広島の春と冬(2)

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 原爆ドーム前で降りる。南のほうに歩くと、残骸をさらしたままの建物がある。その名は原爆ドーム。現在は世界文化遺産にも指定されている(私が旅行に行ったときは、補強工事が行われていた)この建物は、あの日までは広島県産業奨励館として使われていた。今この建物は、原爆の破壊力の大きさを伝えている。

 橋を渡り、平和記念公園に行く。ここもあの日までは普通の町並みがあり、ごく普通の生活をしていた。今は公園になっていて、多くの人々が「平和の灯」の前で手を合わせている。公園内にある平和記念資料館では、市民が原爆投下直後の広島を描いた絵が展示されていた。想像を絶する悲惨な状況に、しばし言葉を失う。


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 広島藩主浅野家の別邸として、1620年につくられた縮景園。中国の有名な景勝地である西湖を模したとも言われている。写真では小さくて見えにくいが、池の真ん中に石橋がかかっている。この橋は京都の石工によってつくられたもので、原爆投下の際にも壊れなかったという。

 縮景園には梅がたくさん植えられており、ちょうど見ごろであった。