札幌市電は冬も窓を開ける?

 鉄道車両は窓が開いていなくても空気が入れ替わるようにつくっていますが、そうでない車両もあります。札幌市電です。札幌市電で稼働している車両は36両ありますが、1950、60年代に製造された古い車両には冷房の機能がなく、送風や換気もできません。暖房はシートヒーターが中心です。寒い北の国ならではのことで、寒さを防ぐことが肝心なのです。路面電車を運営する札幌市交通事業振興公社は3月から車内の窓を少し開け、2停留所ごとに乗降口の2か所を開放して強制的に換気しています。

 ところがこの手法、春や夏は問題ないのですが、秋や冬は問題です。札幌は1日の最低気温が氷点下になる冬日が年間120日以上あるからです。本当は新車を導入して換気できる車両にすればいいのですが、全てをすぐに入れ替えることはできません。寒い冬も、春や夏と同じように窓や扉を開けて対応せざるを得ないようです。寒いことは確実ですが、我慢しなければならないようです。
(参考:ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/23502)

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熊本市電に女性専用車両

 女性専用車両が全国各地で走っていますが、熊本市交通局も女性専用車両を試験的に走らせています。9月14日から12月28日の間、平日の7時ごろから9時ごろの間、上下合わせて8本(A系統が5本、B系統が3本)が該当します。

 さて、すでにお気づきでしょうが、熊本市交通局が走らせているのは路面電車です。JRや大手私鉄、地下鉄のように6両や10両といった長い編成ではなく、長くても2両編成です。女性専用車両は2両編成の低床車でのみ実施され、その後方の車両が女性専用車両となります。つまり、列車の半分が女性専用車両となります。

 1両で走っている便から女性が女性専用車両に移ってこない限り、前後の車両で混雑度のアンバランスな状態が出ると思われますが、どうなることでしょうか?
(参考:熊本市交通局ホームページ www.kotsu-kumamoto.jp/kihon/pub/detail.aspx?c_id=3&id=1110、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2020/09/02/338030.html)

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福井鉄道、路面電車の混雑緩和のために急行バスを走らせる

 福井鉄道は新型コロナウイルス感染症対策として、7月20日から当分の間(平日に限ります)、神明から福井城址大名町・田原町に直通する臨時急行バスを走らせています。

 臨時急行バスのダイヤは神明7:20発、福井城址大名町8:10着、田原町8:15着です(遅れることもあります)。このほかの駅には停まりません。この区間に有効な鉄道の乗車券(定期券、回数券、フリー券などを含みます)があれば乗車できます。もっとも、神明7:23発の急行に乗れば、福井城址大名町に7:47、田原町に7:54に着きます。バスと違って、遅れる心配はありません。時間に余裕があって座りたい人でなければ、バスを選ぶ可能性は低いでしょう。

 さて、このようにバスを路面電車の補完に使う話はほかにもあるようです。路面電車は車両が小さく、緊急事態宣言が解除されたので通勤通学客が戻ってきていて、車内が混雑するのです。そこで国交省は観光需要の低迷から稼働率が大幅に落ち込んでいる観光バスを活用することを考えています。

 実際に観光バスを使っているところもあります。熊本市交通局がそれで、4月下旬からバスを走らせています。平日の7時から9時まで10分間隔で、主な停留所の近くに設けた臨時バス停に停まりながら走っています。このバスのおかげで路面電車の乗車率は若干減っているようです。
(参考:福井鉄道ホームページ https://fukutetsu.jp/newsDetail.php?155、「鉄道ファン」2020年9月号 交友社

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JR北海道6日間乗り放題で12000円

 JR北海道は、新型コロナウイルスの影響で大きく減った交通需要や観光需要を取り戻すため、北海道の「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」を活用して、お得な切符をいくつかつくりました。

 まずひとつは、「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」。JR北海道全線(新幹線を除きます)の特急自由席とJRバス(高速バスを除きます)が6日間乗り放題です。普通車指定席も4回までなら乗ることができます。発売期間は7月17日から2021年1月25日まで(利用開始日の1か月前から前日まで)、利用期間は7月23日から2021年1月31日まで(8月10日から19日、12月28日から1月6日は対象外です)。そして、肝心の値段は北海道の補助金があるため、50%割引となって12000円です(子供用はありません)。

 ただし、注意しなければならないことがあります。先ほども書いたように切符は前日までの発売で、発売箇所はJR北海道の駅などです。北海道内でしか買えないのです(道外で買えるのは奥津軽いまべつのみか?)。航空機などで北海道に着いてからでないと買えないのです。しかも、北海道からの補助金が上限に達すれば、発売期間中でも発売を打ち切られてしまいます(後で述べる2つの切符も同じです)。北海道に住んでいる人ならともかく、道外の人にとってはリスクが高いです。札幌から函館まで往復すれば元が取れてしまいますので、ビジネス需要で補助金を食い潰すかもしれません。

 二つ目は、「開業記念ウポポイきっぷ」。7月12日に白老にオープンした「ウポポイ」への割引切符で、札幌から白老までの特急自由席で往復することができます(日帰りです)。購入するときは「ウポポイ」の入場券あるいは事前予約が確認できるものを呈示する必要があります。発売期間は7月17日から8月30日まで、利用期間は7月23日から8月30日までで、「ウポポイ」の閉園日は使えません。値段は北海道からの補助金があるため、約30%引きの3800円です。

 この切符でお得なのは、小中学生。「開業記念ウポポイきっぷU15」を何と500円で買うことができるのです(「開業記念ウポポイきっぷ」1枚につき、4枚まで購入できます。中学生は学生証等を呈示する必要があります)。札幌に住む家族にお勧めの切符です。夏休みの思い出づくりに最適でしょう。

 最後に紹介するのは、「はこだて旅するパスポート(特別設定)」。函館近郊のJR、函館バス、市電、道南いさりび鉄道が乗り放題という、これまでも発売している切符ですが、北海道の補助金でお得になります。最大50%割引で、1日間用が大人1350円、子供670円、2日間用が大人1830円、子供910円です。発売期間は7月17日から8月31日まで(2日間用は8月30日まで)、利用期間は7月23日から8月31日までです。

(追記)
 9月6日現在、「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」 に関する補助金は6割以上を消化しているとのことです。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200710_KO_HOKKAIDO%20LOVE.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Otoku/006417/、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/news/pdf/20200907_KO_ticket.pdf)

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阪堺10月1日値上げ、230円に

 阪堺は大阪市南部と堺市北西部において、通勤や通学、観光の足として使われてきました。ところが長期的に利用者が減少傾向にあり、抜本的な解決策となるはずであった東西鉄軌道が選挙で否定され、どうにも行かなくなりました。ただ、東西鉄軌道を否定して堺市長(当時)になった竹山氏も路面電車の廃止には追い込みたくなかったのでしょうか、2010年度から10年間で50億円の支援をすることとなりました。

 支援により大阪市内と堺市内をまたがった場合の運賃の値下げ、低床車の導入、ICカードの導入、石津北の新設などの施策を行い、低迷していた利用者は増加に転じました。2009年度722万人だった輸送人員は、2018年度には820万人に増えました。しかしその支援も9月で終わってしまいます。そして今後もサービスの改善に取り組まないといけません。浜寺駅前の移設もこれに含まれます。ところが、今の210円の運賃のままでは、やっていけません。

 そこで阪堺は値上げをすることにしました。消費税率の変更によるものを除いては、1995年以来の値上げとなります。値上げ日は10月1日、新しい上限運賃は250円です。この数字は財政支援なしで黒字にするための金額ですが、これだと値上げ幅が大きいので、実際には230円とします。全線均一はこれまで通りです。

 また定期券は、通勤、通学ともに距離によって値段が変動するものでしたが、10月1日からこちらも均一になり、通勤定期は大人1か月9660円、通学定期は大人1か月5500円になります。9キロ以上乗車する場合はむしろ値下げになります。乗車する距離に関係なく値段は同じなので、事実上の全線定期になります。
(参考:南海ホームページ www.nankai.co.jp/library/groupinfo/news/pdf/200630.pdf、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/west/news/200630/wst2006300035-n1.html)

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豊橋鉄道、5月25日から通常ダイヤに

 豊橋鉄道は新型コロナウイルスの影響で利用者が減り、4月20日から渥美線、市内線(路面電車)ともに減便を行ってきました。平日、休日ともに同じダイヤで、通勤客がいる7時台まではそれなりの本数を確保しますが(それでも市内線の場合、通常の平日ダイヤより6本減っているようです)、8時台からは本数を減らし(市内線は20時台まで)、渥美線は通常の半分の30分間隔(5月7日からは17~19時台に、豊橋-高師間に区間列車を3往復走らせています)、市内線は通常の2/3の10分間隔で走らせてきました。渥美線、市内線ともに始発と最終の時刻は変わりません。

 ところがこの減便ダイヤも5月24日までです。翌25日からは通常ダイヤに戻ります。
(参考:豊橋鉄道ホームページ https://www.toyotetsu.com/news/000224.html、https://www.toyotetsu.com/news/000225.html)

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阪堺、当分の間、休日日中の天王寺駅前-我孫子道間列車を運休

 阪堺も新型コロナウイルスの影響で利用者が減っています。利用の多い時間帯でも定員の30%ほどしか乗っていません。それ以外の時間帯なら、10%以下です。

 そこで阪堺は5月2日から、休日のダイヤを減便します(平日は変わりません)。減便しても定員の30%未満の利用になるようです。どのように減るのでしょうか? 天王寺駅前の発車時刻で見てみます。始発から8時台までが通常通り、9時台から15時台までが12分間隔で全便浜寺駅前行きで運行(我孫子道止まりが運休)、16時台から22時台までが浜寺駅前行きが12~31分間隔(このほかに我孫子道止まりがあり)、23時台以降は通常通りです。浜寺駅前では、始発から16時台までが通常通り、17時台から19時台までが天王寺駅前行きが12~25分間隔、20時台から22時台までが天王寺駅前行きが16~30分間隔、23時台以降は通常通りです。恵美須町-我孫子道間はどうなるのでしょうか? 恵美須町の発車時刻で見ると、始発から17時台までが通常通り、18時台から21時台が23~64分間隔、22時台以降は通常通りです。なお、始発と最終の時刻は減便前と変わりません。

(追記)
 休業要請が段階的に解除され、沿線周辺の商業施設等の営業が再開されつつあるため、5月23日からは、通常の休日ダイヤに戻ります。
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/04/52802821100e653ce09a0ecb5bec173f.pdf、https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/05/8bafdf087b16673e5be7f06b46af1980.pdf、https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/05/a5f92423aa7052bc6600a5f04d78bc48.pdf)

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長崎電気軌道の松が枝方面延伸計画

 長崎の路面電車、長崎電気軌道には延伸構想があります。

 延伸する先は、松が枝国際ターミナル。大浦海岸通電停付近から延伸させます。もともとそういう話があり、長崎県は現在の松が枝国際ターミナルが完成するまでに5号系統の延伸を求めましたが、採算が取れないとして長崎電気軌道は断りました。

 ところがその後、クルーズ船での来港が増えました。松が枝埠頭が2バース化されるという話もあります。そうなったら、クルーズ船での上陸客は路面電車を使って移動すると考えられています。団体客が多い中国は貸切バスで移動しますが、欧米からの観光客は路面電車を使うと考えられています。

 長崎電気軌道も沿線人口が減るので、観光客を増やしたいと考えています。しかし、そこでネックになるのが、松が枝に行くには、1号系統と5号系統を乗り継がないといけないこと。現在、1号系統と5号系統を乗り継ぐには、新地中華街電停で乗り継ぐ必要があります。しかし、新地中華街電停は混んでいて、長年の課題となっています。市民会館でも乗り換えができるようにするのは、それを解決するためです。ところが、松が枝まで延伸すると乗り換え客が増えてしまいます。そこで長崎電気軌道は出島電停とメディカルセンター電停との間に短絡ルートを建設することを長崎県に求めています。

 ところが、そう簡単にはいきません。地域高規格道路、長崎南北幹線道路の整備が絡みます。短絡ルートは地域高規格道路のルートと重なります。路面電車の軌道を整備するには、道路も整備しないといけません。時間がかかるのです。そこで長崎県は、新地中華街電停付近で新たな分岐を追加し、長崎駅方面から直通できるようにします。ただ欠点としては、分岐が増えることにより、路面電車の走行が不安定になるということ。長崎電気軌道はたびたび脱線事故が起きていて、それが新地中華街電停でも発生することを危惧しているのです。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/617907321776129121?c=174761113988793844)

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阪堺、低床式車両増備で、低床式車両が日中1時間間隔に

 阪堺は天王寺駅前-浜寺駅前間でバリアフリーに対応した低床式車両1001形「堺トラム」を3編成走らせています。その「堺トラム」ですが、さらに1編成増備され(これまでの3編成は堺市が補助しましたが、今回増備する編成は阪堺が独自に増備したものです)、3月28日から営業運転を開始しました。南海グループのコーポレートシンボルのファインレッドとブライトンオレンジの2色を使ったカラーリングになっています。

 合計4編成になったことにより、低床式車両に乗る機会が増えました。現在の概ね2時間に1本から、毎時1本の割合になります。天王寺駅前の発車時刻でみると、7時台から19時台まで毎時1本あります(一部は我孫子道止まり)。さらに「堺トラム」が増備され、低床式車両が増えることを期待したいです。
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/03/f61d836c0fa5279e18689b4d29583471.pdf、鉄道ジャーナル」2020年6月号 鉄道ジャーナル

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小山市、LRTの導入を見送り

 かなり昔に取り上げたですが、小山市には「高岳引込線」と言われる貨物専用鉄道がありました。これを活用してLRTを通す構想があり、2014年度以降、関係者や有識者を含めた検討を行ってきましたが、小山市は導入を見送ることにしました。

 なぜ小山市は見送ることにしたのでしょうか? 小山市はLRTを導入した場合の概算事業費を約27億円、利用者数は沿線住民のアンケートを基に1日約4600人と想定していました。ところが小山市が国交省に助言を求めたところ、「高岳引込線」はレールや敷石、枕木等を全面的に改修する必要があるとの指摘を受けました。既存の線路を使って安く仕上げるという目論見は崩れ、想定の約27億円の倍近くまで膨らむ見込みとなりました。また、小山市が実態調査を行って需要予測をやり直したところ、利用者数は1日約3750人に減りました。このままでは30年以内に黒字に転換するという国の認可を受けるための条件を満たすことができなくなったのです。

 今後はコミュニティバスを増便してバス利用者を増やし、最終的にはLRTなどの鉄道をつくろうということですが、BRTや基幹バスではなくコミュニティバスで利用者を増やすレベルでは、お先は暗いと言わざるを得ないでしょう。
(参考:下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/295198)

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