たべちゃんのヨーロッパ新婚旅行記(4)

 ヴェネツィアからバスに乗って花の都、フィレンツェへ。途中、事故やフィレンツェ市内の混雑による渋滞に巻き込まれてしまったので、フィレンツェに到着したのはすっかり暗くなってからだった。

Europe41

 フィレンツェはルネッサンス発祥の地として知られる。この町から新しい芸術が生まれていったのだ。

 その新時代の芸術家たちを保護したのがフィレンツェのみならず全ヨーロッパに強大な力を持ったメディチ家。1560年、メディチ家のコジモ1世は行政のための事務所を作った。その後、事務所にはメディチ家やその他のものが収集した美術品が集まり、ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」や「春」などが集まる大きな美術館になった。その美術館の名前は、ウッフィッツィ美術館。「ウッフィッツィ」とは英語でオフィス、事務所のことである。


Europe42

 ヨーロッパの町には中心となる教会がある。フィレンツェの場合はドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会)、1296年に着工され、約140年もの歳月をかけて造られたものである。

 ドゥオーモにはクーポラがある。6ユーロを払えば階段で登ることができるので、登ってみることにした。窓のほとんどない狭い階段を登り続け、大急ぎで10分。頂上に出ると広がるのが、赤い屋根が印象的なフィレンツェ。町並みを一望することができる。


Europe43

 ミケランジェロやダンテ、ガリレオ・ガリレイなど世界中に広く知られた偉人が眠る、サンタ・クローチェ教会。サンタ・クローチェ教会は13世紀末に建てられた、フランチェスコ修道会の教会である。


Europe44

 この写真を見ると、フィレンツェのどこかの町並みに見える。しかし、ここは橋の上なのだ。フィレンツェを支配したメディチ家は、政敵に遭わずに自宅(ピッティ宮殿)から政庁(現在のウッフィッツィ美術館)に行くことができるように、ヴェッキオ橋に専用の通路を設けた(写真の右上にあるのが専用の通路)。その通路の下に市場がある。かつては肉屋などもあったらしいが、メディチ家が肉の悪臭を嫌ったために貴金属以外の店を追い出し、今は貴金属の店ばかりだ。