阪堺10月1日値上げ、230円に

 阪堺は大阪市南部と堺市北西部において、通勤や通学、観光の足として使われてきました。ところが長期的に利用者が減少傾向にあり、抜本的な解決策となるはずであった東西鉄軌道が選挙で否定され、どうにも行かなくなりました。ただ、東西鉄軌道を否定して堺市長(当時)になった竹山氏も路面電車の廃止には追い込みたくなかったのでしょうか、2010年度から10年間で50億円の支援をすることとなりました。

 支援により大阪市内と堺市内をまたがった場合の運賃の値下げ、低床車の導入、ICカードの導入、石津北の新設などの施策を行い、低迷していた利用者は増加に転じました。2009年度722万人だった輸送人員は、2018年度には820万人に増えました。しかしその支援も9月で終わってしまいます。そして今後もサービスの改善に取り組まないといけません。浜寺駅前の移設もこれに含まれます。ところが、今の210円の運賃のままでは、やっていけません。

 そこで阪堺は値上げをすることにしました。消費税率の変更によるものを除いては、1995年以来の値上げとなります。値上げ日は10月1日、新しい上限運賃は250円です。この数字は財政支援なしで黒字にするための金額ですが、これだと値上げ幅が大きいので、実際には230円とします。全線均一はこれまで通りです。

 また定期券は、通勤、通学ともに距離によって値段が変動するものでしたが、10月1日からこちらも均一になり、通勤定期は大人1か月9660円、通学定期は大人1か月5500円になります。9キロ以上乗車する場合はむしろ値下げになります。乗車する距離に関係なく値段は同じなので、事実上の全線定期になります。
(参考:南海ホームページ www.nankai.co.jp/library/groupinfo/news/pdf/200630.pdf、産経新聞ホームページ https://www.sankei.com/west/news/200630/wst2006300035-n1.html)

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豊橋鉄道、5月25日から通常ダイヤに

 豊橋鉄道は新型コロナウイルスの影響で利用者が減り、4月20日から渥美線、市内線(路面電車)ともに減便を行ってきました。平日、休日ともに同じダイヤで、通勤客がいる7時台まではそれなりの本数を確保しますが(それでも市内線の場合、通常の平日ダイヤより6本減っているようです)、8時台からは本数を減らし(市内線は20時台まで)、渥美線は通常の半分の30分間隔(5月7日からは17~19時台に、豊橋-高師間に区間列車を3往復走らせています)、市内線は通常の2/3の10分間隔で走らせてきました。渥美線、市内線ともに始発と最終の時刻は変わりません。

 ところがこの減便ダイヤも5月24日までです。翌25日からは通常ダイヤに戻ります。
(参考:豊橋鉄道ホームページ https://www.toyotetsu.com/news/000224.html、https://www.toyotetsu.com/news/000225.html)

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阪堺、当分の間、休日日中の天王寺駅前-我孫子道間列車を運休

 阪堺も新型コロナウイルスの影響で利用者が減っています。利用の多い時間帯でも定員の30%ほどしか乗っていません。それ以外の時間帯なら、10%以下です。

 そこで阪堺は5月2日から、休日のダイヤを減便します(平日は変わりません)。減便しても定員の30%未満の利用になるようです。どのように減るのでしょうか? 天王寺駅前の発車時刻で見てみます。始発から8時台までが通常通り、9時台から15時台までが12分間隔で全便浜寺駅前行きで運行(我孫子道止まりが運休)、16時台から22時台までが浜寺駅前行きが12~31分間隔(このほかに我孫子道止まりがあり)、23時台以降は通常通りです。浜寺駅前では、始発から16時台までが通常通り、17時台から19時台までが天王寺駅前行きが12~25分間隔、20時台から22時台までが天王寺駅前行きが16~30分間隔、23時台以降は通常通りです。恵美須町-我孫子道間はどうなるのでしょうか? 恵美須町の発車時刻で見ると、始発から17時台までが通常通り、18時台から21時台が23~64分間隔、22時台以降は通常通りです。なお、始発と最終の時刻は減便前と変わりません。

(追記)
 休業要請が段階的に解除され、沿線周辺の商業施設等の営業が再開されつつあるため、5月23日からは、通常の休日ダイヤに戻ります。
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/04/52802821100e653ce09a0ecb5bec173f.pdf、https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/05/8bafdf087b16673e5be7f06b46af1980.pdf、https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/05/a5f92423aa7052bc6600a5f04d78bc48.pdf)

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長崎電気軌道の松が枝方面延伸計画

 長崎の路面電車、長崎電気軌道には延伸構想があります。

 延伸する先は、松が枝国際ターミナル。大浦海岸通電停付近から延伸させます。もともとそういう話があり、長崎県は現在の松が枝国際ターミナルが完成するまでに5号系統の延伸を求めましたが、採算が取れないとして長崎電気軌道は断りました。

 ところがその後、クルーズ船での来港が増えました。松が枝埠頭が2バース化されるという話もあります。そうなったら、クルーズ船での上陸客は路面電車を使って移動すると考えられています。団体客が多い中国は貸切バスで移動しますが、欧米からの観光客は路面電車を使うと考えられています。

 長崎電気軌道も沿線人口が減るので、観光客を増やしたいと考えています。しかし、そこでネックになるのが、松が枝に行くには、1号系統と5号系統を乗り継がないといけないこと。現在、1号系統と5号系統を乗り継ぐには、新地中華街電停で乗り継ぐ必要があります。しかし、新地中華街電停は混んでいて、長年の課題となっています。市民会館でも乗り換えができるようにするのは、それを解決するためです。ところが、松が枝まで延伸すると乗り換え客が増えてしまいます。そこで長崎電気軌道は出島電停とメディカルセンター電停との間に短絡ルートを建設することを長崎県に求めています。

 ところが、そう簡単にはいきません。地域高規格道路、長崎南北幹線道路の整備が絡みます。短絡ルートは地域高規格道路のルートと重なります。路面電車の軌道を整備するには、道路も整備しないといけません。時間がかかるのです。そこで長崎県は、新地中華街電停付近で新たな分岐を追加し、長崎駅方面から直通できるようにします。ただ欠点としては、分岐が増えることにより、路面電車の走行が不安定になるということ。長崎電気軌道はたびたび脱線事故が起きていて、それが新地中華街電停でも発生することを危惧しているのです。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/617907321776129121?c=174761113988793844)

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阪堺、低床式車両増備で、低床式車両が日中1時間間隔に

 阪堺は天王寺駅前-浜寺駅前間でバリアフリーに対応した低床式車両1001形「堺トラム」を3編成走らせています。その「堺トラム」ですが、さらに1編成増備され、3月28日から営業運転を開始しました。南海グループのコーポレートシンボルのファインレッドとブライトンオレンジの2色を使ったカラーリングになっています。

 合計4編成になったことにより、低床式車両に乗る機会が増えました。現在の概ね2時間に1本から、毎時1本の割合になります。天王寺駅前の発車時刻でみると、7時台から19時台まで毎時1本あります(一部は我孫子道止まり)。さらに「堺トラム」が増備され、低床式車両が増えることを期待したいです。
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/03/f61d836c0fa5279e18689b4d29583471.pdf)

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小山市、LRTの導入を見送り

 かなり昔に取り上げたですが、小山市には「高岳引込線」と言われる貨物専用鉄道がありました。これを活用してLRTを通す構想があり、2014年度以降、関係者や有識者を含めた検討を行ってきましたが、小山市は導入を見送ることにしました。

 なぜ小山市は見送ることにしたのでしょうか? 小山市はLRTを導入した場合の概算事業費を約27億円、利用者数は沿線住民のアンケートを基に1日約4600人と想定していました。ところが小山市が国交省に助言を求めたところ、「高岳引込線」はレールや敷石、枕木等を全面的に改修する必要があるとの指摘を受けました。既存の線路を使って安く仕上げるという目論見は崩れ、想定の約27億円の倍近くまで膨らむ見込みとなりました。また、小山市が実態調査を行って需要予測をやり直したところ、利用者数は1日約3750人に減りました。このままでは30年以内に黒字に転換するという国の認可を受けるための条件を満たすことができなくなったのです。

 今後はコミュニティバスを増便してバス利用者を増やし、最終的にはLRTなどの鉄道をつくろうということですが、BRTや基幹バスではなくコミュニティバスで利用者を増やすレベルでは、お先は暗いと言わざるを得ないでしょう。
(参考:下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/295198)

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伊予鉄道、新型コロナウイルスで休日は一部区間全便運休

 松山市内で路面電車を走らせている伊予鉄道も、新型コロナウイルスの影響で減便を行います。

 まず、観光列車の「坊っちゃん列車」は、4月11日から当面の間、運休します。松山市駅と道後温泉とを結ぶ松山市駅線は、4月13日から当面の間、10時から最終便まで20分間隔で運行します(21時以降は一部30分間隔)。JR松山駅前と道後温泉とを結ぶJR松山駅前線も、4月13日から当面の間、日中(JR松山駅前は9:30~15:30、道後温泉は10:00~16:00)は20分間隔です。

 思い切ったことをするのは、本町線。そもそも平日も休日も朝から晩まで40分間隔でしか走っていない路線ですが、4月6日から当面の間、休日は全便が運休となります。近くに伊予鉄道の駅や電停があり、並行して伊予鉄道の路線バスも走っているので、そう困ることはないということでしょうか?
(参考:伊予鉄道ホームページ https://www.iyotetsu.co.jp/topics/rinji/rail_shinai.html)

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長崎電気軌道、乗り換えはICカード限定へ

 これまで、長崎電気軌道の乗り換えは、新地中華街だけでしかできませんでした。1系統と5系統の乗り換えです。

 ところが7月1日からは、市民会館でも乗り換えができるようになります。3系統と4系統、5系統との乗り換えとなります(3系統と4系統、5系統の停留所は違うところにありますので、若干歩く必要があります)。これにより、目的地までのルートの選択肢が増え、利便性が向上し、また、唯一の乗り換え停留所である新地中華街の混雑緩和を図ります。4系統と5系統は2019年のダイヤ改正で本数を減らしていますので、それを補う意図があるのかもしれません。なお、市民会館と新地中華街の2か所で連続して乗り換えることはできません。

 乗り換えの方法は現行の市民会館と同様です。すなわち、現金の場合は、1回目に降りるときに払います。そのときに乗換え券をもらい、それで次の列車に乗ります。ICカード(「nimoca」等の交通系ICカードは3月22日から使えるようになりました)の場合は、乗降時のICカードタッチで自動的に適用されます。ただし、次の場合は乗り換えが適用できません。(1)乗換有効電停で1回目の降車から2回目の乗車までが30分を超えた場合 (2)1枚のICカードで複数人の精算をする場合 (3)ICカードの残額不足で運賃全額を1枚のICカードで払うことができない場合 (4)大人のカードで子供運賃を払うなど、ICカードに設定されているカード券種(大人、子供、障害者、子供障害者)と異なる利用で運賃を精算する場合(子供も自分のICカードで払う必要があります) (5)市民会館と新地中華街の2か所で連続して乗り換える場合

 また、現金での乗り換えは2021年3月31日までとなります。2021年4月1日以降はICカードでしか乗り換えをすることができなくなります。
(参考:長崎電気軌道ホームページ www.naga-den.com/publics/index/719/&anchor_link=page719_3071_2129#page719_3071_2129、www.naga-den.com)

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堺市による阪堺支援は9月まで

 阪堺は一時、深刻な経営状態に陥っていました。南海本線など大阪市内に向かう鉄道は何本かあるので、路面電車で遅い阪堺は競争に勝てる要素がなかったのです。抜本的な解決策になると思われた東西鉄軌道が選挙で否定され、もうどうしようもない状態になってしまいました。ただ、その東西鉄軌道を潰した市長(当時)も、阪堺そのものの廃止はしたくはなかったようで、総額50億円の支援策を行うこととなりました。早いものでそれから10年が経とうとしています。この9月が、阪堺への支援の終了の時期です。そして堺市は、9月で支援を終了させることとなりました。

 まずは支援の内容をおさらいしておきましょう。支援は2つあり、運賃に関することと施設に関することがあります。運賃の支援は、総額20億円。大阪市と堺市を乗り通した場合の運賃は290円なのですが、それを210円に下げます。施設の支援は、総額30億円です。した線路の補修を進め、国と堺市の補助で、LRVを3編成導入しました。収支は今でも赤字ですが、乗客は増えています。

 9月が過ぎて、阪堺への支援がなくなったら、どうなるのでしょうか? 堺市によれば、65歳以上の人が1回100円で乗ることのできる「おでかけ応援制度」は続けます。施設の補修やLRVの導入については、堺市の負担は減らしますが、続けていく方針です。これに対して、大阪市と堺市を乗り通すときの運賃の割引については、補助をやめます。290円に戻るリスクがあるのです。堺市が支援をやめた場合、「おでかけ応援制度」は続けることから、毎年の赤字額は1億円程度になります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASN2X722YN2NPPTB00B.html?pn=5)

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「東京フリーきっぷ」がICカードに

 「東京フリーきっぷ」は、東京23区内のJRの快速・普通列車の普通車自由席と、東京メトロ、東京都交通局(地下鉄、「日暮里・舎人ライナー」、都電、深夜バスや定員制のものを除く都営バス)が1日乗り放題の切符です。この「東京フリーきっぷ」ですが、明日3月14日から一部を除いて「Suica」や「PASMO」でも使えるようになります。JR東日本で買えば「Suica」になり、東京メトロ、都営地下鉄、「日暮里・舎人ライナー」だと「PASMO」になるのです。

 通年販売され、通年使える「東京フリーきっぷ」の有効期間は1日。24時を過ぎても、終電までは使えます。値段は大人1600円、子供800円で、これまで通り磁気券でも発売します。手持ちのICカードに搭載してもいいですし、500円のデポジットを払って新しいものを買ってもいいですが、定期券、IC企画乗車券を利用中の「Suica」、「モバイルSuica」、「記念Suica」、定期券情報が搭載できない「Suica」付き「ビューカード」等には搭載することができません。「東京フリーきっぷ」が搭載されたICカードには、一部を除いてフリーエリアなどの情報が券面に表示されます。また、ICカードの「東京フリーきっぷ」なら、乗り越しても自動的にチャージ残高から引かれ、精算が簡単です。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/tokyo/20200226_to01.pdf)

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