東の古都 鎌倉へ
伝統ある古都、鎌倉。源頼朝が開いた鎌倉幕府は140年ほどで滅びてしまったが、東京から簡単に行くことのできる観光地として、今でも国の内外から多くの観光客が訪れる。今日は小田急の「江ノ島・鎌倉フリーパス」を持って、鎌倉を訪れることにした。
鎌倉駅の西口にある時計台の前で友人と待ち合わせ、人通りの少ない路地を歩く。10分ほどで江ノ島電鉄(江ノ電)の和田塚駅に到着。住宅地の中の駅で、近くの人たちは線路を歩いて駅にやってくる。しばらくすると電車がやってきた。
鎌倉の大仏で有名な高徳院の最寄り駅は、長谷<はせ>。駅から北のほうに7分ほど歩いたところに大仏がある。大仏の大きさは高さ11メートル、重さ120トン、奈良のものよりも小ぶりだが、美しさは鎌倉のほうが勝っているらしい。かつては鎌倉の大仏も建物の中にあったようだが、地震による津波で2度も建物が崩壊し、今は露座となっている。大仏の中に入ることもできるので、20円払って中に入ることにした。中は空洞になっているが、ところどころ補修のあとが見られる。地震が来ても大仏が倒壊しないようにしているらしい。
今度はバスで鎌倉に戻る。鶴岡八幡宮に行く参道は非常に混雑している。先ほどの駅裏の路地とはえらい違いだ。今日は天気がいいので、七五三の家族連れも多い。ここで鶴岡八幡宮の簡単な説明をしよう。鶴岡八幡宮は1063年に源頼義が京都の石清水八幡宮を鶴岡の地に祭ったのがその始まりであり、1180年に源頼朝によって現在の地に移された。この鶴岡八幡宮は鎌倉武士の精神的支柱でもあり、今なお多くの参拝客が訪れている。今日は特に混んでいるようで、鶴岡八幡宮も参道沿いの店も人でいっぱいであった。
昼食を終え、江ノ電の鎌倉駅に戻ると、多くの人で混み合っていた。まるで通勤電車の混雑みたい。先頭車に乗り、運転席のほうを眺めていると、急に展望の開けるところがあった。ここは稲村ヶ崎、しばらくは湘南海岸を見ながらの旅だ。鎌倉高校前駅のように「目の前が海」という駅もあり、夏のシーズンになると多くの人で海岸は賑わうことだろう。ただ線路はぐねぐねと曲がっているため、すぐ住宅地の中に隠れてしまうのが惜しいところだ。恥ずかしいのだろうか?
海岸線を離れ、また電車は民家の中を縫うように走り始めた。腰越から次の江ノ島までの間は道路の真ん中を走る、いわゆる「路面電車」となる。狭い道なので、車に当たらないように慎重に進んでいく。
友人と江ノ島で別れ、小田急のロマンスカー(特急)に乗る。疲れたのであろうか、いつの間にか眠ってしまい、気がついたら終点の新宿に着く直前だった。(終わり)
↑鎌倉の大仏
道路の真ん中を走る江ノ電↓
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