飛行機で行く九州の旅(2)

 列車とバスを乗り継いで、薩摩の小京都、知覧へ。

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 薩摩藩は防衛のために、鹿児島の鶴丸城のほかに113の城をつくった。そのひとつが知覧である。江戸中期につくられた武家屋敷は美しく刈り込まれた生垣が印象的で、1981年に「重要伝統的建造物群保存地区」に指定された。知覧の武家屋敷のうち、7軒で庭園が公開されているが、1軒を除いてすべてが水のない枯山水式庭園である。山を借景にとり入れた庭園の美しさは見事なものである。

 昼食はこれまた武家屋敷を利用した店で薩摩の郷土料理を食べた。


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 そんな小京都の町、知覧にも戦争はやってきた。1942年、福岡県の太刀洗<たちあらい>にあった陸軍飛行学校の分校がここ知覧に設置され、飛行訓練が行われた。そして、戦争末期には多くの若者がここから片道の飛行に飛び立った。いわゆる「特攻隊」として知覧などから飛び立ち、亡くなったのは1036人。彼らの遺品が知覧特攻平和会館に展示されているが、彼らはどんな想いで南の空に飛び立ったのだろうか? そして、彼らの想いは今の時代に正しく伝えられているのだろうか?