富山キトキトの旅(2)
今日は、黒部峡谷の「トロッコ列車」に乗車する日。富山のホテルを朝早く出て、富山地方鉄道に乗る。私が乗った電車は、昔西武鉄道で特急として活躍していたもの(「レッドアロー」)だった。
富山地方鉄道の終点、宇奈月で黒部峡谷鉄道に乗り換える。黒部峡谷鉄道は電源開発のためにつくられた鉄道であり、1953年に地方鉄道法による営業の免許を受けるまでは、「生命の保証はしない」ということを条件に乗客を乗せたことで有名である。線路の幅は762ミリメートルと狭いが、先頭に立つ機関車はかなりのパワーを持っている。
「トロッコ列車」の車内から撮った写真(注:この写真は欅平<けやきだいら>からの帰りに撮ったもの)。黒部峡谷鉄道には屋根しかついていない「普通客車」(この客車には背もたれもなく、かなり腰への負担が大きい)のほかに、窓のある「特別客車」「リラックス客車」「パノラマ客車」があるが、折角だから「普通客車」に乗る。天気がよく、渓谷のさわやかな風とともに旅をする。ただ、トンネルに入ると寒さを覚えるので、夏でも長袖の服は必需品である。また、体を冷やすので、乗車前にトイレに行ったほうが賢明だろう。
列車に乗ること1時間20分、ようやく終点の欅平に到着した。
黒部峡谷鉄道の沿線には、数々の温泉がある。宇奈月温泉に湯を供給している黒薙<くろなぎ>温泉や、河原に露天風呂がある鐘釣温泉などである。私が今回訪れたのは、欅平から歩いて15分ほどの名剣温泉。小ぶりだが、きれいな温泉で折り返しの時間までを過ごす。
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