長崎電気軌道、乗り換えはICカード限定へ

 これまで、長崎電気軌道の乗り換えは、新地中華街だけでしかできませんでした。1系統と5系統の乗り換えです。

 ところが7月1日からは、市民会館でも乗り換えができるようになります。3系統と4系統、5系統との乗り換えとなります(3系統と4系統、5系統の停留所は違うところにありますので、若干歩く必要があります)。これにより、目的地までのルートの選択肢が増え、利便性が向上し、また、唯一の乗り換え停留所である新地中華街の混雑緩和を図ります。4系統と5系統は2019年のダイヤ改正で本数を減らしていますので、それを補う意図があるのかもしれません。なお、市民会館と新地中華街の2か所で連続して乗り換えることはできません。

 乗り換えの方法は現行の市民会館と同様です。すなわち、現金の場合は、1回目に降りるときに払います。そのときに乗換え券をもらい、それで次の列車に乗ります。ICカード(「nimoca」等の交通系ICカードは3月22日から使えるようになりました)の場合は、乗降時のICカードタッチで自動的に適用されます。ただし、次の場合は乗り換えが適用できません。(1)乗換有効電停で1回目の降車から2回目の乗車までが30分を超えた場合 (2)1枚のICカードで複数人の精算をする場合 (3)ICカードの残額不足で運賃全額を1枚のICカードで払うことができない場合 (4)大人のカードで子供運賃を払うなど、ICカードに設定されているカード券種(大人、子供、障害者、子供障害者)と異なる利用で運賃を精算する場合(子供も自分のICカードで払う必要があります) (5)市民会館と新地中華街の2か所で連続して乗り換える場合

 また、現金での乗り換えは2021年3月31日までとなります。2021年4月1日以降はICカードでしか乗り換えをすることができなくなります。
(参考:長崎電気軌道ホームページ www.naga-den.com/publics/index/719/&anchor_link=page719_3071_2129#page719_3071_2129、www.naga-den.com)

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堺市による阪堺支援は9月まで

 阪堺は一時、深刻な経営状態に陥っていました。南海本線など大阪市内に向かう鉄道は何本かあるので、路面電車で遅い阪堺は競争に勝てる要素がなかったのです。抜本的な解決策になると思われた東西鉄軌道が選挙で否定され、もうどうしようもない状態になってしまいました。ただ、その東西鉄軌道を潰した市長(当時)も、阪堺そのものの廃止はしたくはなかったようで、総額50億円の支援策を行うこととなりました。早いものでそれから10年が経とうとしています。この9月が、阪堺への支援の終了の時期です。そして堺市は、9月で支援を終了させることとなりました。

 まずは支援の内容をおさらいしておきましょう。支援は2つあり、運賃に関することと施設に関することがあります。運賃の支援は、総額20億円。大阪市と堺市を乗り通した場合の運賃は290円なのですが、それを210円に下げます。施設の支援は、総額30億円です。した線路の補修を進め、国と堺市の補助で、LRVを3編成導入しました。収支は今でも赤字ですが、乗客は増えています。

 9月が過ぎて、阪堺への支援がなくなったら、どうなるのでしょうか? 堺市によれば、65歳以上の人が1回100円で乗ることのできる「おでかけ応援制度」は続けます。施設の補修やLRVの導入については、堺市の負担は減らしますが、続けていく方針です。これに対して、大阪市と堺市を乗り通すときの運賃の割引については、補助をやめます。290円に戻るリスクがあるのです。堺市が支援をやめた場合、「おでかけ応援制度」は続けることから、毎年の赤字額は1億円程度になります。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASN2X722YN2NPPTB00B.html?pn=5)

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「東京フリーきっぷ」がICカードに

 「東京フリーきっぷ」は、東京23区内のJRの快速・普通列車の普通車自由席と、東京メトロ、東京都交通局(地下鉄、「日暮里・舎人ライナー」、都電、深夜バスや定員制のものを除く都営バス)が1日乗り放題の切符です。この「東京フリーきっぷ」ですが、明日3月14日から一部を除いて「Suica」や「PASMO」でも使えるようになります。JR東日本で買えば「Suica」になり、東京メトロ、都営地下鉄、「日暮里・舎人ライナー」だと「PASMO」になるのです。

 通年販売され、通年使える「東京フリーきっぷ」の有効期間は1日。24時を過ぎても、終電までは使えます。値段は大人1600円、子供800円で、これまで通り磁気券でも発売します。手持ちのICカードに搭載してもいいですし、500円のデポジットを払って新しいものを買ってもいいですが、定期券、IC企画乗車券を利用中の「Suica」、「モバイルSuica」、「記念Suica」、定期券情報が搭載できない「Suica」付き「ビューカード」等には搭載することができません。「東京フリーきっぷ」が搭載されたICカードには、一部を除いてフリーエリアなどの情報が券面に表示されます。また、ICカードの「東京フリーきっぷ」なら、乗り越しても自動的にチャージ残高から引かれ、精算が簡単です。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2019/tokyo/20200226_to01.pdf)

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富山地鉄の路面電車に交通系ICカード

 富山地鉄の路面電車は、旧富山ライトレール部分を含めて、独自のICカードが利用できます。「ICOCA」などの交通系ICカードは利用できません。

 ところがその路面電車で、富山市、JR西日本、富山地鉄の3者での話し合いがまとまり、交通系ICカードが使えるようになります。今後2年ほどかけてIC車載機の開発、システム改修、車載機の取り付けを行い、2022年10月の運用開始を目指します。交通系ICカードが使えるようになっても、現行の独自のICカードは使えます。

 ところで、路面電車の南北接続は3月21日。現在仮設になっている富山駅北停留所が高架下に移転して、富山駅の5~8番ホームになります。2015年に開業した富山駅と同一の駅となるのです。この場合、法的には新規開業となるのでしょうか? 駅の移転として扱うのでしょうか? もっとも、法的にどのような扱いになっても、開業すれば乗りに行く予定ですが。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2020022202100017.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55942090R20C20A2LB0000/、富山ライトレールホームページ www.t-lr.co.jp/news/news0458.html)

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広電の「電車一日乗車券」等、スマホバージョンができる

 広島電鉄は3月10日から「電車一日乗車券」(広電全線乗車可能)、「一日乗車乗船券」(広電全線に加えて宮島口-宮島間の宮島松大汽船に乗車船可能)の価格改定を行います。新しい価格は「電車一日乗車券」が700円(現行600円)、「一日乗車乗船券」が900円(現行840円)です。

 また3月10日からは、スマートフォンで購入、使用が可能なデジタルチケットも発売します(支払いはクレジットカードで行います)。スマホの画面が一日乗車券になるのです(不正防止のため、表示画面の一部に動画が入ります)。価格は「電車一日乗車券(24時間券)」が700円、「一日乗車乗船券(24時間券)」が900円となっていますが、「24時間券」との言葉があることからもわかるように、最初の乗車から24時間使えます。1泊2日の出張や旅行でも切符を買い直すことなく使えるのです。また、「電車一日乗車券(8時間券)」が新設され、こちらは値上げ前と同じく600円で乗ることができます。日帰りなら8時間あれば十分です。
(参考:広島電鉄ホームページ https://www.hiroden.co.jp/topics/2020/0303-change.html、中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=599793&comment_sub_id=0&category_id=113、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56269910S0A300C2LC0000/)

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JR西日本、城端線、氷見線のLRT化等を地元に提案

 富山県西部の中心都市、高岡。この高岡から南北にJRのローカル線が出ています。南に行くのが城端線、北に行くのが氷見線です。かつては高岡で北陸線と接続していましたが、北陸新幹線開業によって北陸線は第三セクターとなり、新高岡で北陸新幹線と乗り換えることができるだけです。在来線に関して言えば離れ小島の路線です。

 この城端線、氷見線についてですが、JR西日本は29日、富山県及び沿線4市(高岡、氷見、砺波、南砺)に対して、LRT化など新しい交通体系の検討を進めていくことを提案しました。LRTはバリアフリー化や運行本数の増加がしやすく、ディーゼルカーに比べて維持費が安いというメリットがあります。2018年度の輸送密度は城端線が2899人、氷見線が2552人とバスに転換しなければならないほどの数字ではありませんが、JR西日本が発足した1987年度と比べると、6割程度に落ちています。

 この城端線、氷見線のLRT化の話はからあったのですが、再び出てきたのは、先ほども書いたように、北陸新幹線開業によって北陸線が分離され、離れ小島の路線になってしまったからです。幹の部分の北陸線が第三セクターになり、枝の城端線や氷見線が残っているという、ある意味変なかたちになっていて、事業効率はよくないです。特急や貨物列車といったほかの地域に波及する列車があるならともかく、ローカルな需要しかないのに、JRが維持する必要はないのです。近くには富山ライトレールというJRから分離してLRT化した路線の模範例がありますし、それなりに需要があることから前向きな対策が取れます。吉備線が似たような例となるでしょう。

 もっとも、LRT化した場合、誰が費用を負担するかはまだ決まっていません。また、富山市内で完結する富山ライトレールと違い、城端線や氷見線は人口の少ないところを走ります。JRから分離して自治体に何らかの金銭負担をさせれば、これまでのように「安かろう、悪かろう」路線からの脱却はできますが、さすがに富山ライトレールみたいに15分間隔は難しいでしょう。

(追記)
 LRTの車両は通常の鉄道より軽いため、高岡であいの風とやま鉄道を立体交差で越えて、城端線と氷見線を直通運転することもできるようになるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2020/01/page_15537.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55001010Z20C20A1LB0000/、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200220-00000002-hokuriku-l16)

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阪堺恵美須町、南に100メートル移動

 阪堺の大阪側のターミナルは恵美須町ですが、移動することになりました。

 移動するのは2月1日。現在の停留場の南側約100メートルのところに移ります。2018年の台風21号により被災した駅施設の復旧に合わせて、バリアフリーに対応した停留場にするのです。とは言っても、本音は需要に合わせたダウンサイジングでしょう。ホームが2面あるところが1面だけになります。24分間隔の路面電車なら、1面1線で十分でしょう。

 停留場が移設されたことによって、恵美須町から各駅の営業キロが若干短くなり、一部区間では定期券等の金額が下がります(運賃は210円の均一料金ですが、定期券や登録型割引サービスは距離によって運賃が変わります)。例えば、恵美須町-浜寺駅前間は移設によって営業キロが15キロから14キロになります。1か月通勤定期の場合、10100円から9890円に下がります。
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/01/0ebe9b2e6def39e75783c1dd2a588f3f.pdf)

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岡山市、路線バス等の路線再編案を提示

 複数のバス事業者が乱立しているため、岡山のバスは同じところを複数の事業者が重複して走らせているところもあります。「めぐりん」の騒動は記憶に新しいところです。

 これは資源の無駄遣いです。岡山市の路線バス利用者は約20年前に比べて3割も減っていて、運行区間も24%減っています。全202系統で見ると、8割近い156系統で赤字で、赤字路線の廃止が相次げば駅やバス停が近くにない「交通不便地域」の人口は今の20万人から27万人に増えるという試算もあります。

 そこで岡山市が考えているのは、路線を再編すること(「めぐりん」騒動での対応を見る限り、岡山市にその資格があるのかはともかくとして)。複数の事業者が重複して走らせているところを調整し(岡山市は6方面について路線再編案を提示しています)、余った車両や運転士をほかの路線に配分します。バス同士の乗り継ぎが発生するところもありますが、運行ダイヤを見直すことによってスムーズに乗り継ぐことができるようにします。

 これに対して、バス事業者からは反対の意見も出ています。確かにバス同士の乗り継ぎに関しては否定的な意見が強いですが、運転士が不足している中、効率よくやっていかないとバス路線網の維持はできません。また、バス事業者からは昼間の便を減便して朝の便を増やすことは難しいという意見が出ていますが、それでは鉄道事業者はどうやってラッシュ時の便を増やしているのでしょうか? 岡山はバス事業者が多すぎるため調整が難しいのですが、今までの考えにとらわれずに見直す必要があります。

 また話は変わりますが、岡山市は市内を走る路面電車や路線バスについて、65歳以上の高齢者や障害者の運賃を半額にする制度を考えています。必要な事業費は年間2.7億円と見込まれていて、割引による減収分は岡山市が負担します。この施策によりバスの利用者は15%、路面電車の利用者は6%増えると見込まれています。
(参考:山陽新聞digital https://www.sanyonews.jp/article/962034)

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鹿児島駅前電停建替工事で鹿児島市電1年以上区間運休

 鹿児島市電の鹿児島駅前電停は大きな屋根に覆われていますが、その建替工事を行います。

 それに伴い、鹿児島市電は隣の桜島桟橋通との間を運休し、市電は桜島桟橋通発着となります。運休する期間は2020年2月1日から2021年2月28日までの予定で、1年1か月もあります。

 鹿児島駅前と桜橋桟橋通は地図で見る限り200メートルほどしか離れていないようですが、JR(鹿児島)と路面電車(鹿児島駅前)の駅が離れているので、JRから乗り継ぐ人にとっては歩く距離は結構長くなります。
(参考:鹿児島市交通局ホームページ www.kotsu-city-kagoshima.jp/topics/22759/)

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阪堺の定期、恵美須町発着なら天王寺駅前、阿倍野でも乗り降りできる

 阪堺の恵美須町は大阪側のターミナルのはずですが、本数からも分かるように、人の流れは天王寺に向いています。

 阪堺の運賃は210円の均一料金ですが、定期券は均一ではありません。乗車区間によって値段は変わります。定期券を買ってくれればまとまったお金が入りますが、恵美須町のようにあまり使われないターミナルでは、定期券を買う人は少ないです。

 そこで阪堺は、恵美須町と住吉駅-浜寺公園間を発着駅とする通勤定期券(大人のみですが、障害者用や連絡定期券も含まれます)について、上町線天王寺駅前と阿倍野でも乗り降りすることができる選択乗車サービス(途中の松虫-神ノ木間で乗り降りするときは、別途運賃がかかります。また、天王寺駅前-阿倍野間のみの利用はできません)を1年間限定で行ってきました。この選択乗車サービスについてですが、好評だったため、引き続き2020年3月31日まで延長することにしました(その後、2021年3月31日まで延長されました)。

 この選択乗車サービス自体はありがたいことですが、運賃が均一なので、定期券も全線定期の1種類だけに統一すれば良いでしょう。何かできない理由があるのでしょうか?
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2019/02/e0355003e67bc7744007dffc90eccf80.pdf、https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2020/03/e0355003e67bc7744007dffc90eccf80.pdf)

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