たべちゃんの飛騨路旅日記(5)

2001年2月17日 平湯大滝氷まつり・ライトアップ(上宝村)

 落差64メートルを誇る平湯大滝は、平湯のバスセンターから歩いて30分ほどのところにあり、飛騨でも規模の大きい滝のひとつである。冬になれば滝はそのまま凍りつき、ほかの季節とは違った独特な姿を見せてくれる。氷まつり(2月15~25日)の時期にはやはり高山から臨時のバスツアーが設定されるので、それに参加した。

 大滝の入り口にバスは止まり、そこからスキー場の中を歩くこと15分(歩くのにかなり難儀している人もいた)、ようやく平湯大滝が見えるところまでたどり着いた。滝は完全には凍っていないようで、水の落ちる音も聞こえる。見学場所は滝から離れていて、滝はそれほど大きくは見えない。今は危険なので近づくことはできないが、夏の時期はもっと滝に近づいてみたいものだ。

2001年3月3日 まつりの森(高山市)

 高山祭で見ることのできる豪華な屋台は、いずれも江戸時代につくられたものである。つまり、100年以上の長きにわたって、屋台はつくられなかったのである。しかし、平成の世の中に新たに屋台をつくりたい、と思った人がいて、新たに7台の屋台がつくられた。それらの屋台は、高山の郊外にある「まつりの森」に展示されている。現在の匠の技を駆使してつくられた豪華な屋台は、からくり人形にも凝っている。中には「おみくじ」が出てくるからくり人形がある。その「おみくじ」を拾ってみると、なんと「大吉」だった。屋台の豪華さには驚くばかりであるが、屋台を展示しているドームがパイプむき出しになっているのは残念。あまりにも屋台がよかっただけに…。

 「まつりの森」から「ミニ電車」(スロープカー)に乗って「茶の湯の森」に行く。「茶の湯の森」には美術館と茶室があり、美術館には人間国宝の作品や、緑色の玉虫の羽でつくられた茶道具を見ることができる。となりの茶室では、人間国宝の作品でお茶を楽しむことができるようになっている。

2001年7月1日 飛騨古川

 仕事の都合でしばらくの間、高山を離れていたので、この「飛騨路旅日記」も久しぶりに書くことになる。今回出かけたのは古川。役場(休日は観光客のために駐車場を開放している)に車を止め、歩いてすぐのところにある「起し太鼓の里」に行く。「起し太鼓の里」のメインの施設である「飛騨古川まつり会館」は、4月19・20日に行われる古川祭の様子を立体映像で紹介してくれるところである。ホールの入り口でもらった特殊な眼鏡をかけてビデオを見ると、臨場感あふれる映像が飛び込んでくる。また、館内には祭で使われる屋台が展示してあり、コンピュータ制御のからくり人形の実演も行われる。

 来年は、ぜひ生の古川祭を見たいものだ。

2001年9月23日 奥飛騨温泉郷

 飛騨にはたくさん温泉があるが、その中でも下呂と奥飛騨温泉郷が両横綱と言えるだろう。昨日は下呂に行って来たので、今日は奥飛騨温泉郷に行くことにする。高山から1時間ほどでロープウェー乗り場に着いたが、駐車場に入るまでが大変。3連休の中日なので、非常に混んでいる。やっと駐車場に車を止めることができた、と思ったら、ロープウェーに乗るのに1時間以上待たなければならない。ただ、ロープウェー乗り場で整理券が配られ、順番になれば放送で案内してくれるので、列を作って並ぶ必要はない。これはありがたい。

 新穂高ロープウェーは2階建てのロープウェーであるが、往復ともに1階部分にしか乗ることができなかった。しかし、ロープウェーから見る景色のすばらしさには1階も2階も大差ない。ロープウェーはかなりのスピードで上の駅(西穂高口)に着いた。ここは標高2156メートル、北アルプスの山々が間近に見える。

 ロープウェーで空中散歩を楽しんだ後は、奥飛騨の温泉に入る。ガイドブックで見つけた、平湯の温泉旅館(岡田旅館)に入ることにする。2階にある脱衣所からエレベーターで降り、木の香りの豊かな内風呂と2種類の露天風呂に入る。旅館のお風呂に入ることはあまりないのだが、ゆったりと過ごすことができた。

Hidaji51

↑西穂高口駅から見た、西穂高岳