高知の路面電車やバス、11月から2022年1月まで、日祝無料

 電車やバスに乗るにはお金が必要なのは常識です。しかし、高知では、期間限定ながらこの常識が当てはまらないようになります。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ需要を喚起するため、高知市は1.2億円を出して(運賃負担の見込額。通常の2.5倍の50万人が利用すると見込んでいます)、11月から2022年1月までの日曜、祝日と年末年始(12月30日から1月3日まで)の合計20日間、高知市内を運行する路面電車や路線バスの運賃を無料にするのです(ただし、新型コロナウイルスの感染状況により、見直しがなされることもあります)。

 無料になるのは、とさでん交通など8社が運行している路面電車や路線バス。高知市外との路線や乗合タクシーも対象に含まれますが、高知空港とを結ぶ連絡バスは除きます。また、高知市民だけが無料の対象になるのではなく、観光客も対象になります。年齢の制限もありません。

 新型コロナウイルスの影響で公共交通機関の需要は落ち込んでいますが、国や自治体はお金を出し渋っています。そうこうしているうちに、公共交通機関を維持することができなくなってしまいます。この悪循環を防ぐためには、公共交通機関を公共で支えないといけません。また、2019年9月のことですが、一日だけ熊本県内の路線バスや鉄道が一部を除いて無料になりました。このときは公共交通機関の利用が増え、渋滞は減りました。そのときの試算では、熊本県内の全世帯が月1000円を負担するだけで、熊本県内の路線バスを年中無料にすることができるようです。今回無料にすることにより、どのような効果があったのか、まとめていただきたいものです。
(参考:東京新聞ホームページ https://www.tokyo-np.co.jp/article/135045、高知新聞ホームページ https://www.kochinews.co.jp/article/492354)

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地鉄路面電車、10月10日から交通系ICカード利用可能に

 富山地鉄の路面電車は、独自のICカード(「ecomyca」、「passca」)のみ使うことができます。交通系ICカードは使えません。地元の人はともかく、ほかの地域から来た人は使うことができません。

 ところが、以前にも書いた通り、富山地鉄の路面電車でも「ICOCA」等、10種類の交通系ICカードが使えるようになります。10月10日からなので、当初の予定より1年早くなったようです。

 交通系ICカードが使えるのは富山地鉄の路面電車。鉄道や路線バスでは利用できません。車両の降車口の扉横に交通系ICカード専用のカードリーダーがありますので、そこにタッチします。運転士横にあるカードリーダーは「ecomyca」、「passca」用なので、そちらにタッチしてはいけません。交通系ICカードは支払いのみに使え、チャージはできないので、あらかじめコンビニ等でチャージしておく必要があります。交通系ICカードの販売も行っていません。運賃は現金で払ったときと同じく、大人210円、子供110円。「ecomyca」、「passca」とは違って割引はありません。ある程度使う機会があるなら「ecomyca」、「passca」を買えばいい話です。交通系ICカードが使えるだけで十分でしょう。

(追記)
 交通系ICカードの導入費用7400万円は富山市が全額負担しました。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210910_08_icoca_toyama.pdf、北國・富山新聞ホームページ https://nordot.app/818574483769556992、富山テレビホームページ https://nordot.app/819868247331274752)

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北陸鉄道石川線、LRTやBRTになる?

 新型コロナの影響で、北陸鉄道の浅野川線は20%、そして石川線は30%も減少しました。石川線のほうが減少の度合が高いのは、石川線の沿線に学校が多いからです。

 この金沢に関して度々出ているのが、金沢から中心部を通って、野町まで行く新交通システムの構想。金沢市では2016年から議論をしていますが、そのルートは金沢港-金沢駅-香林坊-野町間となっています。金沢の中心部をちゃんと通るものに変わっています。すぐにできるものではありませんが、中長期的なものとして考えられています。なお、浅野川線はすでに1500Vに昇圧されていて、かつ北鉄金沢駅が地下になっているため、対象外です。浅野川線の列車が金沢の中心部まで走るわけではないようです。

 輸送手段はLRTとBRTの2案が考えられています。金沢の中心部には時間帯限定ですが、バス専用レーンを採用しているところもあり、ここを走ることになるのでしょうか? 基本的には地上を走りますが、香林坊付近は片側2車線と道幅が広くないため、そこをどうするかは課題です。

 ところで、なぜ石川線に乗り入れるのかと言えば、LRTの車両基地として石川線のを使うからです。金沢の中心部に車両基地を置く場所はなく、既存の車両基地を使うことを考えているのです。
(参考:タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/ishikawasen2021/、「鉄道ジャーナル」2021年6月号 鉄道ジャーナル社

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名鉄、10月1日から「manaca」マイレージポイント改定

 名鉄の「manaca」はあまり率は良くないですが、利用度合に応じてポイントがつきます。マイレージポイントです。ところが名鉄は10月1日からマイレージポイントの改定を行います。

 どのような改定なのでしょうか? 現行の名鉄のマイレージポイントは利用金額と利用回数に応じて付与されます。ところが10月1日以降は利用回数によって付与することを止め、利用金額に対する付与率を引き下げます。月に2001円以上利用しないとポイントがつかないことは変わりませんが、付与率が今の半分になります。

 代わりにできるのが、平日昼間の利用金額に応じて付与されるポイント、「平日昼間利用ボーナスポイント」。1か月間(1日から末日)の昼間時間帯(10~16時)の利用金額に応じて付与されます(休日は適用外です)。5000円以上で100ポイント、10000円以上で300ポイント、20000円以上で1500ポイントです。平日の昼間の利用に対してポイントを付与することで、利用者の多い朝夕からシフトさせようとしているのです。

 リニモや豊橋鉄道、名鉄バスも10月1日からマイレージポイントの改定を行います。改定内容はリニモは名鉄と同じ、豊橋鉄道は利用回数に応じて付与されるポイントを改定します。名鉄バスはボーナスポイントがなくなり、基本ポイントも現行の1/10の0.2%になります。ほとんどなくなると言っても過言ではないでしょう。
(参考:名鉄ホームページ https://www.meitetsu.co.jp/profile/news/2021/__icsFiles/afieldfile/2021/08/18/210819_mairejipoint_kaitei.pdf、愛知高速交通ホームページ www.linimo.jp/news/2021081909512165.html、豊橋鉄道ホームページ https://www.toyotetsu.com/news/000280.html、名鉄バスホームページ www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/436)

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広電、「PASPY」廃止へ

 広島駅から市内の中心部に向かう交通機関のひとつに、路面電車があります。その路面電車を運営しているのは広電。広電は「ICOCA」などの交通系ICカードのほかに、広島の交通事業者だけで使うことができるICカード、「PASPY」も使うことができます。

 ところがその広電、将来的にスマホを使ったQRコード決済を導入する代わりに、「PASPY」から撤退する方針です。なぜ「PASPY」を止めるのかと言えば、維持管理費用の高さ。7~8年ごとに20億円を超えるコストがかかるのです。この負担を嫌ってのことのようです。

 ただ、QRコードを単純に導入するだけでは、問題があります。遠方から来た人が対応できないからです。交通系ICカードでもQRコードが使えるように工夫をするようですし、スマホがない人でも印刷したQRコードで決済ができるようです。どういう仕組みかはよくわかりませんが。

 ともかく、路面電車は停留所の停車中に運賃を支払います。普通の鉄道よりスムーズな支払いができることが求められます。現状ではQRコード方式よりICカードのほうがスムーズな支払いができます。広電は交通系ICカードに対応しているのですから多くの人がICカード支払いに対応できます。そのICカードを捨ててQRコードに対応するのなら、スムーズに支払いができ、かつ多くの人に対応できるようになることが求められるでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/4656ea3989b06431118ddb093a51ff786d138e1e)

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宇都宮ライトレール、グリーンスタジアム前で追い越しや折り返しができる

 2023年の開業を目指して工事が進んでいる、宇都宮ライトレール。その宇都宮ライトレールですが、快速も走ります。宇都宮駅東口-芳賀・高根沢工業団地間14.6キロを普通は44分、快速は7分早い37分で結びます。高架などの専用軌道が5.1キロもあるので、最高速度が時速40キロに制限されている割には、結構速いです。

 宇都宮ライトレールは朝夕のピーク時に毎時10本、約6分間隔で走りますので、このように快速と普通で差が付くと、途中に追い越し設備が必要になります。宇都宮ライトレールには2か所設けられます。平石とグリーンスタジアム前です。普通の鉄道ならこのような追い越し設備は珍しくも何ともないのですが、路面電車では全国初のようです。

 また、グリーンスタジアム前には、下り線から上り線に転線することができる渡り線が用意されています。グリーンスタジアムでのイベント開催時に折り返し運転をすることができます。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/06/11/346636.html、下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/466732)

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豊橋鉄道、5月22日にダイヤ改正

 豊橋鉄道は5月22日にダイヤ改正を行います。名鉄と同じ日です。

 渥美線は朝時間帯(7~8時台)において、運行本数は変わりませんが、運行時分の一部見直しを行います。22時台については、運行本数を4本から3本に減らします。約20分間隔とします。それ以外の時間帯については大きな変更はありません。

 市内線は平日朝6時台の運動公園前発の始発を繰り上げ6:05発とします。運行本数も2本から4本に増えます。9時台から17時台までの日中時間帯は運行本数を毎時9本から8本に減らしますが、赤岩口行き、運動公園前行きとも15分間隔のわかりやすいダイヤになります。最終は名鉄やJRとの乗り継ぎを考慮し、駅前発赤岩口行きを5分繰り下げ、23:50発とします。また、終日運行時分を見直し、定時性の確保に努めます。
(参考:豊橋鉄道ホームページ https://www.toyotetsu.com/news/000262.html)

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宇都宮のLRT、19停留所の名称が決定

 2023年に開業する予定の宇都宮のLRT。全部で19の停留所ができますが、4月にその名称が決まりました。

 その19の停留所の名称は、宇都宮駅東口、東宿郷、駅東公園前、峰、陽東3丁目、宇都宮大学陽東キャンパス、平石、平石中央小学校前、飛山城跡、清陵高校前、清原地区市民センター前、グリーンスタジアム前、ゆいの杜西、ゆいの杜中央、ゆいの杜東、芳賀台、芳賀町工業団地管理センター前、かしの森公園前、芳賀・高見沢工業団地です。停留所の名称を決める委員会が公共施設の名称などから候補を選び、地域の住民にアンケートを行い、その結果も踏まえて決めました。特定の個人名、法人名を排除する方針に従い、仮称にあったJR宇都宮駅東口、ベルモール前、作新学院北、本田技研北門はそれぞれ宇都宮駅北口、宇都宮大学陽東キャンパス、清陵高校前(清陵高校は県立高校です)、芳賀・高根沢工業団地になっています。停留所の名称から特定の法人名をつけることを避けたのは、法人名を停留所の名称とした場合、法人が廃業したり移転したりしたときに停留所の名称を変える必要があるからということと、ネーミングライツを売るためです。

 また、LRT車両の愛称も決まりました。宇都宮市民、芳賀町民にアンケートを行い、4つの案の中から選んでもらいました。その中から最多得票で選ばれた愛称が「ライトライン」です。雷都(宇都宮は雷が多いことから、雷都と呼ばれています)とLINEをつなげたもので、雷都とLIGHTの音が同じことから、「未来への光の道筋」というメッセージも込められています。
(参考:宇都宮市ホームページ https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1022203.html、https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1025819.html、下野新聞ホームページ https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/440886、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/railwaynews-275/)

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新金貨物線の旅客化、先行開業も?

 新小岩と金町とを結ぶ新金貨物線というものがあります。この貨物線に旅客列車を走らせるという構想があります。途中、東新小岩、奥戸、細田、高砂、新宿<にいじゅく>の5駅ができます(駅名は全て仮称)。

 ここでネックになるのは、新宿付近の国道6号線との交差。平面交差なので踏切があります。今の貨物線なら列車は少なく、問題はなかったのですが、旅客化に伴い列車が増えると、そこで渋滞が発生する危険性が出てきます。国交省によれば立体交差にする必要はなく、踏切で一時停止しなくても良いように、信号と遮断機を併用して対応するようです。ただ、鉄道に関する技術基準との整合性、道路信号と鉄道信号との情報の連携方法、旅客列車と貨物列車の識別についての問題があり、これからも検討を続けるようです。国道6号線の問題を避けるため、新小岩-新宿間のみを先行開業させるという案もあります。暫定的な終端駅となる新宿については島式ホームとし、貨物用の待避線も備えます。中ほどにある高砂は、京成高砂から500メートルほどのところにできます。乗り換え用の通路として、京成の立体交差に合わせて整備される側道を活用します。

 この貨物線の施設は、貨物線と言いながら旅客鉄道のJR東日本が所有しています。今後、誰が運行主体になるか、設備は誰が保有するかなどの具体的な事業スキームの検討等を本格化させる予定です。

 なお、今回の調査では、貨物線を改良する以外で旅客化ができないかも検討しています。モノレールや新交通システムを貨物線の上に敷くのです。ただこの場合、1キロ当たりの建設費は80~100億円にもなります。ただし、貨物線の上には門型鉄塔の高圧線があるため、その問題を解決する必要があります。
(参考:建設通信新聞ホームページ https://www.kensetsunews.com/archives/552937)

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札幌市電の延伸、採算取れず

 2015年に西4丁目-すすきの間が開業し、環状線になった札幌市電ですが(ただし、1日に起きた信号設備の故障で、西4丁目-すすきの間が運休しています。復旧には数か月かかるようです)、以前にも記事にしたように、延伸の構想があります。

 延伸先は、札幌駅前方面、桑園方面、苗穂方面の3つが考えられています。かつて札幌市電はこの3方面にも延びていましたが、廃止されたのです。札幌市はこの延伸について、シミュレーションや国などとの勉強会を行ってきましたが、融雪対策に必要なロードヒーティング化に伴う整備費用やランニングコストなどを考えると、現時点では黒字になる見込みがないことがわかりました。

 環状化によって利用者が増加した札幌市電ですが、依然として赤字です。2020年4月から上下分離が行われているぐらいです。2022年度には延伸の可否が決定されるようですが、現時点で黒字の見込みがない状態では、厳しいと言わざるを得ないのかもしれません。特に札幌駅前方面はすでに地下鉄がありますから、あえてさらに鉄道を整備するという大義名分が立ちにくいというのもマイナスに働きます。

(追記)
 運休していた西4丁目-すすきの間ですが、5月4日に運行を再開しました。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2021/03/26/344348.html、Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/b8f05f91aea388e0a44e29c816633d0958d1f5ea、https://news.yahoo.co.jp/articles/bb2be08af15424af098cebb209f6946814a83b6e、札幌市交通事業振興公社ホームページ https://www.stsp.or.jp/sc20210502c/)

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