阪神高速14号松原線の一部区間が3年間通行止め

 阪神高速環状線と松原とを結ぶ14号松原線。大阪市内から西名阪道方面に行くのに便利な路線です。ところがこの14号松原線、6月ごろから3年ほど一部区間で終日通行止めにします。

 なぜ通行止めになるのかといえば、喜連瓜破付近橋梁の架け替え工事が必要になったため。喜連瓜破付近橋梁は供用から約40年経過したコンクリート橋。長居公園通りという主要道路をまたぐため橋脚を設けることができず、橋桁の中央付近にヒンジという継ぎ目を設けることにしました。この設計は建設当時、よく用いられていましたが、経年とともにヒンジ部の垂れ下がりが大きくなりました。想定を上回る垂れ下がりで、路面も大きく沈み込んでいます。これまでもヒンジ部の補強を行ってきましたが、このたび長期にわたる健全性、耐久性を確保するために、橋梁の架け替え工事を行うことになりました。鋼製の連続橋に架け替え、ヒンジをなくします。この架け替えのため、14号松原線のうち、喜連瓜破出入口-三宅ジャンクション間(約2.5キロ)が3年ほどの間、終日通行止めになります。周辺環境への影響や自動車交通への影響をできるだけ抑えようとすると、3年も時間がかかってしまうようなのです。

 14号松原線の迂回路としては、2020年3月に全線開通した6号大和川線、13号東大阪線と近畿道の組み合わせ等が考えられます。
(参考:阪神高速道路ホームページ https://www.hanshin-exp.co.jp/company/files/211210pressrelease.pdf)

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電気自動車のバッテリーを鉄道で再利用

 電気自動車はリチウムイオンバッテリーを積んでいます。しかし、電気自動車もある程度使われたら寿命が来て、新しい車に置き換えられます。そのとき、リチウムイオンバッテリーはどうなるのでしょうか?

 実は、リチウムイオンバッテリーはまだ使えるのです。車は寿命が来ると廃車になりますが、そのときでもリチウムイオンバッテリーの電力を貯める能力は、新品と比べて20~40%しか落ちていません。ですから、交換用の車載バッテリーや定置型の蓄電池など、再利用先はたくさんあります。再利用すれば、新品をつくるのに比べて、二酸化炭素排出量や希少資源の使用量を削減することができます。

 鉄道会社もこの電気自動車のリチウムイオンバッテリーに目をつけました。JR東日本は日産の電気自動車、リーフで使われていた車載バッテリーを踏切に使う試行を行っています。2021年1月から南相馬市の踏切で試行を行っています。

 踏切でどこに電気自動車のリチウムイオンバッテリーを使うのでしょうか? 踏切には元々、メンテナンス時や停電時に備えて非常用電源を確保しています。リチウムイオンバッテリーはその電源に使えるのです。しかも、リチウムイオンバッテリーを使うことによって、非常用電源の性能が向上するのです。これまで踏切では鉛バッテリーが使われてきましたが、リチウムイオンバッテリーにすることによって大きさが1/3になります。耐用年数も3~7年から10年に延びます。環境面以外にもメリットがあるのです。また、リチウムイオンバッテリーには電気自動車と同じく制御システムが搭載されているので、現場に行かなくても稼働状態の確認ができます。メンテナンスが効率化され、問題が起こる前に対処することができます。

 JR東日本は踏切で安全に再利用バッテリーが使えることがわかれば、ほかの鉄道設備でも使うことを考えているようです。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/113517)

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総務省行政評価局、第4種踏切について勧告

 11月30日のことですが、総務省行政評価局は第4種踏切に関して勧告を出しました。

 第4種踏切は、警報機も遮断機もない踏切。当然ながら警報機や遮断機を備えた踏切よりも安全性は低いです。第4種踏切は現行の技術基準を満たさないので、国交省は踏切を警報機や遮断機を備えた第1種踏切に改良するか、あるいは廃止するかを鉄道事業者に求めています。しかし、第1種踏切への改良も踏切の廃止も進まず、行政評価局によれば利用者も列車の本数も少ないところを中心に全国で約2600か所が残っています。

 行政評価局はこのような第4種踏切に関して勧告を出しましたが、効果があるとは思えません。結局は鉄道事業者と地域住民が話し合い、第4種踏切の解消を求めるだけです。これで話が進むなら、誰も苦労しません。

 本気で第4種踏切を解消したいのなら、潤沢にある道路用の予算を使って踏切を第1種踏切にするしかないでしょう。
(参考:朝日新聞12月1日朝刊 中部14版)

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東京都の税制調査会、自動車税制の見直しを求める

 車は持つだけでも税金がかかります。動かせばさらに税金がかかります。しかし、これらの税収は下がっています。自動車税、自動車取得税、軽油引取税、軽自動車税の税収は2020年度には3.6兆円ありましたが、2016年度には3.0兆円にまで減ってしまいました。2016年度の数字ですが、自動車関連の税収は3.4兆円。これに対して道路の新設・維持補修などの費用が4.1兆円、交通安全対策費が1.1兆円と、費用のほうが明らかに大きくなっています。

 しかも、今後この差は広がると考えられています。と言うのも、今の自動車税制はガソリンなどの内燃で動く車を前提にして組み立てられています。軽自動車などの小さい車が多くなれば税収は減り、電気自動車みたいにガソリンがなくても動く車が増えれば、この前提は成り立たなくなります。カーシェリングのように保有せずに使うときだけお金を払う方法が普及すれば、自動車の台数が減ることになりますので、税収も減ります。

 そこで東京都の諮問機関である都税制調査会は、10月22日に、自動車税などについての税制についての答申を発表しました。今後、東京都はこの答申に基づいて国などに税制の改正を働きかけていくことになりますが、どういった内容なのでしょうか? 簡単に言いますと、自動車の車体にかかる税金については、二酸化炭素排出量の要素を取り入れます。中長期的には、車体重量または走行距離、あるいは二酸化炭素排出量との組み合わせにすることを検討すべきだとしています。要するに、自動車関連の税制を環境の悪化度合に対してかかるようにしなければならない、としています。

 具体的には、国交省の自動車燃費一覧に燃費だけでなく、1キロ走行当たりの二酸化炭素排出量も車種ごとに載っていますので、それを元に税金を考えます。また、車体が重たくなれば、道路にも悪影響を与えます。よって、車体重量に応じた課税も行います。ガソリンや電気ではない新たな動力で走る車が登場したとしても、車体重量に応じて課税することができます。ただ、単純に走行距離に応じて課税すると、車以外の交通機関が少ない地方や事業者に重たい負担となりますので、その当たりの考慮も必要です。

 車のない生活は考えられませんが、それ相応のコストは払わないといけないでしょう。また、中長距離や利用者の多い区間の移動については、鉄道などの公共交通機関の利用を促すのが望ましいでしょう。古くなった道路の維持費にお金がかかるでしょうから、税金でつくる地方の高速道路については抑制を考えないといけません。少なくとも国のすることではないでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/111974)

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小湊鐵道は安房小湊を目指していた

 小湊鐵道は五井と上総中野との間を結んでいますが、小湊鐵道の小湊はどこのことを指すのでしょうか? 

 それは安房小湊。日蓮聖人の生誕の地に建立された誕生寺で有名なところです。もともと小湊鐵道は五井から安房小湊に向かうためにつくられた鉄道でした。実際に認可も受け、工事も行われていましたが、結局完成せず、途中の上総中野で止まっています。小湊鐵道のホームページには五井から上総中野までの各駅の情報が載っていますが、それとともにかつて目指していた安房小湊の情報も載っています。

 さて、今回紹介したいのは、小湊鐵道の観光タクシー。GSSP(国際境界様式地)に認定されたチバニアンなど、駅から離れた観光地にも楽に行くことができます。行き止まりの久留里線の上総亀山に行くこともできます。いくつかモデルコースはありますが、自由に組むことができます。値段は4人乗りのセダンタイプの場合で、30分ごと3330円です。

 小湊鐵道のホームページには、安房小湊を目指すプランは載っていませんが、タクシーなら、本来の目的地の安房小湊に行くこともできそうです。
(参考:小湊鐵道ホームページ https://www.kominato.co.jp/train/station/awa-kominato/index.html、https://www.kominato.co.jp/taxi/index.html)

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道内の貨客混載、バスは苦戦

 列車、バス、タクシーの空きスペースを使って荷物を運ぶ貨客混載。北海道でも貨客混載を行っているところはたくさんあります。内訳は鉄道が北海道新幹線を含んで3区間(いずれもJR北海道)、バスが11社17区間(11社には自治体が運営しているものも含みます)、タクシーが5社5地域です(飲食の宅配を除きます)。ところが、その全25区間、地域のうち、半分を超える13区間が実質的に休止状態です。すべてバスです。バスで今も貨客混載を行っているのは、十勝バス、北海道北見バス、士別軌道、ふらのバスの4社4区間のみです。

 なぜバスだけが苦戦しているのでしょうか? 先ほども述べたとおり、バスで休止しているのは13区間ありますが、占冠村営バス以外は運ぶ荷物がなく、宅配便会社からの委託がなくなったのです(ちなみに占冠村営バスは新型コロナウイルスの巣ごもり需要で荷物が増えすぎたのが休止の原因だそうです)。残っている4区間もあまりよくありません。荷物の多い路線はそれだけ客も多く、客席をつぶしてまで荷物を運ぶ必要はありません。バス会社に荷物を委託しているヤマト運輸は、運行ダイヤや荷物量を考えながら、適切なものになるよう、改善を図る方針です。

 逆にタクシーが好調な理由は、運行経路やダイヤの制約がないこと。待ち時間を有効活用し、1日10~50個の荷物を運びます。経営の助けになっているタクシー会社もあるようです。JR北海道も具体的な数字は挙げていませんが、好調なようです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/578091)

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無料の高速道路をなくす方針

 基本的には高速道路は同じ区間ならば、いつ利用しても同じ料金です。しかし、その原則が変わる方針です。国交省が混雑時に値上げをする新料金制度「ロードプライシング」を本格的に導入する予定です。これが導入されれば、混雑が予想される道路や時間帯で料金が高くなります。ゴールデンウィークやお盆などの繁忙期には休日割引がなくなります。深夜割引は適用となる時間帯が増えるようですが、深夜に走行した分だけが割引となります。逆に空いている時間では、料金を安くするケースもつくります。すでに現在、首都高速では、東京オリンピック・パラリンピック開催期間限定で、このような「ロードプライシング」が行われています。日中から夜間にかけては乗用車の場合1000円高くなり、深夜から未明にかけては半額になります。

 「ロードプライシング」の本格導入が考えられているのは、大都市圏の渋滞する区間。具体的な区間や時間帯、金額は今後の検討課題のようですが、中央道の小仏トンネルや東京湾アクアラインなどで2022年以降の休日に試行を行います。値上げする区間、時間帯、金額があらかじめわかるようにしておくことや「ロードプライシング」で増収になった部分は混雑する区間の渋滞解消対策に充てることが求められるでしょう。

 そして、高速道路は基本的に有料ですが、2065年までに無料とする方針です。元々は2050年までだったのですが、老朽化に伴う費用が必要だとして、2014年に15年間延長されました。この方針が変わります。いずれ無料化することには変わりありませんが、その時期は決めないことにします。事実上の永久有料化ということでしょうが、高速道路の維持にはお金がかかりますので、そのコストを利用者に負担させるのはおかしい話ではありません。高速道路とは別に一般道がありますから、急ぐなら追加料金を払うことはある意味理にかなっています。地方にある無料の高速道路については、原則有料に切り替えていきます。これは大賛成です。需要のある区間は利用者の払った料金でつくられますが、そうでない区間が税金でつくられ、無料となっているのですが、そういうところは本来つくるべきではなかったのです。国道で十分だったのです。地方の自治体が自らの負担でつくるのまでは否定しませんが、少なくとも国のお金を投じるところではなかったのです。これからは維持費をどうやって賄うかが重要で、無駄な高速道路をつくる誘因は潰しておかないといけません。
(参考:朝日新聞7月27日朝刊 中部14版)

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新幹線の予約状況からタクシーの台数を決める

 本州の北の端にある龍飛崎。新幹線で最寄りの奥津軽いまべつからは、鉄道とバスを乗り継いでいくことになります。

 ところが、奥津軽いまべつで乗り換えて乗る在来線の鉄道は、津軽線。本数は極めて少ないです。2019年の夏から、「はやぶさ1号」(奥津軽いまべつ10:07着)に合わせて臨時列車を走らせてきました。2021年も7月の休日と、8月21日から9月までの休日に走らせますが、臨時列車なので毎日走るわけではありません。そこで臨時列車が走らない日(8月1日、7~15日)について、奥津軽いまべつから龍飛崎方面に乗合タクシーを走らせることにしました。乗合タクシーは奥津軽いまべつを10:20に出て、龍飛崎には11:00ごろに着きます。奥津軽いまべつから臨時列車に乗り換えた場合、龍飛崎には11:33に着きます(三厩からは町営バス)。30分も早く着くのです。なお、乗合タクシーを走らせるのは、奥津軽いまべつ-津軽中里間で予約制乗合タクシーを運行している、有限会社奥津軽観光です。

 さて、タクシーの台数はどうやって決めるのでしょうか? 「はやぶさ1号」に乗って奥津軽いまべつで降りる人のデータから判断するのです。新幹線の予約状況から乗合タクシーの利用人数を予測します。何台にするか、小型を使うのかジャンボタクシーを使うのかということを予測します。このように新幹線の予約状況を活用するのは、これが2回目です(1回目は米沢で行いました。2021年3月のことです)。

 乗合タクシーの運賃は大人、子供ともに500円。乗車時に現金で払います。また、乗合タクシーは往路のほか、復路(龍飛崎14:30発、奥津軽いまべつ15:00ごろ着。奥津軽いまべつ15:35発の「はやぶさ34号」に接続)も運行されますが、往路を利用した人しか乗ることができません。往路は途中で下車することもできますが(乗車はできません)、復路は龍飛崎から乗って奥津軽いまべつで降りるだけで、途中での乗降はできません。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/morioka/2021609_mr12.pdf)

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観光客の使う交通手段、新型コロナで鉄道から車にシフト?

 秩父は東京から手軽な観光地。鉄道でも西武や秩父鉄道で行くことができます。

 そんな観光地の秩父ですが、新型コロナウイルスの影響で、鉄道の利用者は減っています。秩父鉄道の長瀞駅で、2021年1月から3月の日曜日において、定期券利用客以外の乗降客の数を数えてみました(フリー切符は、長瀞駅で購入した人のみを数えています)。2019年の同時期と比べると、ほぼ半減していました。西武秩父駅の利用者も同じ傾向で、ほぼ半減しています。

 それでは車はどうでしょうか? 皆野寄居有料道路(管理は埼玉県道路公社)の通行量で見てみました。秩父鉄道と同じように、2021年1月から3月までの日曜日の通行量(排気量125cc以下の二輪車を除く)も2019年の同時期と比べて減っていました。しかし、その減り具合は小さく、2年前に比べて17%の減少に留まっています。

 日曜日の長瀞駅の乗降客は9割以上が観光客で、皆野寄居有料道路を利用する人も観光客が主体です。地元住民やリピーターは一般道を使う傾向にあります。つまり、長瀞駅や皆野寄居有料道路の利用動向は、観光客の動きを示していると言えます。観光客が鉄道から車にシフトするという、好ましくない傾向が伺えます。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210517/k00/00m/040/026000c)

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「第2青函トンネル」の車は自動運転

 当blogでも何回か取り上げた、「第2青函トンネル」の話。新たな話が来ましたので、まとめておきます。

 「第2青函トンネル」は上下二段構造。上は道路で、自動運転車のみが走ります。排気ガスも以前の車に比べてかなり減っているので、換気塔等を設置する必要がないようです。自動運転ができない場合は追加料金を払って、自動運転ができる専用のトラックに載せます。通行料金は大型車18000円、乗用車9000円です(追加料金はそれぞれ2000円、1000円)。下は単線の貨物鉄道です。これで1本のトンネルを新幹線と貨物列車が共用している事態を解消し、新幹線は本来のスピードを出すことができるようになります。貨物鉄道は単線なので今のように列車の本数を維持することができるかどうか心配に思われるところもありますが、上りと下りを交互に走らせるのではなく、下りを何本か続け、その後に上りを何本か続けることによって輸送力を確保するのです。ただこの方式だとトンネルの入口で待たされ、荷主に都合の良いダイヤが組めなくなる危険性があります。

 「第2青函トンネル」は車と鉄道の両方を通すために、かなり大きなトンネルとなっています。青函トンネルが7.85メートル×9.4メートルの大きさであるのに対し、「第2青函トンネル」は内径15メートルです。最少土かぶりが30メートルなので、青函トンネルよりも浅いところを走ります。カーブがなく一直線に走り、トンネルの長さは31キロです。ただし、急勾配があり、最大25パーミルです。電車ならともかく、貨物列車には厳しい勾配です。

 ただ、全般的に見て将来実用化するであろう技術を当てにしているところもあります。長崎新幹線がそうであるように、これからの技術を当てにすると大きな失敗をすることもあります。博打です。また、道路にしても、トンネルまでのアクセスは考えられていません。せっかく「第2青函トンネル」をつくるのなら、複線の鉄道用トンネルを掘るほうがよいでしょう。
(参考:ITmediaビジネス ONLINE https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2101/16/news010.html)

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