特別割」以来、ほかの高速道路に比べて安く設定されています。一般道の混雑緩和を目的としたもので、20年以上続いています。このため、那覇から許田までの57.3キロを乗り通しても、普通車で1040円しかかかりません。

 ただ、沖縄には高速が沖縄道しかなく、しかも先ほども述べたとおり安いためか、ETCの普及率は低いです。NEXCO西日本管内の普及率は平均で約92%であるのに対して、沖縄道では約66%に留まっています。このため、料金所に起因する渋滞がかなり発生し(ほかの地域では、ETCが普及したので、料金所での渋滞は減っています)、ランプなどでの追突事故も全国平均の約2.7倍起こっています。

 そこでNEXCO西日本は、現行の沖縄道の特別割引(35.5%も安くなっています)を2024年4月以降も継続する場合は、ETC車限定にする方針です。特別割引をETC限定にすれば、非ETC車の高速料金は単純計算で1.5倍になりますので、ETCを付けざるを得ないでしょう。ETCの普及率を上げるためには、やむを得ないでしょう。むしろ、ETC限定の割引にするのが遅すぎたのかもしれません。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/124850)

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ドラえもんが生まれても高速道路は有料

 高速道路は一部を除いて有料ですが、建設費を返済すれば、無料になります。ただし、その時期はかなり先です。42年先の2065年です。元々は2050年だったのですが、2012年の中央道笹子トンネル事故で巨額の老朽化対策費が要ることがわかり、期限が延びたのです。

 この期限がさらに延びます。大規模な更新や補修が必要な箇所がどんどん増えたのです。国交省の有識者会議が期限の再延長を求め、延びることになりました。新しい期限は50年延びて2115年、このblogを見ている人のほとんどはこの世にはいないでしょう。何しろ、ドラえもんが生まれて3年後の話です。

 と言うことは、ドラえもんが生まれても高速道路は有料なのです。気の遠くなる話です。ここまで先の話なら、「高速道路は永久に有料」というほうが正直なのかもしれません。高速道路に乗れば速くなるので特急料金みたいなものを課しても理屈は合いますし、維持のためのコストも要りますから。
(参考:朝日新聞1月16日朝刊中部14版)

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