山陰・山口の旅(4)
「奥出雲おろち号」で山陰に別れを告げ、今回からは後半編とも言うべき「山口の旅」に移る。まず訪れたのは秋芳洞。長い間かけてつくった自然の芸術が見る人を驚かせる。
日本最大のカルスト台地(後に説明する)、秋吉台には大小あわせて40もの洞窟があるが、その中でもっとも規模の大きいものが秋芳洞である。観光客が多いので、洞窟の中を歩いている気分にはなれないが、自然がつくりあげた芸術のスケールの大きさには驚かされる。洞窟の長さは約10キロに及ぶが、今現在公開しているのは約1キロほどである。
洞窟の中はかなり涼しいのだが、かなり湿気があった。何枚か写真を撮ったが、この写真のように白っぽく写っていた。
秋芳洞を出て、バスに乗ると秋吉台の展望台と自然散策路にたどり着く。緑の草地の上に点在している灰色の「石」は、実は石灰岩。はるか昔の3億年前にできたサンゴ礁が、プレート移動によって大陸プレートにぶつかり、サンゴ礁の部分だけがとられ、後にその部分が地殻変動によって隆起したのである。サンゴ礁(石灰岩)は水に溶けやすい性質のため、長い時間をかけて浸食され、現在のような変化に富んだ地形ができあがった。この地形のことをカルスト(「カルスト」は、ユーゴスラビアの有名な石灰岩地の地名)と呼ぶ。
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