新幹線の予約状況からタクシーの台数を決める

 本州の北の端にある龍飛崎。新幹線で最寄りの奥津軽いまべつからは、鉄道とバスを乗り継いでいくことになります。

 ところが、奥津軽いまべつで乗り換えて乗る在来線の鉄道は、津軽線。本数は極めて少ないです。2019年の夏から、「はやぶさ1号」(奥津軽いまべつ10:07着)に合わせて臨時列車を走らせてきました。2021年も7月の休日と、8月21日から9月までの休日に走らせますが、臨時列車なので毎日走るわけではありません。そこで臨時列車が走らない日(8月1日、7~15日)について、奥津軽いまべつから龍飛崎方面に乗合タクシーを走らせることにしました。乗合タクシーは奥津軽いまべつを10:20に出て、龍飛崎には11:00ごろに着きます。奥津軽いまべつから臨時列車に乗り換えた場合、龍飛崎には11:33に着きます(三厩からは町営バス)。30分も早く着くのです。なお、乗合タクシーを走らせるのは、奥津軽いまべつ-津軽中里間で予約制乗合タクシーを運行している、有限会社奥津軽観光です。

 さて、タクシーの台数はどうやって決めるのでしょうか? 「はやぶさ1号」に乗って奥津軽いまべつで降りる人のデータから判断するのです。新幹線の予約状況から乗合タクシーの利用人数を予測します。何台にするか、小型を使うのかジャンボタクシーを使うのかということを予測します。このように新幹線の予約状況を活用するのは、これが2回目です(1回目は米沢で行いました。2021年3月のことです)。

 乗合タクシーの運賃は大人、子供ともに500円。乗車時に現金で払います。また、乗合タクシーは往路のほか、復路(龍飛崎14:30発、奥津軽いまべつ15:00ごろ着。奥津軽いまべつ15:35発の「はやぶさ34号」に接続)も運行されますが、往路を利用した人しか乗ることができません。往路は途中で下車することもできますが(乗車はできません)、復路は龍飛崎から乗って奥津軽いまべつで降りるだけで、途中での乗降はできません。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2021/morioka/2021609_mr12.pdf)

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観光客の使う交通手段、新型コロナで鉄道から車にシフト?

 秩父は東京から手軽な観光地。鉄道でも西武や秩父鉄道で行くことができます。

 そんな観光地の秩父ですが、新型コロナウイルスの影響で、鉄道の利用者は減っています。秩父鉄道の長瀞駅で、2021年1月から3月の日曜日において、定期券利用客以外の乗降客の数を数えてみました(フリー切符は、長瀞駅で購入した人のみを数えています)。2019年の同時期と比べると、ほぼ半減していました。西武秩父駅の利用者も同じ傾向で、ほぼ半減しています。

 それでは車はどうでしょうか? 皆野寄居有料道路(管理は埼玉県道路公社)の通行量で見てみました。秩父鉄道と同じように、2021年1月から3月までの日曜日の通行量(排気量125cc以下の二輪車を除く)も2019年の同時期と比べて減っていました。しかし、その減り具合は小さく、2年前に比べて17%の減少に留まっています。

 日曜日の長瀞駅の乗降客は9割以上が観光客で、皆野寄居有料道路を利用する人も観光客が主体です。地元住民やリピーターは一般道を使う傾向にあります。つまり、長瀞駅や皆野寄居有料道路の利用動向は、観光客の動きを示していると言えます。観光客が鉄道から車にシフトするという、好ましくない傾向が伺えます。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20210517/k00/00m/040/026000c)

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「第2青函トンネル」の車は自動運転

 当blogでも何回か取り上げた、「第2青函トンネル」の話。新たな話が来ましたので、まとめておきます。

 「第2青函トンネル」は上下二段構造。上は道路で、自動運転車のみが走ります。排気ガスも以前の車に比べてかなり減っているので、換気塔等を設置する必要がないようです。自動運転ができない場合は追加料金を払って、自動運転ができる専用のトラックに載せます。通行料金は大型車18000円、乗用車9000円です(追加料金はそれぞれ2000円、1000円)。下は単線の貨物鉄道です。これで1本のトンネルを新幹線と貨物列車が共用している事態を解消し、新幹線は本来のスピードを出すことができるようになります。貨物鉄道は単線なので今のように列車の本数を維持することができるかどうか心配に思われるところもありますが、上りと下りを交互に走らせるのではなく、下りを何本か続け、その後に上りを何本か続けることによって輸送力を確保するのです。ただこの方式だとトンネルの入口で待たされ、荷主に都合の良いダイヤが組めなくなる危険性があります。

 「第2青函トンネル」は車と鉄道の両方を通すために、かなり大きなトンネルとなっています。青函トンネルが7.85メートル×9.4メートルの大きさであるのに対し、「第2青函トンネル」は内径15メートルです。最少土かぶりが30メートルなので、青函トンネルよりも浅いところを走ります。カーブがなく一直線に走り、トンネルの長さは31キロです。ただし、急勾配があり、最大25パーミルです。電車ならともかく、貨物列車には厳しい勾配です。

 ただ、全般的に見て将来実用化するであろう技術を当てにしているところもあります。長崎新幹線がそうであるように、これからの技術を当てにすると大きな失敗をすることもあります。博打です。また、道路にしても、トンネルまでのアクセスは考えられていません。せっかく「第2青函トンネル」をつくるのなら、複線の鉄道用トンネルを掘るほうがよいでしょう。
(参考:ITmediaビジネス ONLINE https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2101/16/news010.html)

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未成線のトンネルを拡幅して国道に

 佐賀県は、唐津市を走る国道204号線のバイパスをつくる事業を進めています。国道204号は民家が建ち並んでいるので狭く、交差点では渋滞するからです。

 そして、そのバイパスをつくるために、未成線のトンネルを活用しようとしています。もともと唐津から呼子へは鉄道をつくる計画(呼子線)がありましたが、国鉄末期にその計画は消えてしまったのです。トンネルの幅は3.8メートルしかなく(長さは487メートル)、単線仕様なので、このままでは車が通ることができません。片側1車線ずつ車が通ることができるように、幅を10.25メートルに広げます。トンネルの拡幅工事は2022年7月に終える予定ですが(拡幅にかかる費用は照明設備なども入れて約26億円です)、前後の区間の用地買収を終えていないので、バイパス自体の開通予定は未定です。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASN8Y7756N8YTTHB005.html、佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/567353)

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信楽高原鐵道、信楽駅で超小型EV「COMS」のレンタル開始

 鉄道などの公共交通機関で出かけた場合、ネックになるのが目的地への足。駅から近いところばかりではありません。

 そこで、信楽高原鐵道はトヨタ車体の超小型EV、「COMS」を用意して、信楽を訪れた人に貸し出していました。信楽の観光地は駅から離れたところに多く、バスも充実していないのです。「COMS」は1人乗りのミニカーで(普通免許が必要です)、最高速度は時速60キロ、1回の充電で57キロ(JC08モード相当での走行パターンによるトヨタ車体の測定値です)走ることができるので、駅からのちょっとした移動なら使えます。車が小さいので、駐車スペースも取りません。

 2019年9月から信楽高原鐵道は「COMS」の運用実証実験をしてきましたが、8月3日から正式にレンタルを開始しています。信楽駅に2台置き、10:00から15:30の間、2000円で貸し出しています。なお、レンタルの予約は行っていません。
(参考:信楽高原鐵道ホームページ https://koka-skr.co.jp/news/archives/1305、トヨタ車体ホームページ coms.toyotabody.jp、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/west/news/190921/wst1909210006-n1.html)

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地方の有料道路に交通系ICカード

 有料道路なのにETCが使えずに、代わりに交通系ICカードが使える、というところがあります。埼玉県道路公社が管理する新見沼大橋有料道路は2009年から交通系ICカードに対応していますから、10年以上の歴史があります。なぜなのでしょうか?

 その理由は、ETCよりも交通系ICカードのほうが導入費用が安かったからです。有料道路の通行料金は距離が比較的短いことから数百円と安く、数千円の料金がかかることもある高速道路の料金を前提としたETCのシステムより、数百円の運賃を前提とした交通系ICカードのシステムのほうが合っていたのです。実際に有料道路に導入したときは、コンビニのレジのシステムに近いものを導入したとのことです。

 ただ、交通系ICカードのシステムには欠点があります。車種を自動で判別することができず、有人で対応しないといけないのです。それなら無人の料金収受機のほうがいいのではないかとも思いますが、機械の更新には費用がかかり、左ハンドル車のためにレーンの両側に機械を置かないといけないのです。それなら、有人で対応したほうがいいという判断です。

 とは言っても、高速道路での料金支払いにETCが普及しているという現状から、ETC導入を決めるところもあります。ただ、高速道路で導入されているノンストップのETCは高価です。そこで、神奈川県道路公社は横須賀の本町山中有料道路において、2020年3月から5月の間、スマートETCと同じように一時停止はいるものの、安価に導入することができる「ネットワーク型ETC」のシステムを社会実験というかたちで導入しました。「ネットワーク型ETC」がなぜ安いのかと言えば、セキュリティ処理を遠隔地で行うため、現場の機器を減らすことができるからです。普通のETCが料金所1か所当たり10億円かかりますが、「ネットワーク型ETC」なら1/4で済むそうです。事実、神奈川県道路公社は、管理する4つの有料道路全てに「ネットワーク型ETC」を導入するようです。

 今後、ETCがないと高速道路に乗ることができないようになるかもしれません。そのときに地方の有料道路のETC導入を促進するため、「ネットワーク型ETC」を導入することが出てくるかもしれません。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/98931)

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新型コロナウイルスでサービスエリアのレストラン自己破産へ

 高速道路のサービスエリアには、売店や軽食堂、トイレのほか、レストランやガソリンスタンドなどの設備を備えています。ドライブインと違ってサービスエリアは50キロ程度の間隔をとってつくられていて、競合することはあまりありません。独占的にできる強い立場で、儲かるはずです。しかし、このサービスエリアの運営会社が経営破綻し、自己破産を申請する方向であることがわかりました。

 その会社は、北陸道小矢部川サービスエリアの上り線でレストランや売店を運営していた、小矢部サービスステーション(1973年6月設立、本店小矢部市、資本金7000万円)。5月8日までに事業を停止し、破産手続きを弁護士に一任しました。負債総額は約2.5億円です。

 小矢部サービスステーションは売店で販売するお土産のます寿司や菓子の製造販売も行い、2010年6月期には約6億円の売上がありました。ところが近年は利用客の減少や客単価の下落などで売上高が減り、逆に原材料費や人件費は高騰したため、経営は悪くなりました。2019年6月期の売上高は約4.5億円、2017年6月期から3期続けて赤字で、債務超過に陥っていました。すでに2019年12月の段階でレストランを閉鎖していましたが、新型コロナウイルスがとどめを刺し、経営破綻に至ったのです。

 なお、小矢部サービスエリアの上り線は、レストランや売店は使えないものの、ガソリンスタンドや自販機、トイレは通常通り使えます。催事販売も随時行うようです。

(追記)
 小矢部川サービスエリア(上り線)は全面リニューアルを行い、12月18日に再オープンしました。ショッピングコーナー、フードコート、カフェを備えています。運営は同じ北陸道有磯海サービスエリア(上り線)で運営している業者が行います。
(参考:NEXCO中日本ホームページ https://sapa.c-nexco.co.jp/sapa?sapainfoid=70、https://sapa.c-nexco.co.jp/topics?id=1465、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20200508/k00/00m/020/343000c、東京商工リサーチホームページ https://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20200511_01.html、北日本新聞ホームページ https://webun.jp/item/7713689)

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下関北九州道路は吊り橋が妥当との国交省調査結果

 下関と北九州を結ぶ、下関北九州道路。関門トンネルが老朽化しているため、代わりとなるものとして以前から考えられています。一時は財政難のため調査自体が打ち切られることもありましたが、2017年度に再開され、今のところ下関市彦島迫町付近と北九州市小倉北区西港町を結ぶルートが最有力とされています。

 さて、この下関北九州道路、橋にするのでしょうか? トンネルにするのでしょうか? 3月のことですが、国交省は吊り橋が妥当とする調査結果を発表しました。その理由は、活断層。最有力ルートの近くに活断層があるようです。日田彦山線沿いに走っている小倉東断層を北に伸ばすと、最有力ルートの近くに来るようです。この活断層が動けば、約3メートルのずれが生じると考えられています。トンネルだと地震の際大きな被害を受けますし、これに対応する技術もないようですが、吊り橋の場合は、両端の主塔から道路部を支える構造となっているため、揺れを吸収することができます。地震の影響を受けにくいようです。

 国交省は2020年度から、国直轄事業に選ばれる前段階である、計画段階評価の手続きに入ります。最有力ルートなど3つの案の中から、事業費等を考慮して、専門家による第三者委員会でひとつに決めます。その後、国が新規事業に採択するかどうかを決めます。

 道路に関してはこれで何とかなるでしょうが、実は鉄道も危ないです。関門トンネルも老朽化しています。新幹線があるので関門トンネルの役目は下関から小倉や博多方面へのローカル輸送と貨物運送なのですが、国鉄時代の1987年より3割ほど減ったとは言え、それでも18961人(2018年度)います。こちらも忘れてはいけないでしょう。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/item/n/595400/、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/company/info/data/senkubetsu.html)

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新型コロナウイルス終息後に高速道路無料化?

 新型コロナウイルスの影響により交通需要が減り、経済活動も収縮しています。

 そこで考え出されているのが、新型コロナウイルス感染拡大終息後に経済対策を取ること。いろいろなアイデアが浮かんでいるようですが、税金による高速道路の無料化が考えられています(詳細はこれから決めますが、場合によっては首都高速でも無料化が実現する可能性があります)。地方の観光業を助けるのが狙いで、すでにNEXCO東日本などの高速道路会社への打診を始めています。高速道路各社は政府の要請を受け入れるようです。

 今は感染拡大防止が最重要課題で、経済対策はその後の課題です。その後の課題として確かに観光業支援は重要ですが、高速道路の無料化は弊害が多く、やるべきではありません。昔、高速道路の無料化や大幅値引きを行いましたが、そのときに起こったのは、鉄道など公共交通の利用者の減少渋滞、そして温室効果ガスの増加による環境の悪化です。車は短距離に適した交通機関であり、中長距離に適した乗り物ではありません。ある程度の距離は鉄道に乗ってもらって、駅からのアクセスに車を使うのが賢明なやりかたです。高速道路の無料化は、次の選挙で勝てば良いという政治屋ならともかく、次世代に責任を持つ政治家のやることではありません。大体、新型コロナウイルスによって、特急の利用者が減り、鉄道会社は苦しんでいます。

 重ねて言いますが、高速道路の無料化は愚策としか言い様がないでしょう。

(追記)
 さすがに高速道路の無料化は、ほかの交通機関の利用者が減ることから反発が強く、高速道路無料化の話は消えました。
(参考:Sankei Biz sankeibiz.jp/macro/news/200325/mca2003252219021-n1.htm、朝日新聞4月1日朝刊 中部14版)

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中京圏も高速道路の料金水準を統一

 首都圏や関西圏では、会社の枠を超えた高速道路料金体系を構築しています。首都高速や阪神高速、そしてNEXCOといった運営会社の枠を超え、料金水準を統一していますが、2020年度の名二環の開通に合わせてこれを中京圏にも適用する方針です。

 どういうことでしょうか? 現在の中京圏の高速料金は、均一料金区間の名古屋高速と名二環、やや高めの大都市近郊区間の東海環状道、海を渡る区間のためかなり高い水準の伊勢湾岸道(東海ジャンクション-飛島ジャンクション間)、東名、名神、中央道などその他の区間という4種類に分かれています。それを伊勢湾岸道を除いて大都市近郊区間の水準に合わせるのです(東海ジャンクション-飛島ジャンクション間の高い料金水準はそのまま残ります)。名古屋高速、名二環のほか、東名、名神、中央道、東海北陸道、東名阪の一部の料金水準が統一されるのです。これによって東海環状道の整備を加速化させ、東名三好インターチェンジ付近や一宮ジャンクション付近の渋滞を緩和させます。名古屋高速では、名岐道路を整備し、都心部の渋滞を緩和させます。中部空港へのアクセス強化のため、西知多道路を整備します。

 また、都心部への車の集中を防ぐため、経路に関係なく最短距離を基本に料金を決めます。遠回りの東海環状道経由や名二環でも同じ料金にするのです。もちろん、東海環状道経由や名二環経由のほうが安いときは、そのままです。これまで均一料金区間であった名二環については、そのまま距離に応じた料金体系にすると高くなりすぎるところがあるので、激変緩和措置を設けます。もちろん、ETCのない車が名古屋高速や名二環を走れば、当然ながら割高な高速料金がかかります。

 そして将来の話ですが、混雑している経路からの移転を促すため混雑している経路の料金を高くします。混雑している時間帯のみ高くするという機動的なこともします。
(参考:国交省ホームページ www.mlit.go.jp/report/press/content/001327727.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55589250T10C20A2L91000/)

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